アイアンマンという生き方
アイアンマンという生き方
映画「アイアンマン」を知らない人はいないでしょう。ただ、日本では全く話題にならない作品です。
主人公の背景としてはバットマンとほぼ同じで、
大富豪の跡継ぎが幼少期に両親を亡くして地獄に落ちてヒーローになるという物語。
僕も実際、もう一度見直してみるまでアイアンマンは好きなヒーローではありませんでした。
理由は自己中心的で他人を見下している事を隠そうともしない傲慢なヒーロー。さらに絶対防御のアーマーで危険を犯さないだからです。
ただ、"アイアン"とは鋼のボディを指している言葉ではなく"冷酷な心"を同時に指しているわけです。
だから自分の思い出や栄光には囚われないし、過去に抱いた女性の顔もほとんど忘れているという描写が常にあります。
ヒーローの苦難の1つに自分の正体をどう隠すかがありますが、持ち前の天才的なおしゃべりで弁護士すらいらないほどです。
バットマンはなんだかんだ口下手な部分が多い童貞臭がする人間です。
ただ、完璧すぎる天才"だからこそ"の悩みを描いたのが「アイアンマン」という作品である意味ヒーロー作品ではないんですよね。
彼は執着心がないから愛情もない、
完璧すぎるがくだらないミスが多い、
高級料理よりジャンクフードが好きなど
自己中心的がここまで突き抜けたら清々しいです。
自己中心的で完璧な天才発明家は悪に堕ちるのがセオリーですが、なぜそうならないのかが映画を観ていて納得させられる凄い作品です。