津田ヒトクチ 2021/05/29 19:59

【実録】初めてのキスは毒蛇の味⁉ ~エロ&ホラー雑談~

立てば芍薬 座れば牡丹 足を開けばラフレシア、でお馴染みの津田ヒトクチです。どうもどうもこんにちは!

なかなか書くヒマがなかったエロ雑談ですが、ようやく少し時間が出来たので久々に書いていこうと思います。
もっと頻繁に更新したいんですけどね~なかなか…。


さて突然ですが、皆さんは生まれて初めてキスをしたのがいくつぐらいの頃か覚えていますか?
ほっぺにチュッ!とかではなく、舌をニュルンニュルン絡ませるような本気のヤツです。きっと早い人は早いでしょうし、プロの女性としかしたことないが?という方もいるでしょうし、中には未だに唇童貞を保ち続けている剛の者もいらっしゃるかもしれません。

僕はと言えば、実は初めてディープキスを経験したのは小学2年生の時です。
これは多分だいぶ早いですよね。
ここだけ聞くと、「津田ふざけんな!嘘つけ!」なんて思われるかもしれませんが……いえいえ、お読み頂ければ分かりますが、僕にとってこれは、若き日のエロ体験どころか、トラウマに近いホラー事件だったんです。

という訳で今回は、エロエロというよりはゾッとするような実体験のおはなしです。

相変わらず長くなるかと思いますので、お時間ある時にでものんびり読んでくれたら嬉しいです。
それではどうぞ!


あれは小2の…たぶん今ぐらいの季節だったかと思います。
うちの小学校ではクラス替えが二年ごとだったので、2年生になってまだ日は浅くても、クラスの雰囲気は打ち解けたものでした。担任教師も繰り上がりだし、クラス内でのみんなのポジションというか、キャラクターみたいなものも出来上がっていたので。ちなみに僕は、自分で言うのもなんですが当時から絵を描くのが得意だったのもあり、「イラスト描くなら津田くん」という感じの立ち位置でした。クラス内の掲示物にちょっと絵を描かせてもらったりするような…まあどのクラスにも一人はそういう役割の子いましたよね。それです。

そんなある日の放課後、僕はひとり教室に残って看板を作っていました。
いや、看板というほど大したものではなく、うちのクラスに割り当てられた畑(学校の敷地内に畑があり、各クラスでいろいろ作物を作ったりしてたんです)に立てる立て札の作成を担任に頼まれたのです。簡単なものですよ、画用紙二枚に「2年2組なかよし畑」とかカラフルに描いて、野菜の絵とかも適当に描いて木の枠に貼り付けるだけです。2年生クオリティ。

僕はそういう絵やポスターなんかをちょくちょく描かせてもらえるのが嬉しかったので、クレヨン片手にひとり楽しく作業してたのですが、描きながらひとつ気になっていたことがありました。

クラスの友達もみんな帰って、担任も職員室に行ってしまっているのに、ひとりだけ席に残ったまま帰らない女の子がいたんですよ。

その子をここではSちゃんとしましょう。ホントにSから始まる苗字だったので。

さてSちゃんがどんな子だったか?

まず…僕はSちゃんの声をほぼ聞いたことがありませんでした。
絶対に誰ともしゃべらなかったからです。友達もいない。国語の時間に先生にあてられても絶対に教科書を読まない。というか返事すらしない。音楽の時間に歌うなんてもちろんありえない。体育はほとんど見学している。どんな時でも堅いツンとした表情を崩さず、超然としている。…皆さんの小学校にも、こんな生徒ひとりはいませんでしたか?
さっきも書いたように、うちのクラスはみんな仲が良かったので…Sちゃんの浮きっぷりはすごいものがありました。
ひとりだけ宇宙人がクラスに紛れ込んでるような、不自然な感覚が1年生の頃からずっとあったんですよね。そのくせSちゃんは学校には休まずちゃんと来るんです。担任の先生も、扱いに困ってる様子が当時の僕でもわかりました。

そしてそんなSちゃんには、大きな特徴がもうひとつありました。
それは、彼女のルックスが小学生とは思えないぐらい異様に美形だったことです。
なんていうか、美人すぎて子供の頃逆に不自然になってる顔立ちってありません? そんなタイプでした。ひとりだけ大人の顔みたいで、特に睫毛が妙に濃く長くて、子供らしさなんて微塵もなかったです。


(実物はもっとミステリアスでした)

誰ともしゃべらないSちゃんがいじめられたりからかわれたりしなかったのは、100%見た目のお陰だと思います。雰囲気がひとりだけ違いすぎたので…。身長とかはむしろ小柄なぐらいだったんですけどね。
周りからはまさに「腫れ物に触るように」というか、意識してほっとかれてる感じでした。そんな変わったクラスメイトがいたんですよ。

そんなSちゃんが!
そんなSちゃんがですよ!

その日は帰らずずっと放課後の教室にいるんですよ。

僕の席の方が後ろ側だったので、椅子にまっすぐ座ってるSちゃんの表情は見えません。
正直、「何してんだろうな~?」程度に思ってました。今まで一度もしゃべったこともないし、Sちゃんのことは「そういう人」だと受け取っていたので、「ま~そのうち帰るだろう」と。それよりも、畑の看板描くほうが僕にとっては重要でした。

そしていつしか集中して、画用紙の上の玉ねぎやらニンジンやらに目鼻を描いていた時です。

「よく描いてるよねそういうの」

急にすぐそばで聞いたことのない声がしました。
ゾッとして反射的に顔を上げると、机のすぐそばにSちゃんが立っていてこちらを見下ろしていました。

「絵、うまいね」

Sちゃんがしゃべってる…!
僕は軽くパニックになりました。Sちゃんってしゃべれたんだ。こんな声してたんだ。あのSちゃんが僕を見て僕に話しかけている…! なんで? 何のために??
てっきりか細い線のような声をしてると勝手に想像していたSちゃんの声は、実際はくっきりして思いの外力強いものでした。

Sちゃんは、うまく返事できずにあたふたしている僕を気にすることもなく、隣の席の椅子をずるずる引いて僕に密着するように座ると、頬が触れ合うような近さで画用紙を覗き込んできました。

「これ何描いてるの?」
「え…あ…あの、畑に立てるやつ…」
「ふーん」

僕はなんとか作業を続けようとしました。正直この時点で異常に密着してくるSちゃんが気味悪かったし、そもそもなんであのSちゃんがこんなグイグイくるのか全く理解できなかったし、一旦絵を描くことに集中して心を落ち着けたかったんだと思います。どう考えてもそれどころじゃないんですけどね。

Sちゃんは、横から「これ何?」とか「ここにトマト描いたら?」とか口を挟んできましたが、僕は空返事ばかりでSちゃんの方を向きもしませんでした。とにかく一刻も早く帰って欲しかったです。

僕が全く相手をしなかったのでしばらくするとSちゃんもさすがに飽きたのか、席を立って教室をうろうろし始めました。全く帰る様子もなく、黒板にチョークで絵を描いたり、先生の机に座って足をぶらぶらさせたりしています。僕は絵に集中しようにももう全く身が入らず、横目でちらちらSちゃんの動向を伺ってました。
するとSちゃんは急に思いついたように、クラスで飼ってたカエルの水槽に近付きました。中には、おたまじゃくしからカエルになりたての、小指の爪くらいの小さなカエルがいっぱいいます。
Sちゃんは水槽に無造作に手を突っ込むと、ちびカエルを何匹かつかんでこっちに戻ってきました。
そして僕の隣の机の上にカエルを放し(5匹ぐらいいました)、チョークで雑にコースを引くと、ぱんぱん手を叩いてこう言ったのです。

「は~い!カエルの競争のはじまりはじまり!一等賞はどの子かな~!」

でも、急に水槽から机に移されたちびカエルがコースを走り出す訳もなく、どのカエルも縮こまって動きません。Sちゃんはそんなカエルをチョークでつつき「ほらほら走れ走れ!」と一人ではしゃいでました。

いやもう、そんな楽しそうなSちゃん自体見たことなかったし、やってることも気持ち悪すぎて、これどうしたらいいんだ…と僕もカエルみたいに固まってたんですよね。すると次の瞬間…

「どの子もやる気がないね。じゃあもういいや、お仕置きでーす」

Sちゃんはそう言うと、手にしたチョークでカエルをぷちゅぷちゅと潰していったんです…。
上から潰したり、ローラーのように転がして潰したり…。水泡が弾けるような、プチュッという音は僕の耳にまで届きました。
(気分悪くなった方はすみません…でも実話なんです…)

全てのカエルを潰したSちゃんは、今度は楽しそうにその残骸を雑巾で机にすりこんでいきました。チョークの線を消しがてらに。僕がさすがに「そんなこと、やめなよ…」と口を挟むと(僕はその時もう頭真っ白でパニック状態になってます)、Sちゃんはぎゅるっ!と振り向いて「なんで?良いじゃん、こいつムカつくし。それか津田くん、こいつのこと好きなの?」と怒ったように言ってきました。

Sちゃんの言う「こいつ」が、その隣の席に座っていたHちゃんのことを指しているのだと、僕はすぐには分かりませんでした。

僕の隣の席のHちゃんは、明るくて可愛くて勉強も運動も得意で、クラスのヒロイン的存在でした。僕もなんとなくですがHちゃんのことが好きでした。少なくともSちゃんよりは好きでしたね。
僕が絶句したのを"YES"と受け取ったらしいSちゃんは、鬼気迫る表情でカエルをHちゃんの机に「塗って」ました。
「こんなやつ、ブスじゃん…なんなの…ムカつく…津田くんもこんな女が好きなんだ…ブスのくせに」

そして次に息をはずませたSちゃんは、奇妙に上気した顔のまま、強引に僕の身体と机の間に割り込み、ふとももの上に跨って来たのです!

「!!!!!!!!!!」

僕の頭の中は理解不能のビックリマークでいっぱいでした。
いや、緊急事態のエマージェンシーサインだったかもしれません。

Sちゃんは全体重をあずけ、両腕を僕の首筋に回すと、熱くなった身体を痛いぐらいにぐいぐい押し付けて来ました。
そして「ずちゅるっ」と音をたてて僕の唇にむしゃぶりついて来たのです。
Sちゃんの熱い舌が僕の口の中で生き物のように跳ね回って、歯茎を舐めまわし、唾液がだらだら流れ込んで来ました。

僕は何をされてるのかもよくわからず、呼吸もままならなくて苦しいし、怖いし、気持ち悪いしで完全に意識がフリーズしてしまってました。Sちゃんの激しいキスはその間もずっと継続してます。べろんちょべろんちょ。


例えばこれが中2の頃だったら、びっくりはするだろうけど興奮するし対応?も出来たと思いますけど、小2ですからね! 小2の僕にとってあの、突然の対面座位からのしゃぶり尽くしはちょっと異次元すぎましたね。

もしかしたら「めちゃくちゃ羨ましい…」と思ってしまった方もいるかもしれませんが、当時の僕がどう感じていたか正確に表現すると、こんな感じになります。



マジでこのまま食い殺されるような気がしたんです。
圧力的には本当にこんな感じ。頭からというか…顔から食われてるような感覚。でかい毒蛇の妖怪に、丸のみにされていくような恐怖感。僕がおねしょしがちな少年だったら、絶対漏らしていたと思います。


どのくらいの時間、Sちゃんに弄ばれていたのかは分かりませんが、ようやく意識が戻ってきた僕はSちゃんは突き飛ばすようにどかすと、ランドセルを抱えて教室を飛び出しました。画用紙もクレヨンも出しっぱなしです。本当は全速力で逃げ出したかったのですが、全速力で走ると向こうも全速力で追いかけて来そうじゃないですか? 多分それが怖くて、変な早歩きシュタシュタ廊下を駆けて行きました。振り返るとSちゃんも、赤いランドセル片手に追ってくるんです。ダッシュで逃げたいのに体が早歩きでしか動けないめっちゃ変な感覚、今でも覚えてますねー。多分本当に怖かったんだろうな。

そして当たり前ですが簡単にSちゃんに捕まりました。誰もいない廊下の片隅で壁際に押し込まれ、また無理矢理キスされて首筋を舐められて。Sちゃんの顔は夕陽に照らされたみたいに真っ赤に火照っていて、明らかに興奮してました。そして睫毛の長い真っ黒な目でじっと僕を見つめながら、「えっちって知ってる?」と言いました。

「知ら…ないよ…」
「こことここをね」
そう言いながらSちゃんは足を絡めるようにしてスカートの下で自分の股間を僕の股間にずりずり押し当ててきました。
「こうやって合わせるのを、えっちって言うんだよ」
「………」
「ねぇ、私たちってえっちできるのかな」
「………え」
「えっちしてみようよ」

イヤだ、こういうのイヤだから、もう帰りたい。確かそんなことを言ってSちゃんをはねのけると、意外にあっさりSちゃんは身を引き、僕は薄暗い廊下をまた早歩きのまま出口へ向かいました。もちろん後ろからSちゃんがついてきます。
「じゃあ、いつならいいの」
「いつとかじゃなくて、イヤだ」
「6年生ぐらいになったらいいの」
「そんなのわかんないし、イヤだ」
「じゃあ6年生になったらえっちしようよ」

こんな感じのひたすら嚙み合わない会話をしながら、逃げるように学校を出た記憶があります。Sちゃんがどこまでついてきたのかとかは全然覚えてないです。多分その辺で僕の脳のキャパシティーオーバーヒートしたんでしょうね。小2の僕にはそれが限界でした。

僕は親にも友達にもこの日の話はしませんでした。何か昔はそうでしたね。大事な話は誰にも言わずにこっそり溜め込んで自分で処理するタイプでした。仲のいい友達はいましたが、本当に好きなものの話とかは特にしない…そういう人、意外と多いのではないでしょうか。

ま、それはさておき次の日以降…僕はまたSちゃんに襲われるのでは?と内心びくびくしていたのですが、Sちゃんはすっかりいつも通り誰とも口をきかず目も合わせない、孤高のSちゃんでした。だいぶ身構えていたのでちょっと拍子抜けしたものです。また、放課後にポスター的なものを描くのにひとり残ったりした日もあったのですが、Sちゃんは教室に残ることもなくさっさと帰ってました。成長したカエルも元気にぴょんぴょん跳ねていましたね。

だからあの日以来、僕はSちゃんとは一度も口をきいてないんです。
そして3年生になり、クラス替えでSちゃんとは離れ、僕もあの日のことを思い出すことは少なくなっていました。
でもそんなある日…確か小4の頃だったと思うのですが、クラスの女子がこんな噂話をしているのを耳にしました。

…隣のクラスのSっていう喋んない女いるじゃん? あいつ、体育倉庫の裏でDくんとキスしてたらしいよぉ~…

それを聞いた瞬間、忘れかけていた(というか忘れようとしていた)あの日の記憶がよみがえり、全身に冷や汗が出たものです。あぁ、多分その噂は、ばっちり本当なんだろうな…と。

ちなみにDくんと言うのは、僕は一度も同じクラスにはならなかった子なのですが、僕と同じように絵が得意な子で、僕の学年だと「津田かDか」という感じだったんです。例えば校外学習のしおりの表紙を僕が描いたら、次のイベントのしおりはDくんが描く…みたいな、そんな暗黙の流れがいつの間にかありました。一緒のクラスになってたら、仲良くなったかもしれませんね。

それにしてもSちゃんは、なんかそういう…クリエイティブなタイプが好きだったんでしょうか…謎です…偶然なのかな…。


さて皆様、今回の雑談は、こういったエロくもあり恐ろしくもある(エロくはないかな)実体験でした。
なお、Sちゃんは普通に6年生まで変わらずその調子で、たぶん誰とも仲良くなることなく卒業していきました。音楽発表会とかでもひとり露骨に歌ってなかったなあ…ちょっと懐かしいです。当たり前ですが卒業アルバムに普通に載ってるのが未だに結構不気味でして。いや綺麗な子なんですけどね。今でもその大人びた顔を見ると何ともいえない気持ちになります。強引にキスされて「えっちしよう」って言われたなぁ~…みたいな。せめて小4ぐらいで言ってくれればともかく…小2は早いって…。

Sちゃんが本当はどういう子だったのか、僕にはもうわかりませんけど、あれは単に超早熟なだけだったのか…今になって思うのは、もしかしたらちょっと性的虐○みたいな目にあっていた子だったのかも…とか。根拠はないし軽々しく出来る話でもないんで詳しくは書きませんけどね。

とりあえず幼い僕の精神基盤に大きな衝撃を与えた子であるのは間違いなく、僕はのちのちSちゃんとの出来事をモデルにした「温室」というホラー漫画のネームを描いてしまったぐらいです。それを見た編集者さん曰く「おそろしい話だとは思いますけれど…これをどう売ればいいのかという話になってくるとちょっと…」という濁され方でボツになりました。ちっ。


ふー、久々に書いたら案の定ダダ長くなってしまいましたが、ここまでお読みいただいてありがとうございます。
少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです。
こうしたエロにまつわる四方山話は、まだまだいっぱいありますので、今後もちょこちょこ書いていけたらなーと思う次第です。

もちろん作品作りものびのび続けていきますよ!
あ、新作の「オナクラ イこうよッ5」買っていただけた方、どうもどうもありがとうございました。
セール中の変なタイミングで出した割には、思ってた以上の方に読んでもらえて嬉しかったです。
読んでくださる方がいなければ作品なんて作れませんので、直接は伝えられませんがいつも感謝しております。本当にどうもありがとうございます。

それではまた、いつになるかわかりませんがなるべく近い内に!

津田ヒトクチでした。

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