猪熊夜離 2023/01/06 12:00

【進捗】キモオタの個人撮影に応じたらハメ撮りされちゃった橘結花(橘結花/橘さん家ノ男性事情)

 駅前で十時に待ち合わせと言ったのはアイツのほうなのに待たせるなんて。まだ十時を三分過ぎただけだが、好感度なんかゼロどころかマイナスの男に待ち惚けを食わせられる時間は、一分一秒ごとに橘結花の自尊心を削っていく。いったい自分はここで何をしているんだ、休日にユウじゃない男と二人で出かけるために外出するとは信じられない。

 馬鹿馬鹿しい、もう帰ってしまおうか。そんな考えが頭を過るも、いやと思い直す。今日の不本意な外出は、ユウと出かける来週のデートのため。今日一日心を殺して乗り切れば来週は楽しい一日が待っている。

 今日から目を逸らし、来週に思いを馳せることで結花はイライラを抑える。

「お待たせ。少し遅れてしまったね」

 待ち合わせの時間に十分ほど遅れて疋田潤一が現れた。大きめのキャリーケースを引きつつ片手を振っている。

 疋田はなんと言うかオタクだ。身長は結花よりも低い。たしかに結花は女性にしては長身だが、それにしても成人してる男を見下ろすことになるとは。身体は枯れ木のように細く茶碗の上げ下げよりハードな運動などしたことないかのよう。

 ボサボサの黒髪に眼鏡。白いシャツの上に薄手の青いパーカーを着ている。夏なのに長袖を着ているのは貧相な身体を人前に晒したくないからだろうか。最近はオタクでも身なりに気を遣っている人が多いらしいが、疋田は一昔前の漫画に出てくる文字どおり絵に描いたような冴えないオタクの見本だった。

 当然童貞だろう。

 対する結花はジーパンに黒のタンクトップというラフな格好をしている。こんな男と出かけるのに気合いを入れてめかし込むのも馬鹿らしいし、乗り気で来たと変に勘違いさせてもあとがウザそうなので近所のコンビニにでも行くような格好で出てきた。

「お待たせじゃないわよ。遅刻してきたんだからまずは謝るくらいしたら。礼儀でしょ」

「ごめん、ごめん。出掛けに荷物を確認したら忘れ物に気がついてさ。慌てて詰め直したんだ」

 疋田は少しも申し訳なさそうに言う。ヘラヘラと締まりのない笑み、まるで誠意が感じられない。本当に悪いと思っているなら、せめて謝罪する時くらいその顔をやめろと思う。

「もういいわ」

 ここでこんなやつに説教する時間も勿体ない。いつ知り合いが通りかかるとも知れないし、さっさと離れたかった。内心のイライラを呑み込んで早く場所を移ろうと提案する。

「そんなに僕との撮影会を楽しみにしてくれてたなんて感激だな」

「早く済ませて早く帰りたいだけよ。アンタと過ごす休日なんて無駄でしかないもの」

「その斬りつけてくるような目たまんないな。さすが我が校の誇るクールビューティー、橘結花さん」

「次その二つ名で呼んだら帰るわよ」

 疋田はニヤニヤしながら頷いた。

 結花は彼の通う学校で有名だ。

 長身でスラッと長い手足、艶めく長い黒髪、母親譲りの怜悧な眼差し。エロ漫画に出てくるスケベ女のような爆乳。棘があるわけではないが口数少なく、話すときも落ち着いたトーンで、一語ずつ確認するように言葉を紡ぐことからクールな女の印象が強まる。

 家での彼女は砕けた口調で年下の同居人であるユウを揶揄ったりもする年相応の女の子なのだが、そんな姿は家族以外に見せない。ユウの前で子供っぽく振る舞ってしまうのは、それだけ彼を信頼し自分の素を見せられる相手と認識しているため。間違っても疋田なんぞに見せる顔ではない。

 ユウが橘家に住んでいるのは複雑な事情がある。もともとユウの家と橘家は仲のいいご近所さんだったのだが、彼の両親が事故で亡くなり、面倒を見てくれていた祖父も体調を崩して入院してしまう。家に子供ひとり残しておく訳にはいかないと結花の母親である京香がユウと同居することを提案した。

 京香の娘である結花と小春は二つ返事で賛同した。姉妹は年下の可愛い男の子のことが好きだったので彼と住めることを喜んだ。

 同居したからと言って橘家とユウとの関係が大きく変わることはなかった。まだ幼いユウを押し倒して無理やり童貞を奪ってしまうほど結花たちは飢えていない。本当はそうしたかったが、それで自分たちの関係が変わり、気まずくなってユウが家を出てしまっては元も子もないと我慢した。

 忍耐の上に成立していた四人の関係が変わったのは、ユウが京香でオナニーしていたところを本人に見つかり、十代の性欲発散目的で手コキやフェラチオをしてもらうようになってからだ。元からユウのことを憎からず思っていた京香と、京香のことを女性として好きだったユウ。ふたりが毎日のように卑猥な行為を繰り返していれば、やがてセックスまで至るのは必然の流れ。

 京香とユウが最後までしてしまったと知ったとき、こんなことなら自分が先に押し倒すなり誘惑するなりしておくんだったと結花は悔やんだ。

 優しく美人でそこらのグラビアアイドルでは太刀打ちできないKカップ爆乳の持ち主である京香の魅力は認める。我が母にして男が惚れる要素を全て併せ持つ完璧な女性だと感服してしまう。それに対抗するためには「童貞を捧げた女」という立場は強力な武器になる。

 なのにそれさえ一番の強敵に奪われるなんて。

 結花はユウが京香と肉体関係を持ったことを知り、激しく嫉妬した。そして京香に負けじとユウを誘惑することにした。

 狙いどおりユウは誘いに乗ってきた。高校上がり立てなんて一番性に興味津々で早く童貞を捨てたい年頃。そして童貞を捨てたら今度は他のおまんこも味わってみたい、いろんな女の人と気持ちいいことがしてみたいと欲望をエスカレートさせる時期なのだ。

 だからユウが美人親子のおまんこを食べ比べしたことは責められない。

 先を越されたぶんリカバーするため、結花はクールビューティーの評判からは想像もできないほど甘々イチャイチャ献身的なセックスでユウをもてなし、私のほうが母さんよりいいでしょと彼の一番になるべく肉体言語で説得した。

 そして今では隙あらばユウの男子高校生おちんちんに女を教えてあげている。実際はユウに捧げるまで処女だった結花にレクチャーできるほどの性知識はないのだが、気持ちの上では年下のボーイフレンドをリードするお姉さんのつもりだ。

 結花が貴重な休日を疋田なんぞに費やしてる理由もユウだ。

 まだ高校生で、バイトもしていないユウはデート代を払うなんて見栄の張り方ができない。そのため二人で出かけると決まって結花が会計を持つのだが、ユウと一緒に過ごす時間を優先してバイトを減らしたことで結花も金欠。

「割りのいいバイトはないかしら」と校内で友人に愚痴っていたところ疋田が偶然聞きつけたらしい。

「実はさっき話してた声が聞こえてしまったんだ。盗み聞きじゃないよ。偶然」

「なんの用?」

 友人たちと話していたときとは違う氷点下の対応。クールビューティーぶりを発揮する結花に怯みながらも疋田は撮影バイトの件を持ち出した。

「橘さんそっくりなキャラクターのコスプレ写真を撮りたいんだ。実は衣装も用意していてあとはモデルだけだったんだけど話しかけるきっかけがなくて。だけど橘さんがお金に困ってるなら僕で役に立てると思うよ。慣れないことだと思うけど一日付き合ってくれたら十万円出すから」

「十万円!?」

 興味なく聞いていた結花だが金額に目を見開く。だがすぐに大学生のバイトで一日十万円なんてなにをすれば稼げるのだろう、法外なギャラの裏でなにをさせるつもりなのかと疑念が膨らんだ。

「怪しいことはなにもないよ。ただ僕と二人きりでスタジオに籠もって撮影に付き合ってほしいだけなんだ」

「……本当に写真を撮るだけなのよね」

「もちろん。こちらから指定したポーズに応えてもらう必要はあるけど」

「撮った写真はなにに使うつもり? 変なところに出されると困るんだけど」

 不安げな顔をする結花にオタクは安心させるように言う。

「そうだよね。最近そういうの怖いもんね。写真は僕が個人的にコレクションしておくだけど他の用途には使わないから安心してほしい」

 使うという言葉に結花は引っ掛かった。わざわざ同級生に声を掛けて二人きりで写真を撮りたい、コスチュームやポーズは指定すると言われ、本当に健全な写真だけ撮ると思うほど結花も子供ではない。

(つまり、おかずにする写真がほしいから撮らせろってことよね)

 だからこその十万円なのだろう。

 こんな低俗なアルバイトのために十万円を払うなんて。ますます結花は目の前の男をキモくて頭のおかしな奴だと思う。

 ただ十万円あればもっといろんなことをユウにしてあげられる。もっとユウと一緒にいられる。

 それに写真を撮るだけで十万円というのはやはり破格ではないだろうか。セックスの相手をしたとしてもこんなにくれる人はいないのでは? いるところにはいるのかも知れないが結花には金払いのいいパパにつてなどない。あったとしても知らないおっさんとセックスするなんて御免だ。

 そう考えると疋田の出してきた条件は悪くないように思えた。

 もし彼がもっと体格の良い男だったら結花も尻込みした。疋田の貧弱そうな見た目が、いざとなれば自分でも勝てそう、写真を撮る以上の行為まで求められたら振り払って逃げればいいと感じさせた。

 十万円のためだと自分に言い聞かせて結花は撮影モデルのバイトを承諾した。

(早まったかしら。だけど一度やると決めたのだから最後まで完遂しないと)

 今日に至るまでの経緯を思い出しながら疋田のあとに続いて歩いていると、おもむろに彼は立ち止まり茶色い建物を指さした。

「今日のスタジオはここです」

「……はぁ?」

 結花は素っ頓狂な声を出す。疋田がスタジオと呼んだ建物は入り口に宿泊料金だの休憩料金だのフリータイムだのといった単語と金額が並ぶ。ラブホテルだった。

 結花は騙されたのだと気づいた。

「ふざけるな! この変態!」

 怒りに任せて拳を振り上げると疋田は「落ち着いて橘さん!」と手で顔を守る仕草をした。

「誤解だよ。最近のラブホは凄いんだよ。競争を生き抜くため部屋の内装も豪華になってるんだ。スタジオ代わりに借りてコス撮影するレイヤーも増えてるんだって」

「……そんな嘘が通ると思ってるわけ?」

 青筋立てて拳を振るわせる結花。疋田は自分の言ってることが本当だと示すため、スマホでカメラ仲間をフォローしてるSNSを開いて見せた。

「これ撮影場所はここのホテル、これも、こっちは別なところだけどラブホ」

 すいすいと疋田の指が画面を撫でるたび新しい写真が表示される。背景に目を凝らしてみるが言われなければラブホテルとは気づきにくい。コスチュームの世界観に合う部屋を探したのだろう。

「撮影に使ってるってのは嘘じゃないみたいね。だけど……」

 それでもユウ以外の男と二人きりでラブホテルに入るのは躊躇われた。まず第一にユウともまだ入ったことがないのだ。二人のセックスは決まって結花の部屋かユウの部屋。外でしたことはない。

 そのうちしてみたいなとは思っていたが、まさかユウより先にキモオタ男と来ることになるとは。

「というか橘さんって彼氏いるんだよね。こういうところ来たことないの」

「ホテルに連れ込もうとした次はセクハラ?」

「純粋な好奇心だったけど失言でした」

 疋田はあっさり謝罪する。ここまで来てモデルに逃げられることは避けたいのだろう。

「僕のことは信じられないかも知れないけどバイト代のことは信じてほしいな」

 そう言って疋田はパーカーのポケットから銀行の封筒を取り出した。開けてみてと言うので中身を見ると一万円札がきっかり十枚入っている。

「僕と二人でホテルに入るなんて嫌かも知れないけど我慢して一日だけ付き合ってよ。写真だけ撮らせてもらえたらこれは約束どおりあげるから」

 疋田は必死の形相で訴えかけてくる。結花を逃がすまいと必死なのがありありと分かった。

 依然としてユウ以外の男とホテルに入ることは気が咎める。しかし実際に手にした十万円の感触は抗いがたい。何時間か我慢して彼の撮影に付き合えばこれは自分もの。

 札束の魔力は偉大である。いったん自分の手の中に入れてしまうと「こんなもの要るか!」と突き返しにくい。金を手にする前より断ることが惜しく感じてしまう。

(……やっぱり、やるしかないのよね。なにも私がお小遣いほしさで入るわけじゃないわ。これはユウのためでもあるんだから。ユウとのデート代を稼ぐため。ユウだって分かってくれるはずよね)

「分かったわ。ここまで来たことだし撮影だけなら付き合ってあげる」

 そう答えると疋田は飛び上がって喜んだ。



     2



 初めて入ったラブホテルの室内は、想像していたよりも明るく清潔感があり広々としていた。

 部屋の真ん中にダブルベッドが置かれており、壁に埋め込まれているテレビにはカラオケの画面が映し出されている。

「それじゃあ早速着替えてもらおうか」

 部屋に入ると素速く疋田はキャリーケースを開き、結花に着せるための衣装や撮影機材を取り出す。手慣れた様子は何度も同じことを繰り返してきた熟練者の動き。

「着替えるって……」

「何してるの? 早くこれに着替えてよ」

 そう言って差し出されたのは白いビキニだった。布面積は小さく大事な部分を隠せるかも怪しい。いわゆるマイクロビキニである。

「ふざけないで! なんで私がそんな変態みたいな格好しなきゃならないのよ! こんなの約束が違うじゃない」

 今回結花がコスプレすることになったのは『学園最恐のヤンキー女が僕の前でだけは可愛い』という深夜アニメのヒロイン。学校中から恐れられる喧嘩最強のヤンキー女が主人公の僕にだけはデレデレで、隠れて誘惑してくるというベタなラブコメ。

 メインヒロインのヤンキー女は長身で黒髪ロング、クールで男勝りな口調だが実はかわいいものが好きというベタなヒロイン。

 事前に役作りのためと称して疋田に押しつけられたライトノベルに結花も目を通した。毎話一回はパンチラやラッキースケベが起きる作品で、こういった方面に耐性がない結花は読んでる途中で頭痛を覚えた。

 頭痛の原因は主にこれを自分が再現しなければならない、ことに尽きる。

 十万円の写真モデルだから多少のお色気シーンはサービスしてあげないとしょうがないかと思い当日を迎えたのだが、疋田の要求はせいぜい学校の制服に見せパンでパンチラシーンを撮るくらいだと思っていた結花の覚悟を跳び越えていった。

「僕はこの作品のコスプレで写真を撮らせてほしいと言っただけで、具体的なコスチュームまでは決めてなかったはずだよ。メインビジュアルの制服だと思ったのは橘さんの勘違いだよね。そっちの早合点で僕が罵倒されたんじゃたまらないな。ちなみに今回のシチュエーションは原作小説三巻にあるシーンで、次々に増えるライバルヒロインに危機感を募らせたヒロインが実力行使で既成事実を作ってしまおうとするシーンで……」

「嫌よ!」

「じゃあこのバイトはなしだね」

「……そんなっ!」

「僕の撮影に協力してくれないのにバイト代だけ払うわけないよね」

 こんな変態男に自分の痴態を記録されてたまるか! しかしここで断れば十万円の収入を失うことになる。それは避けたい。

 それに、ここまで来てバイト代を貰わず帰ったら、好きでもない男とラブホに入って休日を無駄に使っただけで終わってしまう。それでは一方的に損だ。なにかしら持ち帰らなくては。

「……分かったわよ」

 結局、結花は承諾してしまった。



「着替え終わった?」

「ええ……」

 シャワールームから出てきた結花はマイクロビキニ姿を疋田に見せる。

 変態キモオタ男が用意した水着はほとんど紐。ブラは乳首を隠すのが精いっぱいで乳輪は出てしまっている。下は極小Tバックで後ろに回るとお尻が丸見え。お情け程度のクロッチ部分では割れ目しか隠せていない。白ビキニの端から柔らかな茂みが漏れ出していた。

(パンチラ撮影されても大丈夫なように整えてきたけど、ここまで強烈な食い込みでなにも隠せないなんて予想外よ)

「こんなのただのエロ衣装じゃない! こんなの着て本当に撮影するの!?」

「さすが橘さん似合ってる。まさに理想どおりの仕上がりだ」

 ほら見てと橘田は原作小説の口絵を開く。カラーで描かれたヒロインは今の結花と同じくらい際どいビキニでベッドに寝そべり、主人公に向かってあなたが相手ならこの水着も脱がせてもらって構わないと誘惑していた。

 まさか自分が着ることになるとは思いもしていなかったときは、なにこの痴女と半笑いで読んでいたシーンが、今は自分に降りかかってくるなんて……。

 お前ふざけるなよと怒りさえ覚えた。

「その反応だとちゃんと読んでなかったんだね。この作品のメインヒロインはクールな黒髪ロングヘアーで、一見すると高嶺の花なんだけど実は主人公が大好きなんだ。硬派な家で育てられたため普段はツンケンしてるけど実はエッチなことに興味津々で、恥ずかしいけど主人公が相手なら行くところまで行っても構わないと思ってる。そんなヒロインが初めて自分から脱いだシーンだよ」

「そんな設定知らないわよ!」

「コスプレは外見を真似るだけじゃなく内面からキャラクターに成りきるのが大事だから、しっかり原作を読み込んできてと言ったのに流し読みで済ませた橘さんの責任でしょ」

 結花も最初は真面目に読み込もうとしたが、オタクの願望だだ漏れな展開が続く内容に辟易し、三巻ともなると適当にページを繰っていた。マイクロビキニで迫るシーンも、言われて見ればエッチな挿絵がついてたなと思い出せる程度だ。

「もう着替えてしまったことだし早いとこ撮影しようか。そっちのほうが橘さんも都合いいでしょ」

 疋田は結花の怒気を軽く受け流す。ゴツい一眼レフカメラを構えて結花がベッドに上がるのを待っていた。

 こんな際どい水着で写真撮影なんかしたくない。しかし撮らなければバイト代はもらえない。仕方なくベッドに上がった結花は横座りになる。少しでも局部が隠れるように太ももを閉じるが、そうするとTバックが食い込み尻の割れ目が強調されてしまう。せめてもの抵抗として胸を腕で隠すが、それがかえって乳房の大きさを強調してしまっていた。

「慣れるまで大胆なシーンは後回しにしようか。まずは主人公の視点で横にヒロインが寝そべっているシーン。ベッドに寝て、僕を恋人だと思ってこっち向いて」

 誰がお前をそんな風に思えるか。心の中で毒づきつつ結花は言われたとおりポーズを取る。

「いいよ橘さん。ヒロインの手刀で気絶させられて気がついたらホテルだった主人公が最初に見る景色の再現できてるよ。もっと愛おしそうにカメラを見て。目線ちょうだい」

 指示通りカメラに視線を送る。疋田は立て続けにシャッターを切る。

 最初は顔や身体全体に向いていたレンズが胸の谷間に寄ってくる。

(おっぱいばかり露骨に狙って。少しは狙いを隠したらどうなの)

 予想どおりとはいえ、オナニーに使うための写真を撮っていますという態度に結花は嫌悪感を覚えた。

「次は仰向けになって膝を立ててみて」

 指示通りにするとマイクロビキニの食い込みが激しくなる。ギュウギュウに布を巻き込んだ股間が露わになる。

「ちょっと……この体勢だと丸見えじゃない!」

「そのためのポーズだよ。この格好のまま撮るから」

「変態オタク!」

「いいね。美人が怒ってる顔もセクシーだよ。だけど原作ではヒロインのほうから主人公を誘惑するんだから、もっと男に媚びるような表情を作ってほしいな」

 疋田はカメラ越しに舐めるような視線を結花に送り続ける。

 羞恥心を押し殺して媚びた表情を作る。おかずになる写真さえ撮れればこの男は満足するのだ。だったら早いところ渾身のベストショットを収めてもらおう。

「これで満足かしら」

 結花はカメラの向こうに半分隠れた疋田の顔を見る。

「いいよ橘さん。もっと僕を見て。僕のことが大好きでたまらないって顔して」

 どんな顔だそれは、と思ったが言い返す余裕はなかった。

 結花はベッドの上に寝転がり、股を開いて秘所を晒していた。

 マイクロビキニは胸の先端と股間に食い込んでいる。ほとんど紐のマイクロビキニで乳首と恥丘だけ隠している様は裸よりも扇情的だ。

 そしてカメラはそんな結花の姿を余すことなく捉えている。

 疋田の声に従い次から次にポーズチェンジを繰り返す。四つん這いになって尻を突き出す。内腕で左右から胸を寄せ深い谷間を作る。

 シャッターが切られるたび結花の中で変化が起きた。あれほど感じていた嫌悪の情が薄れ、欲望丸出しの指示に従うことを厭わなくなっていたのである。

 意外なことだが疋田は人を乗せるのが上手かった。彼は手を替え品を替え結花を褒め称える。初めはエッチな写真目的で適当に褒めてるだけと受け流していたが、彼があまりにも熱心に褒めるものだから次第にまんざらでもなくなってきたのだ。

 お世辞にもイケメンとは言えないし清潔感もないのだが、言葉選びというか声のトーンには妙な説得力があるのだった。

 撮影が始まってから二時間が経過した。その間ずっと結花はベッドの上であられもない姿を晒していた。もはや羞恥を感じることもできないくらい感覚が麻痺していた。

 それどころか今では堂々と見せつけるように振る舞っていた。

「こんなに熱が入る撮影は久しぶりだよ。橘さんは最高の被写体だ」

「あっそ。それよりまだ撮るの。もうクタクタなんだけど」

「ごめんもう少し我慢して」

「もう何時間撮ってると思ってるのよ」

「あと一時間くらいだし頑張って」

「それが終わったら約束どおりバイト代払ってもらうわよ」

「分かってる」

「まったく……なんでこんなことになってるのかしら」

 最初は乗り気じゃなかったはずなのに気づけば、この男に乗せられて次々と恥ずかしいポーズを取ってしまった。

「その写真、絶対に表には出さないでよね」

「それはもちろん。その約束で今日は来てもらったわけだからね」

「一日で十万円っていうから割りのいいバイトだと思ったのに。意外と写真を撮られるのも疲れるものね」

 結花は両腕を上に挙げ、大きくノビをした。不自然なポーズもたくさん取って縮こまっていた身体が解放されて気持ちいい。もっと大きく身体を動かそうとした、その時だった。

 ペロンと音が聞こえてきそうな動きでマイクロビキニがズレる。一瞬遅れて乳房がプルンと揺れた。

 慌てて胸を腕で覆うが、それよりも速く連続してシャッター音が聞こえた。カシャカシャカシャカシャ。一定の間隔で鳴る機械音が今のお宝ショットを連写していることを告げる。

「ちょっと! なんで撮るのよ!」

「ごめんごめん。反射的にムラッときて撮っちゃった」

「なによそれ……」

「嫌なら消すけど」

「……いいわよ。どうせオナニー用の写真が撮りたくて私に高いバイト代まで払ったんでしょ。それくらいサービスしておくわ」

「橘さんって気前いいんだね」

 疋田は屈託なく笑う。

 強がっているだけと結花本人は自覚していた。今さら乳首サービスくらいどうってことない、疋田に見られても大したことないとでも思ってなければ、せっかく抑え込んだ羞恥心が復活してきそうだった。

「それじゃあ最後にビデオも撮らせてもらおうかな」

 その言葉に結花は怪訝な顔をする。

「写真だけじゃなかったの」

「たしかに写真を撮りたいとは言ったけど、写真だけとは言ったかな僕」

 詭弁もいいところだ。写真が撮りたいと言われたらビデオもなんて考えるはずない。

 だが話して通じるようには思えなかった。この短時間で結花も疋田のことがだいぶ分かってきた。一見すると気弱そうだが頑固というか他人の話を聞かない。自分がしたいことばかり主張して相手の反論はへらへらと受け流す。柳に風。暖簾に腕押し。

 相手のことを自分と同じ人間だと思ってない。

 こうした特性は意外にもしつこいナンパ男と似ていた。

 キモオタの疋田とチャラいナンパ男の心性が実は近いなんて驚きだが、どちらも自分の主張だけ繰り返して相手を見てない点では一緒だ。

 この手の人間をまともに相手するのは面倒くさい。

 ついつい結花は手短に彼の用件を済ませてしまおうとする。

「いいわ。その代わり一時間以内に終わらせて。もうクタクタなのよ」

「そうと決まったら善は急げだ。すぐビデオカメラのセッティングするから待っててよ」

 言うが早いか疋田はキャリーケースからビデオカメラ二台と三脚一台を取り出す。カメラ一台は三脚に乗せてベッド脇に、もう一台は疋田が手持ちで撮影するようだ。

「お待たせ。それじゃ早速だけど橘さん、僕の上に覆い被さってくれないかな」

 片手にカメラを構えた疋田はベッドに上がり仰向け。その上に乗れと言うのか。

「原作を読んだなら知ってるよね。主人公をその気にさせるためヒロインは自分から彼に抱きつき、手を出すよう仕向けるんだ。その時の視点を再現して撮りたいんだよ」

「キモい」

 さすがにこれには引く。それにユウ以外の男とベッドで密着するなんて。

「頼むよ橘さん。バイト代を追加してもいいから」

「……追加っていくらよ」

「そうだなぁ。五万円でどう? 総額十五万円。一日でこれだけ稼げるバイトが他にある?」

 ない。少なくとも結花のつてでは探せない。あったとしても御免だが。

 十五万円。ただの大学生が一日で稼ぐ金額としては目の玉が飛び出る大金だ。それだけあればしばらくはユウとのデート資金に困らない。

「嘘だったら殺すから」

 キッと疋田を睨んでから結花は彼の身体を跨ぐ。まるで今から騎乗位で挿入するような体勢になると、何度か深呼吸して心を落ち着かせて両手をキモオタの顔の横についた。

「うぉぉぉおおっっ! 凄いよ橘さん。このアングル最高。もっとおっぱい揺らしてみて。身体を振るんだよ」

「注文が多いわね」

 言われたとおり身体を左右に振る。乳房が腕の間でぷるぷる揺れた。女子大生の瑞々しいバストが大きさ、柔らかさを誇示するかのように動く様で疋田は鼻息を荒くする。

「次は上下を入れ替えよう。僕が橘さんを押し倒すアングルだ」

「そんなカッコ、原作にあったかしら」

「いいから早く!」

 結花の疑問は無視される。跳ね起きるように身体を起こした疋田にベッドへ突き飛ばされた。

「乱暴にするんじゃないわよ」

 開いた両脚の間に彼が身体を入れてくる。騎乗位の次は正常位。またしてもセックスを連想させる体位でビデオを向けられる。

「もっと身体を密着させよう。僕たちはラブラブカップルの距離感を再現しようとしてるんだからね」

 反吐が出そうなセリフを吐きながら疋田は下半身を押しつけてくる。グッと突き出された彼の股間では、すでに欲望が硬く勃ち上がっていた。

(こいつ勃起してるじゃない。キモっ! 見るからに童貞だし、至近距離でマイクロビキニのエロポーズを見れば当然か)

 それにしても、と結花は押しつけられたモノを観察する。

(こいつの、意外と太いんじゃない? 身体はガリガリなのに。こっちにばかり肉がついてるのかしら)

 ひょっとしたらユウより太いかもしれない。

 不埒なことを考えていると天罰だとでも言わんばかりに疋田の手が胸に伸びてくる。マイクロビキニ越しにHカップの爆乳が揉まれた。

「ちょっ、触るのはなしでしょ。そこまでいいなんて言ってないわよ」

 男の手の中で乳房が形を変える。ひしゃげた肉が骨と皮ばかりの指の間から飛び出す。ただ揉むだけでなく彼は大きく円を描くように乳房全体を揺らした。

「あんっ、ちょっと! おっぱい、揉むんじゃないわよ」

「揉むのが駄目なら乳首こりこりしようか」

 マイクロビキニの布地越しに乳首を摘まみ上げられた。生地が薄い白ビキニは乳首や乳輪が浮き出ているため性感帯を隠せない。疋田は親指と人差し指の腹に挟んだ乳首をダイヤルでも回すようにもてあそんだ。

「はひッ、ひぃっい! あぁぁっっ、あはぁ、おぉっぉ! おほぉぉお!」

 信じられないような悦楽が乳首から脳髄に送り込まれる。キモオタの手の中で結花の乳首は見る間に成長していく。

 ピンク色の突起がムクムク成長する姿は男を悦ばせ、より愛撫を熱心なものにしていく。

(感じるなんてありえないでしょ。ユウ以外の男で。しかも見るからにモテない童貞相手に)

 写真を撮られてる最中から何となく自分が興奮している、エッチな姿を見られて身体が熱くなってる気はしていた。彼の言葉に乗せられて気分が高揚した。

 だからって……。

 戸惑う結花をよそに疋田の手がマイクロビキニをズラした。

 本日二回目の乳首ご開帳。

 だが先ほどの事故と違い今度は男の手で意図的に剥かれた。

「橘さんの生乳。学校中の男が見たがってた橘結花の乳首。すごっ。彼氏とヤリまくってるって話だったのに乳首ピンク。ピンピンに勃起して感じてるんだ。僕に弄られて」

「違うっ。んあああっ! あんたに弄られて感じるわけ、ない、でしょぉっふぅ」

「嘘ヘタすぎでしょ」

 欲望と嘲りの貼り付いた顔で疋田は笑う。

「もう終わり。お終い! これはいくらなんでも撮影バイトの範疇じゃないわ。いくらお金を積まれたってセックスはしないわよ」

 結花は彼の手を引き剥がして起きようとする。しかしキモオタの力は意外に強く両手で掴んでも彼の片手を退けられない。

「無駄だよ。いくら橘さんが運動得意でも女の力で男に勝てるわけないでしょ。それに僕こう見えて居合いやってるから握力には自信あるんだ。ほら」

 ギュッと力強く乳房を握り潰される。男の力を誇示するかのような愛撫に結花の乳房は悲痛なまでに形を変えた。

「う、ぐ……、いっ、ひぎぃいいいっ…………」

「オタクはスポーツと無縁だと思った。漫画やアニメの影響でマイナーな武道に手を出してるオタクって実は多いんだよ」

 指の跡が痛々しく残る力で何度も胸を揉まれた。そのたびに結花の声帯は悦びを歌うために震える。

「ひぐッ――ぐっ、ふ、ゔゔうううッ――♡♡♡」

「こんな風にされてるのに感じるなんて、ひょっとして橘さんドMなの? マジかよ~。いつも颯爽と歩いてカッコいい女の代名詞みたいに言われてた橘さんが、実は男に虐められたい願望持ちのドM女なんて」

「やあんっ、はひいいいいいいいっ♡♡♡ お、おっぱい、潰れちゃうううう♡ ふ、はひいいいいいいんっ♡♡♡」

 疋田の声は聞こえていた。自分を馬鹿にする内容であることも分かった。しかし否定も肯定もできない。その余裕が結花にはない。

 おっかなびっくり優しく抱いてくれるユウとのセックスでは気づけなかった被虐願望の扉が、バイトを持ちかけられるまで話したこともなかったキモオタ男の手により開かれようとしている。

 握り潰された乳肉の先端では、今や乳首が言い訳など無用の尖り方をしている。美味しく実った甘い果実を疋田の口が咥えた。

「んじゅ、じゅじゅ、じゅぅるるるぅるぅうう、じゅじゅっ」

「ひあっ! だめっ、だめだめ、そんな……そんなっ! ひっぐうぅうう――――あっ、あんっ、やっ……やめっ……んあぁっ!」

 あっと言う間に乳首は唾液だらけになる。ろくに話したこともない男の涎で己の胸が濡れ光ってるなど思いたくもない。だが現実。これが圧倒的現実というやつだ。

「やめっ、もう、やめ、なさ……んんんっ!」

 ベッドの上で男に押さえつけられ、乱暴な愛撫を繰り返されながら、小刻みに身体を震わせた。込み上げてくる快感は耐えがたいほど大きい。

「ドMの橘さんは痛いだけでいいのかな。それとも普通にしてもらうのも好き?」

 疋田の手から力が抜けソフトな触り方に変わる。これまでの責めで傷ついた乳房を労り、優しくするように適度な力で揉み上げる。

 同時に窄めた口で乳首や乳輪にキスを繰り返す。ちゅっちゅっと軽く吸い上げながらの接吻。かと思うと乳首に思いっきり吸い付き、カリカリと歯も立ててくる。

「うあっ! ううっ! はあ、ううっ! んうぅ!」

「優しくされても乱暴にされても感じるなんてお得な身体してるね」

 何をされても気持ち良くなってしまう糞ビッチ。言外に侮辱されても結花は押し寄せてくる喜悦の波に逆らえない。

(イク、イキたくないけど、イクの我慢できない。こいつ童貞のくせに巧い)

 身体の中に溜まっていた快楽物質が限界を超えた。押し留めておけなかったそれが結花の体内で爆発する。ぶわっと汗が噴き出し、体温が三度は上昇したかと思うと、口から完敗を告げる甘い声が漏れだした。

「んああっ♡ あふぅ……ああっ、ああっ、イ、クうううっ♡」

 悦びと切なさが入り交じったその声は、紛れもなく性的絶頂を迎えた雌声だった。

(なにこれ、こんな簡単にイッちゃった)

 信じられない屈辱感と恥辱的な興奮がない交ぜになって全身を満たす。

「はぁーっ♡ はぁーっ♡ はぁーっ♡」

 荒い呼吸をしながらベッドのシーツを握りしめることしかできない。

(嘘でしょ、こんなのって……ありえな)

「まだまだこれからだよ」

 ユウ以外の男にイカされた絶望感に浸る暇もなく、疋田の手が股間に触れてくる。そして彼はあろうことか指を二本揃えて膣穴に突っ込んできた。

 ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅっっ♡♡♡

 二本の指が狭い肉壁を押し広げるようにして激しく出し入れされ始めた。

「セックスは彼氏としかしないんじゃなかったっけ? いいの? 他の男に犯されてるのにこんなに濡らして」

 彼の指は縦横無尽に動き回り敏感な粘膜を刺激してくる。その度に結花は腰を震わせて悶える。腰が勝手に動いてしまうのだ。まるで自分から求めているかのように。

 これはただの生理現象だ。敏感な部分を擦られれば意思とは無関係にこうなる。そう自分に言い聞かせるも、それは感じてしまっていることの言い訳としてはなにひとつ機能しない。

(何よコレ……どうして私……感じてるの……)

 認めたくなかった事実を認めざるを得ない状況に追い込まれている。

「擦ったら擦っただけ濡れてくる。ぬるぬるが纏わり付いて簡単に指が入るよ」

 疋田は濡れそぼった秘所をわざと派手な音が立つように擦ってくる。卑猥な水音をさせることで聴覚から女を辱めようとしているのだ。

 調子に乗るな。お前なんかに見下される筋合いはないと気色ばむも、入り口に近い天井部分をグイッと指先で押されると腰から下が雷でも落ちてなくなったかと感じる衝撃が襲う。

「あふっ! あっ、そこっ! やっ! やめっ! あああっ!」

「ここ? ここが気持ちいいんだ橘さん」

「違うっ! そんなっ! 違うっ! 違っ! ああぁっ! はぁああんっ!」

 口では否定しても身体は正直だ。疋田の指が膣粘膜を引っ掻くたび、見えない糸で吊り上げられてでもいるかのように結花の身体は跳ねる。筋肉が引き攣るときには膣洞も収縮させてしまう。そのためより男の指を締めつけ、こちらから密着してしまうことになる。

 鋭い喜悦が体内にいくつもの波紋を作る。波紋と波紋がぶつかると衝突した部分では大きな性感エネルギーが発生し、それが結花を限界へと押し上げた。

「クールビューティの橘さんがイクんだ。僕の指でおまんこグチョグチョに弄られながら、カメラに撮られてるのに我慢できずイッちゃうんだ。いいよ、ほらイケよ。イッちまえよ」

 愛液まみれになった指が高速で前後運動を始める。その動きはまるでピストンのように激しかった。

「やッ、だめ! イク……イッちゃう! イクイクイクイク♡」

「橘結花をイカせるのは、チャラいイベサーやテニサーのヤリチンじゃない。馬鹿にされてたキモオタの僕だ。その現実を思い知らせてやる!」

「やッ、だめっ! やめぇえええ♡♡♡」

 懇願も虚しく結花は蜜壺を収縮させ、腰を高く突き上げる格好で達した。絶対にセックスなんかするはずない、いざとなれば突き飛ばして逃げられると思っていたキモオタに組み敷かれ、無力を晒しながら膣粘膜を掻き毟られてイッたのである。

「まさかこれで終わりだと思ってるんじゃないよな」

 疋田は恥辱とイキ疲れで呆然とする結花の水着をズラす。

「綺麗なものじゃないか。ひょっとして男性経験は今の彼氏ひとり?」

 逃げなきゃ。そう思うのに手足が感電したように痺れて動けない。目の前で疋田が裸になるのを眺めてしまう。

 ガリガリの貧相な身体。だけど彼が本気になったら自分の力では振り解けない。彼は男で、私は女なんだと結花は今さらながら二人の差を感じる。

 痩せ細った腰の中心でイチモツが元気よく屹立していた。枯れ枝のように細い身体の中で、そこだけ栄養を豊富にもらったように太い。ユウよりも一回り太くて見るからに硬そうだ。

 膣口に亀頭が宛がわれた。ぬちょっと粘膜と粘膜が触れ合う。

後記

1万5000文字の予定で書き始めて1万5000文字費やして折り返し。ここからベッドで一度ハメられて風呂場でぬるぬるプレイして、ベッドに戻って来たらカメラの前で本格的にハメハメされてフィニッシュです。

Skeb依頼で受けてたけど期限超過でキャンセルになりました。まあ自分の筆が遅い。ここまで書いたので最後まで仕上げますよ。

Skebは公開で受けてたので書き上がったら全文公開で久しぶりに橘さんをpixivに投げようと思ったけどキャンセルになったので読み放題プラン行きですじゃ。

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