ADVゲーム研究メモ【スマホADVのリワード広告】
ご無沙汰しています。
ほぼ1ヶ月ぶりの更新です。
この間、勉強のために色々なスマホのADVゲームをプレイしていました。
記事に出来る様な所感がまとまって来たので、いくつか記事にしていきたいと思います。
ゲームへの広告挿入による収益化
画像引用元：hiraya-space「7年後で待ってる」より
ソシャゲではない基本無料のスマホゲームにおいて、ガチャに代わって収益を得る手段として
- バナー広告
- 動画広告
といった広告をゲーム中に挿入し、広告収益を狙ったゲームがあります。
ユーザーはただでゲームを遊べて自分には広告収益が入る、今の時代に則した収益方法です。
しかし、ADVゲームはちょっとした問題を抱えています。
インタースティシャル広告とリワード広告
1番単価が高いのは動画広告ですが、それには主に2種類があります。
リワード広告
画像引用元：イマジニア株式会社「メダロットS」より
動画広告を再生すると、ゲーム内報酬が得られるのがリワード広告です。
ソシャゲで広告視聴でスタミナ回復するタイプがこれです。
インタースティシャル広告
画像引用元：スタジオわさび「狼ゲーム」より
一方で、動画広告を再生すると次のステージに進められるのなど、ゲームを進行することが出来るのがインタースティシャル広告です。
広告単価の違い
ストーリーを読み進めるタイプのADVゲームにとって、相性が良いのはインタースティシャル広告です。
むしろ、リワード広告は相性が良い部類ではないです。
しかし、広告単価には歴然とした差があり、インタースティシャル広告の単価はリワード広告の半分しかありません。
収益を考えると、ADVゲームにリワード広告を載せる必要があります
ADVゲームにおけるリワード広告
では、ADVゲームにどのようににリワード広告を載せるのか？
実例をいくつか掲載したいと思います。
バッドエンドからの復帰
画像引用元：株式会社エンタブリッジ「怪異掲示板と7つのウワサ」より
バッドエンドに達してしまった時、その選択肢をやり直す権利を与えるタイプです。
ホラー物やバトル物など、プレイヤーキャラが死ぬ展開がある内容と相性が良いです。
ヒントの表示
画像引用元：株式会社SEEC「四ツ目神」より
攻略のヒントを広告再生で表示させます。
ホラー物やミステリー物など、謎解き要素があるADVと相性が良いです。
広告再生でのおまけ要素解放
画像引用元：SleepingMuseum「まつろぱれっと」より
広告を再生することで、おまけシナリオを解放させます。
パッと見シナリオ重視のADVと相性が良さそうに見えますが、動画広告1再生で1.5～3円ぐらいなので、シナリオを作成するコストを考慮するとコスパは良くない部類です。
アイテム消費でのシナリオ解放
画像引用元：Growing Seeds「MazM:オペラ座の怪人」より
広告視聴で次のシナリオを読むのではなく、広告視聴でゲーム内アイテムを獲得し、そのアイテムを消費してシナリオを解放する方式です。
アイテムはシナリオ解放以外にもイベントCGギャラリーの解放など、別の要素の解放にも使うことが出来ます。
近年のADVゲームではこの形式が1番多いように思いました。
アイテム消費でのゲーム進行
画像引用元：Buff Stduio「Not Exactly A Hero!」より
上の「アイテム消費でのシナリオ解放」の発展型になります。
「選択肢を選ぶ」といったADVゲームの進行に必須の要素に対し、都度広告再生で得られるアイテムの消費を求めます。
選択肢の数が多いシナリオになるほど効力を発揮しますが、分岐管理など作る時のコストが大変になるのが悩みどころです。
でも、結局課金が1番
これまで「いかに広告再生を入れるか？」という話をしてきましたが、リワード広告の再生単価は1.5～3円です。
一方で、ゲーム内で広告を除去するための課金設定は200～300円が相場です。
インディーズADVで広告を100回や200回視聴してもらうことはまずないので、広告削除課金してもらった方が圧倒的にコスパが良いです。
そのため、今後広告収益型のゲームを作成する場合
- ユーザーにウザがられない範囲で
- 広告をガンガン再生してもらって
- でも、適度にウザいと思ってもらって
- 広告削除課金をしてもらう
これが大事なのではないかなと考えています。