あねさと / LeBlanc 2023/09/13 15:00

追悼:寺沢武一先生

今月8日、「コブラ」等の作品で知られる漫画家の寺沢武一先生が逝去されました。

謹んで故人への哀悼の意を表したいと思います。



寺沢武一先生については解説の必要もないでしょう。様々な作品を発表されていますが、中でも代表作「コブラ」については、アメコミを思わせるようなタッチ、豪快な主人公と軽快で洒落た会話。そして妖艶な女性たち……。週刊少年ジャンプに掲載されたそれは衝撃的でした。(私にとってはあまり“刺激的”ではなかったのですが、世の少年たちには相当強かったようですね;笑)。

個人的には、主人公のコブラが強すぎて、敵のキャラを応援しながら読んでいたんですが、一方でアーマロイド・レディの美しさに目を奪われましたね。


ああ、オレもレディになりて〜、って、オイ(笑)。


一方で、武一先生は漫画のデジタル制作の先駆者の一人でもありまして、まだコンピュータがが高価で難しく、神経質だった頃から私財をつぎ込み、実験的な作品を制作していました。

要するに、いまPCでイラスト/漫画を描いている我々の大先輩なわけです。

アニメの興隆に松本零士先生が欠かせないのと同様、デジタル漫画の興隆に貢献したのが武一先生。まさに礎となった人だったのです。

武一先生の尽力がなければ、「マンガ制作のデジタル化は10年遅れていた」という記事がありましたが、まさにその通りだと思いましたね。

だいたいWindows95が出るはるか以前からデジタルツールで漫画を描いていたわけで、その当時に出来ること、出来ないことを考えれば、その苦労は並大抵のことではない。しかも同人ではなく商業誌−−−−−−今では当たり前になったDTPがまだ一般的ではなかった頃の話ですからねぇ……。


そんな、大きな足跡を残した偉大な漫画家でしたが、武一先生を送る言葉は湿っぽいものよりも、コブラのセリフのような粋なものであるべきかもしれません。


もっとも、そんな粋なセリフ、先生じゃないと思い付きもしませんがね。


なので、月並みな言葉で締めさせていただきましょう。


先生、ありがとうございました−−−−−−−!!



※拙Blog「帰ってきた、まくらをそうじ」掲載分と同一の内容となります。

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