小説二話/プリンセスシナジー開発記43「ベッドイン&髪をほどく」

短期集中連載「僕と妻とプチ旅行」

二話

「オカリナさん今日調子悪い？」

オカリナとは僕がインターネットで使用しているHNである。
オカリナを吹くのが趣味だったから･･･というわけではなく
昔1番好きだったゲームにアイテムとして出ていたのが
印象に残っていたので何となくそこから取っただけだ。

「あぁ～･･･悪いってわけじゃないんだけどちょっと考え事してた」

日々が仕事漬けの僕にとってのささやかな趣味の一時、
それはネットの友人とゲームで遊ぶ事である。
インターネットとは本当に文字通り無限大の可能性だ。
会社ではへりくだってばかりで、ろくに親しい友人のいない僕でも
こうして気の合う友達がいるのだ。
そんな友達がゲームの動きが悪い自分を案じて声をかけてくれた。

「ちょっとこの後相談乗ってもらってもいい？」
彼･･･にくじゃがさんは僕にとっては恋愛の伝道師である。
飲み会でしてはいけないリストなど教えてもらわなかったら
恐らく妻と結ばれていなかったのではないかと思う。
ちなみにその美味しそうなHNは妻の1番の得意料理から付けたとか。

ひとまずゲームをログアウトして通話で悩みを打ち明けた。
あんな誰からも愛されるような人柄である妻が
自分を選んだくれた事に自信が持てず、いつ心変わりされてしまう
のか考えると怖くなってしまうなどと、それはまぁ
情けない考えで次から次へと吐露した。

「なるほどね。悩みはよぅく分かった。
つまり嫁さんとのスキンシップが足りてないわけだ。
だから嫁さんの事を理解しきれてないんだろう？」

「え～っと･･･こういう聞くの悪いとは思うんだけど、
週にどれくらいしてる？」

こういう質問が来るのはある程度覚悟をしていた。
むしろ一応前置きしてくれた事ににくじゃがさんの配慮を感じる。
なので特に気分を害すわけでもなく普通に返答をした。

「え･･･っと、最後にしたのは1ヶ月前だったかな･･･。」

「は！？それマジ！？だって結婚してまだ数年でしょ！？
何、断られたりしてるわけ？」

「いや･･･あんまりガッツくと見損なわれると思ってさ･･･。
でも向こうからも全然誘ってこないし･･･。」

「まじかぁ～。そういう女心から教えないと駄目かぁ～。」

「え、向こうがしたくないとかそういう事じゃなくて？」

「あのねオカリナさん。女性にだって性欲ってものはあるんだよ？
むしろ生理に入った時なんて性欲が増す人だって多いんだから。」

「そ、そういうものなんだ･･･。」

「だけどなんかすっかりタイミングを逃したっていうか、
間が空けば空くほど誘いづらいよ･･･。」

「それならさ、きっかけを作っちゃえばいいんだよ。
具体的には温泉旅行に行くとか。」

「あっ、それはいい考えだね。」

「この際だからさ、混浴温泉とか入ってみない？」

「こ、混浴！？」

漫画やアニメ、はたまたドラマ。そういった創作上の物語でしか
存在し得ないと思っていた混浴温泉というものが
現実に存在している事を、僕はこの時初めて知ったのであった。

今週のプリンセスシナジー

今週も奮発して2枚のカードの解説をしたいと思います！

まずはこちらベッドインのカードです。
これは必ず初期手札に存在していて
このカードを使用することによっていつでも任意にベッド（お布団）
での行為へと移行する事ができます。

1度お布団へ入ってしまうとマットプレイ等のお風呂での行為
が出来なくなるので使用タイミングとしては
1番個人差の現れるカードかなと思います。

基本的にカードを使用するとそのカードのイベントイラストが
表示されるのですが、このベッドインに関しては単なるモードチェンジ
といった意味合いが強いのでイラストはありません。
その代わりにカード単体としてのイラストがリッチになっております。

そしてお次はヘアチェンジのカードです。
元々は「髪をほどく」カードだったのですが、脱衣→キャストオフ
にしたように横文字の方がカードゲームっぽいので変更しました。

ご存知の通りロマーシャには髪型が2パターンあります。
髪型差分を入れることについては工程の多さを考えると
正直かなり悩みました。私は変身ヒロインにおいて結んだ髪がほどけて
ロングヘアーになるのが好きなので、アクセスモードの時の変化を
変身ヒロインに準ずるものと捉えているので自分の趣味に従って
まとめたバージョンの髪型も追加する事になりました。

結果的にはお風呂の時やプールの時は必ず髪をまとめているので
ロマーシャのキャラクターとしての描写に
一役買っており大満足しています。

ロマーシャの髪型の再現って現実でやろうとすると
大量にピンを使う事になるのですが、そこはゲームらしく
一瞬でヘアチェンジしちゃいます。
妊娠がどうたら変なところでリアリティに悩んでいる割には
こういった所は「ゲームらしく」で割り切るのに
なんの抵抗も無いんですよね～。

というわけでエッチな行為では無い2種のカードのご紹介でしたが、
風俗モードというミニゲームとしてのカードゲームらしさ
をきっと深めてくれると思います。

4月の更新は私の都合により2日とさせて頂きます。
ご了承くださいませ。