一連の大怪鏡についての所感
ふたさこのサクフウです。
ご飯を食べていますか?食べないと人は元気を失います。
前回からの続きです。
さて今回はふたなりネーロエとエロトラップダンジョンver2に使われる鏡をデザインしました。
こんな感じ。
本作において一番遅れて登場することになるキャラクターです。名前を大怪鏡としています。
重心が偏ってるのでベイブレードにすると攻撃力が高そうです。
今回はこれの制作を発端に、デザインを紹介する記事、創作手法を紹介する記事、大怪鏡のメイキングで見る創作手法の実例記事と、一ヶ月通して大怪鏡に関する一連の記事を投稿してきました。
そして今回の記事がその締めくくりとなります。
大怪鏡のデザイン制作および一連の記事を作った所感となります。
一言で言えば過酷そのものでした。
しかし一つの時代の締めくくりとしては最高です。これ以上のものはないでしょう。
今回の過酷なところ
今回の制作はとにかく得るもののなさが堪えました。
作るのは鏡なので「これはどう作っても誰も喜ばないだろうな」とわかりきっていました。
なんせ客層が違います。エロさ0%。
作ったところでなにか得るどころか失うことになるとすら思いました。
エロクリエイターとしては作らないほうがマシといえるものでしょう(実際フォロワー数は減った)
今回はそのことを自覚しながら時間と手間をかけて大怪鏡のデザインをしました。
まるで自分を処刑するために最高品質の絞首台を自らの手で作るような所業でした。
特にいつまで経っても完成しないことがわかってくる中盤からはかなりのしんどさを誇ります。
なぜそうするのか?
その答えを全部出して作業を進めているのにそれでもなぜそうするのか?と思わずにはいられません。
なぜそうするのか?誰も喜ばないのに。
それでもある種の開き直りで作業を進めてきましたが終盤に限界がきました。
マジでなんでこんなもん必死こいて作ってるんだ?と本当に思い詰めてきます。
しかしそうする理由は全部ガチガチに理屈で固めてるし、ここまできた以上ももう引き返すことはできませんでした。
もう、ただ完成させるしかありません。
そうして完成させた大怪鏡。
それを見たとき、これが今回なにより一番きつかったです。
「なんてもん作ったんだ」
これがまず最初に思ったことです。
品質としては今までで最高の自負はあります。
しかし思ってたよりかは微妙に思えました。
笑う気にもなれず、ただ時間と手間をかけて誰も喜ばないものをこの手で作ったという実感が重くのしかかりました。
作品を完成させて胸の奥がズンと重くなったのを感じたのは生まれて初めてです。
しかも今度はそんなもんを紹介しなけばなりません。
いよいよみんなから失望されるときが来たと思いました。
ただでさえver2制作は遅れてるのに、こんなものを?
しかし絞首台を作ったなら、あとは自分の首をくくるのみです。
罪状。
ふたなりクリエイターサクフウはふたなりを作らなかったどころかエロですらないものを作った。
判決。
絞首刑!
すべては需要がないものゆえに。客層が違うゆえに。
もし今回の大怪鏡のデザイン制作が月面着陸のように誰もが認める偉業であればこんな気分で作品を作る羽目にはならなかったでしょう。
……ほんとうに?
実際のところ違いました。
確かに今回メンタル的にきつかったです。
しかしそれは誰も喜ばないものを作ったことが主因ではありません。
そんなもんこれまでたくさん作ってきました。
私のこれまでの記事にたいていエロはありません。エロじゃないものを作ったのが罪なら今までの活動はギロチンまつり毎日大開催!といった感じでしょう。
変な講座とか所感とか毎回これは需要ないだろうなと思いながらやりたい放題しています。
なんなら今もやりたい放題中です。
では今回ここまできつかった原因とはなんでしょうか?
ところでみなさんはご飯を食べていますか?食べないと人は元気を失います。
マルシルの半分も頑張ってない
すべてはカロリー不足が原因でした。
気がついたのはデザイン制作がすべて完成したあと。友人とモンハンしてるときでした。
どうも友人の些細な言動が気になってイライラします。
これは私にとっておかしいです。
友人といってもただの友人ではありません。
幼稚園時代からの友人だぞおめぇ!(悪魔博士)
些細なことを気にするのには今更すぎます。
経験則的に私は腹が減っていると他人への寛容性が低下するのを知っていました。
なので急いでご飯を食べました。
そして気がつきます。
まさかと思って体重を測るとなんと5kgも減っていました。
こ、こりゃいけねぇ。
思い返せばデザイン制作の中盤。私生活が忙しくなり食事の回数が減っています。
そこで計算しました。
きつさのピーク期間はだいたい1~2週間。
その期間中に私が摂った総カロリー量……それはどれだけ多く見ても適正量の40%を超えませんでした。
栄養失調目前……!
そこで食事をしっかりとることにしました。
今回の一連の記事はそうしたあとに作られています。
記事としては最高の手間がかかった上に需要は大怪鏡とどっこいです。
しかしデザイン制作のようなメンタルには特になりませんでした。
(まぁそれでも最初の記事を投稿するとき誰も喜ばないのが目に見えてるので緊張しました。ci-enへの投稿で緊張したのはこれで初めてです)
今にして思えば、デザイン制作中に理屈をぶち抜いて現れた「なぜそうするのか?」という疑問は「そんなの作ってないで生命維持せよ」という私の身体からの強い警告だったのかもしれません。
そんな状態で誰も喜ばなさそうなものを死ぬほど手間暇かけて作るのだからそりゃ今回は過酷もいいところだったと思います。
大怪鏡のデザイン、間違いなく十数年の創作人生の中で心身ともにもっとも過酷な状況で作られた作品です。
何度心の底から「おっぱいとか描きてぇ……」と思ったことかわからないし、今も心の底から思ってます。
そして私は創作を始めて十数年、そう思う瞬間をずっと待っていました。
今回の制作、一言で言えば過酷そのものでした。
しかし一つの時代の締めくくりとしては最高です。これ以上のものはないでしょう。
たった一つの最高の終わり方
何度でも言いますが今回の制作は一つの時代の締めくくりとしてこれ以上のものはないです。
まず創作手法が一つの完成に至りました。
これは創作始めて以来の悲願です。
どのようにすればアイデアを形にできるか?その具体的方法がようやくわかりました。
単に作品を作るということに関してはもう疑問がありません。
そして次にデザイン制作をやり遂げた結果、心の底からおっぱいが描きたいと思いました。
これはつまりみんなが喜ぶようなものも作りたいという話です。
これまでの創作に対する私の努力はすべて自分の良いと思ったアイデアを形にしたいがためだけに払われてきました。
つまりは自分のためです。それを見る他の人のことは完全についででした。
今までver2とは関係ない落書きやアニメーションもその作る動機はたいていなにかを試すためと明言してあることから私の自分本位な姿勢は割と徹底的であることがうかがえたのではないでしょうか。
そんな自分本位の欲望、思いついたアイデアを形にするということ。
その具体的なやり方は今回完成した創作手法によって解決しました。
初めて挑戦した鏡のデザインがここまでできるならもうなんでも作れると私は思ってます。
なのでしばらくは創作手法で遊ぶと思っていました。なんせ念願です。ようやく思う存分アイデアを形にできるようになりました。
なんなら別に最期まで自分のためだけに作品を作り続けてくれてもよかったぐらいです。
そのために創作をはじめたので問題はありません。
しかし、大怪鏡はそんな私からとうとう引き出しました。
それは心の底からおっぱいを描きたいという渇望です。
これは今回唯一の誤算といえるでしょう。
次の時代に進むためのものが一気にこの手の中に現れました。
それをもたらしたのが大怪鏡というのも運命的です。
欲望とは自分本位のものです。ああしたい、こうしたいという欲望は自分のために帰結します。
そんな欲望という概念を形にした大怪鏡が、自分のために作る最後の作品になるとはなんとも運命的に思えます。
一つの時代の締めくくりとしてこれ以上のものはないでしょう。
お前たちはきっと飢えるために生きているのだな
今回はまさに十数年に渡る創作人生の集大成といえるものでした。
今までで一番のカロリー不足。
今までで一番の興味がない題材。
今までで一番の需要のなさ。
今までで一番の準備。
今までで一番の試行錯誤。
今までで一番の単体作品としての制作時間の長さ。
苦痛の大きさは受ける時間の長さに比例します。
十数年やった自分のための創作がこの結末を迎えたことは、思ったより気分がいいです。満足しました。
なのでこれからは他の人も喜ぶようなものを創作をしていく時代に突入してきます。
とても楽しみです。誰も喜ばないだろうと確信しながらここまで作れるやつが、月面着陸のような誰もが認める偉業に手を出したら一体どうなるのでしょうか?
待ってろよ人類~!お前らのための作品も作ってやるからな~!
しかしながら自分ことすらよくわからないことが多いのに他の人のこととなるともっとよくわからないのは自明の理です。
明らかに難しそうなのでまずはカロリーを摂取していきたいと思います。
ご飯を食べていますか?食べないと人は元気を失います。
終わりに
というわけで次の10年はどうすればみんなが嬉しいものが作れるのか、そしていかにしてカロリー摂取していくかが課題となります。
特にカロリー摂取は深刻な問題です。
今回あまりにも過酷な状況下での制作でした。
それでも完成に至ったのは私がしぶといのではなく習慣の力です。
私の中で当たり前になった作品を作るという習慣がすべてをなぎ倒しました。
この習慣の力に気がついたとき私は食欲すらなぎ倒せるものかとかなりぞっとしました。
ただこれは作品を作る習慣が悪いというわけではなく、食に関する悪い習慣が身についてしまってるとみています。
用意する手間やそもそも食への関心の薄さ。そういったものが悪い食習慣へ繋がってるのでしょう。
習慣はあまりにも強力です。
こんなにカロリー摂取の必要性を自覚した今でも適正カロリーを摂取できてない日が多いです(今回計算したらそもそも普段から適正カロリー量の70%ほどしか摂れてない)
なので地道に改善していくしかありません。
そういう意味でも悪い食習慣は根深く深刻な問題です。
どうすればみんなが嬉しいものが作るのかという課題と共にゆっくり良い食習慣を育てていきます。
そうすれば10年後、完成した創作手法、そこから生まれるみんなが嬉しい作品、そしてカロリー。このすべてが我が手中におさまることになります。
つまり俺達最強!無敵の負け知らず!
とはいえしばらくは古い時代の遺産であるver2制作が続くこととなるでしょう。
というわけで次回のver2制作の進捗はイベントシーンで使うCGの紹介を予定しています。
今回と比べたらみんなが嬉しいものだと思われます。
よろしくお願いします。