TS俺が女の子のレッスン!?9
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「ちょっ、女子トイレはさすがに……っ」
「なに言ってるのよ。その格好で男子トイレになんて入ったら大変なことになる」
「うう~っ」
晶に手を引かれるがままにやってきたのは女子トイレ。
だけどそのドアを前にして、司は急ブレーキをかけていた。
女子トイレ――。
それは、男子にとっては女子更衣室と同じくらい遠い、世界の果てに位置する場所だ。
その入り口には、見えない壁があると言っても過言ではない。
「待った、心の準備というものが……!」
「あなた、ぱんつのなか大変なことになってるんだから早くしなさい」
「うう~っ」
晶に手を引かれるがままに女子トイレへ……その一歩。
「ああ……、また一つ男としてのプライドが……」
「なに言ってるのよ。……よし、誰もいない。一緒に入るわよ」
「え、女子って連れションするのか!?」
「しない!」
晶は言葉では否定しながらも、司は同じトイレの個室へと連れ込まれていた。
二人分にしては狭すぎる、女子トイレの個室。
小さな和式の便器が、ちょこんとある。
ふんわりとした尿臭を嫌でも意識してしまう。
それは長年に渡ってこの校舎に染みこんできた、女の子の恥ずかしい匂いなのだろう。
「さて、まずはぱんつを降ろしてもらいましょうか」
「な……っ、ちょっと待った。それはいくらなんでも恥ずかしすぎるだろ!?」
「ふーん。それじゃあ、あなたが使ったライナーをどこに捨てればいいか知ってるの?」
「そ、それは……トイレに流す、とか」
「そんなことしたら詰まるし。いいからぱんつを降ろして」
「うう~っ」
唸りながらも、スカートの両サイドに手を入れてショーツを降ろしていく。
いくら一緒にお風呂も入って、おしっこの飛ばし合いもしてきた幼なじみとはいえ、おもらしをしたライナーを見られるのはレベルが高すぎる羞恥プレイだ。
水色と白のしましまショーツとともに露わになったのは、
むわわぁ……。
鮮やかなレモン色に染め上げられていたおもらしライナーだった。
お尻のほうにまでレモン色に染まって、もこもこに膨らみきっていた。
だけど気のせいだろうか?
おしっこの匂いはしないように思われる。
なんというか、ベビーパウダーのようないい匂いだ。
「ぱんつは無事みたいね。匂いも……大丈夫みたい。さすがおもらし専用ライナー」
「す、凄いな……これ」
「こういうのが売っているって言うことは、司みたいな悩みを抱えている女子が多いと言うこと。だから恥ずかしがることない」
「あっ」
司が短い声を上げたときには、すでにクロッチに置いてあるおもらしライナーは晶によって取り除かれていた。
「おもらしライナーは、こうしてくるくる丸めて、端っこのテープで留めるの。ロールケーキみたいに」
「お、おう」
「それで、そこにある……」
晶が視線をやった先にあったのは、個室の角。
そんなところになにが?
そう思って見やると、そこにあったのはプラスチックでできた三角コーナーのような箱だった。
蓋は閉まっていて、中がどうなっているのかは分からない。
「これはサニタリーボックス。女の子の日がきたときに使った生理用品は、丸めてここに捨てることになってる」
「そ、そうなんだ……」
確かに、男女共用の公衆トイレを使ったときに、このサニタリーボックスを見かけたような気がする。
いままで意識したことがなかったから、開けたことなんてなかったけど。
「はい、丸めてポイ。やってみて?」
「お、おう。丸めてポイッと……」
ロールケーキのように丸められたおもらしライナーをサニタリーボックスに捨ててみる。
中には他の女子が使ったのだろう。
いくつかの紙のロールケーキが入っていた。まだ朝早いというのに大変なことだ。
「あとは……、おまたを拭いて。はい、新しいライナー。ぱんつのなかに入れといて」
「あ、ああ……」
最早新しいライナーを入れることに異議はなくなっていた。
それだけ女の子はショーツのなかに装備品をあてておかなければ安心できないということなのだろう。
「今日は三時限目に体育だから、そのときはライナーを捨ててから更衣室にいくこと。いい?」
「なんでそんなことを……?」
「こんなに分厚いのをおまたにあててたら、ブルマのラインに出ちゃうし」
「そ、そうか。女の子って大変なんだなぁ……」
女子トイレとサニタリーボックスの使い方のレッスンを受け……、司は少しずつ女の子へと近づいているのかもしれなかった。
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この作品は同人誌『TS俺が女の子のレッスン!?』に掲載されているものです。
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