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思叫堂~ロア~ 2023/02/11 23:56

次回作:剣士師弟もの台本全年齢イメージイラスト決定+今作の声優様紹介

次回作の全年齢ストーリーパートのイラスト出来上がりましたー!
描いて下さったのは、前回お伝えしていたDaichi様になります!

こちらにロゴを載せて、ストーリーパートは作らせて頂く予定です!

また今回でご依頼した声優の方をご紹介します!
今回お願いしたのは、神代そら様になります!
絵の勢いに負けず劣らずな迫力のある演技をして下さっておりますので、楽しみにして頂ければ幸いです。
今回は全年齢と成人向けのパートを分けるつもりなので、成人向けの音声サンプルは成人向け版のイラスト紹介の際に改めてご案内させて頂きます!


サンプルボイス:1

サンプルボイス:2

サンプルボイス:3

サンプルボイス:4

daichi様
https://twitter.com/daichi59864483

神代そら様
https://twitter.com/KAMiSiRO_cast

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思叫堂~ロア~ 2023/02/04 23:48

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思叫堂~ロア~ 2023/01/29 20:21

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思叫堂~ロア~ 2023/01/26 19:52

次回作:剣士師弟もの台本04

次回から無料プラン以上の方向けになります。

=========================

こうしてトラと若者の生活は始まりました。
 ある時は、

《びゅっ! がつんっ! どさっ!》
(鞘が素早く動いて、殴る音、倒れる音)

トラ
「あてが寝てたら、こっそり逃げられると思ったかい?
ひひ、残念だったねぇ。
一人寝が多かったもんでね、あては他人が近くにいると少しの気配で気付いちまうのさ。
さて、と。……暫くは縄で縛られて寝て貰おうかねぇ?」

 またある時は。

《ひゅっ!》
(木刀を振るう風音)

トラ
「あ……やば」

《どんっ!!》
(強くぶつかる音)

トラ
「あちゃ、悪い大丈夫か!?
あー……すまん。寸止めをするつもりだったんだが。
骨は折れてないな? ……よし、大丈夫そうだな。
とりあえず、ちょっと休憩だ。そこで休んでな!
あては水とか取ってきてやるから!」

《ぎゅぅ……ぴちゃ》
(濡らした布を打撲の場所に当てる感じ)

トラ
「えっと、こういうのって冷やしとけばいいんだよな……?
あて、よく考えたら見様見真似ばかりだったから、こういう組み稽古みたいなの苦手なんだな。
本当に悪かったよ……今日はもう終えて、ゆっくり休むとしよう」

 そして、またある時は。

《じゅー……》
(魚を焼く火の音)

トラ
「……なぁ、愛弟子よ?
もう食べていいか? まだか?
あての腹はさっきからぐーぐー鳴りっぱなしなんだが早く食わないか?
この際、多少生焼けだろうが……。
って怖い顔するなよ!? あん? 川魚の生焼けは絶対やめろって……。
別に少しくらいなら平気じゃないか? あても今まで食うに困った時はその辺は適当に……って。
って、おい串を火の中に放ろうとするな!?」

トラ
「あぁもう分かった! 待つ、待つって!
料理に関しちゃあてはアンタの意見に逆らわない! それでいいだろ!?
だから待たないなら処分するなんて、そんな殺生な事言わないでおくれよ!
あてが悪かった! 悪かったってぇ~!」

 奇妙な師弟となった2人はこうして日々を重ねていきました。
 1日1日がお互いにとって馴れない初めての事ばかりが続き戸惑う事も多かったですが、やがて段々とそれも日常のように感じられるようになり、そして。

《かん、きん! ざっ!》
(剣がぶつかる音、移動し立ち位置が変わる音)

トラ
「ほれどうした、あての愛しい弟子よ!
あての構えを崩してみせなって!」

《ぐっ……ばっ!》
(砂利を踏みしめる音、勢いよく駆け寄る音)

《ぎんっ! しゅらあー ……どすんっ!》
(木刀と刀が触れる硬い音、刃を滑らされる流れる刃の音、流されてそのまま倒れてしまう音)

トラ
「あっはっは! まーた不用心に刀を振るったね?
いいかい、刃(は)の動きってのは流れだって何度も言ってるだろう?
こっちは自分のとりたい流れを相手に邪魔されずにぶつけるのが肝要。
相手の流れは作らせないか、こうして邪魔になる位置に刃(は)を置いて、そっと力を入れて流れを変えてやればいい。
足の動きは腹の動きに、腹の動きは腕の動きに、腕の動きは手の動きに、手の動きは刀の動きにだ。
その流れをきちんと理解してやらないと、あてには刃(やいば)は届かないぞー」

《ぐっ……カチャ!》
(弟子が再び立ち、刀を向ける音)

トラ
「んっ……ふふ、いいね。
流石はあての天稟(てんぴん)の君だ、倒れた所でへこたれずにいつもすぐに立ち上がってくれる。
何度でもこうして向かってきてくれて、あては嬉しいったらないよ。
……くひひ♪ さあさあ何度でも向かっておいで、愛しい弟子!
アンタが勝つまで、あては幾らでも立ち塞がってあげるよ!」

《ばっ!》
(腕を広げて挑発するように再チャレンジを促す動きの音)

《カチャリ……》
(握り直した刀が鳴る音)

 若者が弟子として捕らえられてから二月(ふたつき)が過ぎました。
 その間、逃げようとしたり手を抜けば容赦なく攻めてくることはありはしましたが、真面目に訓練を受けようとすれば不慣れながらも熱心に、懸命に自分の技の理念を伝えようとする師……トラとの日々は、若者の心の中に恐怖以外の感情を芽生えさせるには十分な月日が経っておりました。

トラ
「隙あり!」

《バッ! ギンッ!》
(横なぎの剣戟の音、慌てて身を守り県がぶつかる音、そのまま勢いに押されて川へと飛ばされ落ちる音)

トラ
「てやぁっ!! ……あて相手に、ぼうっとするとはいい根性だな!
って、こら……本気で飛ばされる奴があるかっ!」

《どっ、バシャア!!》
(勢いに押されてそのまま川へと飛び込んでしまう音)

トラ
「馬鹿、何やってんだい!
あて相手に気を抜いてアンタが勝てると思ってるのか! まったく……。
いや、ちいと転がし過ぎて疲れちまってたのかもなあ。……あてが認識不足だったか、むぅ」

トラ
「そういえば……川か。ふむ……丁度いいか!
おーい、弟子! せっかく川に入っちまった事だし、洗濯もかねて休憩といこう!
あてはいいとしても、アンタは随分泥だらけになっちまってるんだしね!
中々風呂に入る機会もないんだし、行水ついでに服も洗っちまうとしようじゃないか!」

=======

≪ざぱ、ざぱ、ばちゃぁ≫
(躊躇なく水の中へと服を脱ぎ捨てるトラの音)

トラ
「ふぅー……あー、やっぱたまにはこうして体を洗うとスッキリするねぇ♪
普段と違って絞った手ぬぐいで拭くだけじゃなくて、水がたっぷり使えるってのはいい、いいねぇ♪
気分がちょっと晴れやかになるってもんだ♪
んっ……ふぅー。っとぉ、浸ってないで、あてもこの辺とか洗っちまわねぇと」

 川に落とされ、痛みをこらえつつ師を睨もうとした若者の目に、弟子の様子など気にしていないといった様子で、水に濡れた肌を惜しげもなく晒すトラの姿を映ります。
 トラの特徴である黒地の混ざった金毛はしっとりと濡れ肌へと張り付き、彼女の控えめながらも膨らみのある2つのなだらかな丘や、金毛に隠れながらも桃色の貝を思わせるような小さな突起を、陽の光と水の輝きの中に浮き上がらせているかのようで、思わず見惚れてしまう若者。

トラ
「ん……おい、弟子?
なんだよ、何ぼーっとしてるんだい!
体を洗えるなんてめったにないんだから綺麗にしとけって」

≪ざば、ざば≫
(近づいてくる水音)

トラ
「んぁ? ……おい、あての弟子?
どうしてこっちを見ない? なんでそっぽ向いてるんだって……おいっ!
あては師匠だぞ! 師匠の言う事はちゃんと顔を向けて聞け……って、……ぁ?」

≪……ざば≫
(しばしの沈黙があってから、水が動く音)

トラ
「……弟子。なぁ、おい……あての弟子。
正直に答えて欲しいんだが、お前のその股間のブツ……そりゃなんだ?」

トラ
「なぁおい、弟子。……そいつはアレかい? あての裸を見て、ってことなのかい?
え? ……おい、正直に答えてくれよ。
お前さん、あてを……孕ませたいのか?」

≪ばしゃぁっっ!!≫
(若者が否定をするために体を動かした激しい水音)

 図星を突かれたがからこそ、若者は思わずトラの言葉を否定します。
 大げさなほど腕を振り回し、水を掻き分けているののごとく体を動かし否定したため、トラも思わず目を丸くし、その様子を見てしまう。

トラ(思っていた答えと真反対のものが来て、心底ビックリして言葉にならない感じ)
「ふお?! あ……おう。
え、あ……そ、そうかい? あー……へー……」

トラ
「……はっ! ……ひひ♪
そうか、あてなんかに興味はないってか? ……はっ、ひひ……ははははは♪
そうか、そうか。あての自意識過剰か! ひ……ふふ♪
あは……ははははは♪」

トラ
「ふっ、あは、ははははは♪ ひー……くっ、あは、はははは♪
あー、おかしい! まったく、あての弟子は面白い奴だなぁ……ひひひ♪」
くっ、はは……あてなんかに興味ないかぁ、そうかぁ……くひっ♪
あー……いいねぇ。あてにとっちゃ、最高の答えだよまったく♪」

トラ
「ひひっ♪ あー、笑った笑った♪ まったく、あての弟子は笑わせる才能まであるのかねぇ?
くく……別にそこは見込んで弟子にした訳じゃないんだけど。
……ま、いいさ。それはそれで楽しいじゃないか」

トラ
「とはいえ……だっ!」

≪ざばっ! ぴちゃっ!≫
(いきなり動き、若者の股間をトラが触る音)

トラ
「おー、おー……あてに興味がないとおっしゃった割には、随分こちらはお盛んに硬くなっているように気がするんだけどねぇ?
ほれ、あての手で押しても凹みやしないぐらい、がっちがちだ♪」

トラ
「ふふ、あてに興味がないってのに不思議だねぇ?
いや、とはいえ弟子の言葉を疑うっていうのは師匠としてはしたくはない。これはきっと、何かの……そうさね。
身体の勝手な反応とか、なんかそういうアレって奴なんだろう。
……けれど困った。弟子の体がこうなった理由が分からないんじゃ、今後の修行に支障がでちまうよ。
それは困る。困るなぁ……となれば、仕方ない、仕方ないねぇ♪
あてもなんだか、悪い気がしなくなってきたし」

トラ
「あての弟子♪
……あてに欲情してないってのはよーく分かった♪
だからこいつは……そうだな?
望まぬ状況に対する度胸をつける修行とか、今後のための治療ってことで一つ、挑んで貰おうじゃないか。
こいつも修行って訳さ、愛しい弟子よ……ひひっ♪」

 さすり、さすりと、普段とは違う柔らかな女としてのトラの手が若者のイチモツを触れていきます。
 初めて知る心地よい刺激が己の分身から伝わり、背筋に痺れるような快感をもたらし、身動きできなくなる若者。

≪ちゃぽ……ちゃぷん≫
(トラが身をしっとりと身を寄せる音)

トラ
「さぁ……折角、あてに興味がないって言ってくれたんだ♪
すぐに出したりなんかするんじゃないぞ、えぇ?
あての……可愛い弟子よ♪ ふふ、くふっ♪」

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思叫堂~ロア~ 2023/01/16 20:17

次回作:剣士師弟もの台本03

《がば……》
(体を跳ね起こす音)

トラ
「おっ!
ようやくお目覚めかい? まったく、打ち所が悪くてそのまま死んじまうんじゃないかとひやヒヤしたよ。
とはいえ、生き残ってくれて何より……流石は天稟の君。あての……弟子よ!」

《ばっ、しゅた!》
(木の上から様子を見ていたトラが地面に降りる音)

《ざっざっざ》
(無遠慮に近づき、間近に来る足音)

《ぎし……》
(縄の音)

 頭にずきずきとした鈍い痛みを覚えながら若者が目を覚ますと、そこはまだ林の中。
 かけられた声に思わず逃げようと体を動かすと固い縄の存在に気付き、自分が捕らわれているようだという事に気付きます。

《ぐいっ!》
(若者の服を掴み、全身を見る音)

トラ
「んっ……いいね! 縛った時にも見たけれど、打った頭以外にはやっぱり何処も大して怪我はしちゃいない。
これからの修行の日々を考えるならば、頑丈だってのは朗報だ、ひひっ♪」

 そこにニコニコと、先ほど人間を一人切り殺したばかりか、若者の事までも殺そうとした人の形をしたケモノが意味の分からぬ言葉を放ってきます。
天稟? 弟子? まるで心当たりのない言葉に、若者はただただ混乱し目の前の自分を見つめるケモノを恐怖の籠った瞳で見つめ、何でも差し上げますので、命ばかりはと必死に訴えます。

トラ
「……面白い、面白い事を言うじゃないか、あての弟子♪
あてより弱いお前さんに、あてが欲しがるものが用意出来るっていうのかい? くっ……ふふ、きひ……ひひひ! あははははは!!
くふ、ひひ……いや、すまない、すまないねぇ。あまりに的確にあての気持ちを察してくれるものだから、つい嬉しくなっちまって!
……そう、あてには欲しいものがある。アンタが持ってるそれを、どうしても欲しくて仕方ないんだ。
だから……アンタは、あての弟子になるんだ! 愛しい愛しい天稟の君……あての育てる、未来の剣士」

 狂人の言葉は若者にはまるで意味が分からなかった。
 混乱は増すばかりだというのに、金毛(きんもう)のケモノはそれを気にした様子もなく語り続ける。

トラ
「あんたの剣は、技は、その才能は! 鍛え上げればあてを超える! 必ず……あてが超えさせてみせる!
あんたはあてを倒せる程に強くなれる……ならなくちゃいけないんだ。そのためなら、あては何でしよう!
あての知る全てをアンタに教え、必要だと思った事ならあてがどんな世話でもしてやるさ!
あぁ、だから……だからどうかお願いだよ。
天稟の君……あての弟子。どうか、どうか」

トラ
「どうか、お願いだ。
あてを超え、あてを……殺しておくれ?
それだけが、それだけが……あてがアンタに求める全てだ。
もしもそれが出来ないのなら、受け入れられないと逃げると言うなら……」

トラ
「あては、あんたを……殺すよ」

《きんっ! しゅば! ……ぱら》
(若者の手を縛っている縄を切り落とす音)

 狂い謡って(うたって)いたケモノが、子供をあやすかのように優しい声で物騒な事を告げると同時に、若者の手を縛っていた縄が斬り飛ばします。
 ただの一閃で、肌に傷をつける事もなく落ちていく縄は、若者に自分と相手との力量の差がどれだけ離れているのかを実感させるには十分なものでした。
 故に。

《……こく》
(若者がうなづく音)

トラ
「……きひ! ふ……あはっ! あははははは!
あてに、弟子が! 弟子が出来た! あははははは!」

トラ
「さぁさ、我が愛しき愛弟子よ!
これからはあての事を師匠と……ぁー、そうだな。
トラ……トラ師匠と呼ぶがいい!
あてに名前ってものがあるとすれば、きっとそれになるだろうからね。
忘れず、覚えておくれよ? 愛弟子よ♪
きひ、ひひ……くひひひひっ♪」

《ぱし! ぱし!》
(楽し気に背中をたたく音)

トラ
「さてそうと決まったら明日からはビシバシやっていこう!
あの侍の持ってた荷物もかっぱらっちまうとしようか、路銀ってやつは幾らあってもいいものだからね。
刀も……ふむ、あてには違いなんて分からないが、まぁちゃんと斬れる奴みたいだし貰っておいてもいいか!
あぁ、ほれ! あてがやっておくからアンタは寝てな! 頭を打ってるんだから、明日からの修行に差し障るよ!
厳しくいくつもりなんだから、休める時にはしっかり休んで貰わないとねぇ。
……あぁ、言うまでもないと思うが念のため言っておくよ?
逃げたら、すぐ、分かる。……変な気は起こさないでおくれよ、愛しいあての弟子?」

《ざっざっざ》
(歩き去る音)

 嵐のように喋り、そのまま話し終えると死体の方へと去っていく少女……トラの姿を茫然と見送りながら、弟子となった若者の口から声にならない嘆きの吐息が零れていきます。

 勿論、逃げられるのならば、今すぐにでもそうしたくてたまりませんが、そうしようとした瞬間に、あのケモノが自分の命を刈り取るだろう事は、考えるまでもない事なのですから。

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