思叫堂~ロア~ 2023/01/26 19:52

次回作:剣士師弟もの台本04

次回から無料プラン以上の方向けになります。

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こうしてトラと若者の生活は始まりました。
 ある時は、

《びゅっ! がつんっ! どさっ!》
(鞘が素早く動いて、殴る音、倒れる音)

トラ
「あてが寝てたら、こっそり逃げられると思ったかい?
ひひ、残念だったねぇ。
一人寝が多かったもんでね、あては他人が近くにいると少しの気配で気付いちまうのさ。
さて、と。……暫くは縄で縛られて寝て貰おうかねぇ?」

 またある時は。

《ひゅっ!》
(木刀を振るう風音)

トラ
「あ……やば」

《どんっ!!》
(強くぶつかる音)

トラ
「あちゃ、悪い大丈夫か!?
あー……すまん。寸止めをするつもりだったんだが。
骨は折れてないな? ……よし、大丈夫そうだな。
とりあえず、ちょっと休憩だ。そこで休んでな!
あては水とか取ってきてやるから!」

《ぎゅぅ……ぴちゃ》
(濡らした布を打撲の場所に当てる感じ)

トラ
「えっと、こういうのって冷やしとけばいいんだよな……?
あて、よく考えたら見様見真似ばかりだったから、こういう組み稽古みたいなの苦手なんだな。
本当に悪かったよ……今日はもう終えて、ゆっくり休むとしよう」

 そして、またある時は。

《じゅー……》
(魚を焼く火の音)

トラ
「……なぁ、愛弟子よ?
もう食べていいか? まだか?
あての腹はさっきからぐーぐー鳴りっぱなしなんだが早く食わないか?
この際、多少生焼けだろうが……。
って怖い顔するなよ!? あん? 川魚の生焼けは絶対やめろって……。
別に少しくらいなら平気じゃないか? あても今まで食うに困った時はその辺は適当に……って。
って、おい串を火の中に放ろうとするな!?」

トラ
「あぁもう分かった! 待つ、待つって!
料理に関しちゃあてはアンタの意見に逆らわない! それでいいだろ!?
だから待たないなら処分するなんて、そんな殺生な事言わないでおくれよ!
あてが悪かった! 悪かったってぇ~!」

 奇妙な師弟となった2人はこうして日々を重ねていきました。
 1日1日がお互いにとって馴れない初めての事ばかりが続き戸惑う事も多かったですが、やがて段々とそれも日常のように感じられるようになり、そして。

《かん、きん! ざっ!》
(剣がぶつかる音、移動し立ち位置が変わる音)

トラ
「ほれどうした、あての愛しい弟子よ!
あての構えを崩してみせなって!」

《ぐっ……ばっ!》
(砂利を踏みしめる音、勢いよく駆け寄る音)

《ぎんっ! しゅらあー ……どすんっ!》
(木刀と刀が触れる硬い音、刃を滑らされる流れる刃の音、流されてそのまま倒れてしまう音)

トラ
「あっはっは! まーた不用心に刀を振るったね?
いいかい、刃(は)の動きってのは流れだって何度も言ってるだろう?
こっちは自分のとりたい流れを相手に邪魔されずにぶつけるのが肝要。
相手の流れは作らせないか、こうして邪魔になる位置に刃(は)を置いて、そっと力を入れて流れを変えてやればいい。
足の動きは腹の動きに、腹の動きは腕の動きに、腕の動きは手の動きに、手の動きは刀の動きにだ。
その流れをきちんと理解してやらないと、あてには刃(やいば)は届かないぞー」

《ぐっ……カチャ!》
(弟子が再び立ち、刀を向ける音)

トラ
「んっ……ふふ、いいね。
流石はあての天稟(てんぴん)の君だ、倒れた所でへこたれずにいつもすぐに立ち上がってくれる。
何度でもこうして向かってきてくれて、あては嬉しいったらないよ。
……くひひ♪ さあさあ何度でも向かっておいで、愛しい弟子!
アンタが勝つまで、あては幾らでも立ち塞がってあげるよ!」

《ばっ!》
(腕を広げて挑発するように再チャレンジを促す動きの音)

《カチャリ……》
(握り直した刀が鳴る音)

 若者が弟子として捕らえられてから二月(ふたつき)が過ぎました。
 その間、逃げようとしたり手を抜けば容赦なく攻めてくることはありはしましたが、真面目に訓練を受けようとすれば不慣れながらも熱心に、懸命に自分の技の理念を伝えようとする師……トラとの日々は、若者の心の中に恐怖以外の感情を芽生えさせるには十分な月日が経っておりました。

トラ
「隙あり!」

《バッ! ギンッ!》
(横なぎの剣戟の音、慌てて身を守り県がぶつかる音、そのまま勢いに押されて川へと飛ばされ落ちる音)

トラ
「てやぁっ!! ……あて相手に、ぼうっとするとはいい根性だな!
って、こら……本気で飛ばされる奴があるかっ!」

《どっ、バシャア!!》
(勢いに押されてそのまま川へと飛び込んでしまう音)

トラ
「馬鹿、何やってんだい!
あて相手に気を抜いてアンタが勝てると思ってるのか! まったく……。
いや、ちいと転がし過ぎて疲れちまってたのかもなあ。……あてが認識不足だったか、むぅ」

トラ
「そういえば……川か。ふむ……丁度いいか!
おーい、弟子! せっかく川に入っちまった事だし、洗濯もかねて休憩といこう!
あてはいいとしても、アンタは随分泥だらけになっちまってるんだしね!
中々風呂に入る機会もないんだし、行水ついでに服も洗っちまうとしようじゃないか!」

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≪ざぱ、ざぱ、ばちゃぁ≫
(躊躇なく水の中へと服を脱ぎ捨てるトラの音)

トラ
「ふぅー……あー、やっぱたまにはこうして体を洗うとスッキリするねぇ♪
普段と違って絞った手ぬぐいで拭くだけじゃなくて、水がたっぷり使えるってのはいい、いいねぇ♪
気分がちょっと晴れやかになるってもんだ♪
んっ……ふぅー。っとぉ、浸ってないで、あてもこの辺とか洗っちまわねぇと」

 川に落とされ、痛みをこらえつつ師を睨もうとした若者の目に、弟子の様子など気にしていないといった様子で、水に濡れた肌を惜しげもなく晒すトラの姿を映ります。
 トラの特徴である黒地の混ざった金毛はしっとりと濡れ肌へと張り付き、彼女の控えめながらも膨らみのある2つのなだらかな丘や、金毛に隠れながらも桃色の貝を思わせるような小さな突起を、陽の光と水の輝きの中に浮き上がらせているかのようで、思わず見惚れてしまう若者。

トラ
「ん……おい、弟子?
なんだよ、何ぼーっとしてるんだい!
体を洗えるなんてめったにないんだから綺麗にしとけって」

≪ざば、ざば≫
(近づいてくる水音)

トラ
「んぁ? ……おい、あての弟子?
どうしてこっちを見ない? なんでそっぽ向いてるんだって……おいっ!
あては師匠だぞ! 師匠の言う事はちゃんと顔を向けて聞け……って、……ぁ?」

≪……ざば≫
(しばしの沈黙があってから、水が動く音)

トラ
「……弟子。なぁ、おい……あての弟子。
正直に答えて欲しいんだが、お前のその股間のブツ……そりゃなんだ?」

トラ
「なぁおい、弟子。……そいつはアレかい? あての裸を見て、ってことなのかい?
え? ……おい、正直に答えてくれよ。
お前さん、あてを……孕ませたいのか?」

≪ばしゃぁっっ!!≫
(若者が否定をするために体を動かした激しい水音)

 図星を突かれたがからこそ、若者は思わずトラの言葉を否定します。
 大げさなほど腕を振り回し、水を掻き分けているののごとく体を動かし否定したため、トラも思わず目を丸くし、その様子を見てしまう。

トラ(思っていた答えと真反対のものが来て、心底ビックリして言葉にならない感じ)
「ふお?! あ……おう。
え、あ……そ、そうかい? あー……へー……」

トラ
「……はっ! ……ひひ♪
そうか、あてなんかに興味はないってか? ……はっ、ひひ……ははははは♪
そうか、そうか。あての自意識過剰か! ひ……ふふ♪
あは……ははははは♪」

トラ
「ふっ、あは、ははははは♪ ひー……くっ、あは、はははは♪
あー、おかしい! まったく、あての弟子は面白い奴だなぁ……ひひひ♪」
くっ、はは……あてなんかに興味ないかぁ、そうかぁ……くひっ♪
あー……いいねぇ。あてにとっちゃ、最高の答えだよまったく♪」

トラ
「ひひっ♪ あー、笑った笑った♪ まったく、あての弟子は笑わせる才能まであるのかねぇ?
くく……別にそこは見込んで弟子にした訳じゃないんだけど。
……ま、いいさ。それはそれで楽しいじゃないか」

トラ
「とはいえ……だっ!」

≪ざばっ! ぴちゃっ!≫
(いきなり動き、若者の股間をトラが触る音)

トラ
「おー、おー……あてに興味がないとおっしゃった割には、随分こちらはお盛んに硬くなっているように気がするんだけどねぇ?
ほれ、あての手で押しても凹みやしないぐらい、がっちがちだ♪」

トラ
「ふふ、あてに興味がないってのに不思議だねぇ?
いや、とはいえ弟子の言葉を疑うっていうのは師匠としてはしたくはない。これはきっと、何かの……そうさね。
身体の勝手な反応とか、なんかそういうアレって奴なんだろう。
……けれど困った。弟子の体がこうなった理由が分からないんじゃ、今後の修行に支障がでちまうよ。
それは困る。困るなぁ……となれば、仕方ない、仕方ないねぇ♪
あてもなんだか、悪い気がしなくなってきたし」

トラ
「あての弟子♪
……あてに欲情してないってのはよーく分かった♪
だからこいつは……そうだな?
望まぬ状況に対する度胸をつける修行とか、今後のための治療ってことで一つ、挑んで貰おうじゃないか。
こいつも修行って訳さ、愛しい弟子よ……ひひっ♪」

 さすり、さすりと、普段とは違う柔らかな女としてのトラの手が若者のイチモツを触れていきます。
 初めて知る心地よい刺激が己の分身から伝わり、背筋に痺れるような快感をもたらし、身動きできなくなる若者。

≪ちゃぽ……ちゃぷん≫
(トラが身をしっとりと身を寄せる音)

トラ
「さぁ……折角、あてに興味がないって言ってくれたんだ♪
すぐに出したりなんかするんじゃないぞ、えぇ?
あての……可愛い弟子よ♪ ふふ、くふっ♪」

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