『敗姫処分 No.3』制作後記 その1
企画段階でご意見募集
今回の制作で一番大きかったのは、大まかなコンセプトが決まっているだけの企画段階でご意見を募集し、そこに寄せられた皆様のアイデアやご意見を読みながら構想を練るというアプローチを試したことだと思います。
作品に対するアンケートを元に追加CG集を制作するという試みは何度も続けてきましたが、作品制作を開始する前にプロットなどのアイデアを募集したりヒロインの魅力について語ってもらったりするのはこれが初めてだったので、なかなか面白い体験となりました。この方法はアイデアをいただけるだけでなく、たくさんのご意見に接することそのものが創作意欲の刺激となるので、かなり有効だと思いました。
サイボーグ戦士の能力
今作ではサイボーグ戦士の能力がストーリー上とても重要になっています。募集で得られた意見をまとめると、「電撃やビームなどの機械ならではの能力」を求める方向性と「相手の技をコピーする能力」を求める方向性があったのですが、「尊敬する父から受け継いだ技を殺戮兵器にコピーされる」というテーマをストーリーの中心に持ってきたかったので後者を選びました。でも単なるコピーじゃ面白くないし、オリジナルに勝てないと思ったので「コピーした技を状況に応じて変形させる」という要素を加えました。
ちなみに格闘ゲームなどでAIがプレイヤーの行動パターンを学習して作り出すプレイヤーの分身のことを「ゴースト」と呼ぶことがあるらしいので、それをそのままサイボーグ戦士の名前にしました。