遠蛮亭 2023/01/09 07:07

23-01-09.くろてん4幕3章8話+イベ絵1枚+版権絵1枚

おはようございます!

昨日はゲームシステム部分を進めました! とはいっても初日(三日目)のごく一部ですが、8時に学生闘技場で雫おねーちゃんに会い、夕方に模擬戦の約束。その後聖堂か教室でラケシスかエーリカを仲間に、さらに鍛錬ダンジョンに入って敵を何体か殺し罪業値を上げたうえで16時、もう一度学生闘技場に行き模擬戦。ここでは普通に戦っても勝てない設定(雫おねーちゃんHP5000、攻撃力126、魔法防御999)なので敗北が通常の純愛ルート、好感度アップ(夜会話で上昇する好感度に追加、一定以上になると夜会話で純愛エロイベント発生)になりますが、ここで罪業値を上げた上で勝ってしまうと鬼畜ルート突入、雫おねーちゃんを蹴り飛ばし、ゴミ扱いし、自分では犯さず雫おねーちゃんに劣情を抱く幼年学生に犯させます。罪業値あげてなかったら普通に好感度が上がるだけですが。……というあたりのシナリオを組みました。まだ3日目の他の場所のイベントとか作れてないのですけどね。朝の教室で夕姫さん、昼の学食で出水、昼の職員室でふたたび雫おねーちゃんとか。

で、成果物がこちら。

エロガキに犯されるのが似合う女、牢城雫。全校生徒が見守る中自分を慕う先生をこんな目に遭わすとか、辰馬くん鬼畜モードは常軌を逸します。

差分、苦悶の表情。

差分、苦悶2。

差分、ぶちまけられてさらにピストン。

全校生徒の前でアヘ顔晒させられて、まだ犯され続けるおねーちゃん。


これはゲーム関係ないですが、ゼロインの爲妹さん。

こっちも差分。

以上でした! 今日は10時ごろからお出かけですが、そんなに長くはならないと思うので引き続き作業します。

………………
黒き翼の大天使.4幕3章8話.正攻と陰謀

7月半ば、ヘスティアから2万トンの氷は届き、酷暑対策は整った。ヘスティアからは皇帝オスマン、旧桃華帝国自治区からは戚凌雲が京師太宰に集い、ガラハド以下の故ラース・イラ組も宰相ハジルの弔い合戦と士気は高いが、肝心の赤竜帝国が振るわないのは国内に獅子身中の虫を飼うためだ。三河前久、アカツキ帝政と元老院制度の復活を求める政財界の大物を放ったままに出撃しては正面のウェルスと背面から三河配下の旧アカツキ勢という二正面作戦を強いられることになり、さらにいうならばクールマ・ガルバの動静もわからない。ウェルスから人質を殺されたくなければ与力せよと通達されているクールマ・ガルバの若き国王ドリシタデュムナ、彼はまっすぐな気骨の持ち主であるだけに、積極的に敵にまわることはしなくとも自国の民を捨ててまで赤竜帝国に合力することはできないだろう。

この状況で赤竜帝国に有利な情報としてはエッダ=ヴェスローディアの2か国連合軍が南方からの侵攻をひとまず撃退したこと。オクセンシェルナの献策を受けたインガエウはまず敵を奔命に引きずりまわして山谷地帯に引きずり込み、6月とは言えすでに雪深い深山を大いに揺らして雪崩でウェルス勢を覆滅した。しかし余勢を駆っての反撃戦は敵の新司令官レンナート・バーネルによって阻まれ、ふたたび大陸北西地方はにらみ合いの膠着状態と相成る。レンナートに止められたとはいえ、ここのところの敗戦、遷延ムードからしてみれば大金星であり、インガエウを勝たしめたオクセンシェルナの名はおおいに天下に轟く。

もうひとりのウェルス軍軍師、マウリッツは大兵を率いてクールマ・ガルバに入り、前進も後退も躊躇して進まないクールマ・ガルバ軍を後ろから銃撃、強○的に前進させた。背後からウェルス軍に銃撃されることを畏れたクールマ・ガルバ王ドリシタデュムナはやむなく赤竜帝国への進撃を宣言し、一陣の怒濤と化したクールマ・ガルバ軍は一挙国境線を超える。

「おいでなすったわねー! そんじゃ、この戦車の実戦テストといきますか! んふふー、ここで大勝ちすればたつまもアタシに……えへへ♡」
 先んじて最前線に配備されたエーリカ・リスティ・ヴェスローディアと、前線の情報を拾うべく配備された晦日美咲。そして50輌の戦車……正確には対地空連射式貫通移動砲台、通称は零式……とそのクルーは一斉にそれぞれの戦車のハッチに躍り込み、零式を駆動させる。ブロロロロロ、という力強い排気音に勇気づけられるように、ワゴン歩兵3万も整然と続いた。

 まず前哨、クールマ・ガルバの魔族兵、飛天夜叉の群れが空中で陣形をなして鋼の連城に襲いかかる。が、上位天使の攻撃にも耐えるだけの設計で作られた零式戦車は魔力の衰えた飛天夜叉の魔術砲弾ごときではびくともしない。逆に一撃必殺の砲撃を五月雨のごとく連射して、瞬く間に空を舞う敵影は数を減らしていった。

 エーリカ、美咲率いる戦車隊はそのまま突進、敵中を錐のように割って突き進み、圧倒的な突破力で敵陣を貫通していく。砲撃で堅陣を粉砕し、どうにかしてこの鉄戦車を止めようと前を阻んだ巨人兵も一撃で跳ね飛ばす。それはおよそ対等の戦闘と言えるようなものではなく、一方的な蹂躙だった。クールマ・ガルバ前衛魔族部隊は打ち据えられ、叩きのめされ、兵力こそまだ残っていたが士気を大きくくじかれ、戦闘に耐えられる状態ではなくなる。むしろ自分たちを使役して戦わせるクールマ・ガルバの使魔師に向かって転身、牙を剥き、せめて魔族としての矜持を取り戻そうとすらした。

 魔族兵を蹴散らしたところでいよいよ軍勢同士の対決である。クールマ・ガルパ軍は国土を半分に減らしたとはいえ軽く20万近く、赤竜帝国がわは前述のとおり戦車隊以外には歩兵が3万でしかない。しかしクールマ・ガルバの戦力の多くは戦車(チャリオット)であり、つまりは騎兵が主体。対する赤竜帝国歩兵は前面に火器を満載したワゴンを押し出しており、これは神楽坂瑞穂が得意技(ドクトリン)として兵士たちに叩き込んだワゴンブルク、騎兵殺しの陣形である。チャリオットのシャフト上に立って銃撃してくるクールマ・ガルバ兵もいるがやはりガタつく戦車上では狙い定まらず、そしてワゴンブルクとチャリオットが衝突するとそれだけで振り落とされる騎手が続出した。そうして敵が混乱し、機動力を削がれたところに赤竜帝国軍は猛然と火力を叩きつける。戦力差10倍といえど兵科の相性が不利を帳消しにしていた。さらに敵の動きがとまったところに零式戦車隊の砲撃が容赦なく襲うのだから、クールマ・ガルバにしてみればたまったものではない。

「ブラフマーストラを使いますか? 王よ」
「いや……そこまでウェルスのために必死で戦う義理はない。後背からの銃撃に気を付けて、適度に戦えばそれでよい」

 叔父である宰相ビーシュマの言葉に、ドリシタデュムナはしずかにかぶりを振った。この戦場に新羅辰馬が出てきていない以上、彼らの必殺、梵天極光陣(ブラフマーストラ)を破りえる人間は存在しない。が、ここでブラフマーストラを放てば赤竜帝・新羅辰馬は決してドリシタデュムナを許すまい。それゆえに辰馬を敬愛するドリシタデュムナは必殺の一撃を繰り出すことをしなかった。

 そうして、まず赤竜帝国とクールマ・ガルバの前哨戦は帝国有利で終わる。マウリッツはウェルス超越人兵と天使の軍勢をあげてドリシタデュムナに指揮権の移譲を迫り、ドリシタデュムナがそれにうなずいて王宮に帰ると明け渡されたクールマ・ガルバ兵を虐殺した。

「クールマ・ガルバ人の血はこの大陸になお脈々と残る神魔の力です、吸えるだけ吸い取りなさい」

 血に群がる上位天使たちに向けて平然とそう言うマウリッツの目は、ルクレツィアのような狂気に犯されていない。ただ兵士を強化するために必要な道具として、クールマ・ガルバ兵を鏖殺することに彼はなんらの良心の呵責も感じなかった。勝つために当然のことであり、彼にしてみればやらないほうがおかしい。

 翌日の戦闘、まだ月の巡りは8月にもならず、天使たちの力は圧倒的。零式戦車から放たれる砲弾はフィーリア・牢城の霊質殺しに加護されて天使たちを射貫き、歩兵の武器もおなじように強化されて十分天使に通用はするのだが、まず決め手になりうる戦車砲は数が少なすぎ、そして歩兵たちの攻撃は当たりさえすれば効果を発揮するが空を舞う天使になかなか当たらない。さらに言えば天使にかまけているとウェルス強化超越人種兵による猛突撃が側面から突き刺さる。簡潔に言って、強化された上位天使を相手にするには不足があった。エーリカは美咲と相談して防衛陣を敷き、ひとまず持久戦に入る。

そしてこのとき、ようやく辰馬の本隊が動く。三河の猖獗を放置もできないがエーリカ、美咲の窮地を放ってもいられない。三河前久対策は北嶺院文、磐座穣を国許において対処してもらうとして、辰馬は神楽坂瑞穂を軍師に大将軍・明染焔、右将軍・朝比奈大輔、左将軍・上杉慎太郎、前将軍・出水秀規、後将軍・長船言継で進軍を開始する。皇帝のSPである近衛隊長は牢城雫、近衛副隊長は厷武人。赤竜帝国全力をもっての出撃だったがここまでの連戦による消耗と三河牽制のために全兵力を出撃軍に宛てることはできず、12万が限界だった。これにオスマンのヘスティアイェニ・チェリ部隊が10万、戚の率いる旧桃華帝国軍が6万、ガラハド率いる旧ラース・イラ騎士団が1万5千。合計29万5千、といいたいところだがオスマンと戚は途中で道を分かって旧ラース・イラに入り、辰馬と両路に分かれて戦闘を続ける。ガラハドたちもラース・イラ道をいきたいところだっただろうが、そうすると兵力権力の立場からどうしてもオスマンや戚の隷下に置かれることになってしまう。よって辰馬の直属に置くのがベストだった。

「遠征軍は新羅と神楽坂さんに任せれば大丈夫でしょう。法王ルクレツィアにももういちど御前天使を下ろすだけの力はないはずです……。ということで、わたしたちはわたしたちの仕事をしましょうか、北嶺院先輩」
「了解。まず父から当たりましょう。おそらく間違いなく、三河は父に接触しているはず」
 磐座穣と北嶺院文は、そう言いあうと汽車に乗って太宰から鮎原へ向かう。その間の太宰の守りは月護孔雀と覇城瀬名に任された。孔雀はともかく瀬名は旧アカツキ三大公家筆頭、三河からのコンタクトがあることは必定と思われたが、若き覇城家当主はすでに辰馬に心服して久しい。それに、牢城雫を悲しませるようなことを瀬名はすまいと穣は考えて京師の守りを託す。

 鮎原は気候温暖な草木多い高原地だった。八幡平野という、全体に盆地の底にある太宰やその一帯に比べると暑苦しさはだいぶ緩い。果物の物産多い観光地であり、状況が状況でなかったら食べ歩きでもやってみたいところだが、残念なことに今、穣にも文にもそんな余裕はなかった。

「ここですか」
「随分と大きな邸よね。我が父ながら自己顕示欲が強い……」

 文が呼び鈴を鳴らすと若く美しい、メイドらしき少女が姿を現す。鮎原北嶺院公の妻、つまり文の母はつい先年まだ十分若くして亡くなったが、どうやら父は早くもその後釜をここで見つけたらしい。ここ十年来感じることのなかった男というものへの憎悪と嫌悪感が、文は急速に高まるのを感じた。

「え、と。どちらさまでしょうか……?」
「私は北嶺院文。鮎原北嶺院公北嶺院宰の娘です。父は在宅?」
「は、はい! ご在宅でいらっしゃいます、お嬢様!」
 いぶかるようなメイド少女に名乗ると、メイド少女は今度は怯え切った顔になりドアのチェーンを開けた。二人が邸内に入ると、奥でガタガタ、ドスン、と狼狽えたような物音がして穣は「?」という顔をしたが文は平然たるものだった。

「な、なにをしにきた、文!?」
「父様。単刀直入に言います、三河前久の陰謀の証拠をお渡しください」
「そうしてくだされば悪いようにはいたしません。このままなら鮎原北嶺院家は取り潰し、改易ですが」
「脅す気か。が、知らんな。知らんものはどうしようもない」
「そうですか。では、邸内を少々、見せていただいても?」
「駄目だ! 貴様らなんの権限があって人の家を踏み荒らすつもりか!?」
「権限ならここに、皇帝印璽があります」
「ぐ……」
 呻く宰。穣は所在無さげなメイド少女になにやら耳打ちすると、この場にいるのがいたたまれなかったのかメイド少女は承知いたしました、とパタパタ部屋を飛び出していく。
「父様。すでに趨勢はアカツキを去っているのです。今、新羅くんを倒そうとしても無益ですし、倒せたとしても道統がアカツキに戻ることはありません!」
「そんなこと、わかるものか!」
「失脚したとはいえ十分すぎる隠居所と隠居料をもらって、美人のメイドさんまでつけて、それでなにがご不満ですか!?」
「あの若造はワシの顔に泥を塗った! いままでワシを三大公家の次席と崇めた者たちが一斉に手のひらを返したときのあの気持ちが! 貴様にわかるか、文!」
「自分の実力で三大公家に収まったわけでもないでしょうに!」
「……黙れ!」
「磐座様、こちら、でしょうか?」
 戻ってきたメイド少女が差し出した紙束に穣はざっと目を通し。
「……政府転覆計画連判状。はい、間違いなく。ありがとうございます」
「!? 貴様ァ! なにを勝手に持ち出しておるか!?」
「っひ!?」
「父様。見苦しいですよ。こんな少女に当たり散らして」
「そもそも、勝手に部屋を荒らすなと言ったはずだ!」
「客のわたしがやってはまずいだろうということで、こちらのメイドさんにお願いさせていただきました。とはいえ……こんなに簡単に見つかるところに重要書類、それも国家転覆計画などという大犯罪の証拠を置いているようでは、あなたの器も知れます」
 穣の、突き放すような冷徹な口ぶりに、宰のなかでなにかが切れた。声にならない獣じみた咆哮を上げ、立ち上がるなり穣に殴りかかる。どんくささにおいて世界レベルの穣にそれを躱わすだけの余裕はまったくなかったが、避ける必要はなかった。文が間に入って入り身で宰の懐に入り、肘打ちをみぞおちに叩き込む。吹っ飛び目を回した父を尻目に文は身をひるがえし、そして怯えて震えるメイド少女に声をかける。

「あなたは、父に無理矢理?」
 こくこくと、首を縦に振るメイド少女。ならばと文はこの少女を保護することに決めた。メイドとしての能力は及第点、京師に連れて行けば働き口はいくらでもあるだろう。

「北嶺院先輩、電話、使わせていただきますね。ヒノミヤと京城に危急を伝えます」
 穣が言って、電話に歩み寄る。この連判状を証拠に三河をおさえるだけでは足りない。計画は人間として最大の不敬、女神イーリスを殺しうる毒を錬成しているヒノミヤのサティア殺害に言及しており、これはどうあっても未然に防ぐ必要があった。そのうえで、おそらくは三河が囚われれば暴発するであろうリストラ武人たちの対処。こちらは京城の月護、覇城両名に動いてもらわねばならない。京師に帰ったら民心安定と事後処理で当分動けそうになく、よって穣と文が今回の大戦に参加することは無理そうだった。

「まあ、あの新羅が負けるわけはありません。戦うことしか能がないんですから」
 穣はやや屈折した言い方で、辰馬の必勝を願う。

………………

以上でした、それでは!

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