ベテルギウス 2022/07/18 05:00

キムゲイン過去編①

https://www.youtube.com/watch?v=UemYZv8fbfc

丘の上には墓が2つならんでいる
「バーム・クーヘン神父」「セリーヌ」と彫ってある

ーーその日は激しく雨が降っていたーー

墓の前に、男が一人立っていた
雨にうたれるのも気に留めず
「ぅうおアアア!!ッぁあ!ガッああああああ!!」

赤い髪の男は天に向かって叫んでいた

(この激しい雨が…
ボクの怒りを、嘆きを、悲しみを洗い流してくれたらと)

そう思いながら空を睨む

美しい整った顔立ちに知的さをにおわす、その容姿には
につかわしくない判別不能な意味不明のうめき声をあげる

男の名をキムゲインという
彼はその日、世界を見限った




ーーfew years later(数年後)ーー


https://www.youtube.com/watch?v=7zT8zYYyxFg
♪キムゲインテーマ『Machinery:機械』



「もしもし、こちらキムゲインですが」
数年前と同じ墓の前に彼はたっていた

ジョボボボボ…

キムゲインは墓に小便をひっかけながら電話をしていた

「ぺっ!!」「ピチャァッ!」
電話を終えると墓にツバを吐く

「フン…死ねカス共。あー、もう死んでたな」
「ハハハハハハハ!!」

墓にむかってののしると涙を流しながら丘を下って行った

なにか非情になりきる為の儀式・自己催○なのか
無理やり大事なものへ粗末な態度を習慣づけているようにみえる

そんな彼を廃屋の影から見守る男がいた
ロングコートのひらけた胸元からセクスィな大胸筋をのぞかす
長身細マッチョ…黒石(ごくいし)シノだ

シノ「やれやれ」
キムゲインが見えなくなったのを確認すると
彼はモップをもって丘をあがっていった

これはキムゲインと黒石シノが出会うまでの物語


~キムゲイン過去編~『Bad influence』
☆第一章:バイ・スゥという男☆

ズガガガガ!!ズガガガガ!!
ギュィィィイイイインンッ!!!

コンクリートが激しく削れるような音が室内にコダマする
「いだい、いだい、いだい、死ぬ!しぬぅうう!!」
「おねがぃい、だしゅげでぉああ!!」
言葉にならない悲鳴を女があげる

ヨツンヴァイン(四つん這い)で女が犯されている、その頭部には
激しく回転する電動ノコギリの刃が深々とつきささっていた
「たすけて、たすけて」と女が懇願しているが
刃は頭頂から鼻の下までかみこみ半分以上、顔が裂けている
もう助からないだろう
生きている方が不思議なくらいだ
おそらく何か特殊な薬物で延命させられている

男「ハンナぁあ!!死ぬな!死なないでくれぇえ!!」
後背位で女を激しく突いている男が叫ぶ
「死ぬな」という言葉に相反して右手に電動ノコギリを持ち
左手で女のうなじを握っていた

男「ハンナぁ!俺のために生きてくれ!生きるんダァあ~~」
「俺を一人ぼっちにしないでくれぇ~~~」
男は泣きながら一心不乱に腰を振り続ける
あきらかに精神的に問題のある人物だ

ついに女は息絶え、動かなくなった

「ハンナ!??ハンナぁああああああ!!!!」
「ナゼだぁ!ナズェ!?? 俺を一人にしないでくれぇえ」
大泣きしながら震える男は急にピタリと動きを止めた

「うっ!!!」射精したのだ

ほんのり涙をこぼしつつもニタリと満面の笑みを浮かべ
「KUUUUUUUU~♪ この悲壮感!!!」
「たまんねぇよなぁ~?」
「この大切なものが二度と手に入らなくなる喪失感!!」
「自分で壊してしまった後悔感!この感覚♡」

「ひっさしブリブリに射精できたズぇえ♪」
「満足度20%ってトコかなっ♪ルン!ルン!」
女の死体をベッドの外へ蹴り飛ばし、イチモツを拭きながら
テヘペロ顔でさらにつぶやく
「へへへ!しかしよぉ~、リーダー相手なら50%でイケそうだな~」
「待っててねリーダー、その内おいしく食べてあげるから♡」
「オレっちバイだからサ♪」

彼の名はバイ・スゥ
体格はかなり屈強、度胸も異常で恐れるということを知らない
とあるマフィアの斬りこみ役である
見た目のイメージ的にはサンクチュアリの渡海さん、そこから
男気や人情を全部抜いて、頭をおかしくしたのがバイ・スゥだ


ナンチャッテ諸島という島国に巣くう巨大マフィア『傾国党』
各地方に満遍なく支部があり
その中の『葛城』というチームにバイ・スゥは所属していた



数時間後、リーダーオフィス

「バイ・スゥ…てめぇ、ハンナをやっちまったのか」
リーダーと目される男が聞く
バイ・スゥ「やっちまったのだ♡」

リーダー「なんだって…お、オメェあんな仲良くしてたじゃねぇか」
ハンナとはバイ・スゥの同僚でリーダーも一目置いてた女だ
リーダー「仕方ねぇ、ホントならてめぇ!
組おいだされてもおかしくねーが」
リーダー「てめぇ並みに特攻決めれるヤツぁそう見つからん
その性分いいかげん治してくれや」

バイ・スゥ「おい~~~~ッス!」
リーダー「とりあえずダメ元で抜けた穴ボスに頼んでみるわ
バイ・スゥ!テメェは罰としてサクラジマタウンのショバ代
あつめてこい!」
バイ・スゥは下っ端の仕事を命じられ出かけた

サクラジマタウンとは最近このチーム葛城が
支配下においたばかりの地ならし(マフィア的)の終わってない
街である

その街の教会兼孤児院に幼少のキムゲインはいた

https://www.youtube.com/watch?v=0HHSXo2ho2M

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