【第29回】『ハーレム島へようこそ!』メイと過ごす一日
どこまでも晴れた青い空、白い砂浜。
そして、澄んだオーシャンブルーの海。
ここは、異世界の南の島・ハーレムン島。
今日は久しぶりの一日オフの日。
さてこの貴重な休みをどう有意義に使おうか――。
なんて考えていた時も俺にはあった……。
「あー、どっちも可愛いんじゃないかー?」
「じゃ、じゃあ右の赤いワンピースで……」
はぁ……貴重な休日が……。
どうしてこうなったのだろう……。
思い返せば、それは昨日の夜のことだった。
「わっ! め、メイ!?
ビックリしたぁ……
こんな時間に一体どうしたんだよ……」
就寝の準備をする俺の元へやってきたのは、ニヤニヤと何やら企んでそうな顔をした幼なじみ・中野メイだった。
「エロ本ってお前なぁ……」
いつもの調子で茶化してくるメイ。
だがこれもいつもの事なので、俺は流して質問に答える。
「まぁ、明日は久しぶりの休みだからな~
今日はもうベッドに横になって――」
なるほど、今回企んでいたのはこれか……。
女子と……それもメイのような美少女とショッピング。
うん、実に魅力的なお誘いと言えるだろう。
お店の商品を眺めて、手に取り、語らう。
想像するだけでも楽しそうな光景だ。
でも、メイの場合はその例外かもしれない……。
「えぇ……絶対荷物持ちじゃないか……
昔からメイの買い物に付き合うと
次の日は筋肉痛になるんだよ……」
メイの買い物のは、その買う服やら靴の量が多すぎるのだ。
そして当然、付き合わされる俺は荷物持ちをさせられていた。
「じゃあじゃんけんして、
メイが三回連続で俺に勝てたら付き合うよ」
「あぁ、望むところだぜッ!!」
「へいへい……
お、これも買って行かないか?」
俺が手に取ったクリームを見て意外そうにするメイ。
まぁ確かに今まで最低限しか美容に気を使っていなかった人間が、急にこのような物を手に取ったら俺だって驚くだろう。
でも、これは別に自分の為に手に取ったわけじゃない。
「これはメイのだよ」
俺の答えにあっけらかんとするメイ。
「最近肌が荒れるとか言ってたじゃないか
俺も仕事手伝ってもらってるしさ
これはプレゼントだ」
「そりゃどうも、
じゃあこれだけ買って来ちゃうよ」
俺は会計の為にレジへと向かう。
その時――。
メイがぼそっと、何かを言った気がして振り返る。
すると頬を赤らめたメイと目が合った。
「ん? メイ、何か言ったか?」
なんだか慌てた様子で背中をぐいっと押されて俺はレジへと進んだ。
結局、あの時メイが何を言ったのか、帰り道に聞いても教えてもらえず、代わりに背中をぽこぽこと叩かれるのであった。
今日も島での生活は、退屈の暇も無さそうだ。
あとがき
今回の書き下ろし ss は、
【メイと過ごす休日ショッピング】
というシチュエーションでした~
先週は記事の投稿が無くて申し訳ございませんでした……ッ!!
ちょ~っちトラブル?が発生しまして、
その対応に追われ、この記事を執筆する暇もございませんでした……。
( ss はあくまでもDが書いていないという設定だけども)
ですので皆さん、生温かい目で見て下さっていると幸いです……!
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それでは次回の記事でお会いしましょう!!!
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