鶯命丹 2022/11/21 01:23

義理堅い男

2022年11月27日 00:00 〜 23:50 pictSQUARE 内にて開催されるBooknook vol.1
 https://pictsquare.net/uuu5c0nm5bi5t7wnrmeu7zzht3072u7n
で出す新刊の一部を支援者様限定で公開いたします。

新刊「ちょっかい出さないで!これは僕の子豚です!」
美少年吸血鬼×スキンヘッドのこぶとりのおっさんのニッチなBL小説です!
テーマはNTR。
吸血鬼咲夜の兄・寿夜(ひさや)が持ち込んだトラブルでてんやわんやするストーリーを軸に、IFストーリーなどをつめこんだ話になると思います今書いてるところですすみません
今回、表紙イラストを
ぶっかけそば様 https://skima.jp/profile?id=310947&sk_code=sha09url&act=sha09url&utm_source=share&utm_medium=url&utm_campaign=sha09url
に依頼致しました!
最高にかわいい表紙が出来ましたのでこちらを世の中にお披露目するために死ぬ気で書いてます!!
どうぞよろしくお願いいたします!


本文中にいれる予定の話のひとつがとても気に入ってるので期間限定で公開させていただこうかと思います。
咲夜と別れることになった厚司が、咲夜と暮らした屋敷でひとり咲夜の帰りを待ってるところに人狼のクロが訪ねてきて、そこからふたりで暮らす話です。

死ネタ
獣○
死体食い
 
どうしようもなく人を選ぶ話ですが、よかったら試し読みをしてみてください。



 お兄様襲来話のif物として

 館の外から、煌びやかに光る館内をそっと伺うと、ある一室に咲夜を見つけた。
 運良く窓辺の近くでひとり、小さな背中をスッと伸ばして不機嫌な顔をしている。
「咲夜!」
 ひそめた声で呼びかけると、咲夜はハッと顔を上げて周囲を見た。
 すぐに外にいる厚司に気付き、丸い目を更にまんまるに見開いて驚いてる。
 パタパタと走り寄ってくる咲夜の姿が怪我もなく無事なようで、厚司はホッと表情を綻ばせた。
 しかし、窓辺に寄った咲夜は厳しい顔のまま厚司を叱り飛ばす。
「子豚ちゃんっなんでこんなところにっ?! お兄様に聞いたの?!……ああ、もうそんなことは後だ……子豚ちゃんはここに居たらだめ! 早く家に戻って……」
「どうかしたかな? 咲夜」
 ねっとりとした猫なで声に、咲夜がビクッと肩を跳ねさせる。
 咲夜の華奢な背中越しに黒髪を上品に撫でつけた紳士が立っていた。
 形の良い薄い唇を、にっこりと笑みの形にしてるが、男の目は少しも笑っておらず厚司は気味の悪さにぞわりと怖気が走るのを感じた。と、同時に背後から強い衝撃に地面に押し倒された。
「ぐっ!」
 背中にかかる痛みと重み、頭を押さえつけられる人の手の感触、肩や膝の関節を踏まれ、走る痛みに声すら出せず厚司は息を詰めた。
「子豚ちゃん!」
 咲夜の叫びに冷たい嗤いが重なる。
「豚とは、言い得て妙だな」
 厚司は抑えつけられる身体をなんとか動かそうともがいても、まったくびくともしなかった。
「あの子を離してください!」
 咲夜の鋭い声が耳に届く。
「おや、あれは君のところの? おかしいなぁ。大事なペットなら同行させて欲しいと伝えたはずだがなぁ」
 酷薄な嗤いを含んだ男の声が、嬲るような嫌らしい物言いをする。
 咲夜がどう出るか試しているのだと、厚司にもわかる。
「さぐっや゛……やめ、ぐぉ゛っ」
 咲夜がどう考えているか、厚司には分からなかったが、ただ、嫌な予感だけがした。
 厚司を黙らせようと、上で押さえつけている何者かがぐっと頭を地面に押し付けた。
 口に土が入るのも構わず厚司は叫ぶ。
「咲夜っやめろ! 俺はいいから! ぐぇ゛っ」
「子豚ちゃんっ! お願いやめて! やめてくださいっなんでもするから離して!」
「おや、そんなに大事なものだったのかな?」
 咲夜の悲痛な叫びに、男は白々しく意外そうな物言いをしている。
「そうです! だから、お願いやめて」
「君がそこまで言うなら」
 小さく泣きそうな咲夜の声に厚司の心臓が冷や水を浴びせられたように冷えて縮む。
 胸の痛みに息をつめていると、厚司を抑える力がなくなり身体が自由になった。
「咲夜っ!」
 急いで立ち上がると窓に飛びつき咲夜を呼ぶ。
 咲夜が厚司の元に駆け寄って顔についた泥を払い、もう一方の手で厚司の分厚い手を握りしめた。
 細い指が小さく震えている。
 何か言おうと開閉を繰り返す厚司の唇に、咲夜の親指が優しく触れた。
「大丈夫、すぐ帰るよ。先に家に帰ってて」
 いつも通りの微笑みを浮かべる咲夜が、いとしむように指先で厚司の顔を撫で、離れていく。
「さ、咲夜っ! 待てっ待ってくれっ」
 美しい顔を歪めて嗤う紳士に向かい、咲夜の細い背が厚司の前から遠ざかっていく。
 厚司が窓を乗り越えようとしたところ、複数の黒服に取り押さえられ、運ばれて屋敷がどんどん遠くなる。
「離せっおい咲夜っ待て! お゛ぐっ!」
 鋭い衝撃と揺れる視界。どさりと地面に身体が沈む感覚を最後に、厚司は意識を失った。
 
 
 

  目覚めると、見慣れた屋敷の天井と、心配そうにのぞき込む寿夜の顔が目の前にあった。
 ひと通り取り乱し、騒ぎ立て、厚司は動き回るのを止めた。
 結局のところ、咲夜は厚司の元へ戻って来なかった。
 古く強力な吸血鬼から厚司を逃すために、咲夜はあの男の元に残ると決意したのだから、もう会いに行くことはできないと寿夜に告げられ、子どものように嫌だと抵抗した。
 しかし、それから何度も何度もあの屋敷へ行こうとするが、結局辿り着けずに終わった。
 意気消沈し、ぼんやりと視線を彷徨わせる厚司に声をかける寿夜は、普段のちゃらけた様子をひそめ沈痛な面持ちで眉をひそめている。
「子豚ちゃん……ごめんね、まさかこんな事になるなんて……」
「いや、いい」
「あの、この屋敷にはきっともう誰も戻らないと思う……だから、子豚ちゃん。俺と一緒に行くかい?」
「いや、いい」
 同じ言葉を繰り返し項垂れたままの厚司を見下ろし、寿夜は「……そう」とだけ呟いた。


 兄の寿夜との会話はそれで最期だった。
 ぼうと見つめる床が暗くなり、また明るくなってきた頃には屋敷の中に寿夜の姿はなかった。
 また、厚司もそれを気づくのに数日はかかったので正確には、彼がいつ頃屋敷を出たのか定かではない。

「……ほこり、つもってるな」
 厚司しかいない屋敷の隅にかすかに積もりだした埃がふと目につく。
 門真が屋敷を管理していた頃には考えられない。
「これじゃまずいな」
 二人が戻った時に屋敷が汚いとどやされる。
 そう思った厚司はその日から、手持ち無沙汰を誤魔化すために屋敷中を掃除して回るようになった。
 棚や窓枠の上から埃を叩き落とし、床を掃き拭きする。
 窓を磨く。
 庭の木を剪定し、枯れた花を取り除く。
 以前日常的に行っていた屋敷のメンテナンスをひとりで考え行っていくと、一日があっという間だった。
 疲れ果てシャワー浴びて眠る生活は、厚司にとっても都合が良い。
 どんな仕組みかわからないが、変わらずに水道も出るし火も使える。
 屋根も窓もあって雨風もしのげるし、キッチンに食料だってまだある。
 無くなったら何処かで稼いで買ってくれば良い。
 その日暮らしのような真似は慣れてる。
 厚司はそう決心して、屋敷に留まり咲夜の帰りを待った。
 
 季節の移り変わりを肌で感じるようになったある日――
 簡単に済ませた朝食の後、厚司は頭にタオルを巻きながら玄関へと歩いていく。
「今日は庭でも手入れするか……そろそろ落ち葉も増えてきたしな」
 ひとり、誰にはばかることもなくひとりごとを言いながらドアノブに手をかけようとしたその時――
 かりかり、かりかりかり
 玄関のドアを引っ掻く小さな音が聞こえて、厚司はぴたりと動きを止めた。
 
 ……誰か来たのか? 空耳か?
 厚司はまず自身の異常を疑った。
 ひとり屋敷を掃除し始めたころ、咲夜に呼ばれたような気がして振り返ったり、あまつさえ返事をしていた時があった。
 その度に咲夜がいないことへの絶望と、とうとう自分がおかしくなったことを自覚して、項垂れたものだった。
 しかし、このまま咲夜の幻と暮らす方が、ひとりよりはずっとマシかもしれない……と諦めて聞こえるままに自分を呼ぶ咲夜の声を聞いていたら、そのうち聞こえなくなってしまった。
 今はもう声色さえおぼろげだった。

 そんなことを緊張した脳の一部で考えていた時、かりかり、かりかり、とふたたびドアを引っ掻く音がした。
 厚司の胸にもしかしたらと希望が湧く。
 命からがら逃げ出して、瀕死で立つことも出来ずドアを引っ掻く咲夜の幻想に、厚司は慌てて玄関ドアを開けた。
 「よ〜ぉ、子豚ちゃん。久しぶりだなぁ」
 そこにはにやりと歯を剥き出して笑う、かなり大型の黒い犬がいた。
「クロ……おまえ」
 厚司はその特別に大きな犬の前に膝を付き、その真っ黒でにやけた面を撫でてやろうと手を伸ばす。
 情けなくぶるぶると震えた手が、滲んだ視界に映った。
「なんだよなんだよ。俺に会えてそんなに嬉しいのか子豚ちゃん。そんな熱烈歓迎だとまた味見したくなっちまう」
 クロが低くしゃがれた声で笑う。厚司の手に額を押し付けるようにしてもっと撫でろと命じている。
 手のひらに伝わるクロの体温と体毛のごわつく感触に、厚司の目からぼた、ぼた、と涙が落ちた。
 ひっ、ひっ、と情けなく漏れる嗚咽を抑えようと唇を引き結ぶと、クロの薄い舌がべろりと厚司の顔を舐めた。
「なんだぁ? メソメソしやがって。なに辛気臭い顔してやがる。坊ちゃんはどうした? あの鼻持ちならない偉そうなにおいが薄いな」
「おい、やめろ。舐めるなって」
 べろべろと顔を舐め回され、厚司の顔は自然と綻んでいく。
 それと同時に咲夜の匂いが薄いと言われたことに動揺していた。
「……そうか……やっぱり薄くなってるんだなぁ」
 厚司は泣き笑いにクシャクシャに顔を歪めてクロの首に抱きついた。
「おいおい……いったいどうしたんだよ子豚ちゃん……なんかお前痩せたか? たくさん肉がついて食い出がありそうだったのに、肉が減ってねぇか?」
 クロはペタンと尻を下ろし、憎まれ口なのか、慰めなのか分からない言葉をまくし立てた。
 厚司はクロの埃と土の臭いがする毛皮に顔を埋めて嗚咽に喉を震わせていた。
 

「そうかい、坊ちゃんは、吸血鬼同士の縄張り争いに負けて相手の傘下に入ったってことか? そんなら戻ってこねぇんじゃねぇの?」
 土やら砂やらで汚れた黒い犬――人狼のクロを厚司は風呂場で洗ってやった。
 何度も何度も土色になるお湯を睨みながら、咲夜がこの屋敷にいないわけをかいつまんで説明する。
 ざぶざふとお湯で洗われながら話を聞いたクロが、低く喉を転がすように笑っている。
「帰ってくるかもしれねぇだろ」
 熱くなる鼻の奥を誤魔化すように、厚司は短くそれだけ言うとクロの頭にザァとシャワーをかけた。
「図星だからって怒るなよ」
 シャワーを振り払うようにぶるぶると頭を振ってクロは笑っていた。
 
 夜も更けたころ。
 厚司は自身の身体に乗り上げる重みで目を覚ました。
 目を開けてみれば暗い部屋の中に黒い影がじんわりと形を作っている。
 黒い影に手を伸ばせばもふもふと乾いた毛皮の感触に、厚司は小さく息を吐く。
「坊ちゃんだと思ったか?」
 しゃがれた声がひそひそと厚司の耳元に落ちてくる。
 熱く湿った息が耳にかかり、薄い舌がべろりと舐めた。
「ん……いや……ちょっと寝ぼけただけだ」
 耳朶を舐める濡れた感触に厚司の身体がかすかに跳ねた。それを誤魔化すように太い腕がクロの身体を抱き寄せる。
 風呂に入れてやったので柔らかい胸毛に顔を埋めると、石けんと、毛皮の奥に獣の匂いがする。
 クロは厚司の反応を見逃さず、長い鼻っ面を埋めるように執拗に厚司の耳を舐める。
「あっ♡まて、やめろって」
 あからさまに快感を引き出そうとするクロの舌を避け、耳を両手で守った厚司。
 耳を覆う分厚い手を舐めながらクロは低く唸るように笑った。
「坊ちゃんに義理立てしてんのか? 帰ってくるかも分からんのに」
「もうすぐ帰って来るかもしれない」
 頑なな言い方にクロが吹き出し笑った。
「そうだよな。ヤッてるときに帰ってくるかもしれねぇな。前の時みたいに」
 くつくつと震えるクロの毛が厚司の身体をもぞもぞと撫でる。
「そうだよ。やめといた方がいいぞ、お前ぼろぼろにされたじゃねぇか」
 ムッとした声音がそっぽを向く厚司の口から漏れた。
「いいじゃねぇか。あんたは気持ちいい思いが出来て、更に待ち人まで帰って来たら万々歳だろ?」
 べろりと長く薄い舌が厚司の口の端を掠めて頬を舐めた。
 そっぽを向いたまま、クロの首に腕を回す。抱き寄せられたクロはピクピクと耳をはためかせ吐息混じりに笑いをこぼす。
「咲夜だと思っていいぞ」
 低く囁くクロの毛がさわさわと厚司の横顔をくすぐる。
「そんな事するか」
「坊ちゃんはこんな毛むくじゃらじゃあなかったもんなぁ」
 ぐつぐつと喉奥で下卑た嗤い声を唸らせるクロの長い犬の口に噛み付いて、うるせぇとくぐもった文句を言う。
 上下の牙が開いて厚司の舌を受け入れた。
 肉の厚い人の舌と、薄い犬の舌が絡まる。
「ん♡……ふぅ♡」
 厚司の喉から小さくこぼれた吐息は、甘く震えていた。
 柔らかい粘膜が絡まる久しぶりの快感に厚司の皮膚がぞわりと総毛立つ。
 ちゅぷ、ちゅく、といやらしい水音が鼓膜を震わせた。
「んぁ♡」
 柔い舌が抜けていくのを厚司の視線が追っている。
 名残惜しげに唇から覗く舌にクロは「そんなに惜しまれると嬉しくなっちまうなぁ」と低く笑った。
「なぁ、ほら子豚ちゃんよ。この邪魔な服を脱いでくれ。俺が脱がしてやっても良いが、この姿じゃぁ脱がすと言うよか破くになっちまう」
 クロの眼がニタリと細まったのが、暗がりでもわかった。
 自分で脱ぐように仕向けられ、厚司は唇を歪めたが、引き結んだまま、荒っぽい仕草で着ていた寝間着を脱ぎ捨てる。
「あ~あ~、やっぱりなぁ。少し肉が落ちてる……せっかく食いでがありそうなまるまる太った子豚ちゃんだったのに」
 わざと憐れっぽく嘆いて見せるクロが、仰向けに転がった厚司の身体に舌を這わす。
「くっ、あ♡……うるせぇダイエットしたんだよ」
「そうかそうか、そりゃぁ無駄な努力だ。食べ応えがある方が良いぞ」
 
 クロは平たく薄い舌を細かく蠢かせ、組み敷いた男の肌を舐めた。
 暖かいが、乾いていて、柔らかいが、張りのない肌。
 老いたなとクロは思ったが、ふざけた事ばかり言うこの犬が、厚司が老いたことは口にしなかった。
 以前出会って暴いた日より、そう時は経ってないはずなのに、男の肌は確実に老いていた。
 図太く見えて案外脆い所のあるのが人間だ。
 あの高慢ちきな小僧っ子がいなくて、悲しみが男の老いを加速させていると思うと、クロはそれが哀れで可笑しくて愛おしかった。
 首を舐め回し喉仏を甘く噛んでやると「うぐっ♡ん゛♡」と痛みに呻くフリをした喘ぎを漏らす。
 クロは機嫌良く舌を滑らせていくと、つるりと冷たい金属の感触。
「んあっ♡あ♡あ♡あ゛♡乳首♡ひ、ぃぃっ♡」
 ぷっくりと勃ち上がった乳首を貫通する金属の楔をクロはどうにか外せないものかと舌で弄る。
「あっ♡ひ♡ンッ♡はぁ……あ♡乳首っ♡乳首♡いいっ♡んん♡」
 楔は取れる気配も無いが、随分と好さげに鳴いている厚司を見下ろして、クロはひとまずそのまま続けることする。いまだ触れてないもうひとつの乳首に向かって顔を動かしふんふんと匂いを嗅ぐ。
「ん♡ん♡……はぁ♡♡」
 当たる呼気にさえ甘く呻く厚司に気を良くしてクロは薄く長い舌を伸ばし、楔に貫かれた乳首をべろべろと舐め回してやった。
「あっ♡ああ♡く、クロ♡クロ♡あっ♡いい♡いい♡」
 厚司は太い腕を伸ばしてクロの頭を抱えこむと長い毛にぎゅっと指を絡ませ握りしめた。
「ははっ熱烈だなぁ」
 クロは奥歯を剥き出してにぃと笑む。
 冷たい鼻先で乳首を突き、でろりと舌で舐ってやった。
 
 厚司がもぞもぞと身体を反転させる。
 膝をつき、割開くと剥き出しの尻を高く上げた。
「もう、いいっ……もう、いれてくれ」
 ねだる言葉は甘いが、声には快楽とは違う震えを帯びている。
 クロは無防備にさらされた尻穴に、べろりと舌を滑らせる。
「そんなの、良いからっ♡あっ♡あぅっ♡うぅ♡」
 尻たぶに鼻先を突っ込んでベロベロ、れろれろ、と舐め回すと、ぎゅっと閉じた尻穴が、ひく♡ひく♡と口を開く。
 発情期の雌犬のような匂いを感知して、クロは大きく肺を膨らませる。
「ご無沙汰だろう? ちゃんとひらいてやらねぇと痛い目みるぞ」
「ひぐ♡うっ♡ん、はぁっ♡だめだ♡あっ♡や、だ♡あぁあっ♡いやだっ♡」
 だらだらと唾液を垂らしひくつく尻穴を舐め、えぐってやると厚司は甘く咽び鳴いた。
「あぅ♡うう♡あっ♡待て♡待ってくれ♡あっ♡俺も、俺もしたい♡」
 厚司が枕に埋めていた顔を振り返る。手足でベッドの上を這うと、クロの下肢の辺りに顔を埋めふぅーっ、ふぅーっ、と荒く発情した息をしている。
 分厚い手がいやらしくクロの腹側の毛並みを撫でつけた。
「なんだい、ずいぶんと優しいじゃあねぇか。俺のも舐めてくれるのかい」
 クロは鷹揚に笑うとゆっくりと身体を横に倒して片足を軽く上げる。毛に覆われた陰嚢と、皮からのぞくグロテスクな赤色が呼応するようにビクッビクッと揺れていた。
「さぁどうぞ雌豚ちゃん」
 しゃがれ声が、ねっとりと甘く囁く。
 その声に操られるように厚司はクロの下肢のあいだに顔を埋めて、毛皮をまとって勃起する犬の陰茎にしゃぶりついた。
「ああ〜〜……子豚ちゃん、口ん中あったけぇなぁ。ベロがなめくじみたいに這い回って……皮とちんぽのあいだをベロベロされんのたまんねぇよ」
 クロはぐつぐつと心地よさそうに喉で唸り、うっとりと低い声を響かせている。
「なぁ、子豚ちゃんよ、金玉の根元ぐりぐりしてくんねぇか? ああぁぁ~~、それだ……いいね♡人間の手は器用だなぁ♡」
 ぐりぐりと陰嚢の根元を揉み、指圧するとビクッビクッせり上がって、毛皮からどんどんと肉色の勃起ちんぽが伸びていく。
「んぁ゛っ♡はぁっ♡はぁっ♡……ん、ふっ♡ふぅっ♡」
 長く長くなる犬の勃起ちんぽからぴゅっぴゅっとねばつく水が飛ぶ。挿入を助けるための汁を顔に浴びながら、厚司は舌でびくつく犬の勃起ちんぽを舐め、口内でしゃぶる。
「あ~あ~……雌豚ちゃんの顔がびしゃびしゃだなぁ。熱烈なご奉仕に応えてやらないと可哀そうだ」
 クロは愉快そうに身体を揺らし、首を伸ばすように上体を少し起こすとうずくまるように犬の勃起ちんぽをしゃぶる厚司の尻穴を舐めてやった。
「あ゛っ♡あうっ♡ああっ♡♡それ、いいっ♡はぁ♡舌っ♡舌ぁ゛♡いいっ♡」
 先ほどより大きくひく♡ひく♡とうねる尻穴に、鼻面を突きつけ舌を奥まで入れてやると、素直に腰をへこつかせて蕩けた声を上げている厚司に、クロが命じる。
「なあ子豚ちゃん。ここ、俺の舌じゃあほぐすのにも限界があるなぁ。もう一つある器用な人間のおててを貸してくんねぇか?」
 早くしろと、尻穴を鼻で突っついてやると、厚司は文句も言わず股の間から腕を通してくぱくぱと口を開けている尻穴に指を突っ込んだ。
「んああぁっ♡♡あ゛っ♡はぁ♡あ♡ゆび♡ゆびいいっ♡いいぃぃ♡ゆび♡」
「そうそう、上手だなぁ子豚ちゃん。指が三本も入ったらちんぽ入れてやるからなぁ。俺も手伝うから頑張ろうや♡」
 クロがにやにやと歯をむき出して笑い、舌を指とともに尻穴に入れる。だらだらと垂れる涎を注ぐように舌先でうねる腸壁を撫でてやった。
 じゅぶっじゅぶっぐちゅ、尻穴に出し入れされる太い指がどんどんと速く、同じところを刺激していくのをクロは荒く跳ねる呼気をこぼしながら視姦している。
「ああぁ゛ぁ゛♡あ゛っ♡あ゛っ♡あ゛っ♡も、もうイッ、く♡もうイク♡尻でイクぅッ♡きついっ♡♡あ゛ぁ゛っ♡キツイのくるっ♡♡ぅゔっ!♡♡あ゛ぁ゛ぁ゛~~ッ♡♡」
 まるくでっぷりとした尻が、絶頂に向かって必死にかくかくと蠢いている。喘ぐ厚司の発情しきった熱い息がはっ♡はっ♡はっ♡とクロの勃起ちんぽを刺激し、びゅくッびゅくッと透明な水分を噴き出していた。
 絶頂し倒れ込む厚司の顔が、クロの下腹部に埋まる。すりすりと擦りつけられる顔と、陰嚢の根元を指圧し続ける指が、クロを挑発していた。
「イッたばっかで悪ぃが、今度は俺の番だな」
 クロが素早く身体の向きを変えると、厚司の腰に前足をかけ、ぽっかりと寂しそうに口を開けている尻穴に長く伸びた犬ちんぽを挿入する。
「あ゛あ゛ぁぁあ~~ッ♡あ゛っ♡あ゛あ゛っ♡ふかっ♡ふかいっ♡ひっ♡ひぃ♡ぃいいっ♡」
 ぐじゅっ、ぬぢゅ、ぐりゅりゅっ
 長く伸びた勃起犬ちんぽが絶頂しうねる腸壁をこじ開けて、奥へ奥へと入り込んでいく。
 その熱く固い肉の感触に、厚司の身体がぶるっぶるっと震え、あっという間に雌の絶頂を味わう羽目になる。
「おおっ♡スゲーうねってんなぁ♡子豚ちゃんの雄マンコは♡あぁぁ~~せっまい尻穴、ぐりぐり広げていくの最高だぜ♡」
 クロの前足の爪が、きつく厚司の腰を掴む。爪が肉に食い込み、うっすらと血が滲んでいた。皮膚を破った感触に、クロは大きく口を舐める。
 長く伸びた犬ちんぽの先が、こりこりと閉じた結腸に当たる。
「ひっ♡い゛い゛♡い゛っ♡ぐっ♡うぐっ♡あ゛っ♡お゛ぐ♡あ゛っ♡だめだっ♡あ゛っ♡そご、だめっ♡」
「おっ♡おおっ♡わりぃな子豚ちゃん♡気持ちよすぎて腰止まんねぇんだ♡お゛あぁ゛っ♡んお゛ぉ゛っ♡このまま大人しく種付けされてくれ♡ああぁぁ~~出てる出てる♡」
 逃げる腰を押さえつけ、クロはかくかくと腰を振り乱す。
 ごちゅぅっとひときわ深く突き入れると、犬ちんぽの先が結腸の奥へと入り込み、こぶのように膨らんだ根元が尻穴を押し広げる。長く深い犬の射精に酔いしれクロはだらだらと口から涎を垂らして腰をへこつかせ続けた。
「お゛ぉ♡おん゛っ♡またイぐっ♡お゛ぐ♡あ゛だる゛ぅっ♡ゔゔっ♡ゔぐぅぅっ♡ゔぉっ♡ぉ゛ん゛ん゛っ♡♡♡」
 揺れる腰振りはゆるいが、ずっぽりと深く食い込んだ勃起ちんぽの熱と固さに、長く噴き出す精液に、絶頂を続けた腸壁を刺激され、厚司は何度も何度も絶頂を味わい続けることになる。
「ひぐっ♡ゔゔっ♡うぐっ♡ゔゔゔ~~ッ♡♡」
 枕に頭を沈め、泣きわめく厚司を見下ろしながら、クロは汗ばんで震える背中を何度も何度も舐めてやった。


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