M’sファクトリー 2023/04/09 00:43

【オバキル創作秘話⑨】販促!リリース!そして…【2022〜】

お疲れ様です!
M'sファクトリーのえむふぁく!です!

いよいよ創作秘話最終話です!
なんか終わってしまうのが悲しくもあり、これでようやく次に進むことができる開放感もあります😂
この創作秘話を無事最後まで書き切ることができたのも、ここまで見てくださった皆様のお陰です。
ここまで応援していただきありがとうございました!

それではいきます!
【オバキル創作秘話⑨】販促!リリース!そして…【2022〜】

※前回のエピソードはこちら!
オバキル創作秘話⑧】捨てる神あらば拾う神あり
https://ci-en.dlsite.com/creator/15510/article/833313

成功の重要因子!?PV制作!

2022年10月中旬...。
編集作業もいよいよ完成が見えてきて、イラストも7割完成絵を確認し、いよいよ作品完成が見えてきました。
そして、私がもし音声作品を作ることがあるなら「絶対やろう!」と決めていたことがあります。

それは、PV制作。


創作秘話③でも書かせていただきましたが、私は音声作品を作る上でしこたま応援団さんの処女作
『意地悪な妹達にオナサポ音声好きがバレちゃってオモチャにされちゃう地獄の射精我慢遊び』
に多大な影響を受けました。

私が再度作品を作るモチベーションになった、という意味でもそうなのですが、
作品を売るとき、「買いたくなる作品」とはどのようなものなのか?
を意識した点でもそうです。

私自身、同人音声作品のいちユーザーとして約10年くらいになります。
これまでに膨大な音声作品を聴いてきたものですから、正直近年は耳が肥えてしまっており、相当性癖にブッ刺さる作品でなければ、なかなか音声作品を即決で買うことも少なくなってしまっていました。

そんな不感症気味な私が「発売した瞬間絶対買おう!」と強く思った作品が、この
『意地悪な妹達にオナサポ音声好きがバレちゃってオモチャにされちゃう地獄の射精我慢遊び』のPVを見た瞬間でした。

今見ても、「欲情を掻き立てる」という大目的達成した素晴らしいPVだと思います。
私自身も、このPVを見てからは発売日まで常にワクワクしていましたし、この作品を聴きたくて毎日ウズウズしていました。
(当日の0:00に購入しましたが、無論、作品の中身も素晴らしいものでした。)

当時は、しこたま応援団さんも処女作でそこまで認知がなかったのもあって、
はじめの1ヶ月あたりは売上本数も数百本程度だったと記憶しています。
しかし、そこからみるみる数時を伸ばし、現在では8000本以上の大ヒット作となっています。
もちろん、そこからしこたま応援団さんがたくさん作品を出して認知を広げたことも大きな要因だと思いますが、この大ヒットの誘因はこのPVなしには語れないでしょう。
PVにはそれだけ凄まじい威力があると考察しています。

これに倣って、私も作品を作ったら絶対にPVは作ろうと考えていましたし、
このPVというツールは、本業が映像ディレクターの私にとって大きな武器になると考えていました。

そして作った「オバキル」のPVがこちら。↓

いかがでしょうか?
見ていただければ分かると思いますが、この映像、技術的には特に大したことはしていませんし、正直プロでなくても作れるレベルだと思います。
使っている素材もメインはイラスト一枚のみですし、その他の画像もこちらでレンタル素材を活用して作った説明画像のみ。
しかし、このPVを公開直後から、「オバキル」の認知は爆発的に伸び、公開初日でお気に入り数400を達成しました。
(※ 一般に、処女サークルが初作品で目標にすべきお気に入り登録数は、発売日までに300とも言われています。)
手前味噌ですが、何も実績も後ろ盾もない処女サークルが、初日で400のお気に入り登録数を作ったのはかなり珍しい例になるかと思います。

とにかく、それだけこのPVがもたらした影響は大きかったということが言えそうです。


PV制作で意識したことは一つ。
「ターゲットの欲情を掻き立てる」ことです。

・魅力的な世界観とそれを引き立てるイラスト
・魅力的なキャラクター(声だけでなく、匂わせる年齢)
・ターゲットであるユーザーが喜ぶであろう状況
・音のクオリティ(臨場感や耳舐め音)
・プレイの内容
・自信のある言葉責めのワード

とにかく、その作品が自信を持ってアピールできるポイントをできる限り盛り込み、見終わった後、ターゲットとなる性癖をもつユーザーさんに
「もっとこの作品の中身を知りたい!」と思わせることを目標にしていました。


また、同人音声どっとこむさんの寄稿記事にも書いたことですが、
https://xn--gmq92kmxes03f.com/post-4299/
動画というのは、伝えたい情報をたくさん伝えることができるとても有効なメディアです。
本作のPV内の大部分を占める、推しポイントなどの説明画像も、本来はこんな文字面がぎっしり並んだ情報は相当興味がある人でないと見てくれない情報だと思います。
(少なくとも私がユーザーだったら相当引っかからない限り読みたくなりません)
しかし、動画という形式を用いることによって、ユーザーは聴覚からキャラクターの声・音質・作品の世界観といった情報を確認しながら、同時に視覚情報をインプットする時間が作れます。

昨今、PVを使った音声作品の販促もメジャーになってきたと思いますが、その中でもユーザーの購買欲をがっちり掴むものと、その効果が薄いものが混在していると感じています。
私もまだまだ考察が薄いところがありますし、実績もこの「オバキル」しかないので偉そうなことは言えませんが、ただPVを作れば売れるということではなく、ターゲットのユーザーの立場になって
「自分だったらどんな内容のPVを見たらその作品が欲しくなるのか?」
「その作品の中身が気になって仕方なくなるのか?」

を意識して、そのために本当に必要な情報はなんなのか?
を考え構成を組み立てることが重要なのではないかと考えています。

======
P.S.
実際、PV制作では、動画制作を生業としている者として、エフェクトやトランジションなどもう少しカッコつけた映像にしようか思っていましたが、作っている途中で、目的が「ターゲットの欲情を掻き立てる」ことから「カッコいい映像を作る」ことにシフトし始めていることに気づき中断。
逆に制作者として編集に余計な色気は出さないよう意識するようになりました。


いよいよ制作もクライマックス!

さぁ、長かった音声作品制作もついにクライマックスです。
パッケージ画像、説明画像、販促PV、サンプル音声の作成も終わり、残す作業は

①お気に入り登録ユーザーへの期待値を高める&まだ認知されていない層へのカスタマージャーニーを広げる販促活動
②発売日の選定&その発売日までに本編のクオリティをできるだけ高めること

のみとなりました。
主に①に力を入れていましたが、具体的にどんなことをやったのかは同人音声どっとこむさんの寄稿記事「販売日までにお気に入り数1000を目指した」項を参考にしていただければと思います。
https://xn--gmq92kmxes03f.com/post-4299/

と、いうことで本記事では②についてより深くお伝えできればと思いますが...
この「発売タイミング」というのがめちゃくちゃ重要だと思っています。


販売日は重要だよという話

私が大事にしている考えとして、
【才能】×【時間】×【時流】=成功指数
と言う考え方があります。

どういうことかというと、才能・時間・時流が掛け算になって成功が決まるんだよ、という考え方です。(そのまますぎる)

例えば、それぞれ最低値が1最高値が5とします。
ものすごい才能を持っているがそこの鍛錬に時間をかけず時流がそこそこの場合、
【才能】5×【時間】1×【時流】3=15
ということで、その人の成功指数は「15」です。


別の例を挙げてみましょう。
才能は可もなく不可もなく時間はそこそこかけた時流が最高だった場合、
【才能】3×【時間】3×【時流】5=45
ということで、その人の成功指数は「45」で、①の才能のある人と大きな差がつきました。


同じような考え方で、もう1パターン考えると、
才能はめちゃくちゃある最高に努力したでも時流は最悪だった場合、
【才能5】×【時間5】×【時流1】=25
才能があって惜しみない努力をしたのに、②のモデルよりも低い数字となってしまいました。


何が言いたいかと言うと、
「才能」やそこにかけた「時間」と同等レベルに「時流」が大事だよって話です。

「オバキル」をこれらと同じように数字として考えてみると
【才能】4
普通こういう時は、「俺も凡人だよ!」と【3】をつけるものですが、これまでものづくりに携わってきた経験も含め、客観的にみて自分は多少ものづくりの才能はある方だと思っています。中には【5】以上の才能を持つ人がいるという前提で【4】とします。(刺さないでね)

【時間】5
これはもう間違いなく【5】です。
本作は構想に6年、制作期間も1年9月かけていますので、恐ろしい工数です。
ちなみに、これを本業とする作家さんは時間をかければ良いというものでもないので、本当にバランスには注意が必要だと思います。

【時流】4
はい。ここが一番言いたかったところです。
同人音声業界は現状良い時流にあるジャンルだと考えておりますが、他ジャンルなど総合的に考えてデフォルトで【3】と仮定します。ここで大事なのが販売日なのかと思っています。
非常にいい作品が作れたとしても、販売日に大手の人気サークルがバッティングしたら知名度のない処女サークルは埋もれてしまいますし、ターゲットの母数があまりないタイミングで作品を出してしまうと、本来訴求できたはずのターゲットに届かないので、定量的には作品のポテンシャルを発揮しにくかったと思います。
本作は、そういった意味で、大手や競合ジャンルの作品のリリースが少なく、人の多い日曜日の深夜のタイミングを狙って販売開始しました。
結果として、24時間ランキングも1位を取ることができましたし、ランキングに載ったおかげで販売数もさらに伸び、バナー広告などのお声がけをいただくことに繋がりました。
ただ、初速のタイミングでいちのやさんの万バズDL作品があったことや、アズールレーンさんの公式音声作品がリリースされたこともあり(これがなかったら週間ランキングも1位だった...)、【5】とはならなかったと思います。


長々と語ってしまいましたが、本作品おいては、
【才能】4×【時間】5×【時流】4=80
という高い成功指数を出すことができたのではないかと分析しています。
※仮に、リリース日が最悪で【時流】2とかであれば、成功指数は40など、大きな差がついていたのではないかと思います。


余談

以下の文は寄稿記事に書かせていただいたもののそのままのコピペになります。
上の成功指数の話と併せて読んでいただければ、言いたいことの意図が伝わりやすいと思い引用させていただきます。

(以下コピペ)
<余談>
実は本作、もともとは12/4(日)にリリースする予定でした。
というのも、cvの兎月さんがもともと、11/26(土)にオホヤベ建設の新作をリリースする予定で、同一声優の競合作品のバッティングを避ける意味で、1週間ずらしていました。
しかし、この12/4(日)は大手サークルさんが同ジャンルの双子系音声作品をリリース予告をしていたので、完璧と言えるタイミングではありませんでした。
(それも踏まえても、総合的に判断してここしかないと思いリリース日を12/4(日)をリリース日に設定していました。)

しかし、兎月さんが11/20ごろ流行病の妖精さんになってしまったことにより、オホヤベ建設の新作リリースが延期になると聞き、急遽11/27(日)リリースに前倒し舵を切った経緯があります。
私もTwitter上では既に、12/4(日)にリリースする旨を告知し、RTキャンペーンなども行なっておりましたが、それを覆してでも販売日を11/27(日)に前倒すべきだと判断しました。

もっと言うと、本作の予告をプレスリリースしたのが、11/8(火)だったのですが、3週間目は周りの反応も薄くなってきた感覚がありました。
体感的には予告から3週間くらいが、顕在層の興味が薄れ始めるタイミングなのかと思います。
あと1週間販売日を伸ばしていたら、ある程度のユーザーは忘却曲線に入っていたのではないか…とも考えております。

これらを総合的に判断し、リリースを早める柔軟な対応ができたことも本作の成功因子の一つだったのではないかと思います。


ついに発売!

2022年11月27日(日)。
ついにサークルM'sファクトリーの処女作
【意地悪な双子の終わらないオーバーキル射精我慢地獄】
が発売されました。

ここまで本当にいろんなことがあり、途中何度も諦めかけましたが、その度に立ち上がって作り上げた本作。
本当に、今の自分がやれることは全てやったと思える自信作だったので、正直この時点で大満足でした。

本作にここまでかけてきた工数や金額もバカにならないものがありますが、兼ねてより目指してきた
「過去に例のないくらい容赦ない寸止め地獄を繰り返し、マゾをぶっ壊しに行くようなメ○ガキ拘束逆レ○プものの音声作品を作りたい!」
という想いが体現できた作品になったと思っていますし、自分が理想とするものを世にリリースできたということがとても嬉しかったのです。

勿論、沢山の人に聞いてほしいという想い、そしてあわよくばその売上げで製作費が回収できるようになってほしい...という想いもありましたが、それらが成し得なくても全然後悔しないくらいにはやりきったつもりです。
しかし、嬉しいことに、結果は私の想定を遥かに超える大ヒット作となりました。

DL数
販売初日:701本
7日間合計:3450本(20%OFFセールここまで)
14日間合計:4323本
21日間合計:5129本(バナー広告掲載期間6日間あり)
現在:8016本(50%OFFセール期間あり)

ボイス・ASMRランキング
24時間ランキング:1位
7日間ランキング:2位
30日間ランキング:4位


作品制作を通して得られたもの

この「M'sファクトリー」というサークルは、
【意地悪な双子の終わらないオーバーキル射精我慢地獄】を実現するために立ち上げたサークルです。
(ちなみにサークル名は「マゾの生産工場」ということで、M's=マゾたち、ファクトリー=工場という意味が込められていますw)

ですので、当初は【意地悪な双子の終わらないオーバーキル射精我慢地獄】をリリースできたらその後はもう何も作らない予定でした。

しかし、本作が大ヒットし、沢山のご評価や、嬉しいご感想を頂けたことにより
「またマゾにぶっ刺す音声作品を作って届けたい!」という気持ちが芽生えました。
その想いが強くなる一方で、本業が激務なのでなかなか作品を作る時間がない...
ならば作品を作れる時間ができるように働き方を変えよう!
という気持ちになり、六月から本職を時短勤務に変えることになりました!

ということで、今後もこのサークルから作品を出す予定です!
構想しているだけでも、7作品くらい作りたいものがあります。
どこまで実現できるかはわかりませんが、引き続き本サークルの活動を見守って頂けますと幸いです。

そして、これを見ていただいている音声作品ユーザーさんがおりましたら、
是非、作家へ作品の評価や感想を積極的に伝えていただきたいな、と思います
これは制作者側だから実感するのですが、一つの感想が本当に作家には励みになります。
現に、こういった声が、当初単発作品でサークル活動を終わらせるつもりだった私に「自分の働き方を変えてでもまた作品を作って世に出したい!」という行動変容を引き起こしました。
作品への感想は、それだけ作者のモチベーションを変える力を持っているので、是非その元気玉を届けてあげてください!


おわりに

全9回に分けてお届けしてまいりましたオバキル創作秘話はここまでとなります。

主に「同人音声作品を作っているor作りたい」人向けに、本作を通して学びとなりそうなものを踏まえエピソードを残したつもりですが、少しでもお役に立つ情報があれば幸いです。
また、この創作秘話を通して「オバキル」に対する熱量や想いも感じ取っていただきたかったので、それをこうして形に残すことができてよかったなと思っています。

ここまで読んでいただいた方々本当にありがとうございました!
(特にTwitterや記事にいいねを下さった方々は名前も覚えております!)
引き続き、M'sファクトリーをよろしくお願いいたします。


えむふぁく!

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