TS俺は失敗禁止ッ!11
いつも温かいご支援ありがとうございます。
おかげさまでマニアックな小説を書き続けることができています。
今週も火曜日がやってきました。
最近は雨が降って蒸し暑い日が続いています。
今年の夏はかなり暑くなるらしいですね。
皆様もどうか体調にはお気をつけください。
さて、火曜日ということで今日はCi-enオリジナルの小説を更新したいと思います。
少しでも楽しんでくれている人がいたら嬉しいです!
真琴のわざとおもらしのはじまり!
#4章目 真琴のわざとおもらしっ。
「まったくもうっ、おトイレに行きたいなら言いなさいよねっ」
「うう……だって……女子トイレに入らないといけないって思ったら、そんなの恥ずかしいし……」
「おもらししちゃうほうが恥ずかしいでしょ。まったく、おもらしするまで我慢しなくてもいいのに」
「こ、これは……その……。女の子の身体って、こんなに我慢できないものなんだなって……」
「だからみんなたくさんおトイレに行ってるの。授業中にしたくなったら大変なんだから」
「よーくわかりました……」
真琴に手を引かれてやってきたのは保健室ではなく女子トイレだった。
しかし昴はその扉をくぐる直前になって足を止めてしまう。
「どうしたの。急に立ち止まったりなんかして」
「い、いや。女子トイレに入るというのは、やっぱり恥ずかしいし」
「なに今更言ってるのよ。あんた、もう女なんだからそんなこと言ってる場合じゃないでしょ。それに女物の制服着て男子トイレに入るつもり?」
「た、たしかに……っ。だが、女子トイレというのは……っ」
「さっさとする!」
「あっ」
真琴に手を引かれて女子トイレへと連れ込まれる。
あまりにもあっけない第一歩。
だがそれは昴にとっては女の子になってしまう、大きすぎる一歩だった。
鼻腔を満たしてくるのは、男子トイレとはほんの少しだけ違う、角の取れたアンモニア臭。
それは長年にわたってこの学校に通ってきた女子たちの、恥ずかしい香りが染みついたものなのだろう。
「ああ……。入っちまった……」