芽生え1
中学2年生の少女、イリア。
金髪碧眼の少女には、人には言えない秘密があった――。
芽生え
「ああ、もうこんな時間になってたんだ」
時は夜の十時過ぎ。
開け放たれた窓からは秋風が吹き込んできてレースのカーテンを揺らし、ふと顔を上げた少女の、ブロンドのツインテールもイタズラっぽく揺らしていく。
まだまだ子供っぽい顔つきだが、少しずつ大人へと成長しようとしている顔。
それでもまだ子供っぽく華奢で痩せ細っていて、薄手のスズランのようなワンピースには肩甲骨が浮き上がっていた。
机に向かって読書している少女――。
名前を、イリアという。
日系アメリカ人の父と、日本人の母のあいだに生まれたハーフだ。
幼少のころは貿易商をしている父に連れられるようにして海外を転々とし、最近では日本に落ち着くことができている。
しかしイリアのブロンドは日本ではあまりにも浮きすぎている。
だからイリアはなかなかクラスに馴染むことができずに、いつも読書することにしていた。
母の影響もあって、日本語は不自由なく読み書きすることができるし、こんなにも表現豊かな言葉は他にはないとイリアは思っていた。
そんなイリアは読んでいた本を閉じ、椅子から立ちあがる。
そして忍び足でドアを開けると、自室から忍び足で廊下を歩いて行く。
「もうみんな寝ちゃってる、よね……」
イリアが住んでいるのは、広々とした洋館だった。
明かりの落ちた長々とした廊下には、誰もいない。
父は今日は出張だし、母は明日が早いからといってもう寝ているはずだ。
メイドたちはもう帰ってしまって、明日の朝にならないとやってこないだろう。
つまり、いまこの洋館で起きているのは、イリアだけと言うことになる。
「おトイレ、行こ……」
暗闇に呟くと、イリアはこっそりとトイレへ立つと、音が立たないようにドアを閉める。
そこは狭い一人だけの空間だった。
ちょこん、
と目の前にあるのは、洋式のトイレ。
イリアはそのふたを開くと、
「あっ」
ちょっと気が抜けてしまったのか、
プシュ――ッ!
ジョボボッ!
チビッた……、にしては多すぎる量のおしっこを放ってしまう。
クロッチの裏側に、なんとも言えない温もりが染みこんでいく。
「やだ。ずっと我慢してたから、ちょっとだけ出ちゃった」
裾の短いワンピース型のパジャマの上から下腹部をさすってみると、そこは水風船のようにプックリと膨らんでいた。
今日の夕方あたりから、ずっとおしっこを我慢していたのだから仕方のないことだろう。
「やっとおしっこできるんだ」
そう考えただけで、なぜかイリアの頬は微かに赤く染まる。
イリアには、誰にも言えない秘密があったのだ。
――おしっこを我慢してから出すと、凄く気持ちいい。
イリアは、いつのころからかその気持ちよさの虜になり、いつも人知れずにおしっこを我慢する癖があった。
だが、それだけなら誰にだって経験があることだろう。
イリアが誰にも言えない、本当の秘密。
それは。
「ずっと我慢して、ちょっとだけ漏らしちゃったから、黄ばんじゃってる……」
イリアはトイレを前にして、スズランワンピースをめくり上げる。
ショーツはシンプルな白地で、小さなネコの顔がたくさん描いてある。イリアが愛用しているショーツだった。
そんなコットンショーツの、おまたに当たる二重布……クロッチは、外側まで黄色い染みが滲み出してきている。
女の子の恥ずかしい染みを隠すためのクロッチは、洗濯してもとれないほどにイリアのおしっこが染みついていた。
「でも、我慢ももうお終い……はふぅ……」
深くため息をつくと、イリアは洋式のトイレに腰掛ける。
……ショーツを穿いたままで。
そう。
イリアの誰にも言えない秘密……、それは、ショーツを穿いたまま自らの意思でおもらしすることだった。
我慢している尿意を放つと凄く気持ちいいし、それにショーツを穿いたまますると、お尻をなでなでされてる感じが心地いい。
イリアがおもらし遊びの魔力に取り憑かれたのは、まだ思春期を迎える何年も前のことだった。
「はぁ……やっとおしっこできるんだ……」
うっとりとため息をつき、イリアは少しずつピッチリと閉じられたおまたの緊張をほどいていく。
もう膀胱がパンパンになっているというのに、いざショーツを穿いたままおしっこをしようとすると緊張してなかなか出てきてくれなかった。
だけど、そこは何度も自分でおもらしをしてきたイリアだ。
ジュワ……。
クロッチの裏側に広がる、ほんのりとした温もり。
イリアの黄ばんだクロッチに、暗い染みが浮き上がり、無毛の縦筋の痙攣が浮き上がった。
「あっ、出ちゃう」
ブルルッ。
イリアは小さく身体を震わせる。
少女の太く短い尿道をおしっこが走り抜けていき、ゾクゾクとした寒気を覚え……、その直後。
しゅいいいいいいいいいい……。
コットンショーツの中からくぐもった水音が鳴り響き、クロッチの暗い染みが大きさを増していった。
イリアは、自らの意思でおもらしを始めたのだ。
この小説は同人誌として配信しているものです。
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