機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』 前編
本作品は忠実な再現を避けてますが、
若干のネタパレ要素も含まれてる為ご注意ください。
機動戦士ガンダムSEED FREEDOM『ラクスの想い』
~第1章~
ブルーコスモスの盟主ミケール大佐の逮捕に協力を申し出てきたファウンデーションを訪れることとなったコンパスの面々。
オルドリン市の戦闘から数日後、キラとラクスはファウンデーションの首都、エリシオンへ向かっていた。
広大な都市は近代的で美しく、その威容に目を奪われるラクスとキラ。しかし、二人にはそれぞれ違う思いが胸に去来していた。
宰相オルフェ・ヴァンガードの宮殿に到着すると、彼らは豪華な迎えを受けた。
高い天井、絢爛な装飾、威厳ある雰囲気が漂う中、オルフェが現れた。
彼は端正な顔立ちと冷静な目を持ち、その視線はすぐにラクスに向けられた。
オルフェ「ようこそ、我が宮殿へ。あなた方の訪問を心より歓迎いたします」
オルフェは微笑みながら挨拶した。
ラクスは彼の穏やかな声に引き寄せられるように微笑み返した。
ラクス「ありがとうございます、宰相オルフェさん。私たちもあなたの協力に感謝しています。」
オルフェは一歩前に進み、ラクスの手を取り、優雅にキスをした。
オルフェ「美しいラクス・クライン、あなたの存在はこの宮殿を一層輝かせます。」
キラの眉がわずかに動く。彼はオルフェの行動に不快感を覚えたが、内心の動揺を隠していた。
しかし、ラクスはオルフェの紳士的な態度に微かなシンパシーを感じていた。
案内された部屋で、オルフェはラクスに向かって話し始めた。
オルフェ「ラクスさん、あなたが望む世界とはどのようなものですか?」
ラクスは一瞬考え込んだ後、真剣な表情で答えた。
ラクス「私は、人々が平和に共存し、差別や憎しみのない世界を望んでいます。」
オルフェは微笑んで頷いた。
オルフェ「素晴らしい考えです。私も同じ願いを持っています。あなたと共にその夢を実現したいと強く思っています。」
ラクスはオルフェの言葉に心を動かされた。
ラクス「それは私にとっても大きな希望です、オルフェさん。」
オルフェはラクスに近づき、彼女の手を再び取り、優しく握った。
オルフェ「ラクス、あなたの信念と美しさに心から感銘を受けています。あなたと共に新しい未来を築きたい。」
その瞬間、オルフェはラクスの手を離さず、彼女の顔に近づいた。その行為にキラの胸の奥で何かが弾けた。
彼は一歩前に出ようとしたが、ラクスの表情に一瞬足を止めた。ラクスの瞳には戸惑いと、わずかな好奇心が浮かんでいた。
オルフェはさらに近づき、ラクスの頬に軽く触れようとした。
オルフェ「あなたは本当に特別な存在です。私たちの運命は交わるべきだと感じます。」
ラクスの心臓は早鐘のように打っていた。しかし、その時、キラの冷静な声が響いた。
キラ「オルフェ、私たちは協力を求めてきたのです。個人的な感情は控えていただきたい。」
オルフェは一瞬驚いたが、すぐに冷静さを取り戻した。
オルフェ「失礼しました、キラ・ヤマト。我々の目標は同じです。共に新しい未来を築くために協力しましょう。」
ラクスはキラの言葉に感謝しながらも、オルフェの言葉が心に残っていた。彼女は複雑な感情を抱えながらも、キラの隣に立ち続けた。
その背後には、新たな陰謀の影が忍び寄っていた。
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