用心棒『やすおしとそよ』前編
メイン登場人物
吉光(よしみつ) 年齢35
剣術に優れ、人斬りとして恐れらた浪人。
吉光は浪人であり、剣術に優れ、人斬りとして恐れられていた。そんな彼の年齢は35歳。今は浪人として放浪の日々を送っている。
第一章:吉光
ある日、吉光は小さな飯屋に立ち寄った。そこへ暴れ込むようにチンピラたちが入ってくる。
チンピラA「オラァ! 金を出せ!」
店主のやすおしは震えながら、店の金を手渡す。しかし、それだけでは収まらない。チンピラたちは刀を抜いて店の中を荒らし回る。
やすおしの娘、そよは勇敢にも男たちの前に立ちはだかった。
そよ「もうやめてください! お金ならこれ以上ないんです!」
チンピラA「てめえも邪魔だな。斬り捨ててやる!」
刀が振り下ろされようとした瞬間、一人の男が割って入る。
「おいおい、女に手を出すなんて品がないじゃないか」
男は無言で腰の刀を抜き、一瞬でチンピラたちの刀を弾き、威圧する。
チンピラたち「くそが! てめえ、誰だ!」
「次は斬る。覚えておけ……」
そう言い放ち、男は静かに刀を鞘に収めた。
チンピラたちは慌てて逃げ出し、店には静けさが戻った。
やすおしは男に深く礼を言った。
やすおし「ありがとうございました! お侍様!」
男、すなわち吉光は頷き、食事の提供を申し出るやすおしに、こう提案した。
吉光「食事の代わりに、一晩ここで泊めてもらいたい」
やすおし「はい! どうぞごゆっくりとおくつろぎください!」
吉光は座敷に案内され、食事を待つ間に、そよが話しかけてきた。
そよ「先程は本当にありがとうございました! お強いんですね!」
吉光「別に大したことじゃないよ」
そよは、この辺りを牛耳っているチンピラたちの横暴さについて話し始めた。
そよ「あいつら、用心棒代だとか言って、金を取っていくんです! 父さんも私も、本当に困っていて……」
吉光「そうか。あいつら、もう二度とここには来ないだろう」
そよ「え? どういうことですか?」
吉光「……俺が追い払ってやる。ただし、条件がある」
続きは応援プラン限定