『性教育の自習時間』④
※『性教育の自習時間』③ の続き
うち続く快感に身体を支えきれなくなったのか、ヘッドボードに寄りかかっていた佑奈の上半身は次第にずり下がっていき、やがて彼女の全身はしどけなくベッドに横たわった。
紺色の制服スカートは腰の上までまくれ上がり、小さなパンティに包まれた形のよい腰周りが丸見えになっている。
淫靡な空気に包まれた部屋の中に聞こえるのは、ローターの振動音とそれに連動する佑奈のよがりと喘ぎ、達也の荒い息づかいだけだ。
(氷室さんって、恥ずかしい姿を俺に見られて昂奮してるみたいだ)
羞恥を感じていることは確かだろう。でも、それと同じように、あるいはそれ以上に、佑奈は達也に見守られながら乱れるのを悦んでいるように思われた。
あるいは、達也の手によって快楽へと誘ってもらいたいのかもしれない。
(俺だって、彼女をもっと気持ちよくしてあげたい。それなら……)
達也の中で新たな欲望が弾けた。彼は我を忘れて、佑奈の左乳房にむしゃぶりついていた。
勃起した乳首を赤ん坊のように吸い、舌の先で転がし、甘噛みしてみる。唾液でヌルヌルになった乳首を指でつまんでこね回す。
「あっ、あっ、すごい。き、気持ちいい。あ、あんっ」
完全に悦楽の沼にはまり込んだ佑奈は、蕩けそうな表情で、三つの性感帯からとめどなく湧き出す快感に全身を委ねていた。
(これだけ乱れていれば、もしかすると彼女のあそこって……)
達也は右手の指先で左乳首の玩弄を続けながら、佑奈の両腿の間に顔を近づけてみた。
(うゎ……!)
達也が眼を見張る。
佑奈にお似合いのシンプルな純白パンティ。開かれた両腿の間の部分が濡れジミですっかり変色していた。肝心の女唇はもちろん、さほど濃くはなさそうな陰毛のあたりまで透けて見えそうなほど。
彼女が自らの秘裂にローターを押しつけるたび、薄い布地では吸収しきれない生々しい牝汁が下着の外側ににじみ出し、シミの面積を広げていく。そのローターまでもが愛液に濡れて、小さく光を反射していた。
「氷室さん、パンツびしょ濡れになってる……」
達也のつぶやきで忘我の境地からふと我に返った様子の佑奈は、のろのろとした動きでローターのコントローラーに手を伸ばして電源を切った。唐突に振動音が止まり、佑奈の荒い息づかいだけが聞こえる。
「なんか……いつもよりやばいことになってそう」
佑奈は寝転がったまま少し腰を浮かし、両の親指をパンティの脇に引っかけて足首にまで滑らせた。達也の目の前で肌を晒しているという羞恥も、たいぶ薄れてきているようだ。
そのまま足首からも抜き去った下着を、佑奈は寝転がったまま顔の前で広げて驚きの声を発した。
「わっ、こんなに……おもらししたみたい」
自分の局部に密着していたものなのに、佑奈はさも珍しそうに興味津々のまなざしで観察している。
「えっ……このドロッとしたのって……」
半ば無意識のうちに発したような佑奈のひとり言に、燃えるような興味をそそられた達也は、その部分を覗き込もうとしたが、
「やん、見ないで。恥ずかしすぎる」
と遮られてしまった。それから彼女は、濡れそぼったパンティを手早く丸めて、達也の手の届かないベットの端に置く。
下着の内側の惨状を確かめることはできなくなったが、その代わりに達也の目の前には、佑奈の女陰がいまや何ら遮るものなく晒されていた。
左右に開かれた両腿の奥、思ったとおり薄く控えめな陰毛の下に、書物やネットのイラストで見かける女性器の、まぎれもない現物があった。
(これが……氷室さんの……)
達也は生唾を呑み込み、今にも破裂しそうな心臓の高鳴りを抑えつつ、その部分に熱い視線を送った。
色とか形とか大きさとかは、女性経験がなくて比較対象を知らない達也には、評価のしようもない。
しかし、よく言われるようにグロテスクな印象は抱かなかった。熱烈な想いを寄せている女の子だから、局部まで可愛いらしいと思えるのか。あるいは、ほのかに鼻腔をくすぐる女臭によって、オスの本能が呼び覚まされたのか。
今までに得た単なる知識を現物で確認するかのように、達也は目を凝らして観察を続ける。
薄い唇に似てビラビラしたものが小陰唇というやつだ。いまや、愛液にまみれてヌラヌラと光沢を放っている。その内側、われ目の下部に見える小穴が……。
(チ○コを入れる膣? こんな小さな穴が?)
膣であれば男性器を受け入れるのはおろか、赤ん坊がそこから産まれてくるわけで、ある程度の伸縮性を備えているにせよ、にわかには信じられない。
しかし、その周囲をつぶさに観察しても、ほかに膣と思しき開口部は見当たらない。
穴の代わりに、われ目の上の方にパーカーのフードを被せたような部分を見つけた。おそらく、さっき佑奈が執拗にローターをあてがっていた女の子の最も敏感な場所――クリ○リスだ。
どんな構造になっているのか、もっと確かめたくて、達也は佑奈のすべすべした内腿の間に顔を近づけようとしたが、
「そんなに見ちゃ、やだ」
と、またもや遮られてしまった。
達也を制しておいて佑奈は、彼に促されるまでもなく再びローターを手に取り、スイッチを入れた。びしょ濡れの下着を脱ぐために一時中断した淫猥なひとり遊戯の再開だ。
指で振動の強さを確かめて、今度は直接、敏感な突起に当てる。とたんに、佑奈の身体がびくんと反応した。
「あぁん、んくぅ、じかに当てると……す、すごい……気持ちいい。はあぁん」
薄布越しの刺激に比べて強烈なのは間違いない。佑奈の快楽曲線は急上昇の兆候を示した。
よがり声がいっそう淫らな色合いを増し、喘ぎが深く大きくなり、腰を中心とした身体の律動が激しさを増す。次第に呼吸も切迫してきて、クライマックスへの突入を予感させる。
「はぁっ、はっ、あっ、あっ、あっあっぁぁぁ……や、やばい、イっちゃいそう」
こみ上げる快感を心ゆくまで味わうには、もう恥じらってなんかいられないとばかりに、佑奈はせわしなく動く両脚を大きく広げて、自ら操るローターの動きと連動するように蠢く秘所をあらわにした。そして何度かゆっくりと腰をグラインドさせたかと思うと、今度は小刻みな嬌声と同期させるように、腰と両腿をリズミカルに動かし始めた。
それでも佑奈は右手を巧みに動かして、勃起した恥核にローターをあてがい、刺激を送り続ける。
薄く開いた瞳は淫らに潤み、上気した頬には薄っすらと汗が滲み、艷やかな唇の間からは次第に切迫の度を増す喘ぎとよがりが絶え間なく漏れる。
佑奈の腰が心なしか浮き上がり、両腿から白いソックスに包まれたふくらはぎまでの筋肉が収縮を始めた。それが最高の絶頂を迎えるための準備でもあるかのように。
眼前でくり広げられる淫猥な光景に、達也の股間のものは勃起ではちきれそうになっていた。
「あうっ、もうダメ、ダメ……イク、イっちゃう。はうぅぅぅ……イクぅっ!」
はしたなくも淫らに絶頂到達を告げた佑奈は、両脚の爪先をシーツにつけたまま、弾かれたように背中を跳ね上げた。大きく開いた両腿をわななかせながら、腰を激しく上下動させて陰核から放射されるオーガズムの快感に全身を委ねている。
(凄い。妄想してたのより何倍も……。氷室さん、こんなエロいオナニーしてるんだ)
上半身を大きくのけぞらせているので表情まではわからないが、きっと蕩けそうなイキ顔をしているのに違いない。
絶頂の悦びを思うさま味わった佑奈は、やがてシーツの上にぐったりと身体を投げ出した。快感の余韻か、剥き出しになった腰から両腿のあたりが断続的にピクッピクッと震えている。
※『性教育の自習時間』⑤ に続く
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