『性教育の自習時間』③

 ※『性教育の自習時間』② の続き


2 ローター

 佑奈はベッドカバーを外し、薄手の掛け布団を足元に細長く丸めるように畳んでから、制服姿のままでベッドに上がった。

 それからヘッドボードに背中をもたせかけて、いわゆる〝体育座り〟に近い格好で腰を下ろした。両腿はぴたりと閉じられているものの、紺色のスカートの下から覗く白桃のような彼女の裏腿とデリケートゾーンを覆う白い下着が見える。

 佑奈はローターを手に取り、いよいよ……というところで、

「やっぱ、すごく恥ずかしい」

 と、ひとり言のように漏らして、達也の様子をちらりと窺った。

 視線が合うと、彼女は一瞬、照れ笑いのような表情を浮かべてから、すぐに顔を逸らし、おもむろにローターのスイッチを入れた。ブイーンという振動音が周囲の空気を震わせる。

 彼女は震える本体部分を右手でつまんだまま、左手にコントローラーを持って慣れた手付きで振動の強さを調節したのち、閉じていた両脚を開いてM字開脚の体勢をとった。

 生白い両腿と翳りを帯びた鼠径部、そして大切な秘所を覆う純白のパンティが露わになった。佑奈の清純なイメージにぴったりの、装飾の少ないシンプルな下着だ。

(胸からじゃなくて、いきなり〝下〟からいくのか)

 達也は昂奮を抑えきれず、ベッド脇から身を乗り出すようにして、佑奈のその部分に焼けつくような視線を注ぐ。

「そんな間近で見られると恥ずかしいよ。それに塩沢くん、目がすごくエッチな感じ」

 下着越しとはいえ、食い入るように自分の秘所を見つめる達也に、佑奈が訴える。そして、羞恥に耐えるようにうつむいたまま、振動するローターをパンティの上から女神の聖なる部分にあてがった。

「あんっ」

 佑奈の形のよいあごがビクッと上向き、小さな可愛らしい口からは甘い喘ぎが漏れる。

 彼女は、女陰全体を撫でるようにゆっくりとローターを滑らせつつ、ピンポイントで最も敏感な突起に刺激を与えるという行為を、しばしくり返した。

 断続的に「ふぅ、ん、うっ」と漏れる低くくぐもった吐息が、クリ○リスに触れるたびに「あっ、やぁん、あぁっ」と高く艶めかしいよがり声に変わるので、達也にもローターの動きが手に取るようにわかる。

 佑奈は「目がすごくエッチ」と言ったが、こんな状況でエッチにならない男子がいるわけがない。

 次第に佑奈の抑制も外れつつあるのか、両腿を開く角度はより広く大きくなり、切なそうに腰を揺らす頻度も増えてきている。

 これまで一人、自室で虚しく想像しては、自らを快楽に導くための道具として、使わせてもらってきた佑奈の自慰行為を実際に目の当たりにして、達也の昂奮は高まるばかり。股間のモノはすでにいきり立っていた。

 そのうち佑奈は、一番の急所である陰核に加えて、別の性感帯にも刺激を与えたくなったらしい。

 右手のローターで秘所を執拗に撫で回しながら、一方の左手で巧みに制服のネクタイをほどいて放り出し、シャツのボタンをすべて外し、前をはだけて半脱ぎになってしまった。

 パンティとお揃いの、これまたシンプルな白いブラジャーが露わになる。さらに佑奈はそのブラジャーを無造作にたくし上げて、両の乳房を露出させた。

 達也が再び生唾を呑み込む。

(氷室さんのおっぱい、すごくきれいだ)

 小ぶりだが、色艶と形状は申し分のない美乳である。乳輪もほどよい大きさで、色は鮮やかなピンク色。

 衣服の束縛から乳房が解放されると、待ちかねたように佑奈は、左手で右の乳房を鷲づかみにして揉みしだき、さらに指先で乳首をつまんで弄り始めた。

「あぁっ、はぅっ、くぅうん、あぁ」

 恥核と右乳首の二点攻めに、佑奈のよがり声がいっそう高くなる。

 そのうち達也は、股間を膨らませながら佑奈の痴態をひたすら観察しているのが飽き足らない……というより、何だか申し訳ないような心持ちになってきた。

 佑奈に恥ずかしい行為を強いているのは自分であり、彼女は健気にもその要求に応じて、ひたすら自らの女芯と乳首を弄っている。彼女自身も快感を愉しんでいる様子なので、そこはそれでいいのだが。

 できるだけ彼女の羞恥を和らげてあげたい。そして、心ゆくまで破廉恥な行為に没頭してほしい。思いきり淫らな姿を見せてほしい。

 頭で考えるよりも身体が動いた。半ば衝動的な行動だった。

 達也はベッドに上がって、絶え間なく喘ぎを漏らしながら快楽にうち震えている佑奈に寄り添うように腰を下ろし、右腕を彼女の首の後ろに回して肩を抱いた。

 初めて触れたクラスメートの女の子の肌は、しっとりと瑞々しい感触だった。

 佑奈が嫌がる素振りを見せたら、すぐに退く心づもりをしていたのだが、彼女は快感に潤んだ瞳を開いて上目づかいに達也を見やり――安心したように表情を和らげて、達也の肩に頭を預けたのだ。そして再び目を閉じ、快美な行為に没頭する。

 その挙動と表情の愛らしさと艶めかしさに、達也の頭の中で感激と歓びの火花が縦横無尽に飛び交う。

(氷室さん、メチャクチャ可愛いよ。ますます好きになってしまう)

 昂ぶりを抑えられなくなった達也は、右手で佑奈の肩を抱いたまま、空白地帯になっている左の乳房におずおずと手を伸ばし、成熟しきっていない膨らみを手のひらでそっと包んでみた。固くなった乳首が手のひらにこすれ、佑奈が「あんっ」と声を上げて反射的に身体を震わせる。

(女の子の乳房って、こんなにやわらかいんだ)

 初めての感触に陶酔した達也は、そのまま乳房を優しく揉みしだきつつ、佑奈の反応を確かめる。

 薄目を開けて快感に浸っていた佑奈は、恍惚の表情で達也のほうに顔を向けた。彼が視線を合わせると、佑奈は無言のまま再び目を閉じて、性感帯の玩弄を続けた。

 少なくとも彼の行為を拒絶する反応ではなかったことに安堵した達也は、より佑奈に強烈な快楽を与えたい一心で、彼女の乳首をやや強めにつまみ、捻り上げてみた。

「ひゃあぁぁん」

 佑奈の口から悲鳴にも似た嬌声がほとばしり出る。彼女の眉間に刻まれた皺はいっそう深くなったが、明らかにそれは歓喜の反応だった。


 ※『性教育の自習時間』④ に続く

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