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快楽堕ちの記事 (22)

Final_Fiend 2024/01/17 16:00

戦国†蟲姫 第2話 越後陥落編

「んっ……ふぅー♡ こいつら、本当元気だな♡」

「ちゅぷっ、ぢゅるるる……ぷはぁ♡ 犬子たち、もう子供が出来てお腹も大きいのに、お構いなしだもんね♡」

「あの父にしてこの子あり、ってことかもねー♡ おーよしよし、いい子だね♡ 元気に育って雛も嬉しいよー♡」

 織田の三若と呼ばれる少女たちは、すっかり鬼蟲の巣窟と化した雛の家で、雛が産んだ子供たちとまぐわっていた。三人の腹は大きく膨れ、中に生命が息吹いていることをこれ以上ない形で証明している。当然、その腹にいるのは人ではなく蟲。それも、鬼の力を手に入れたゴキブリの卵だ。一人の例外もなく、一度に100匹以上は孕んでいる。

 だが、ただの蟲の卵が人の腹を膨れさせるなどありえない。そもそも人が蟲の仔を孕むことすら異常なことだ。これも全て、蟲の精液によって身体を作り替えられたが故。

 あの蟲の精液には、人体を作り替える力がある。鬼には人を鬼に変える力があるが、それが変異によって人の女を苗床に変える力へと変性したのだ。三若はそんな力を秘めた精液を浴びるように取り込んだことで、それだけの数の蟲を孕めるようになってしまったのだ。それは即ち3人が鬼に変じたという意味でもあるのだが、連合を捨てた彼女たちにとっては最早どうでもよいことだった。

「あっ♡ もうすぐ出てくるぞ♡ んんっ♡」

「ウソっ♡ 全然痛くない、むしろ気持ちいいっ♡」

「そうなんだよ、凄いよね♡ これも旦那さまの力なんだよー♡」

 普通出産には猛烈な激痛が伴うが、これも快楽へ変換されている。全ては蟲の精液の力。

「お゛っご♡ うまれるっ♡ ボクのこどもっ♡ うまれてイくぅぅぅぅっ♡」

「ほお゛ぉ……っ♡ これっ、クセになるっ♡ わんこ、あかちゃんうむのハマっちゃうよぉぉぉぉっ♡」

「ひなもっ♡ これ、すきっ♡ もっともっとうみたくなるっ♡ あ゛っ♡ すごいのクるっ♡」

 子供たちが産道を通り抜けるたび、3人は快感に身を焼かれる。

「「「ひっぐ……っ♡ お゛……っほぉぉぉぉぉぉ……っ♡」」」

 そうして3人は、出産しながら絶頂した。だがまだ終わりではない。腹の中にいる子供たちが全員出てくるまで、この快楽地獄は終わらない。加えて、生まれた子供たちは本能に従って母親の身体で快楽を貪ろうとする。産めば産むだけ快感は増幅されていくのだ。

 結局彼女たちは、その後数時間にわたって絶頂し続けた。





「今頃、旦那さまたちは越後に入った頃かな」

 日が沈む頃。生まれた蟲の子供に母乳をやりながら、和奏は呟く。それに答えたのは犬子だ。

「そうだね。今は夏だし、雪で進めないなんてこともないんじゃないかな」

「ホントにそーかなー?」

 異を唱えたのは雛だった。すぐさま和奏は反駁する。

「なんだよ、雛は旦那さまを信じてないのかよ」

「そーじゃなくてさー」

 だが、雛は和奏たちも知らない、ある事を知っているのだ。

「旦那さまも子供たちも、雛のお家流が使えるんだよ。もしかしたら、今頃は春日山にいるかもね」





 同じ頃。越後領内、春日山城周辺では。

「ったく、何なのよこいつらは!」

 長尾の大将、関東管領たる長尾景虎――通称美空は、突如現れた脅威に苛立ちを隠せないでいた。

 巨大ゴキブリの軍勢は、有り余る体力に物を言わせて昼夜を問わず移動し続け、怒涛の勢いで長尾の本拠地にまで攻め入っていたのだ。

「ゴキブリのくせに硬すぎっすよ、あいつら。お家流使ってようやく倒せるくらいっすもん」

「刀も槍も、おまけに矢も通らない」

 先鋒を務める柿崎景家――通称柘榴と、美空の護衛を務める甘粕景持――通称松葉は、うんざりした様子で愚痴を零す。

「しかもこの暑さっす。体力奪われるんすよねー」

「同感。いくら何でも暑すぎ」

 夏にしても異様なほどに暑さを感じるこの気候も、彼女たちを苦しめる。じわじわと体力と気力が奪われていき、冷静さを失っていく。

「とはいえ、あれをどうにかしなければ、越後は終わりです」

「そんなの分かってるわよ!」

 参謀の直江景綱――通称秋子の指摘に、美空はキレ気味で答える。敵はただの蟲ではなかった。あらゆる武器を寄せ付けない強固な殻と、鎧すらも噛み砕く大顎。更に少数ではあるが、馬をも凌ぐ速さを持つものもいる。そんな蟲が、目算でも最低2万以上。鬼をも超える脅威が相手では、鬼相手に有効な「三対一で戦う」戦法もまるで意味をなさない。ただの兵卒では相手にならず、武将格のお家流でようやく撃破が可能な相手に、人間の軍勢が出来ることがあるわけもない。

 だが、彼女たちは国を背負っている。勝てないからと投げ出すことも出来はしない。ここで諦めてしまえば、背後にある街は間違いなく壊滅し、領民は死に絶えるだろう。ここで最後の一兵になるまで戦うか、民を見捨てて逃げ出すか。彼女たちの腹は最初から決まっていた。

 徹底抗戦。斃せる限りの敵を斃し、敗れても城下の民と次期当主が逃げるまでの時間を稼ぐ。

 無論、彼女たちは無駄死にするつもりで戦うわけではない。長尾の当主である美空には、形勢を覆しうる切り札がある。それを用いれば、敵の殲滅も不可能ではない。

「柘榴、兵を退がらせて」

「アレ、やるんすね。了解っす! 総員、後退ー!」

 敵が多いにも拘らず、先鋒の兵が次々と後退する。これは敵に恐れを成したからではない。その逆。味方の攻撃に巻き込まれないようにするためだ。

 その間に美空は呼吸を整える。彼女のお家流は、発動に少々の時間がかかる。強大な力を持つお家流は往々にしてそうであり、美空のそれも例外ではない。

「おいで、私の可愛い妹たち!」

 掛け声と共に、彼女のもとに護法神四天王とその主が集う。神仏を5柱も召喚する規格外のお家流、これが長尾の切り札だった。呼び出された神々は光の玉へと変わり、戦場へと飛び出す。

 光の玉は縦横無尽に駆け巡り、確実に蟲たちの息の根を止めていくのだが、それでも分が悪い。敵の数が多すぎて、神仏の力をもってしても倒しきれないのだ。

「ちっ、うじゃうじゃと鬱陶しいわね!」

 痺れを切らした美空によって、玉の動きが変わる。直線をいくつも引くように飛翔すると、その軌跡をなぞって地面が発光した。そうして浮かび上がるのは巨大な籠目紋。

「三昧耶曼荼羅!!」

 文言と共に、光は一際強さを増す。紋様の中にいた蟲たちは、まるで蒸発するかのように霧散し、溶け消えていく。

 それを見ていた美空は気付いた。これの正体が何なのか。

「ふーん……やけに硬い上に図体も大きいから、そうじゃないかとは思ってたけど。こいつら、鬼なのね」

「鬼ぃ!? マジっすか!?」

「これが全部鬼なら、手こずるのも納得」

 鬼の力を得た蟲、それが敵の真実。鬼に対し数で劣れば虐殺が待っていることは、鬼と戦った誰もが理解していることだ。そして現状がそうなのだ。事態は最悪に等しかった。

「鬼が相手……剣丞さんの刀なら、有効に戦えるでしょうが……」

「無いものねだりをしても仕方ないでしょ。あいつは今ここに居ないの、私たちだけで何とかするしかない」

 鬼を斬る刀を持つ青年、新田剣丞はまだ美濃だ。彼が春日山に着くのを待っていては、行きつく先は敗北だろう。彼に頼ることなく、数万の鬼蟲を相手取らねばならない。

 蟲たちは美空のお家流に臆することなく、果敢に突撃してくる。それに呼応して美空も再び氣を高めていく。お家流を再度発動させるために。

「さ、もう一発行くわよ! ……三昧耶曼荼羅!!」

 だが、彼女たちには重大な見落としがあった。それは、この蟲たちがただの蟲でなければ、ただの鬼でもなく、鬼と人との間に生まれた鬼子であるということ。

 そして鬼子の力は、他の鬼とは比較にならないほどに強大であること。

 その意味を、彼女たちはすぐ知ることになる。





 如何に美空とそのお家流が規格外と言っても、物には限度というものがある。破壊力も連射性もある、そんな都合のいい力があるはずもない。

「ちょっと、こいつら何匹いるのよ!」

「軒猿の報告では、2万を超える程度とのことでしたが、これは……」

「どう考えてもその倍以上はいるっすよね、これ」

「3倍でも利かない」

「当たり前でしょ、もうとっくに私1人で2万以上倒してるんだから! ウチの軒猿の目は節穴なのかしら!」

「やー、越後の軒猿は質が低いっすからねー」

「飛び加藤、御大将が追い出した」

「加藤は鬼だったでしょうが! あいつは追い出して正解なの!」

 越後の軒猿はどうもイマイチであるというのは、越後の周辺では有名な話だ。唯一有能とされた加藤段蔵は鬼の本性を隠したうえで越後にも赴いていたのだが、胡散臭いという理由で美空に追い出されていた。後になってみればそれは大正解だったわけであるが、だからと言って軒猿の質が上がるということもなく、こうして最悪の時に脆弱性を晒すことになる。

「御大将、次の波が来ます!」

「ええ、見えてるわ……っ!?」

 これまでのように三昧耶曼荼羅で吹き飛ばそうとした美空であったが、そこで予想もしない光景を見た。

 敵の姿が霞むように消え、次の瞬間には目と鼻の先にいた。肉薄されては三昧耶曼荼羅は打てない。発動に際して味方を退避させたのも、味方を巻き込む恐れがあったからだ。

 美空たちの周辺を無数の蟲が取り囲む。それらの身体にはこれまでの個体になかった紫の紋様が浮かんでおり、敵が一段強くなったことを否応なく美空たちに感じさせた。

「やらせない」

「御大将をお守りするっす!」

 当然松葉たちも迎撃を行うのだが、蟲たちはまたしても煙るように消え、また別の場所に現れる。

「くっ、この、ちょこまかとすばしっこいわね!」

「今までのよりずっと速いっすよ、こいつら!」

「この動き、どこかで見た気がする」

「ええ、こんなお家流を持っている人が、連合にいたはず」

 松葉と秋子、2人の推測は正しい。蟲たちが使っているのは滝川雛一益が使うお家流「蒼燕瞬歩」だ。夜闇に溶け込む色の蟲が、鬼の膂力でそれを使っているのだから、人の目で捉えられるはずもない。

 攻撃を当てられず、敵の動きに翻弄される長尾勢の身体に、次第に異変が起き始めた。

「暑い……身体が火照る」

「なんなんすか、これ……絶対おかしいっすよ」

「夏の暑さじゃないわね、これ。もっと、こう……身体の芯が熱くなるような感じだわ」

「敵の、毒でしょうか……?」

 そう。蟲たちは戦いが始まったその時から、自身の体液を気化させて撒いていた。それが混ざった空気を吸うだけでも効果があるほどの、強烈な媚薬効果を持つ体液を。

 この体液は呼吸によって取り込む場合に効き目が遅くなり、更に開けた空間では作用しにくいという欠点を抱えていたが、蟲たちは数万匹で同時にばら撒くことで、屋外で素早くその効果を発揮させた。そんなことを知る由もない彼女たちは媚薬の混ざった空気を吸い続け、自分からお膳立てをしていたというわけだ。

 そして今彼女たちの前にいる軍勢も同じように媚薬をばら撒いていく。密着した状態で大量にばら撒けば、その効果は飛躍的に向上する。こうして戦っている間にも、火照りは加速度的に彼女たちを苦しめていた。

 そうして、ついにそれが決壊する。

「っ!? この、離れなさいっ……むぐっ!?」

 一匹の蟲が美空に取り付いた。その対処で生まれた隙を見計らい、更に数十匹の蟲が美空に取り付き、体液を浴びせつつ動きを封じる。口の中までも犯され、強○的に媚薬を大量に飲まされる。

「んぐーっ! んっ、げほっ、げほっ……んむっ!? んんーっ、んぐっ、ごくっ、ごくっ!」

「御大将!」

 それに気を取られ隙を見せた家臣の3人にも蟲が取り付き、同じように体液を浴びせていく。

 大量の蟲に纏わりつかれ、加えて媚薬を体内に取り込んだことで、4人は立っていることすらままならなくなった。地面に横たわる彼女たちに更に蟲が群がり、その四肢を押さえつける。

 美空たちが動けなくなったのをいいことに、蟲は彼女たちの身体を好き放題に弄び始めた。倒れた4人を一か所に集め、甲冑を引きはがし、服の間に滑り込み、その柔肌をまさぐる。媚薬が馴染んだ身体は、そんな動きにすら快楽を覚えていく。

「ちょっ、どこに入ってんのよっ……うぐっ♡ ごくっ、ごきゅっ、ごきゅっ♡」

「んくっ、んくっ……ぷはっ♡ あんっ♡ そこはダメっす♡ 乳首噛んじゃ……おぶぅっ!?♡  んっ、ごくっ♡」

「ぷはっ♡ はんっ♡ やめろ、女陰、舐めるな……むぐぐっ♡ げほ、げほ……♡」

「乳首っ、吸わないでっ♡ 私はまだ……むーっ!♡ おっぱい、れないからぁ……んんーっ♡」

 抵抗の声に艶っぽさが混じり始め、悲鳴は嬌声へと変じていく。望まず生まれる快楽に悶える4人のもとに、一際大きな蟲が現れた。それに気付いた4人は、威容を見て直感した。こいつが蟲たちの大将、蟲の「王」だと。

 王たる鬼蟲は倒れ伏す美空の身体に覆いかぶさると、彼女の眼前に巨大な交尾器を見せつけるようにして露出させた。それと同時に彼女の秘部を口で愛撫し始める。天の国の言葉ではシックスナインと呼ばれる体位だが、それとは一つ異なる点がある。

「へぇ……私にこれをしゃぶれって? 素直に従うわけないでしょ」

 相互愛撫とも言うべきこの体位でありながら、美空は蟲の性器を愛撫していない。「王」がその気になれば、美空に抵抗すらさせず無理矢理その淫棒を咥えさせられるはずだが、敢えてそうしなかった。美空は自らそうするだろうと、「王」が判断したのだ。事実、彼女の心は強烈に揺さぶられていた。

(なにこれ……くっっっっさ♡ この匂い、もっと嗅ぎたくなる♡ 男の匂い強すぎよっ♡ 私のあそこがどんどん痒くなるの分かるっ♡ 身体がこれを求めてるっ♡ 欲しいっ♡ これ欲しいっ♡ でもここで求めたらこいつの思う壺……我慢よっ♡)

 既に身体は屈服しており、秘部は蟲の性器を求めてぱくぱくと口を開く。それでも強靭な理性で性欲を抑え込む所が、越後の龍の底力と言えた。

「御大将っ♡ それダメなやつっすよ♡ 一度知ったら絶対ハマるっす♡」

「分かってるわよっ♡ 見てなさい、そっちが飽きるまでいくらでも耐えてやるわ♡」

 面白いとでも言いたげに、「王」はキチキチと耳障りな音を鳴らす。勝ち目のない我慢比べが始まった。

 



 半刻が経つ。美空は未だに、眼前の淫棒をしゃぶり尽くしたいという欲求に耐え続けていた。

「ふーっ♡ ふーっ♡ ふぁっ、あんっ♡ このっ、こんなの何とも……っ♡」

 そうして耐えている間も、蟲たちは彼女を弱火でじっくり煮込むように愛撫し、精神を追い詰めていた。「王」は敏感な陰核をしゃぶり続け、子供たちが乳首や膣内に嚙り付いて責め立てる。だが決して絶頂はさせない。絶頂の寸前で愛撫を止め、決して達することが出来ないようギリギリで焦らす。他の3人も同じように絶頂出来ない快楽地獄に堕とされ、内から肥大化する性欲に精神を壊されかけていた。

(欲しいっ♡ 今すぐ欲しいっ♡ 目の前のこれを舐め回したくてしょうがないっ♡ 奥まで突いてかき回して欲しいっ♡)

 それでも屈しない。三昧耶曼荼羅を使えるようになるまで耐え抜く。そんな腹積もりで、眼前の淫棒を見つめ続けていた。

 だが、そんな些細な抵抗すら、「王」の思うように踊らされていただけだった。

 身じろぎと共に、「王」の淫棒が美空の鼻先と唇に触れた。

「んむっ!?♡ ――――っ♡」

 それだけで、抵抗の意思はいとも容易く奪い去られた。

「ちゅっ、ちゅぅぅぅぅぅぅ♡ れろれろれろれろれろれろれろ♡ ……うっっっっっま♡ 美味しすぎでしょっ♡ ちゅっ、ちゅぷ、れるれるれるれる……ダメ、これ一生舐めてたいっ♡」

「ダメ。御大将、元に戻って……っ♡」

「そんなの無理――おっごぉ!?♡」

 美空の姿に興奮した「王」が、その淫棒を喉奥までねじ込んだ。凄まじい長さと太さの性器が、彼女の口内をみっちりと埋め尽くす。

(息、出来ないっ♡ 苦しいっ♡ なのに……気持ちいいっ♡ 喉の奥を擦られる度に、頭がチカチカして……快感が止まらないっ♡)

「このっ、御大将から離れなさい……きゃんっ♡」

「やっ、あんっ♡ ……いい加減、柘榴たちを離すっす♡」

 柘榴たちは美空への仕打ちを止めるべく必死にもがくが、媚薬で手足の力を抜かれた状態では蟲の拘束を振り解けない。それどころか、子蟲の一噛みで快感を与えられ、なす術なく抵抗を制止される。

「ほごぉっ♡ むぐぅぅぅっ♡ んーっ、ぢゅぷ、ぢゅっ、ぢゅるるるるるっ♡」

 お預けを食らっていたのは蟲の方も同じだ。息を詰まらせながらも必死に淫棒を舐めしゃぶる美空の責めによって、あっという間に絶頂へと達した。

「んごぉぉぉぉぉっ!?♡」

 解き放たれた「王」の精液が、美空の胃の底をばしゃばしゃと叩く。今の彼女にとってはそれすらも快感になる。

「王」の精液は子供たちの体液と比較にならないほど、媚薬成分が濃い。更には魅了効果まである。そんなものを直接、大量に注がれた。その時点で、美空の未来は決したようなものであったが――

「ごほっ、げほっ……♡ ふふん、大したことないのね♡ あっという間に出しちゃって♡」

 それでもまだ、反抗的な言葉を吐ける美空の胆力に、「王」は更に興奮をそそられた。

 口内から引き抜かれた淫棒は、今もなお硬度と大きさを保っている。「王」は向きを変え、ついに挿入の構えをとった。呼応して、子供たちが美空の下着を膝まで下ろしていく。

「むぐーっ! んんーっ!」

 柘榴たちは口を塞がれ、最早制止の言葉すら発せない。そんな3人をよそに、美空はなおも余裕の表情を崩さない。

「あんたに私が堕とせるわけないでしょ♡ あんたが動けなくなるまで、搾り取ってやるわよ♡ その時が、あんたの最期♡」

 それがただの強がりであることは、誰の目にも明らかだった。秘部からは愛液をとめどなく垂れ流し、眦もとろんと垂れ下がっている。完全に発情し切っていることは本人でさえも分かっていて――

(空、剣丞、後のことは頼むわよ)

 美空がそう思うと同時に、「王」の淫棒が挿入され。

「お゛っ…………ほぉぉぉぉぉ……っ♡」

 肉棒は一撃で最奥まで到達し、彼女の膣内を隙間なく塞ぐ。夫の形も大きさも、触れ合う肌の温もりも、幾度となく身体を交えた思い出も、全て遠い過去のものになってしまった。

「これ、すご……♡ 剣丞のより、ずっと大きくて気持ちいいっ♡」

 王はその反応に満足すると、子宮口をグリグリと責め立てる。

「ほお゛っ♡ そこっ♡ こねるなっ♡ お゛っ♡ そこは敏感なのっ♡ あ゛あ゛っ♡ あぁぁぁぁっ♡ ダメっ、気持ちいいっ♡」

 抜き差しすらしていないのに、美空の身体は異常なほどの快感に犯されていた。媚薬の摂取、執拗な焦らし、そして最も優れた雄である蟲の肉棒。その全てが組み合わさり、彼女の身体に過剰な快楽を叩き込んだ。

「お゛お゛っ♡ 引き抜かれてるっ♡ 私のあそこごと引っこ抜かれるっ♡ ひあぁぁぁぁっ♡」

 秘穴を隅まで味わうようにしながら、「王」は交尾器を引き抜く。先端を入り口付近で止めると、そこだけを抜き差しして執拗に焦らす。

「なんでっ♡ 浅いところばっかりっ♡ はぁんっ♡ もっと♡ 激しく突きなさいよっ♡」

 懇願する美空だが、それに従うことなく焦らし続ける「王」。膣内が肉棒で埋め尽くされ、なおも押し広げんとするあの感覚を知ってしまったら、入り口を引っかかれるだけでは物足りない。だがそれでもおねだり出来ないのが美空のいじらしさであったし、それを言わせることに「王」は興奮を覚えるのだ。

「王」がその大きな身体で美空に覆い被さる。そのまま口を近づけ、接吻を始めた。

「んむっ、ちゅるっ♡ ちゅっ、ちゅぅぅぅ……ぱぁっ♡ ちょっと、何でこんな夫婦みたいなっ……うむぅっ♡ ちゅっ、れろれろ、ちゅぱ、ちゅぱ……♡ 無理矢理犯されると思ってたのにっ♡ ちゅーっ♡ ちゅく、ちゅっ、れる……♡ こんな風に優しくされたらっ♡ あんたのこと好きになっちゃうじゃないっ♡ ちゅぱ、れぇーろ……ちゅぅぅぅぅぅぅ♡」

 口づけを交わす度、美空の中で蟲に対する恋慕の情が生まれ、爆発するかのように全身に広がっていく。それを見て取った蟲が、キチチチと短く鳴く。人の言葉ではない、ただの鳴き声にしか聞こえないその音から、蟲の意図するところを美空は正確に読み取った。

 嫁になれ。

 なるなら激しく愛してやる。

「……へぇ、そう♡」

 そうしている間も、「王」は焦らす動きを止めない。このままでは決して絶頂させてもらえないことを、美空は悟った。

 蟲のくせに嫁だ何だという概念があるのかと呆れ半分、愛情半分でため息をついて。

 それから、この場にいない新田剣丞の顔を、最後に思い浮かべた。

(ごめんなさい、剣丞。私、もう我慢できないの♡)

「……いいわよ♡ この長尾美空景虎が、貴方の……貴方だけの嫁になってあげる♡ だから今だけじゃなく、これからずーっと、私を気持ちよくしなさい♡」

 素直になれない美空の精一杯の求愛に、「王」は行動で答えた。

「あっ、あっ……きたぁぁぁぁぁぁぁっ♡ 貴方の、ふっとぉぉぉ……♡ ……何よ、何が太いのかって……恥ずかしいじゃない♡ あぁんっ、わかった、言うからっ♡ 奥こねるのダメっ♡」

 男性器についても、女性器についても、羞恥故に明言を避けてきた美空が、新たな夫の求めにあっさりと応じた。

「貴方のおちんちんがっ♡ 太いのっ♡ 太すぎて、私の膣内を押し広げてるのっ♡ ……これで良いでしょっ♡ いいから早く突きなさいよっ……ひぁぁぁぁぁっ♡ もっとっ♡ もっと気持ちよくしてっ♡」

 強い女を屈服させる、そのことに至上の快楽を覚えた蟲は美空の秘穴を貪るようにかき回す。緩急をつけ、弱点を余さず責め上げ、口づけを交わしながら。彼女の拘束は、いつの間にか解かれていた。妻になると宣言した女に、そんな無粋は必要ない。時折上げる耳障りな音も、美空にだけは愛の囁きであると通じる。最早そこにいたのは敵同士ではなく、愛し合う一組の夫婦だった。

「ちゅぱ、れろれろれろ、あんっ♡ ちゅっ、ちゅっ♡ 好きっ♡ 好きっ♡ 愛してるっ♡ ひぃんっ♡ あっ♡ 貴方も、私を愛してくれてるのっ?♡ あぁっ♡ 嬉しいっ♡ ちゅぅぅぅぅぅぅっ、れるれる♡ ちゅむっ、はむ、ちゅーっ♡ 好き、大好きっ♡ 幸せっ♡」

 一度認めてしまえば、後は流されるまま、無限に湧き上がる甘い感情を素直に吐き出す。そうすればするほど幸福なのだと、美空はもう気付いてしまったのだ。家臣のことも、国のことも、そして前の夫のことも忘れて2人で愛を睦み合うこの時間が、彼女にとって最も幸せな瞬間になった。

「幸せすぎてっ♡ くるっ♡ 凄いのくるっ♡ 来ちゃうっ♡ ひっ、いっ、あっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁっ♡」

 ずっと焦らされ続け、ようやく味わえた絶頂を、全身で噛み締める美空。だが「王」が勢いを緩めることはない。急激な膣の締め付けに合わせて、更に動きを速めていく。

「ふあぁぁぁっ♡ 待ってっ♡ 待ちなさいったらっ♡ いまイってるからっ♡ 激しくされたらっ、降りてこれないっ♡ んああああっ♡ お゛っ♡ ほぉっ、おほぉぉぉぉっ♡」

 美空の絶頂などお構いなしに、淫棒が肉襞を何度も何度も引っ掻く。対する美空は手足を蟲の身体に絡みつかせ、夫の身体を愛おしげに強く抱き締める。暴れ狂う快感に耐え兼ねて四肢に力が篭もるが、蟲の身体はその程度で砕けはしない。それどころか、真ん中の足で抱き返す余裕すらあった。

「あっ♡ 貴方に抱き締められるとぉ゛っ♡ ほお゛ぉぉぉぉぉ……♡ 安心するっ♡ んんっ♡ 好きっ♡ 私も愛してるっ♡」

 快感の高みにいる美空の膣内は、肉棒の一突きごとにそれを締め付け、夫の性欲を迎え入れる。射精を促された肉棒がビクビクと震え、絶頂を予感させる。

「もう射精しそうなのね♡ いいわ、全部膣内に出してっ♡ 私が貴方だけのものだって証、刻み付けてっ♡ 貴方の子供、沢山産むからっ♡ 出してっ♡ 出せっ♡ 全部出しなさいっ♡」

 言葉と身体の両方に導かれ、「王」は最後の一突きを最奥に打ち込み、白濁を解き放った。

「お゛っ!?♡ でてるっ、お腹ばしゃばしゃ叩いてるっ♡ なにこれぇ♡ 射精されるの嬉しすぎるっ♡ 幸せでイくっ、イっちゃうぅぅぅっ♡」

 膣内射精の多幸感で、美空はまたしても絶頂した。蟲も極上の秘穴に射精する喜びで、溢れんばかりの精を子宮に吐き出す。

「まだでてるぅ♡ くひぃっ♡ おなかいっぱいっ♡ しあわせぇ♡ もうこれ以外何もいらないっ♡ 一生交尾だけしてたいぃっ♡」

 永劫にも思えるほどの射精を終え、「王」は肉棒をずるりと引き抜いた。入りきらなかった精液がすぐさま溢れ出て、地面を白く染め上げる。

「ふぅぅぅぅぅ……っ♡ これ、子供出来たわね♡ ……何よ、産むに決まってるでしょ♡ 愛する夫の子供だもの、絶対産むから♡ ……ちゅっ♡ ちゅ、ちゅむっ、ちゅぅぅぅ……♡」

 口づけを交わしながら、甘い余韻を楽しむ夫婦。湧き上がる熱に浮かされ、愛の睦言を紡いでいく。

「すき♡ 大好き♡ ……はいはい、分かったわよ♡ 愛してるわ――旦那様♡ この長尾美空景虎が、貴方を一生支え、守り続けるから……♡ ちゅっ♡」

 すっかり2人の世界に入ろうとしている美空だが、彼女は大事なことを忘れていた。

「御大将、ずるい♡」

「そうっすよ♡ 柘榴たち、ずーっと我慢してたのに♡」

「当の御大将はすぐ堕ちてしまわれて……大変気持ちよさそうに……♡」

「そ、悪かったわね。それで、どうするの? 敵に寝返った私の命を取るのかしら?」

 意味のない質問だった。答えは分かり切っている。3人は当然、首を横に振った。

「蟲さんに、愛してもらうに決まってるじゃないっすか♡」

「松葉も、気持ちよくなる♡」

「御大将と言えども、抜け駆けなんて許しません♡」

「……だそうよ。どうするのかしら、私の旦那様?♡」

 自ら股を広げて秘部を差し出す3人の家臣。選り取り見取りの状況下で、「王」が選んだのは――

「ひぐ゛っ!?♡ っああああっ♡」

「へぇ、松葉から食べちゃうんだ♡」

 巨乳2人を差し置いての松葉だった。品定めをするかのようにゆったりした抽送で膣内を確かめると、探り当てた敏感な箇所だけをねちっこく引っ掻く。先刻美空にしたように、服従の宣言を引き出すために。

「うぁぁっ♡ あぅっ♡ 焦らすなっ♡ はぁ、はぁ……♡ おまんこ、痒いっ♡」

 夫の企みを察した美空も、それを手助けするべく言葉を連ねる。

「ほら♡ あんたも私みたいに、嫁になるって宣言しないと♡ 柘榴と秋子に先を越されちゃうわよ♡」

「わかったっ♡ 嫁、なるっ♡ なるから早く……んお゛っ♡」

 どんな時も無表情だった松葉が、快楽に顔を歪めている。その様子に、他の3人も驚きを隠せない。

「松葉ちゃん、こんな可愛い顔もするのね……♡」

「初めて見たっすね、松葉のこんな表情♡」

「やめっ、ろぉっ♡ 見るな……っ♡」

「いいじゃない、見せてあげれば♡ その方が旦那様も喜ぶわよ♡」

 顔を覆い隠す手をどけられ、僅かに顔を赤くする松葉。そんな表情を見て、「王」はギイギイと声を上げた。

「あら、松葉のその顔、気に入ったみたいよ♡ 良かったじゃない♡」

「嬉しく、ないっ♡ はぁっ、あぁん♡ ひぃんっ♡」

 否定の言葉を吐きつつも、嬌声を我慢できない松葉。するだけ無駄だと悟ったのか、痴態を隠さなくなっていった。

「あっ、あぁっ♡ 大きい、ちんぽが……松葉のおまんこ、抉ってるっ♡」

 一突きごとに全てが塗り替えられていく感覚。次第に彼女の脳内は多幸感で溢れ、眼前の蟲への恋慕が湧き上がってきた。

「んぐぅっ♡ おまんこ、おかしくなるっ♡ もっと♡ 激しく突けっ♡ ふわぁっ♡ 乳首もっ♡ もっとイジメろっ♡」

「ホントに気持ちよさそうっすね……♡ 柘榴も早く味わってみたいっす♡」

 周りの軽口を気にする余裕もないほどに、松葉は快感に溺れていた。奥まで強烈に抉られたかと思えば、膣を引きずり出されるような感覚に襲われ。

 気付けば、彼女の方から口づけを交わしていた。

「んむっ♡ ちゅぅぅぅぅ♡ ぱぁ……♡ ちゅっ、れるれる♡ れろれろれろれろれろ……ちゅく、ちゅむっ、れぇぇぇ……♡」

「こんな積極的な松葉ちゃんも、初めて見る……どれだけ凄いのかしら、これ……♡」

 松葉も美空がしていたように、手足を絡めて子種を乞う。気を良くした「王」は抽送を速めて、射精に至るまで快感を高めていく。

「ほぉぉぉぉぉ……っ♡ これ、凄すぎるっ♡ あっ♡ ちんぽ、震えてる♡ んんっ、はぁん♡ ……松葉の中で、全部出せ♡ 松葉も、イく……っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉ……っ♡ くるっ♡ 凄いのが、くるっ♡」

 そして、2人同時に果てた。

「イっ……くぅぅぅぅぅっ♡ あっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁっ♡」

 3発目であっても、射精の勢いに衰えはない。精液の洪水が、松葉の子宮を容赦なく襲う。

「うぅぅぅっ♡ 松葉の、腹の中っ♡ 精液で叩かれてるっ♡ 気持ちいいっ♡ 止まらないっ♡」

 長い長い時間をかけて、蟲は射精を終えた。ごぽりと音を立てて、粘ついた白濁が松葉の秘穴から流れ出る。

「……出し過ぎ♡ スケベ以上のスケベだ♡」

「スケベを超えたスケベさん……ドスケベさんってことっすね!」

「間違いない……でも、松葉もドスケベにされた。責任、取ってもらう♡ 甘粕松葉景持、今日からドスケベだけの嫁になる♡ 責任とって、一生ドスケベなこと、松葉にしろ♡ ……ちゅぅっ♡」

「あらあら、大胆になっちゃって♡」

 誓いの口づけを終えて、なおも勃起を保つ淫棒が、次に狙いを定めたのは――

「おっ、やっと柘榴の番っすね♡ 待ちくたびれたっす♡」

「あぅ……私は最後なのね」

「秋子、行き遅れ」

「松葉ちゃん!」

 言い合う2人をよそに、柘榴はひくひくと震える女陰を見せつけるように開いて、挿入を今か今かと待ち構える。

「そういえば、嫁にならないと突いてもらえないんすよね♡ 了解っす♡ 柘榴もドスケベさんの嫁になるっす♡ 柘榴のおっぱいもアソコも、これから全部ドスケベさん専用っすから……ドスケベさんのおちんちんで、柘榴の膣内、かき回して欲しいっす♡」

「入れる前から結納宣言なんて、あんたもチョロいわね♡」

「御大将に言われたくないっすよお゛ぉぉぉぉっ!?♡ ちょっ、いきなり激しすぎっす♡ あっ♡ ダメっ♡ 待ってっ♡ はぁんっ♡ ひぁぁっ、あんっ、あああっ♡」

 おねだりに応えるように、蟲の淫棒が柘榴の膣内を激しく擦る。

「ずっと、焦らされてたからっ♡ こんなの、すぐイっちゃうっすぅ♡ あっ、イくっ♡ イっ……くぅぅぅぅぅっ♡ ふあぁぁぁぁぁ……っ♡」

 肉棒を求めて焦がれていた秘穴は、容易く絶頂に至り、震えを全身に伝える。その度に、たわわに実った柘榴の巨乳がぶるんぶるんと躍動する。

「ホントに大きいわよね、柘榴のこれ」

「無駄に育った」

「無駄ってなんすか無駄って……ふあっ♡ 2人とも何するんすかっ♡」

 美空と松葉の2人が、揺れる胸をそれぞれ掴み取り、その先端を口に含んで転がした。

「あぁぁぁぁぁっ!?♡ 御大将、松葉っ、それダメっすっ♡ 胸もアソコも気持ち良くってっ、訳分かんなくなるっすぅ♡ ふぅっ♡ あぁっ、ひぃぃん♡」

 乳首を舐められ、秘穴を抉られ、快感に頭が追い付かなくなっていた柘榴に、蟲は追い打ちをかけていく。

「あぁっ、あぁぁっ……はむっ!?♡ ちゅぷ、ちゅぅっ、ちゅっ♡ ぷは……蟲のくせにっ、口づけ、好きすぎじゃないっすかぁ♡ 柘榴も好きっすよぉ♡ んんっ♡ はぁむ、ちゅっ、ちゅぅぅぅぅ……れろれろれろ♡」

 舌を出して、蟲の口周りを舐めとる柘榴。そうして口づけを交わすごとに、彼女の心に愛情が芽生えていく。

「ちゅぅぅぅぅっ、ぱぁ……♡ こうしてると、何だかドスケベさんのこと、どんどん好きになってくるっすね♡ あぅっ♡ あんっ、好きにしていいっすよ♡ 柘榴はもう、ドスケベさんだけの柘榴っすからぁ♡」

「あらあら、剣丞はどうするのかしら♡ 不倫?♡」

「違うっすっ♡ あぁっ♡ はぁっ、柘榴はドスケベさん一筋っす♡ ひゃうんっ♡ スケベさんとは離婚っすっ♡ 柘榴の旦那様はドスケベさんだけっすぅ♡ 柘榴の身体、スケベさんには指一本触れさせないっす♡」

「スケベ、可哀想」

「仕方ないわよ♡ これだけカッコいい男に愛されたら、誰だって嫁になりたくなるもの♡」

 秋子以外の3人は蟲に首ったけだった。そんな様をただ1人、羨ましげに秋子は見ているしかできない。

「もう……私だって、気持ちよくなりたいのに……」

「秋子ったら、盛ってるのかしら?」

「仕方ないじゃないですか! 私ばっかり後回しで……焦れったくもなります!」

「そう。でも安心しなさい、もうすぐみたいだから」

 その言葉通り、「王」は最後の仕上げに入っていた。抽送は激しくなり、間もなくの絶頂を予感させる。

「お゛ぅぅぅっ♡ あっ、あぁぁっ!?♡ それ好きっす♡ 奥のところっ、ゴンゴンされるの好きっすぅ♡ ひぐぅっ♡ 好きっ♡ ドスケベさんっ、好きっすっ♡ んうっ♡ ドスケベさんのドスケベさん、柘榴の中でビクッてしたっす♡ ドスケベさんもっ、はぁっ♡ 気持ちよくなってくれてるんすか♡ 嬉しいっす♡」

 喜びは快感に変わり、膣全体で肉棒を締め付け子種を欲しがる。強烈な圧迫感で、蟲の興奮も際限なく高まっていく。

「もう、イきそうっすか♡ 柘榴の中に全部出して欲しいっす♡ 殿方の子供を孕む夢、ドスケベさんに叶えさせて欲しいっすぅ♡ お゛っ♡ 凄いの来るっす♡ うぅっ♡ ふわぁっ、あっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁっ♡」

 蟲の淫棒が、最奥まで突きこまれる。同時に柘榴は全身で夫を抱き締め、共に絶頂した。

「あ゛ぁぁぁぁぁっ♡ ふわぁぁぁぁっ♡ 柘榴の奥にっ、ドスケベさんの精液、出てるっすっ♡ うっあっ♡ まだ出るんすかぁ♡ ドスケベさん、凄すぎっす♡」

 下腹が膨らんだと錯覚するほど――あるいは実際そうなるほど――に精液を注ぎ込まれ、恍惚の表情を浮かべる柘榴。普段の闊達な彼女からは想像もつかない、雄を知った雌の顔だった。

「出しすぎっすよ……ああっ、精液、溢れてくるっす……♡ もう、勿体ないじゃないっすか♡ ドスケベさんは柘榴の旦那様なんすから、ちゃんと孕ませてくれないと困るっす♡」

 不満の言葉とは裏腹に、笑みを浮かべて蟲と口づけする柘榴。誰がどう見ても、愛しい夫へ向ける表情だった。

「ドスケベさーん♡ この柿崎柘榴景家を、これからもいーっぱい、使って欲しいっす♡ ちゅぅぅぅぅぅっ、ちゅっ♡」

 引き抜かれた肉棒は、相変わらず勃起を維持している。

「さ、後はあんただけよ、秋子」

「ようやくですか……♡」

「秋子、ずっと自分で慰めてた」

 松葉の指摘通り、秋子は疼く秘穴を自分で慰めていた。だが眼前でまぐわう夫婦の姿を見せつけられていて、それで満足できるはずもなかった。

「秋子さん、意外と淫乱だったんすねー」

「そんなわけないでしょう! からかうのもいい加減に……って、何でしょう?」

 蟲は秋子の前に立つと、ギイギイと声を上げる。何か言っているらしく、美空がそれを代弁した。

「ふーん。獣みたいに、後ろから犯したいってことみたいよ♡」

「はぁ……それがお望みでしたら……♡」

 素直に従い、四つん這いになる秋子の上に蟲が乗る。そして肉棒を秘穴にあてがうと、勢いよく突き入れた。

「ひっ、ぐぅぅぅぅぅ……っ♡ なっ、なんですかこれ……っ♡ 奥まで全部、硬いものでいっぱいで……っ♡ あぐぅっ♡ んぁぁっ、ゆっくり引き抜くの、ダメですっ♡ 気持ちいいところ、全部擦れてっ♡ すぐに、イってしまいそうで……っ!?♡」

 肉襞の収縮で絶頂を予感した「王」はすぐさま動きを止めた。

「あうぅ♡ どうして……今、イけそうだったのにっ♡」

「柘榴たちがどうしたのか、見てないわけないっすよね♡ 秋子さんも、嫁になるまでイかせてもらえないっすよ?♡」

「そんな、私には剣丞さんが……っ♡」

「挿入を許した時点で、不倫」

「うっ、それはそうですけど、でもっ♡」

「往生際が悪いわよ、秋子。あんただって分かってるでしょ♡ 剣丞とこの蟲、どっちが男として優れているのか♡ だからおねだりしてたんだと思ってたけど、違うの?」

 頑なだった秋子であるが、言葉と身体はちぐはぐだ。夫がいるという言葉だって、不倫にありがちな文言でしかない。

「……っ♡ そうですっ♡ 見ていて思ってしまったんですっ♡ 剣丞さんよりずっと凄い殿方だと♡ この蟲の妻になりたいとっ♡ ですから、お願いしますっ♡ 私もあなたの妻にしてくださいっ♡ その逞しいもので、私を犯してくださいっ♡」

 恥も外聞もかなぐり捨てて、雄に媚を売る秋子。尊厳の欠片もない姿だが、これから蟲の番になることに比べればどうでも良いことであった。

「あ゛っぐぅぅぅぅっ♡ 凄いの、きてますっ♡ あんっ♡ これですっ、これがずっと欲しかったんですっ♡ 旦那様っ♡ もっと、壊れるくらいに突いてくださいっ♡ ひぃぃっ♡ 好きっ♡ 好きです旦那様っ♡ 愛してますっ♡ 一生お傍に置いてくださいっ♡」

 身体を捻り、口づけを交わす。奥を突かれる度にばるんばるんと乳が揺れ、性交の激しさをまざまざと見せつける。

「んむっ♡ ちゅっ、ちゅく、ちゅく……ちゅるっ♡ ぷはぁ、嬉しいですっ♡ こんな素敵な殿方に嫁げて、私、幸せですっ♡ あぁむっ、ちゅぅ、れるれるれろれろ……んんんっ♡ ぷはっ♡ 旦那様の脚が、乳首、引っ掻いて……っ♡ もっとっ♡ もっとしてくださいっ♡ この胸も、生涯旦那様のものですからっ♡」

「良かったわね、いい貰い手が来てくれて」

「ええ、本当にっ♡ ありがとうございますっ♡ 私を剣丞さんから寝取ってくださったこと、心より感謝いたしますっ♡」

 恋の熱に浮かされて、とんでもないことを口走る秋子。だがそれはこの場の誰もが思っていることであり、故に誰も口を挟みはしなかった。

「旦那様もっ♡ 気持ちよく、なってくださいねっ♡ 旦那様の幸せがっ♡ 妻の一番の喜びですからっ♡ あんっ♡ あぁっ、そこっ、いいですっ♡ 気持ちいいところ、ぞりぞり擦れて……私、イってしまいますっ♡ くるっ、くるっ、きちゃうっ♡ あっ、あっ、はぁぁぁぁぁぁっ♡」

 絶頂と共に、秘穴が肉棒を締め上げた。絶対に離さないという秋子の心を表すかのように、肉襞の1枚1枚が交尾器に纏わりつき、優しく撫で上げ快感を与える。

「申し訳ありませんっ、旦那様っ♡ 夫より先に気をやってしまうなんてっ♡ ひぎぃっ♡ だっ、ダメです旦那様♡ イってる最中に激しくされたらっ♡ またイってしまいますっ♡」

「好きなだけイけ、ってドスケベさんは言ってるみたいっすけど?」

「多分。ドスケベの言葉、少しわかってきた」

「ええ、間違いなくそう言ってるわよ」

「本当ですか♡ 旦那様、お優しいんですねっ♡ ますます惚れてしまいますっ♡ 年甲斐もなく恋してしまいますっ♡ んぐぅっ、あぁぁぁっ♡ 大好きですっ♡ 心よりお慕いしていますっ♡」

 愛の告白に気を良くした蟲の肉棒がぶるりと震えた。射精を予感した秋子は、膣の圧力を更に高める。

「お願いしますっ♡ 私の膣内に出してくださいっ♡ 愛菜のきょうだい、沢山孕ませてくださいっ♡ ちゅっ♡ ちゅぷ♡ しゅきっ♡ らいしゅきっ♡ あぅぅ、乳首もイジメてくださいっ♡ んむっ、わらひも、いひまひゅっ♡ んんっ、はぁっ、あっ、あっ、あっ……んぐっ!? んむぅ、んぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 口を塞がれながら射精され、白の濁流が秋子の子宮を容赦なく穢した。

「んむぅぅぅぅっ♡ れてますっ♡ だんなひゃまのおこだね、わらひのおくにれてまひゅぅぅぅっ♡」

 5回目であっても、射精の勢いに衰えはなかった。熱情の塊が秋子の膣奥を打ち付け、繋がったままの秘部から精液が溢れ出す。

 口づけを交わしながら繋がったまま、蟲は百数える間射精し続けた。

 ようやく白濁を出し終えて、「王」が淫棒を引き抜くと、秋子はその場に崩れ落ちた。

「はぁっ、はぁっ……♡ 幸せです……私、こんなに幸せな気持ちになったの、初めてです……♡ 旦那様、私を使っていただき、ありがとうございました♡ 直江与兵衛尉秋子景綱、生涯旦那様と添い遂げることを誓います……♡ ちゅ♡」

 秋子までもが堕とされ、長尾の敗北はここに確定した。だが4人にとっては、それすらも幸福なことであった。己が夫に何もかもを差し出せたということだからだ。

「さ、春日山に帰るわよ。今日からあそこは、貴方の城♡ そして今日からは、私たちと貴方の愛の巣になるの♡」

「スケベにもあげなかった春日山、ドスケベにはあげた」

「御大将、本気も本気っすねー」

「それだけ、旦那様が好きになってしまわれたのでしょう」

「ちょっと、聞こえてるわよ!」

 すっかりいつもの調子で、美空たちは帰還の準備を始める。数刻前まで敵であったはずの蟲たちに、まるで家族のように寄り添いながら。

 止める者がいなくなった蟲の軍勢は、瞬く間に春日山を制圧した。







 少し時を遡り、春日山城外。

「……鏑矢が上がったの」

「ええ。ということは……」

「御大将は敗れた、ということじゃろうな」

 長尾の宿老である宇佐美定満――通称沙綾と、小島貞興――通称貞子は、敗北を知らせる鏑矢の音を確かに聞いた。

「そんな、美空お姉さま……」

「母上……母上ー!」

 春日山の陥落を事前に察知した沙綾と貞子は、本人の反対を押し切って、長尾景勝――通称空と、樋口兼続――通称愛菜を逃がしていたのだ。

「やはり、今からでも引き返して――」

「なりません。今から戻っても、無駄死にが増えるだけです」

「ですがそれでは、愛ある行いとは言えませんぞ! この越後きっての義侠人、樋口愛菜兼続が、たとえ単騎でも敵陣に切り込み……」

「阿呆、国主の命に勝る愛があるものか。生きておれば、取り戻す機会は必ず来る」

「ですがそれでは、お姉さまが……」

「それが戦乱の世の常。あの我が儘姫も、それくらいの覚悟はとうに決めておるじゃろ」

 奥州仕置と呼ばれる事件では、美空が一時的に行方不明になったこともある。その時も空が指揮を引き継いだが――あの時の美空は、後に生還している。

 だからと言って、戦で無事を保証するものなど何もない。負ければ死ぬ、それは沙綾が言った通り、世の常だ。

「今は連合という大きな枠組みの中におるのじゃ。同じ連合の仲間を頼るのも悪くなかろう? そういうことも出来るのが、この連合の存在意義でもあるはずだからの」

「春日山から空さまを攫ったのも、連合でしたからね」

 次期国主としての無力さを悔やむ空であったが、それでも、最後には決断した。

「……分かりました。春日山を取り戻すため、我々は南下し、助けを求めます」

「南、というと、甲斐の武田でしょうか?」

「ええ、それと――」







 そして、現在。

「城下もそうだったけど、城内までもぬけの殻じゃない。ちょうど良かったわ」

「逃げた。意味ないのに」

「ま、普通に考えれば妥当な判断でしょうね。……普通なら、だけど」

「空さまにもこの気持ちよさを知ってほしかったっすねー」

「時間の問題よ。そう遠くないうちに、ここを取り返しに来るはず」

「その時は、愛菜も一緒に……」

「そうね。とりあえず、今いる面々だけで始めましょ」

 美空たちは上段の間にたどり着くと、当主の席に蟲の「王」を座らせた。自分たちは下段に座り、額を床につける。これ以上ない、服従と忠誠の姿勢だ。

「長尾美空景虎以下、これより旦那様に生涯を捧げることを、毘沙門天に誓うわ♡」

「「「「旦那様、末永く愛してくださいませ♡」」」」







 美空の敗北と春日山の陥落の報せは、瞬く間に日の本中を駆け巡った。

 特に、かつて長尾と事を構えていた2つの家にとっては、非常に重大な案件だった。

「あらあら。相当厄介なことになったようね」

 関東の覇者、北条家と。

「………………………………美空」

 甲斐・信濃の国主、武田家にとっては。

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Final_Fiend 2024/01/17 15:59

戦国†蟲姫 第1話 織田の三若編

 本能寺の変の果て。日の本の各地にばら撒かれた鬼火は、打たれたものを凶暴な鬼へと変えた。

 鬼火に打たれるのは人だけかと思われたが、そうでないものもいた。



 ある山奥では、黒光りする平たい蟲――人々がゴキブリと呼ぶそれが、鬼火に打たれて巨大化した。

 鬼火の影響力を考えれば、それは生物の本能すらも失って、ただ人を食らう凶暴な蟲に変わるはずだった。

 だが、そうはならなかった。その蟲は、周辺の生物の中でも一際繁殖欲が強い個体だった。それ故に、鬼火は蟲の本能を凌駕できなかった。それどころか蟲の本能と鬼の感情とが混ざり合い、「全ての女を孕ませたい」という危険な欲望に変化してしまった。その欲望に沿うようにして、身体は大きく、精は強く進化していく。

 蟲は肥大し続ける欲望に従い、山を下りる。あっという間に麓の村を自らの子で埋め尽くし、次の村へと歩みを進めていく。



 そう。これは、鬼に変わった蟲の物語。





「巨大な蟲が、各地の村を襲っている?」

 美濃は岐阜城。織田の本拠地とも言えるその城に入ってきた報告は、当主たる織田信長、通称久遠を困惑させた。

 報告の兵も戸惑いを隠しきれないまま続ける。

「はっ。逃げ延びた者の報告によれば、男の上半身ほどもある蟲が数百匹も現れ、一晩もたずに村は壊滅。男は皆殺しにされ、女は孕まされている、と……」

 耳を疑うような、おぞましい内容。この世界において武将は軒並み女性であるため、蟲達の行いには激しい嫌悪感を覚える。

「して、その蟲は何処に現れた」

「鈴鹿の山奥から現れ、今は桑名の周辺に住み着いていると」

「桑名だと?」

「デアルカ」

 目と鼻の先とも言える距離で事が起きているともなれば、尾張・美濃の領主として放っておくわけにもいかない。だが連合にも、そう多くの戦力を動かすだけの余裕はない。なので、

「では三若、この件はお前たちに任せる」

 三若と呼ばれて、評定の間にいた三人の武将はそれぞれ違う反応を見せた。

「え~、蟲の相手はイヤだなー」

「何だよ、雛は行かないのか? ボクはもちろん行くぞ」

「蟲は犬子もイヤだけど、鬼じゃないならすぐ片付くでしょ?」

「そういうことじゃなくて、もっとこう、本能的に無理っていうか……」

「ええい、ウダウダ言ってないでやるかやらんか答えんか!」

 たまらず柴田勝家――通称壬月が拳骨を落とす。この怒声もまた、織田家の評定ではお決まりの流れだ。

「うぅ~……やります、やりますよー」

「では決まりだな。さて、次の議題は……」

 こうして、三若と呼ばれる武将の出陣が決まった。やる気を露わにする二人に対し、雛と呼ばれた少女だけは、意味ありげな笑みを浮かべていた。





「雛」

 呼び止める声に、紫の髪の少女、滝川一益……通称雛が振り返る。その先には、田楽狭間の天上人として現れ、今では天下御免の蕩しの君たる新田剣丞の姿があった。

「おや、剣丞くん。雛に何か用?」

「用ってほどでもないけどさ。評定のとき、ちょっと気になってな」

 雛は焦りだす。もしや、バレている? 嫌がるにしてもあからさま過ぎただろうか?

 そんな内心を知る由もない剣丞は、雛の変化に気付くことなく続ける。

「蟲、そんなに嫌いだったか? そうなら、俺も手伝うけど……」

 剣丞が何も気付いていないことを悟ると、雛の胸中には安堵があった。

「大丈夫だよー。雛はやると決めたらやる子だからねー。心配しないでよ」

「そうか? ならいいけど……」

「お話はもう終わりかな? それじゃねー、剣丞くん」

 それだけ残して、雛は早足で立ち去ってしまう。その姿に、剣丞は一抹の違和感を覚えるのだった。 







「ふー、危ない危ない。剣丞くんに気付かれるところだったよ」

 自分の家に戻り、雛はそう吐き出す。その場には誰もおらず、これは独り言になる――はずだった。

「この子たちも悪戯好きだねー、ずっと雛のお腹の中で暴れるんだもん」

 そう言って彼女は、膝上丈の着物の裾をたくし上げる。誰もいない部屋で、誰かに見せつけるように。

 そこにあったのは、常人ならばおぞましいと誰もが感じるであろう光景。

「んっ♡ 誰に似たのかなー♡ やっぱりお母さんかな♡」

 おびただしいほどの小さな蟲が、彼女の秘部に群がる様だった。彼女は評定のあいだ、ずっとこの蟲たちを胎の中に入れたまま過ごしていたのだ。

 お母さんと彼女が言った通り、これらは全て雛が産んだ蟲だ。それを示すかのように、蟲たちの身体には雛の髪と同じ色の紋様が浮かび上がっている。

 先の評定で議題に挙がった巨大な蟲。雛は既に、その毒牙にかかっていたのだった。

「あっ♡ 旦那様、今日も来てくれたんだ♡」

 そうして秘部を見せつけていると、暗がりから「それ」は現れた。人の上半身ほどもある、巨大な蟲。あの日鬼火に打たれたゴキブリそのものであり、雛が「旦那様」と呼び慕う、彼女の今の夫。数日前、夜中に彼女を無理矢理犯し、一夜にして彼女の身も心も堕としてしまった恐るべき魔性の王。

 雛は、鬼を倒すために集った「日の本連合」の一員として、剣丞と契りを結んでいた。雛だけではなく、鬼と戦う意思があり、剣丞に惚れた女は皆そうしていた。だから、雛の「旦那様」は本来であれば新田剣丞であるはずなのだ。

 だがそこにいる「旦那様」は、新田剣丞とは似ても似つかぬ巨大な蟲。当然、これが新田剣丞であろうはずもない。

 つまり今、彼女にとっての最愛の人は新田剣丞ではなく、この蟲たちの「王」たる巨大ゴキブリなのだ。

 それを示すかのように、雛はすぐさま床に這いつくばり、蟲に向けて尻を差し出す。

「はい、どーぞ♡ 子供たちがたっぷり遊んでくれたから、雛のおまんこも準備万端だよー♡」

 覆いかぶさるようにして「王」が雛に乗り、凄まじい大きさの生殖器を突き出す。それはあらゆる女を孕ませることに特化した、女殺しの淫棒であった。

 人によっては入りきらないほどのそれを、小蟲たちによってほぐされ切った秘部は、いとも簡単に受け入れる。

「お゛っ……ほぉぉ……♡」

 巨大なペニスが、雛の敏感な個所を余さず擦り上げる。まだ挿入しただけだというのに、雛の脳内は途方もない多幸感と恋慕で埋め尽くされていた。

 淫棒が奥まで届くと、蟲は焦らすかのように子宮口の周辺をこね回す。

「動いて……いいよ…………っ♡ 雛のこと、メチャクチャにして……っ♡」

 甘くもどかしい快楽に我慢できなくなり、腰振りを強請る雛。その言葉が届いたのか、蟲はゆっくりと肉棒を引いていく。ジワジワと高めるようにして、秘穴を隈なく貪る。

「あ゛っ♡ イく♡ まだ一往復しただけなのにっ♡ イっちゃうぅぅぅっ♡」

 たった一往復、生殖器が行き来しただけ。たったそれだけで、雛は達してしまった。

 強烈な締め付けに溜らなくなった「王」は、たちまち動きを速める。最奥まで一息に突き刺し、間髪入れずに引き抜く。

「お゛っ♡ お゛おっ♡ これすきっ♡ 激しいの、すきっ♡ 旦那様のおちんちんおっきすぎっ♡ あっ♡ あ゛っ♡ だめっ♡ またイくっ♡ イっちゃうっ♡」

 またしても絶頂してしまう雛。その締め付けが抽送を更に加速させ、そしてまた性感を高めていく。雛の秘穴が絡みつく度、「王」はギィギィと耳障りな声を上げる。だが雛には、その声が意味するところを正確に理解できていた。

「だんなさまもっ♡ きもちよく、なってくれてる♡ うれしいっ♡ すき♡ だんなさまだいすきっ♡」

 一心不乱に愛を叫ぶ雛。だがその愛は剣丞ではなく、醜悪なゴキブリに向けられている。

 目の前の雌が完全に屈服している姿に、蟲の興奮は際限なく高められていく。

「だんなさまっ♡ あいしてるっ♡ んっ、ちゅるるっ♡ んむっ、ちゅっ、んちゅるる♡」

 四つん這いのまま体を捻り、蟲と愛を確かめ合うような接吻をする。人と蟲の交尾というだけでも異常な光景なのに、そこには確かに異常な愛があった。

 そうして愛を睦みながらまぐわっていると、雛が産んだ子供たちが擦り寄ってきた。自分たちの相手もしろ、ということらしい。

 ある子供たちは、程よく鍛えられて肉のついた脚、それを太ももまで包む足袋のあちこちに性器を擦り付け、快感を貪る。

 ある子供たちは、乳首に甘く嚙り付き、母乳をよこせとせがみながら母親を愛撫する。

 ある子供たちは、手に性器を這わせ、しごかせようと強請る。

 ある子供たちは、顔に這い上がって、口の中に性器を躊躇いなく突っ込む。

 その全てが、常人にとってはおぞましいことこの上なく、今の雛にとってはたまらなく親心をくすぐられる光景だった。

「んぶっ♡ んちゅっ、れろれろれろ……♡ ちゅぷ、ちゅぷ……れるれるれるれる♡ ぷはぁ……♡ いいよ♡ 雛の旦那様と子供たちだもん、お母さんの身体、好きに使って♡」

 その言葉が通じたのか、蟲の「王」とその子供たちは、より一層動きを速めた。秘所を捉える肉棒はどんどん荒っぽく内部を引っかき、身体中に性器を擦り付ける子供たちの動きもどこか無造作になっていく。

 だけど、雛にとってそれは無上の幸福だった。こんなにも自分を求めてくれている。それが、たまらなく嬉しい。そう思えてしまうほどに、雛の思考までもが蟲たちに犯されてしまった。

 元々、日の本のあちこちを飛び回るようにしている剣丞とは、なかなか身体を触れ合わせる機会が得られていなかった。そうして不満が高まっていたところに、この蟲はやってきた。一心不乱に自分を求める蟲の姿が、雛の心を埋めていったのだ。

 この蟲の体液には、強烈極まりない魅了効果がある。欲求不満な雛の脳内が蟲一色に染め上げられてしまうのに、そう時間はかからなかった。雛がそれに気付いたのは身も心も堕とされ切った後だったが、今となってはそれすらも、愛しい夫との記憶として美化されていた。

「んっ♡ もうすぐっ♡ 出そう……?♡ あ゛っ♡ いいよ、全部出して♡ 雛のこと、また旦那様の子種でいっぱいにして♡ お゛っ♡ ひなも、また、イくからぁっ♡」

 雛の意思を理解した蟲たちは、最後の仕上げに入る。激しく性器を抽送し、目一杯性感を高め、精子を吐き出そうとする。

「お゛っ♡ お゛お゛っ♡ イ、く……♡ ひな、イっちゃうぅぅっ♡」

 そうして、性感が同時に爆ぜた。

「あっ……あっ……あぁぁぁああああああああああっ♡♡♡」

 きゅうっと膣が締まると同時に、胎の奥の奥に熱いものが叩きつけられた。びちゃびちゃと吐き出された精液は、たちまち雛の子宮を埋め尽くしていく。

「お゛っほ゛……♡♡ まだでてるぅ……♡ あついので、おなか、いっぱいで……またイくっ♡♡」

 それと同時に、子供たちの精液が雛の全身を隈なく穢していった。その精液の匂いが、雛の脳内を多幸感で埋め尽くす。

「んあああっ♡ よしよし、いっぱい出たね~♡ 元気な子に育っててお母さんうれしいよ~♡」

 ぴゅるぴゅると精を吐き出す子供たちを慈しむように見つめながら、雛は幸福の頂点に浸っていた。

「はぁ……っ♡ しあわせぇ……♡ こんなしあわせなコト、剣丞くんとじゃ絶対できない……♡ 旦那様のおちんちん、さいこー……♡ …………っ!?♡」

 他の男の名前を出した途端、「王」の肉棒がびくりと震えた。絶頂直後で高まりから降りてこれない雛の膣内を、強い雄の象徴が容赦なく抉っていく。

 驚くべきことに、この蟲は「嫉妬」していた。蟲であるにも拘らず、まるで人のような感情を見せているのだ。

 それが、蟲たちに起きた大きな変化。この蟲は、人とまぐわうことで、人の感情というものを理解し、身に付けつつあるのだ。

 そして、それを受け止める雛にも変化があった。蟲の精液に浸され続けたことで、彼女の肉体にも影響が表れた。その最たるものが、蟲の言葉を、感情を理解することだった。

「ふぁぁぁっ♡ ごめ、なさいっ♡ 他の男のことなんか話しちゃってごめんなさいっ♡ 剣丞くんとは二度としませんからぁっ♡ 身体にも絶対触らせませんからぁっ♡ だから許してっ♡ だんなさまっ♡ あっ、イくっ♡ またイっちゃうぅぅぅぅっ♡」

 夫婦の以心伝心。こうすれば「旦那さま」は嫉妬して、激しく突いてくれる。そうわかっているから、剣丞の話題をわざと出して、お仕置きしてもらうのだ。

 どれだけ絶頂してもやめてもらえず、「旦那さま」が満足するまで終わらない、最高に気持ちいい「お仕置き」を。

 この日も、雛は夜更け近くまで蟲とまぐわい続けた。





「ちゅぷ……お腹、重たー♡ れぇーろ、れぇーろ……これ絶対赤ちゃんデキちゃったねー♡ ちゅる、れろ……れるれるれる♡ 旦那様のおちんちん、美味しい♡」

 二人の体液でべちゃべちゃになった布団の上で、雛は「王」に奉仕する。外を見れば、空がうっすらと白んでいた。

「おおー、みんなすっかり使えるようになったね。雛のお家流」

 部屋の中に目を向ければ、彼女の子供たちが目にも止まらぬ速度で室内を駆け巡っている。滝川家お家流「蒼燕瞬歩」を、蟲たちが使っているのだ。

 これも、「王」の特性。孕ませた女がお家流を持っていると、「王」と子供の両方にそれが引き継がれる。

 鬼が人を孕ませると、その子は「鬼子」となり、他の鬼よりも遥かに強い力を持つようになる。そしてそれは、この蟲と人の子であっても例外ではない。

 鬼子がお家流を覚える。そしてそれが、数百、数千、数万匹。最早勢力は、人の手に負える範疇を大きく逸脱していた。

 そんなことは露知らず――あるいは、それを好ましく思ったうえで、子供たちが逞しく育っていることに喜びを覚えつつも、雛は思索を巡らせる。

「さてさて、これからどうしよっか」

 そう日が経たぬうちに、桑名攻めは始まってしまう。そうなれば、「旦那様」と戦わなければならない。先の評定で雛が乗り気でなかった理由は、そうなるのが嫌だっただけだ。

 どうすれば、戦わずに済むのか。三若全員で挑む戦では、雛一人で出来ることは限られる。

「ん……♡ 旦那様もそう思う? そうだよねえ……」

 雛にはわかる。この「王」は、更なる雌を求めている。であれば、取るべき選択肢は一つしかない。戦いを回避し、「王」の欲望を満たす、唯一無二の回答。それは――

「和奏ちんと犬子も、旦那様のお嫁さんになっちゃえばいいよねー♡」

 こうして雛は、かけがえのない親友を堕とすことに決めた。和奏たちからすれば裏切りであるが、雛にとっては違う。この上ない幸福を、和奏と犬子にも共有する。雛にとってこれは善行であり、何一つ悪いところの見当たらない結論だった。

 そうと決まれば話は早い。さっそく夫婦が打ち合わせを始める。朝日が昇るころには、蟲たちは姿を消していた。





 その日のうちに、佐々成政――通称和奏と、前田利家――通称犬子が雛の家を訪れた。そこが既に、魔性の巣窟になっているとも知らず。

「それにしても、用事って何だろうな」

「何か嫌な予感がするんだよねー……また悪戯じゃないかなぁ」

「……雛のことだし、多分そうだろうな」

 雛が悪戯好きであることは一部で有名だ。最も身近な被害者にあたる和奏と犬子は当然警戒するが、事態は2人の想像のはるか上を行く最悪だ。ここまで来た時点でもう手遅れであることを、2人が認識できるわけもない。

 当然のように2人は屋敷に足を踏み入れる。その途端に、甘ったるい香りが鼻腔を支配した。

「何だ、この匂い?」

「よくわかんないけど、嗅いでるだけでお腹の奥が熱くなってくるよ」

「おーい、雛ー? どこにいるんだー」

 出迎えに現れる気配のない家主を呼び出す和奏。すると、奥の方から聞き慣れた声が響いた。

「おー、和奏ちん。犬子もいるー?」

「いるぞ」

「わんわんっ」

「雛、いまちょーっと手が離せないから、一番奥の部屋まで来てくれないかなー?」

「……? わかったよ」

 2人は訝しく思うが、雛が出てくる様子がないので、指示に従うことにした。奥に進むにつれ、甘ったるい香りは濃さを増していき、同時に2人の身体は強く疼くようになっていった。

「はぁ、はぁ……この家、暑くないか?」

「和奏もそう思う?」

「ああ……おい雛、これはいったい――」

 言いつつ、襖を開ける和奏。その瞬間、2人を目掛けて透明な液体が大量に飛んできた。身体の疼きに気を取られていた2人はなすすべなくそれを浴びてしまう。

「うわあ、雛、なんだよこれ――はあっ!?」

「雛ちゃん、またこんな――って、ひえぇ!?」

 視界の先には、床も壁も天井も埋め尽くさんばかりにひしめく黒い影。雛が産んだ蟲の仔らだ。一匹を除いて、どれも雛の髪と同じ色の丸い紋様が外殻に浮かんでいる。 大小は様々で、指先程度のものもいれば、二の腕ほどの大きさのものもいる。

 部屋の中心には、仰向けで倒れる一際大きいゴキブリと、その巨大な生殖器を足で擦り上げながら、秘部を口で愛撫される雛の姿があった。蟲と人が愛おしげに互いを慰めあう異様な光景に2人が言葉を失っていると、雛がそれに気付いて声をかけた。

「あんっ♡ あー、和奏ちん、犬子、いらっしゃーい」

「おい雛、それって……」

「見てわからないかな? 蟲さまのおちんちんをしごいてあげてるんだよ」

「そんなの見れば分かるって! そうじゃなくて、雛、そいつは……」

「そう、これが軍議で出た『人を襲う蟲』。それで……雛の旦那様と子供たちだよ♡」

「旦那様って、雛ちゃんには剣丞さまがいるじゃない」

「そんなの、旦那様との交尾を知ったら全部どうでもよくなっちゃった♡ 剣丞くんとしてたのはただの遊びだったんだって、旦那さまが教えてくれたんだー♡」

「雛、お前……! 剣丞を裏切るのか!」

「そうそう。そういうわけだから2人も、お嫁さんになっちゃえ♡」

 その号令と共に、蟲たちが一斉に襲い掛かってきた。雛から受け継いだお家流「蒼燕瞬歩」を使い、目にも止まらぬ速さで2人を拘束し、再度体液を浴びせる。

「うぷ、なんだこれ! ボクの身体、どうなって――ごぶっ、げほっ! やめ、離れろっ!」

「わぷ、暑い……お腹の奥、きゅんきゅんする……」

 蟲の体液は強烈な媚薬。蟲たちはそれを気化させて、屋敷中に充満させていた。それを吸って発情しきった身体に、更に原液を浴びせ、飲ませていく。身体が疼いて仕方ない2人に、それを避ける術などあるはずもなかった。

「はぁ、はぁ……♡」

「わふぅ……♡」

 子供たちが退いたころには、2人の秘部は愛液でびしょ濡れになっていた。子宮が疼いて立つどころか後退ることすらままならない2人を見て満足した「王」は、雛に抱えられて2人のもとへ近付いてくる。

「2人とも、すっかり出来上がっちゃったねー♡ 旦那様、どっちからお嫁さんにしちゃう?」

「王」が選んだのは犬子だった。仰向けに倒れる犬子ににじり寄ると、生殖器を突き出し威圧する。剣丞のそれとは全く違う剛直に、犬子は視線を逸らせないでいた。

 これが入ってきたら、どうなってしまうのか。それだけが彼女の思考を支配していて、剣丞のことは最早頭から飛んでいた。

「それじゃ犬子のおまんこ、ご開帳~♡」

 雛は蟲が性器を挿入しやすいよう、濡れそぼった秘穴を指で開いて曝け出させる。準備万端の秘部に、肉棒の先端が触れる。

「あっ、やっ、ダメっ」

 挿入の寸前で剣丞のことを思い出した犬子は、ほんの少しだけ腰を引いて抵抗の姿勢を見せるが――

「んっ、ひゃああああああっ♡」

 そんなものは、「王」の前では無意味な抵抗で。そして一度入ってしまえば、最早抵抗しようという意思は犬子から綺麗さっぱり無くなった。

 一息に最奥まで達した肉棒が、犬子の子宮口をグリグリと穿り、その奥までも貫かんとする。

「お゛ッ!?♡ ほおおおお……ッ♡ なに、これ……♡ すごく、きもちいい……♡」

 かと思えば、膣内を舐り上げるかのようにゆっくりと肉棒を引き抜き、ありとあらゆる敏感な個所を強烈に刺激してくる。

「あっ♡ それ、すごいっ♡ こんなの知らないっ♡ きもちいいっ♡ イっちゃうっ♡ もうイっちゃうぅぅぅぅっ♡ あっ、そんなっ♡ いまイってるのにっ♡ またイくっ♡ ダメっ、あああああああっ♡」

 何度も何度も、焦らすような速度で肉棒を抽送する蟲。数回も繰り返せば、犬子の中から剣丞への想いなどは欠片も残さず消え去り、代わりに目の前の蟲への恋慕が埋め尽くした。それは蟲たちの体液の効果が生んだ感情だが、そんなことは犬子にとって些細なことだった。

「これ、剣丞さまとしてた時よりずっとずっときもちいいっ♡ あんっ♡ 好きっ♡ 蟲、いや、旦那様とするの好きですっ♡ 旦那様好きっ♡ 犬子、旦那様のお嫁さんになりますっ♡ だからもっと、もっと激しくして欲しいですっ♡」

「お、おい犬子、どうしちゃったんだよ!」

「あーあー、犬子もアッサリお嫁さん宣言しちゃった♡ まあしょうがないよね、旦那様と一度したら、もう旦那様しか見えなくなっちゃうよね♡」

「うんっ♡ 雛ちゃんの言う通りだよっ♡ もう剣丞さまなんてどうでもいいっ♡ 旦那様とずーっと子作りしてたいっ♡ はあんっ、やっ、くうううううっ♡ ありがとね、雛ちゃん♡ こんな気持ちいいこと教えてくれて♡」

「どーいたしまして♡ これからは犬子も、旦那様のために戦うんだよー?♡」

「勿論だよ♡ あ゛っ♡ 旦那様のが、犬子の、弱いところ、かき分けてぇ……っ♡ お腹の裏、何度も引っかいてる……っ♡」

「そんな……犬子……」

 目の前で犬子が堕ちていくところを見ているしかなかった和奏。そんな彼女の瞳の奥にも、興奮と羨望が浮かびはじめていた。気付けば彼女の手は、自然と己の秘部に伸びていた。

「和奏ちんもすぐにわかるよ、旦那様がこの日の本で一番カッコいい男なんだ、って♡」

「あぁんっ♡ あっ♡ お゛ほぉっ!?♡ 旦那様の、犬子の中で、ビクビク震えてますっ♡ 中でっ♡ 中で全部出してくださいっ♡ すきっ♡ だんなさま、あいしてますっ♡ 犬子も、イきますっ♡ イく、イくイくイく、イっちゃう……っ♡ あっ、ふああああああああっ♡」

 2人は同時に達した。白濁は犬子の子宮を埋め尽くし、それでもなお溢れた分が繋がったままの秘部から漏れ出してくる。同時に犬子の秘部から潮が噴き出し、蟲の腹をびしゃびしゃと叩く。

「すごい、いっぱい出てます……♡ お腹の奥、旦那様のでいっぱい……♡ あっ、んぷっ、ちゅっ、ちゅるるっ♡ れるれるれるれる♡ ちゅぱ、はぁ……♡ 接吻までしちゃったぁ……♡ どうしよう、旦那様好きって気持ちが止まらないよぉ……♡ あんっ、おっぱいもどうぞ♡ 犬子のおっぱいも、おまたも、これから一生、蟲のみんなだけのものです♡」

「犬子。おまたじゃなくてー、おまんこって言う方が、旦那様の好みだよ♡」

「わんっ♡ 犬子のおまんこ、これからいーっぱい使って、たーっくさん子供を孕ませてください♡」

 こうして犬子も、蟲の「王」の妻となってしまった。その一部始終を目の当たりにした和奏は――

「あ、あの。ボクの、おまんこにも……♡」

「おやおや和奏ちん、どうしたの? 犬子が旦那様と結ばれるところを見て、羨ましくなっちゃったのかなー?♡」

 普段の和奏なら、こんな軽口にも反論するはずだった。だが、彼女の心は、とっくのとうに蟲のものになってしまっていた。

「……うん。ボクも、そのおっっっきなおちんちん、入れて欲しくなってるんだ♡ おまんこが疼いて仕方ないんだ♡ だからっ、その……♡」

「和奏。おちんちんが欲しいなら、ちゃんとおねだりしないと」

「そうだぞー。和奏ちんは、どうなりたいのかなー」

 一瞬の躊躇いもなく、和奏は四つん這いになり、尻を「王」に向けてびしょ濡れの秘穴を差し出した。

「……っ♡ ボクのおまんこを、立派なおちんちんで、メチャクチャにしてくださいっ♡ それで、ボクのことも、お嫁さんにしてくださいっ♡」

 精一杯のおねだりが通じたのか、「王」は犬子から生殖器を引き抜くと、そのまま和奏の股座にあてがった。

「お゛っ、ほぉぉぉぉぉぉ……っ♡ 入って、きた……っ♡ なんだ、これ……♡ こんなの知ったら……♡」

「和奏ちんってば、入れる前から堕ちてたねぇ」

「ほんと、チョロいよねえ、和奏は」

「うる、さいぞ……っ♡ 犬子だってぇ、すぐ、堕ちてただろっ♡ あっ♡ それ、だめだっ♡ おかしくなるっ♡ 気持ちよすぎてぇっ♡ おかしくなっちゃうぅぅっ♡ お゛っほ♡ これすごいっ♡ お゛っ♡」

 敏感な部分を何度も抉られ、その度に和奏は甘い嬌声を上げる。その姿には先程までの嫌そうな気配など微塵も浮かんでいない。メスの幸せを全身で享受しながら、身も心も蟲のものに染まっていく。

「好きっ♡ 旦那様、大好きだっ♡ 愛してるっ♡ ボクは、もう、旦那様だけのものだっ♡ あ゛っ、激しくなったっ♡ 嬉しいっ、旦那様すきっ♡」

「はーい、和奏ちんもお嫁さん宣言いただきましたー♡」

「わふ、良かったねえ和奏♡ 旦那様に幸せにしてもらえて♡」

「あ゛あ゛っ♡ ボク、もうイく……っ♡ うっ、ああああああっ♡ ああっ、今イってるのにっ♡ ずっと、激しいままでっ♡ こんなの、すぐイっちゃうっ♡」

 蟲の激しい責めによって、和奏は一度高まった快楽から降りられなくなっていた。その状態でもお構いなしに蟲は抽送を続け、一突きごとに彼女を絶頂へと追いやる。

「う゛おっ♡ 旦那様も、気持ちよくなってくれてるのか……?♡ へへへ、ボクの身体で、旦那様がぁ……♡」

 蟲の肉棒捌きがどんどん荒っぽくなってきた。絶頂の予感に、和奏は膣全体で肉棒を締めつける。

「だんなさま、ボクにも……♡ 犬子に出したみたいな、濃いせーえき、出して……っ♡ あっ、ああっ、イく、イくっ♡ イくイくイくイくっ♡ イっ…………くぅぅぅぅぅっ♡」

 再度の射精。犬子に注がれたものと同じ量の精液が、和奏の子宮を勢いよく叩く。

「なかで、びちゃびちゃってぇ♡ でてる、こいのがでてるっ♡ んちゅっ、ちゅぷ、れろれろ……しゅき……♡ だんなさま、らいしゅき……れる、ちゅう、ちゅっ、れるれるれるれるれるれるれるれる♡」

 上体を必死に逸らし、舌を絡めて互いを貪りあう、上品さとは程遠いような接吻。だけど和奏にとっては、自分を求められている気がして、幸福感でいっぱいだった。

「雛ぁ、ずるいぞ……♡ こんな幸せで気持ちいいこと、抜け駆けしてたなんてぇ……♡」

「そうだよ雛ちゃん、今日まで雛ちゃんが独り占めだったんでしょ?♡ 羨ましい♡」

「まあまあいいじゃん、2人もお嫁さんになれたんだからさー♡」

 今日、彼女たちにとって最愛の人は、新田剣丞ではなくなった。蟲こそが仕えるべき主であり、添い遂げるべき夫となった。







 それから3人は、夜通し交尾し続けた。

「旦那様、足でされるの好きなんだな♡」

 時には、3人の足で、蟲の交尾器をしごき上げたり。

「すけべなんだぁ、旦那様♡」

「んーとね……戦うために鍛えられた足ですけべなことさせるのが、最高なんだって♡ 布の感触もいいって言ってるみたい♡」

「……そういえば、雛は旦那様の言葉がわかるのか?」

「うん♡ 一晩交尾したらわかるようになってたから、和奏ちんたちもすぐわかるようになるよ♡」

「へー、そんなものなんだ。あっ、旦那様のおちんちん、ビクってしたよ♡」

「ほんとだ、もうすぐ出そうなんだね♡」

「ほーら、しこしこ、しこしこ……すりすり、すりすり、旦那様、いつでも射精していいぞ……いや、してください♡」

「わお、和奏ちんが敬語使ってる。剣丞くんにも使ったことないのに」

「ほんとだ。和奏ってば旦那様にぞっこんなんだね♡」

「うるさいなー。ボクはもう、旦那様一筋なんだぞ♡ ほーら、全部出しちゃえ……ううん、出してください♡」

 その言葉に反応するかのように、精液が発射された。天井までも汚さんばかりの勢いで飛び出したそれは、3人の身体を白く染め上げていく。

「わふっ、いっぱい出てます♡」

「この匂いも味も、本当癖になるよね……♡」

「毎日でも浴びてたいな、これ♡」

 ひとしきり出した後でも、剛直は硬度を保ったままだ。3人は淫靡な笑みを浮かべて、秘部を自ら晒すように指で開く。

「次は、雛の中に♡」

「いや、ボクの中に♡」

「ダメダメ、犬子の中に♡」

「「「旦那様、はい、どーぞ♡」」」





 時に、雛の子供たちと乱交したり。

「こいつらっ、元気だな……♡ 旦那様に射精してもらってわかったよ、雛の子供なんだろ?」

「そうだよ、紫の紋様が入ってるのはみーんな、雛が産んだんだ♡」

「いいなぁ……犬子も旦那様の子供、早く欲しいなぁ♡」

「大丈夫、すぐできるよ。雛なんか、初めてしてから2日で産んだから♡」

「んあっ♡ それなら、安心だなっ♡ あっ、出てる……♡ 旦那様に負けず劣らず、多くて濃厚だ♡」

「すごーい……犬子の子供も、こうなるかなぁ♡」

「犬子の赤ちゃん……大食いになりそうだね」

「だな」

「もー! 2人ともー!」







 そして、夜更けごろ。「王」は肉棒を犬子の秘部に埋めたまま、その巨乳の先端に吸い付く。和奏と雛はそれに寄り添いながら、外殻を優しく寝かしつけるように撫でる。

「わふぅ……旦那様、赤ちゃんみたいで可愛い……♡」

「さっきまで和奏ちんをひぃひぃ言わせてたとは思えないねえ♡」

「雛だって旦那様にさんざん鳴かされてたじゃないか♡」

 事後の睦み言。囁くように言葉を紡ぎ、その度に「王」の身体がもぞもぞと蠢く。

 夫のそんな姿を見て、織田の三若と呼ばれた3人は更に夫を喜ばせるべく、誓いの言葉を並べ立てる。

「佐々内蔵助和奏成政、蟲である貴方を夫とし、愛し続けることを妻として誓います♡」

「前田又佐衛門犬子利家、旦那様の妻として、貴方のためだけに生涯を捧げることを誓います♡」

「滝川彦右衛門雛一益、旦那様の妻として、貴方の仔を孕み続け、産み続けることを誓います♡」

「「「旦那様。末永く、愛してくださいませ♡♡♡」」」







 こうして、織田の三若と呼ばれた少女たちは、その全てが蟲の妻へと堕ちた。彼女たちが堕ちたことで、蟲たちは織田軍の攻撃が始まる前に、安全な場所へ避難することができた。

 結果としては何の戦果も上げられなかったわけであるが、三若の表情はどこか晴れやかだったという。

 その後に行われた評定で、三若たちはいつもの騒がしい調子で報告を行う。

「「「……♡」」」

 ついこの間、雛がそうしたように。

 その膣と子宮に、大量の蟲――3人が産んだ子供たちを入れたままで。







 その日の夜。3人は雛の家に集まって、会議を行っていた。

「なあ、次はどうする? ボクらだけじゃ、剣丞隊はどうにもならないぞ。誤魔化すのにも限界があるし……」

「それなんだけど、雛に考えがありまーす」

「わふ? なになに? どんな作戦?」

「それはねー……」

 雛は口を開く。次なる悲劇の幕開けとなる、その提案は。





「他のお家の人たちも、お嫁さんになってもらうんだよ♡」

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