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Final_Fiend 2024/06/03 06:41

NTRハーレム番外編 百里風実花が竿役おじさんのモノになる話

「天音ちゃんが相談って……どうしたんだろう」

 夏も近付いてきた頃。瑞花学院で教師を務める百里風実花は、予てより親交のある谷風天音からの要望に応じて、休日にも拘らず仕事着で街を歩いていた。

「しかも、リッ君に聞かれたくないことって……」

 天音も多感な年頃の女子である。兄の李空が相手と言えど話せないことはあるだろう。その上で、同性かつ年上の自分に相談があるとすれば、それは。

「恋愛相談、ってことかな……」

 まともな進路相談であれば、学院でやれば済む話。それをせず、プライベートな場でしたい相談となると、風実花が思いつくのはそれくらいしかない。

 だがそうであった場合、彼女には大きな問題があった。

(どうしよう……私だって経験ないよ……)

 風実花には、今までそういった相手がいなかったこともあって、恋愛方面の相談はどうも不得手であった。

 とはいえ、せっかく天音が頼ってくれたのだから、年上のお姉さんとしてその気持ちに応えたいという思いも彼女の中にはある。

 故にこそ、こうしてわざわざ足を運んでいるのだが。

 人通りの多い、休日の駅前広場。目的の人物は、すぐに見つかった。

「お待たせ。ごめんね天音ちゃん、こんな暑い中」

「いえいえ、全然大丈夫です! ワタシがお願いしたことですから。むしろこちらこそ、休みの日に呼び出しちゃって」

「それこそ全然構わないよ。リッ君も天音ちゃんも、遠慮なくお姉さんを頼ってくれていいから」

 列挙された名前に、天音は一瞬顔を顰めた。

「……どうしたの、天音ちゃん?」

「ああいえ、別に何でもないです。それじゃあ行きましょう」

「え? うん、行くってどこに?」

「かぐ耶さんの家です。かぐ耶さんだけじゃなくて、来海先輩たちもいます」

「星河さんの? へぇ……」

 女子生徒の家に集まって、男子に聞かせられない相談をする。これはいよいよ恋バナの可能性が飛躍的に高まってきたと勘づき、風実花は密かに戦々恐々としていた。

 そんな彼女の内心など知らない天音は、駅前のタワーマンションへ向けて歩き出す。

 淫らに乱れた性の坩堝と化した一室、抜け出せない極楽へと、風実花を誘うために。









「……お、お邪魔します」

「ようこそ、百里先生。今日はご足労いただき、ありがとうございます」

 星河かぐ耶の部屋は、マンションの最上階。玄関に入った瞬間に、自身が住むワンルームと違う開放感に風実花は愕然とする。教え子の方が高級な家に住んでいる事実に打ちのめされそうになりながら、彼女はリビングへと進み、その圧倒的な広さにまた驚愕した。

 しかしながらその驚きは、謎の違和感によってかき消される。天音がいると言っていた小雲雀来海の姿が見えない、というだけではない。

 隣の部屋から、何やら奇妙な声が聞こえてくるのだ。

「……? この声、どこかで……」

「気になりますか? でしたら、早速本題に入りましょうか。天音、準備はいい?」

「大丈夫ですよ。それじゃ行きましょう、風実花さん」

 こちらへ、と促すかぐ耶と天音に従い、声のする方へと風実花は足を向けてしまう。

 部屋の扉が開いた瞬間、音量は一気に拡大した。

「あっ♡ そこいいっ♡ 太っちょ、舐めるの上手すぎっ♡ お゛っ、またイきそうっ♡」

「じゅぞぞぞ、ぢゅぅぅぅぅぅ……♡ ヤバ♡ ウチ、オッサンのケツ穴舐めて幸せになってる……♡」

「ちゅぅぅぅぅ、れろれろれろれろ……♡ 乳首もおちんちんも硬くなってる♡ ダーリン、気持ちいい?♡」

 目の前の光景に驚愕するのは何度目か。しかしながら、この衝撃は風実花にとって最大であった。

 キングサイズのベッドの上。でんぐり返しの姿勢で三人の美少女に囲まれる、全身ムダ毛だらけのデブ男。

 それに群がる少女に、風実花は当然見覚えがあった。

 男の顔に騎乗し、秘部を舐めしゃぶられ嬌声を上げているのは木下カエデ。

 男の尻穴を下品な音と共に吸い上げ、恍惚の表情を浮かべているのは白石チカ。

 男の乳首に舌を這わせながら、長大で極太な陰茎を手で扱いているのは小雲雀来海。

 いずれも、風実花が担任を受け持つ教え子たちであった。

「ちょっ、ええ……何これ!? 天音ちゃん、星河さんっ、一体どういう事!?」

 想定外の事態を目の当たりにして、パニックを起こした風実花。それとは対照的に、天音もかぐ耶も意味ありげな笑みを浮かべるだけ。

「じゃあ、そろそろ種明かしをしましょうか。相談っていうのは……」

 天音は一度、ベッドの上の中年男に愛おしげな視線を向けて、それから風実花に向き直り、こう言った。

「ワタシたち全員、あのおじさんのお嫁さんになりたいんですけど……風実花さんも一緒にどうかなって♡」

「は……え、お嫁さん? それって、その……ええ?」

 風実花には理解が追い付かない。普段教師として、年上の女性として見せていた余裕のある態度はどこにもなかった。

「妾たちは皆、あの男性に恋をしてしまったんです。今はいませんが、乃愛とオリエも。それで、取り合うのではなく共有……つまり、ハーレムを作ることにしました」

「見えますよね? あのおじさんのすっっっっっごく大きなおちんちん♡ あれでお腹の奥まで愛されたら、もうお兄とか他の男の人とか、全部どうでも良くなっちゃったんですよ♡」

「妾たちはこの幸せを、他の女性にも共有したい。勿論、彼の好みが最優先ですが……」

「風実花さんはおに……おじさんも気に入ってるみたいなので。だから、ハーレムに入ってくれないかな~って相談です♡」

 唖然とするほかない。現代の倫理に照らし合わせて、おかしい部分がいくつもあるからだ。現役の学生に手を出す中年男、それを囲うハーレム。何一つとして肯定できる要素はない。

 小さい頃から面倒を見てきた天音や、自身が受け持つ大切な教え子たちが道を踏み外そうとしている。

 頼れるお姉さんとして、担任の教師として、彼女たちを救わなければならない。そういう思いは、風実花の中に確かにある。

 だが同時に、彼女の中のメスの部分が、あの逞しい剛直を求めているのもまた事実だった。

 現に視線は男のペニスに釘付けで、頬は紅潮し呼吸も荒くなっている。

「ワタシたちは、望んであのおじさんとエッチなことしてるんです♡ 風実花さんも、素直になっちゃっていいんですよ♡」

「他の男性に興味があるかなんて関係ありません♡ 彼のを一度受け入れたら、彼しか目に入らなくなります♡ 妾たちも先生も、彼の前では一匹のメスでしかないんです♡」

「ね♡」

「先生♡」

 二人の囁きは、悪魔の誘惑か、それとも天使の福音か。

 いずれにせよ、彼女が下した結論は一つ。

(合意の上ならいい……よね♡ 彼氏とか好きな人とかいないし♡ こういう経験もあった方が今後のためになるはずだもん♡)

 身体が疼く。本能が、強いオスを求めている。

 初めて見る男の象徴は、彼女の理性を取っ払うのに十分すぎた。

「分かりました。あの男の人が本当にみんなにとって相応しいのか、みんなを悪の道に引きずり込む人じゃないか……先生がきちんと確かめます♡」

 帰還不能点は、風実花自身が飛び越えた。

 彼女の運命――ひいてはその後の人生の行く末すらも、この瞬間に決した。











「うわ、すご……間近で見ると、こんなに大きいんだ……♡」

 一糸纏わぬ姿で男の膝に座った風実花は、太腿の隙間に屹立するペニスを見て目を剥いていた。

 男女交際の経験もなければ、当然性交渉の経験もない彼女にとって、これが初めての『男』。

 それがこの規格外の剛直だというのは、彼女にとって幸か不幸か。

「男の人の……お、お、おちんちん……って、みんなこんなに大きいの?」

「そんな訳ないじゃん♡ 太っちょが特別デカいんだよー♡」

「ミッカちゃん、もしかして男知らない感じ?♡ ま、ウチもこのオッサン以外知らんけど♡」

「あーあ、初めて知るのがダーリンのイケオスおちんちんとか、先生可哀想♡」

 ギャル三人組の言葉に、風実花は慌てふためきながら反駁する。

「しょうがないでしょ、そういうのとは無縁だったんだからっ♡ ……って言うか、何で三人が見てるの!?」

 その問いに答えようと、男はついに口を開いた。

「折角なら、君の教え子たちに見てもらおうと思ってねぇ」

「絶対ダメですっ! どんな顔して教室に行けばいいんですか!」

「それ言ったら、私ら全員も同じだし」

「そーそー、気にしなくていいっしょ」

「私が気にするんです!」

 教師として、大人としてのプライドが彼女を未だに邪魔する。だが、小汚い中年男と裸で触れ合っている時点でそんなものに意味があるはずもない。

 男はそれをこそぎ落とすべく、風実花の控えめな胸に背後から手を伸ばした。

「んっ♡ あっ♡ 手つきがっ、いやらしいっ♡」

 掌で覆えるサイズの乳房は、されど確かな張りと柔らかさを両立しており、男の手に良く馴染んだ。

 弄ぶように、ほぐすように。ふにゅふにゅと形が歪む度に、甘い快感が風実花の芯に届く。

「ふっ♡ うぅっ♡ あんっ♡ あっ♡」

 次第に興奮は胸の先端にも伝播していく。男の手の中で、硬いものがつんと存在を主張していた。

「おほっ、可愛い乳首さんだ」

「ひぅぅぅぅぅっ♡」

 言うと同時に、男は彼女の乳首を抓る。途端、これまでにないほどの快感と多幸感が風実花を襲った。

「ミッカちゃん、敏感ー♡」

「アンタが言えたことじゃないでしょ♡」

「チカも同じじゃん♡ アタシとカエデの前で乳首責めだけで仰け反りアクメキメてさ♡」

「え? 仰け反り……アクメ?」

「何それ? 聞いたことないんだけど」

「~~~~~~~ッ♡」

 何やら自爆している爆乳ギャルが一名いるが、当の風実花はと言えば、教え子たちの淫靡な生活を知って内心複雑であった。

(そっか……みんなの方が経験豊富なんだなぁ。私の方が大人なのに……)

「ふぅっ♡ くっ♡ んうぅ♡」

 先程の強烈な刺激と比べて、あまりにも優しすぎる愛撫。緩急をつけた責めに、風実花の腰は独りでにヘコヘコと揺れ始める。

 すぐ後ろで気持ち悪い笑みを浮かべている中年男のペニスを求めて、媚びるように。

「ぐふふ、君は強いのが好みかなぁ?」

 男の手つきが変わる。乳首をカリカリと高速で引っ掻くように指で弾かれ、風実花は再び大きな嬌声を上げた。

「あぁぁぁっ♡ あぅぅぅっ♡ んんんんっ♡ それっ、気持ちいいですっ♡」

「しっかり引っ掻いたところで……はい、ぎゅー……」

「ひあぁぁぁぁっ♡ あっ、あっ、あぁぁぁっ♡」

 いとも容易く甘い絶頂に追いやられる風実花。担任教師のあられもない姿に、教え子たちも興奮を隠せない。

「わ、イってる……ミッカちゃん、超エロいね♡」

「めっちゃ気持ちよさそうじゃん……いいな、ウチも早く乳首イジメて欲しい……♡」

「チカも?♡ 私もなんだよねー♡ ねえねえ太っちょ、ミッカちゃんの次は私ね!♡」

「は? 絶対譲らん♡ 次は絶対ウチ♡」

「ちょいちょい、先生が終わったら次はアタシの番だから!♡ チカもカエデも横入りしないで♡」

「まあまあ、まずはこの子をお嫁さんにしてからだよぉ。どれ、下の口は……おお、いい具合に濡れてるねぇ、ぐふふ」

 男は相変わらず薄気味悪い笑い声をあげながら、風実花の秘所に手を伸ばした。ぐちゅりという水音は、どう取り繕おうとも誤魔化しきれないほどに彼女が発情している証であった。

「ひゃっ♡ なにこれ、ビリビリって……♡」

「君はどこもかしこも敏感だねぇ、可愛いなぁ。感じてる顔も見せてよぉ」

「へっ……んっ、んむぅぅ♡」

 顎を掴まれ、男の方へ顔を向けさせられる風実花。そのまま唇が重なり、彼女のファーストキスは中年のエロオヤジに奪われた。

「んちゅっ♡ ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ♡ ちゅぅぅ♡ ちゅぅぅぅぅ♡」

(キス、初めてなのに……♡ でも、何でだろう? 全然イヤじゃない……♡ もっと、欲しい……♡)

 心の声に従って、風実花の方からも男を求める。彼の唇が離れれば、彼女の方から追いすがって唇を重ねる。

「ちゅぅぅぅ、ちゅっちゅっ♡ ちゅむ、ちゅむぅぅ♡ ちゅ……んんんっ♡」

 男はキスをしながら、風実花の秘裂を指でなぞる。唇の隙間から漏れるくぐもった嬌声が、男の欲情を更に加速させた。

「んむっ、ぢゅるるっ♡ れるれるっ、んむぅぅぅぅ♡」

 どちらからともなく舌を絡め合い、熱情をぶつけ合う。それでも足りないとばかりに、風実花は男のペニスの先端に手を伸ばした。

「むほっ、それはッ」

「ちゅ、ぷは……♡ すご、ビクって跳ねた……♡」

「そこ、敏感なところだね♡ 太っちょの弱点だぞー♡」

「優しく撫でたり、カリカリって弄ってあげるといいよ♡」

「先っぽの穴の所は特にお勧めですよ♡」

 性交渉については先輩となる三人のアドバイスに従って、風実花は亀頭に愛撫をし返していく。男も負けじと彼女の陰核を探り当て、皮を剥いて敏感な部分を露出させて摘まんだ。

「んむぅぅぅぅぅっ!?♡ んんんっ、んぅぅぅぅぅぅぅ♡」

 口内を男の舌に蹂躙されながらクリトリスを責められて、風実花は先刻の高揚感が蘇ってくるのを確かに認識していた。

 だが、そこで止まらないのがこの男。風実花は最早顎を支えずともキスをせがんでくるようになったので、もう片方の手はフリーになっている。

 となれば、その分攻めの手数が増えるわけで。

「ナカは……おお、キツキツだねぇ。やっぱり初物なんだぁ、興奮するなぁ」

「んぷっ♡ んんっ、初物とかっ、れろれろ♡ 言わないでっ、ちゅくちゅくっ、くださいっ♡」

「ひゅー♡ 太っちょもミッカちゃんも見せつけてくれるじゃん♡」

「もう誰が見ても恋人同士じゃね、これ♡」

「うんうん、カップル成立だね♡ おめでとー、二人とも♡」

 三人の野次に、風実花は内心で納得がいっていた。

 どうしてこの男を受け入れてしまうのか。

 どうしてより深い快楽を求めてしまうのか。

 一般常識で考えて、こんな中年男と身体を許すなどありえない。生理的に受け付けない見た目、脂肪だらけの全身、セクハラ全開の言動。どれを取っても教え子たちが、何より風実花が身も心も許すような相手ではないのに。

 何故、何故。その答えは単純だった。

 気付いてしまえば何てことはない。カエデたちの言っていることは正しいのだ。

(ああ……私、この人のおちんちんに、一目惚れしちゃったんだ……♡ このおちんちんが欲しすぎて、この人の全てが男らしく思えちゃってる……♡ そっか、みんなもそうなんだね……♡)

 そう明確に認識すれば、それでおしまい。

 目の前の男こそが、生涯を捧げるべき最良のオスである。風実花の本能が、そう認めてしまった。

 彼女にとっての『男』は、この小汚い中年で固定されてしまった。かつての幼馴染の顔も名前ももう思い出せないし、わざわざ思い出そうとも考えない。それほどに、彼女の心はこの男を求めていた。

「ぢゅぅぅぅ、ぢゅるるるる……ぷはっ♡ あの、あのっ♡ おじ様の名前、教えていただけませんか♡ まだ、名前も聞いてないんです♡」

「そっか、そうだったねぇ。オジサンの名前は片丘太志だよぉ」

「太志さん……太志さん♡ 好きです♡ 大好きです♡ 一目惚れなんです♡ 私……百里風実花も、あなたの女にしてください♡」

「ぐふふ、勿論オーケーだよぉ。君みたいな美人さんが恋人になるなら大歓迎だ」

「……っ!♡ ありがとうございます、太志さんっ♡」

「呼び捨てで良いし、敬語も使わなくていいよぉ。なんてったって、恋人同士だからねぇ」

「なら……うんっ♡ これからよろしくね、太志♡」

「じゃあ、そのための準備をしようか」

 太志の太い指が、彼女の膣内を掻き回す。男を知らぬはずの膣穴はしとどに濡れそぼり、襞が指にねっとりと絡みついて伴侶の愛撫を歓迎する。

 あっという間に敏感な部分を探り当てた太志は、そこをねちっこく押し潰す。

「あぁぁぁっ♡ そこっ、グリグリってされるとっ♡ なにこれっ、こんなの知らないっ♡ あ゛ぁぁっ♡ あんっ、やっ、あぁぁぁっ♡」

「Gスポ、キくだろう? 反応も良いし、これは今後が楽しみだねぇ」

「お゛ぉぉっ♡ これっ、ダメっ♡ あ゛ぁぁっ♡ 変なの来ちゃうっ♡」

「イくって言うんだよ、それは。ほら、風実花もイくって言ってみて」

「あ゛っ♡ イくっ♡ イぐイぐイぐっ♡ お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 大きく背中を仰け反らせながら、風実花は深く絶頂した。

 身体の芯まで震えるような多幸感を、彼女は全力で受け入れる。膣穴がきゅうきゅうと太志の指を締め付けて、強く逞しいペニスを……そこから放たれる優秀な遺伝子を強請る。

「おお、派手にイったねぇ」

「はぁ、はぁ、はぁ……♡ まだ、本番じゃないのに……♡ どうしよう、太志のこと、どんどん好きになっちゃう……♡」

 気付けばガヤをやっていたはずのギャル三人が何も言わなくなっていた。目の前の情事をアテにしながら、自身の秘部を指で慰め荒い息を吐いている。

「ぐひひ、本番はもっと凄いぞぉ」

「えー……怖いなー♡」

「大丈夫大丈夫、慣れるまでしっかり馴染ませてあげるよぉ」

 太志は背面座位のまま、ペニスを突き入れようとするのだが、風実花がそれを制止する。

「んん? どうかした?」

「……あの、ね♡ 初めては、顔を見ながらが良いな……♡」

 遅れてやってきた青春を謳歌するかの如く、風実花は初心な恋人のようにデブ男におねだりをした。

 当然、それを汲まない太志ではなく。

「じゃあ……とびっきり凄いヤツにしようか♡」

 太志は彼女の身体を抱き上げると、ベッドに仰向けで寝かしつけた。更にその上に覆い被さって、種付けプレスの構えを取る。

「あ……これ、いい……♡ 太志との距離、凄く近くて……体温も感じる♡」

「むほほっ。風実花の綺麗な顔をすぐ近くで拝めるなんて、これは眼福だなぁ」

「もう、ありがと♡ 太志の顔も格好いいよ♡ 大好き♡」

 どこにでもいる冴えない顔つきの太志を、格好いいと褒めちぎる風実花。それほどまでに、彼女の心酔は度を超していた。

「さあ、それじゃ行くぞぉ。風実花の濡れ濡れマンコ……いただき、ますッ」

「ほお゛っ♡ お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉ……っ♡」

 太志のペニスが、未踏の膣穴をずぶずぶと掻き分けていく。破瓜の感触を確かに覚えながら、最奥まで剛直を捻じ込んだ。

 秘裂と肉棒の隙間から、純潔の証となる血が流れていく。

「ふーっ、ふーっ♡ これが、太志のおちんちん……♡ お腹の奥、潰れちゃう……っ♡」

「最初は痛いだろう? 慣れるまでこうしていようねぇ」

「ふふ♡ 優しいんだね、太志は♡ ますます好きになっちゃう♡ んー、ちゅっ♡ ちゅっちゅっ♡」

「オジサンも好きだよぉ、風実花ぁ」

 啄むような口付けを交わし、互いの愛を確かめ合う二人。来海たちの羨望に満ち溢れた視線を意にも介さず、二人きりの世界に浸っている。

 太志は腰を軽く揺すって、ペニスの形を覚え込ませるように甘く動かす。愛を囁き合うキスとの相乗効果で、次第に多幸感が痛みを押しのけていく。

「あっ♡ 一番奥、コンコンって当たってる♡ これいいっ♡ 幸せっ♡ 大好きな人で満たされてるっ♡ 太志のだからだよねっ♡ あぁっ、お腹の奥、キュンキュンするっ♡ 太志の子供孕みたがってるっ♡」

「ふふ、本当にどこも敏感だねぇ風実花は。これは開発し甲斐があるぞぉ」

「んんっ♡ いいよ、アナタ好みにしてっ♡ あぁぁっ♡」

「おお、ならそろそろ動かすぞぉ」

「……っ♡」

 風実花は両腕で太志の巨体を抱き締めた。ひしと力を込めながら男の目を見つめて彼女は言う。

「私は、もう大丈夫だから……♡ 私の中、思いっきり突いてっ♡ 私のおまんこ、太志の形に変えちゃって♡」

「ぐふふ、ふふふ……いいおねだりだぁ。なら、全力で応えないとなッ!!」

 男の全力ピストンが始まり、肉と肉がぶつかる音が寝室に響き渡る。

「あ゛ぁぁぁぁぁぁっ♡ あ゛っ、あ゛っ♡ すごいっ♡ 太志、すごいっ♡」

「ふぅぅぅっ! 風実花のマンコ、締まり良すぎだぞッ! ヒダヒダも纏わりついてきて……ッ!」

「お゛っ!?♡ そこダメっ♡ 知らないっ♡ おかしくなりゅっ♡」

「数の子天井め、これでもくらえッ」

 自分自身も知らなかった性感帯を高く張った亀頭のカサで抉られ、獣のように喘ぐ風実花。今の彼女を見て、普段は教師をやっているとはだれも思えない。理性をかなぐり捨てて、本能のままに喘ぐ彼女の姿は、しかしそれこそがあるべき姿であるかのように、美しかった。

「んんんんんっ♡ すきっ♡ 太志っ、だいすきっ♡ すきすきすきっ♡ ねえ、ちゅーもっ♡ ちゅーもしてっ♡ ……ぁぁぁぁあむっ、ちゅぅぅぅぅぅ♡ ぢゅるるるる、れりゅれりゅれりゅれりゅ♡ しゅきっ、しゅきしゅきっ♡」

「いいぞ、その調子でしっかり締めろッ」

「うん、うんっ♡ だからっ、もっとっ♡ もっとっ♡ あ゛ぁぁぁぁぁぁっ、それ好きっ♡」

 亀頭の先端で、子宮口の周りをグリグリと圧迫する。未開発のポルチオを責め立てられているのに、風実花の身体は過敏に反応していた。

「しゅきっ、しゅきしゅきしゅきっ♡ 大好きだよ太志っ♡ 好きすぎてイっちゃうっ♡ これ、絶対ハマっちゃうぅぅぅっ♡」

「いいぞ、好きなだけドハマりしろッ!」

「お゛っ、お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡ イっぐ、イぐイぐイぐイぐ、イっぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡」

 これまでで一番深く長い絶頂。あまりの快感と多幸感に、脊髄から脳にスパークが走ったかのようにも感じてしまうほどであった。

「まだまだこんなもんじゃないぞ、そらッ!」

「お゛ほぉぉぉぉぉっ♡ いまイっでるっ♡ イっでるがらっ♡」

 絶頂の最中であっても、太志はピストンを止めない。お構いなしの身勝手な腰振りで快感を貪る。

 そんな動きすら風実花の膣は快感に変換してしまう。このペニスこそが生涯の伴侶であると認め、膣穴全体で奉仕して子種を気持ち良く吐き出してもらおうとする。

「くおぉぉっ、マンコ全体が絡みついてくるッ」

「ひぐぅぅぅぅっ♡ すきっ♡ 太志っ、だいすきっ♡ 結婚っ、結婚してっ♡ なりたいっ♡ 太志の、お嫁さんっ♡」

「最初からそのつもりだッ! 嫁になれッ! 一生オレの傍に居ろッ! 愛してるぞ風実花ッ!」

「~~~~~~っ、嬉しいっ♡ いるっ、太志とずっといっしょっ♡ 絶対離れないっ♡ 愛してるっ♡ ちゅー、もっとしてっ♡」

 今日何度目かも分からない口付け。しかし、幸福度はそれまでと比にならない。生涯を誓い合い、心と身体の両方で最奥まで繋がる喜びを彼女は全身全霊で享受する。

 相手が毛むくじゃらのデブオヤジであることなど、彼女にとっては問題ではない。そんな外見すらも風実花にとっては愛おしかった。

「ぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡ れろれろれろれろれろ、ぢゅるるるるるるるる♡」

「くぅぅ、もう出るッ! 子宮パンパンにしてやるぞ風実花ッ!」

「出してっ♡ 私の奥にっ♡ 太志の子供産みたいっ♡ 大好きな旦那様の子供っ♡ 私もっ、またイぐっ♡ あっあっ、あ゛ぁぁぁぁぁっ♡」

「くっ、うおぉぉぉぉっ! イくっ、全部受け止めろッ!」

「お゛っ、お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉっ、ほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♡」

 太志の腰が止まる。子宮口に亀頭を密着させ、白の濁流を風実花の子宮に流し込む。

 すぐさま彼女の胎が満たされた。それでも精液は太志のペニスから溢れ、卵子を目掛けて行進を続ける。

 収まり切らない精液が、繋がったままの性器の隙間から漏れ出ていく。ペニスが脈動する度にぐちゃぐちゃといやらしい音が鳴る。

 風実花もただ受け止めるだけではない。最後までディープキスで射精をサポートし、気持ち良く精液を出し切ってもらおうと精一杯奉仕する。

「ちゅぅぅぅ、ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……♡ しゅき、太志、しゅき……♡ じゅる、ちゅぅぅぅぅ♡ れろれろ、れるれる……♡」

 そのまま数分間、二人は上下の口で繋がったままでいた。出し切ると同時に、二人の唇も離れていく。

 涎が糸を引く光景を、二人はしばし無言で見つめた。

「あぁ、お腹の中、熱いので満たされてる……♡ これが、女の喜び……♡」

「気持ち良かったかい、風実花?」

「うんっ♡ すっっっっっっっっ…………ごく気持ち良かったよ♡ それに……セックスしてる時の太志、とっても格好良かった♡」

「ぐひひ、それは何より。これから何度でも味わわせてあげるからねぇ」

「……っ♡ 約束だよっ♡」

「うんうん、夫婦の約束は絶対だ」

 夫婦という言葉に、風実花は胸をときめかせてしまう。ナシ寄りのナシな外見の男と夫婦になったというのに、彼女はどこまでも幸せそうだった。

「じゃあ、改めて挨拶させて♡ 私、百里風実花は今日から片丘太志さんの妻の片丘風実花になります♡ 不束者ですが、末永くよろしくお願いします、旦那様♡」

「こちらこそだよぉ、幸せな人生にしようねぇ、風実花」

 ちゅっ、と誓いのキスを一つ。

 この瞬間、瑞花学院の教師である百里風実花は、冴えないデブのエロオヤジの妻の一人になった。













「はーい、みんな席に着いて。ホームルームを始めます」

 いつものように教室にやってくる風実花。だが、今日の彼女にはこれまでと違う点が一つある。

 気付く者はすぐに気付いた。

「先生、その指輪は……?」

「ああ、これ? そっか、まだみんなには報告してなかったね」

 風実花は左手の薬指に輝く指輪を、しっかりと見せつけながら。

 ほんの一瞬だけ、クラスの一角――年下の幼馴染である谷風李空の方へ視線を向けて。

「実は……先生、結婚しました♡」

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Final_Fiend 2024/05/19 02:24

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Final_Fiend 2024/04/11 14:48

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Final_Fiend 2024/04/01 02:53

NTRハーレム番外編 在原七海が竿役おじさんのモノになる話

「レヴィ9、目標地点に到達しました」

 草木も眠る丑三つ時。マイクに乗るギリギリの音量で、レヴィ9――在原七海は囁いた。

 彼女がいるのは、つい最近建てられた一軒の豪邸のすぐ近く。

 政治家たちの怪しい動きの裏に、アストラルが絡んでいる疑惑がある……そんな情報を基に、七海は真新しい邸宅に潜入を試みていた。

 彼女は非公開政府組織である情報局特別班、通称「特班」に所属するエージェントの一人だ。兄である在原暁ともども、学生の身でありながら人知れず犯罪者を日夜追っているのだ。

 七海の報告を受け、彼女の上官にして育ての父でもある在原隆之介は、お決まりの文句を返す。

『レヴィ9、周囲の状況は』

「特に異常はありません。人や物資の流れも変化なし」

『ふむ。こちらに気付いていないのか、それとも誘っているのか……いずれにしても油断するなよ』

「了解」

 一つ、息を吐く。当初は外からの調査だけだったにも拘らず、潜入まで行うことになるとは、七海自身考えてもいなかった。

 その「外からの調査」というのも、七海が担当した任務だ。その結果、いくつか不思議な点はあるが、クロであると断定できる証拠はない……そう結論付けられたはずだった。

 しかしながら、ここ以外に探りを入れることが可能な情報源がない、という状況に行きつき、彼女は潜入を余儀なくされた。

「でも、どうしてわたしだったの? こういうのって、お兄ちゃんの方が向いてると思うんだけど」

『レヴィ9、任務中だぞ。……あいつは後々大きなヤマが控えていて、今は動かせないんだ。だからそっちに回ってきた。悪いな』

「それじゃしょうがないね……ウチ、いつも人手不足だもんね」

 七海は音もなく立ち上がる。視線の先に巨大な邸宅を見据えると、覚悟を決めたように一つ頷いた。

「いつでも行けます」

『では、任務を開始する。異常があったらすぐ報告するように。いいな』

「了解。レヴィ9、行動を開始します」

 通信を切ると、七海はそろそろと移動し始めた。あらかじめ目星をつけておいた裏口に回り、解析済みの電子錠を解錠する。

 そうして彼女は、巨大な城の如き威容の豪邸へと足を踏み入れた。

 そこが、一度入れば逃れられぬ魔窟であるとも知らずに。









(セキュリティの解除成功……うん、上手くいった)

 警報装置がまた一つ解除される。月明かりだけを頼りに、七海は真っ暗な家の廊下を進んでいく。

 豪華な造りに比して、備えられたセキュリティは一般的な家庭と同レベル。彼女にしてみれば簡単なものばかりだ。

 故に、当然の疑問が湧いてくる。

(本当にこんなセキュリティで、機密を守る気あるのかな?)

 おおよそ重要な情報を保管しているとは思えないほどに警備は手薄。この程度のザルなセキュリティでは、いくらでも盗んでくださいと言っているようなものだ。

 彼女の脳裏にチラつくのは、罠の可能性。わざと隙を見せてこちらを誘き出そうとしている――そうでなければ、ただの間抜けだ。

 故に七海はより慎重に、奥へ奥へと進んでいく。

 だが彼女は気付いていない。そこに足を踏み入れた時点で、既に勝敗は決しているという事を。

 やけに扉が多い廊下の、その中間地点。事前調査でアタリを付けた目的地のうち、最初に怪しんだ部分と寸分違わず同じ場所。ほんの少しだけ、光が漏れ出している部屋があった。

 そこに近付くにつれ、何か甘ったるい匂いが彼女の嗅覚を支配し始める。

 やがて、その扉の向こうから、くぐもった叫び声が七海の耳に届いた。

「……ぉぉっ、おぉぉぉ……」

(えっ!? なに、何の音!?)

 恐怖でたまらず彼女は足を止めてしまう。だが、その発生源こそが彼女の第一目的地であるのだ。

 後回しにすることも考えたが、意を決して扉を開けた。







 少し考えれば分かる事だった。

 扉の隙間から漏れる光があるという事は、その部屋には高い確率で誰かがいるという事である。

 人がいる部屋に侵入するというのは、彼女の制服に備えられた光学迷彩の存在を以てしてもリスクが高すぎる行為だ。

 七海とて、それが分からぬ馬鹿ではない。

 だが、肺まで満たすかのような不思議な香りが、彼女の判断を鈍らせた。

 彼女が吸い込んだそれは、部屋の中で行われる情事によって振りまかれた、あらゆるメスを発情させてしまう淫香であったのだ。

 それを嗅ぎ続けた時点で、彼女の運命は決していた。









 ほんの少し、視界が通る程度に扉を開けて、中を覗き見る七海。

 部屋に鎮座する巨大な寝台の中心部、そこにあったのは。

「お゛お゛ぉぉぉぉぉぉっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ほぉぉぉぉぉっ♡」

 四つん這いになりながら獣のように喘ぐ美少女と。

「ふぅぅぅ、来海のマンコ締まり良すぎだぞぉ」

 そんな美少女の尻に後ろから腰を打ち付ける、醜く太った一人の男。

 その男の名前は、七海も知っていた。

 片丘太志。普通の家に生まれ育った、どこにでもいる普通の男。

(ああぁぁ……お取り込み中失礼しました……)

 まさか情事の最中とは思わず、内心で謝る七海。

 だが、視線はベッドの上の二人から外せないでいた。

 人の声とは思えぬほどの嬌声。乱れる髪。その痴態を見ていれば、それがどれほど気持ち良いのかが分かってしまう。

 何故なら、七海も一人の女であるから。兄である暁と何度も身体を重ねたことがあるからこそ、分かる。その少女は、快感によがり狂っていると。

 だが、何がその少女をそこまでさせるのか。彼女と交わっているのは、醜い贅肉で腹をでっぷりと肥やした冴えない顔の中年男性。そんな人物とするセックスの何が気持ちいいのか、七海には想像できない。

 しかし、答え合わせの時間がやってきた。男は動きを止め、腰を打ち付けたまま身体を震わせた。

 かれこれ数分間もそうしていたが、やがて男は数歩後ろに下がる。

 ズルズルと女陰から引き抜かれたモノを見て、七海は目を丸くした。

(何、あれ……暁君のより、ずっと大きい……♡)

 男の股間にあったのは、彼女が知る男の象徴とは一線を画す代物。太さも長さも、彼女が恋する兄のそれと比べて数倍以上はあるペニスであった。

 先刻までの少女の乱れように、七海の中で辻褄が合ってしまう。

(あんなの入れられたら……絶対気持ちいい……♡)

 無意識のうちに、七海の手が自身の秘部に伸びていく。タイツに包まれたそこを指でなぞると、これまで感じたことのない快感が彼女を襲った。

(嘘っ♡ 暁君でするより、ずっと凄いっ♡)

 最早人目を憚る余裕もなく――あるいは、光学迷彩があるからと油断していたのか。七海の指遣いは、どんどん荒っぽく、激しくなっていく。

 布越しになぞるだけでは足りない。直接、膣を掻き回したい。彼女の全身を焼き焦がさんなかりの熱情は、七海の理性をあっという間に刈り取っていく。

(欲しいっ♡ おっきなおチンチンでおまんこズポズポホジりまくって欲しいっ♡ 指だけじゃ物足りないよ……♡)

 故に、気付けなかった。

 自身の秘部からなる水音が、誤魔化しの利かない音量になっていたことも。

 それを聞きつけた刺客が、背後に立っていることも。

「あは、敵陣でオナニーとは不用心ですねぇ」

 驚愕で飛び上がりそうになる七海。だが、彼女は更に衝撃を受けることになる。

 虚空から、別の声が聞こえてきたのだ。

「なかなか高度な隠蔽術を使っているようだけれど、残念だったわね。妾たちには、アナタを感知する方法があるのよ」

 滲み出るかのように、狐の面を持った少女が何もない空間に現れる。少なくとも、真っ当な方法で実現可能な芸当ではない。即ち、

(やっぱり、アストラル――)

「というわけで……一名様、ごあんなーい」

「抵抗してもいいけれど、命の保証はないわ。それだけ覚えておいて」

 歯噛みしながら、七海は迷彩を解く。姿を現した少女の両腕を、二人の刺客はゆっくりと引いて、男の元へと誘う。

 だが彼女はそんな状況下でも、身体の火照りを抑えられなかった。

 まるで……この後の展開を想像して、興奮しているかのように。







 連れてこられた少女を見て、男はふごふごと鼻を鳴らした。

「うひょー、可愛いねぇ。もしかして、この子が?」

「はい。最近太志さんの周りをうろついていたスパイです」

「へぇ……」

 下卑た欲望に塗れた視線が、七海の全身を舐め回すように上下する。

 普通なら嫌悪感で吐き気すら催すであろうそれすらも、今は七海の興奮を高める材料でしかない。

「それで、どうするのかしら。この子、アナタに抱いてもらいたいようだけれど?」

「ほう? というと?」

「あっ、それはっ」

 七海が慌てて言葉を遮ろうとするが、もう遅い。

「この子、部屋の前でオナニーしてたわよ? アナタたちのセックスを食い入るように見ながらね」

「ワタシが後ろに立っていることにも気づかないほど熱心に、です。太志さんも罪な男ですねぇ、あは」

「ほほぉ」

 それを聞くや否や、男は七海の股座に手を伸ばした。恋人がいる女性として、組織の一員として、今すぐ跳ね除けねばならないその手を――七海は、抵抗せずに受け入れた。

 予想通り、クチュリという水音。

「もうびしょ濡れじゃないか」

「……っ♡」

 羞恥を煽る言葉が、彼女の興奮を更に高めていく。

「よし、決めた。この子もオジサンの女にしちゃうぞぉ」

 男が宣言するのを、どうやら他の女たちは分かっていたようだ。

「そう言うと思ってましたよ」

「ええ、そうでなくては太志じゃないもの」

 穏やかな、しかしどこか淫靡な笑みを浮かべた少女たちは、邪魔をしないよう隣室へと消えていく。

「さあ、こっちに来なさい」

 男に腕を掴まれ、ベッドに仰向けで寝かしつけられるまで、七海は一切抵抗していなかった。

 彼女の思考を支配していたのは、彼女の前でずっとその威容を誇り続けていたペニスのことのみ。

 タイツとショーツに包まれた七海の股間に男が顔を埋め鼻を鳴らすその最中も、彼女はセックス以外に何も考えられなかった。

(はやくっ♡ はやくはやくはやくっ♡ あのおっきなおチンチン欲しいっ♡)

 やがて男は、タイツもショーツも脱がし、七海の下半身を丸出しにさせる。恥じらいに顔を赤らめる彼女の表情が、男の劣情を誘った。

「それじゃお待ちかねのチンポ、たっぷり味わわせてあげるからねぇ」

 男は無遠慮に七海の両足を掴み、股を広げさせる。ペニスの先端が、七海の秘裂と触れ合った。クチュクチュと音を立てて、焦らすように穴の周りを擦る。

(すご……間近で見るとよくわかる……♡ お兄ちゃんのよりずっと大きくて……♡ ……お兄ちゃん? そうだ、わたしにはお兄ちゃんが――)

 そこでようやく、恋人のことを思い出した七海。これまでの思い出が一気にフラッシュバックし、兄に対する罪悪感と男に対する抵抗感が辛うじて生まれた。

「あっ、あのっ! やっぱりここまでにっ」

「もう遅いよぉ、ふんッ!!」

 なけなしの抵抗を、男は意にも介さなかった。一息で、最奥までペニスを突き入れる。

「お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?♡」

 たった一突きで、七海にとっての「男」は塗り替えられた。

 未知の快感に彼女は目を白黒させる。兄の形しか知らない膣穴が、中年男のペニス用に無理矢理押し広げられていく。

 兄としていたセックスが、お遊びであったと否が応でも思い知らされる。

「うおぉ、キッツ……これは開拓のし甲斐があるぞぉ」

「へ、何を……お゛ぉっ♡」

 男はゆっくりと抽送を始めた。亀頭が最奥を突く度に、最愛の兄との思い出がひび割れ、消えていく。

「お゛っ♡ お゛っ♡ やだっ♡ やだっ♡ お兄ちゃんがっ♡ いなくなっちゃうっ♡ お兄ちゃんのことっ、思い出せなくなっちゃうっ♡」

「前の男なんて忘れさせてやるッ、ふんッふんッ!」

 顔も知らぬ兄に対抗心を燃やしたのか、中年男の腰遣いはより激しさを増した。

「う゛お゛ぉぉぉぉぉぉっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ ひぐっ♡ うっ、ぐぅぅっ♡ う゛ぅぅぅぅぅっ♡」

 兄としていた時とは比べ物にならないほど大きな快感が、津波のように七海を襲う。男のピストンは兄と比べて乱雑だったが、大きく張ったカリや竿が性感帯を余すところなく抉り、撫でるため、兄とでは得られないエクスタシーへと七海を追い込むのだ。

(ダメっ♡ イったら終わるっ♡ お兄ちゃんのこと完全にどうでも良くなっちゃうっ♡ それは絶対ダメっ♡ でも――)

「イっ、ぐっ♡ イぐイぐイぐイぐっ♡ ふっ、ぐぅっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♡」

 絶頂に至るまいと我慢していた七海だったが、所詮は無駄な抵抗だった。中年男のペニスに最奥をゴンゴンと殴られ、牙城はあっさりと崩されてしまった。

「う゛お゛っ♡ まってっ♡ いまイってるっ♡ イってるのにっ♡ い゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛っ♡ あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡」

 男は七海の絶頂などお構いなしにピストンを続ける。過剰な快感が彼女の脳内でスパークするように弾け、知性をドロドロに溶かしていく。

「お゛っ♡ お゛ぉっ♡ ……んむぅっ!?♡」

 獣のように喘ぐ七海に、中年男の太った身体が覆い被さった。そのまま顔を合わせて唇を重ねると、七海の口内に舌を捻じ込んでいく。

「んむぅぅっ♡ ちゅるるる、ぢゅぅぅぅぅぅ♡」

(――あっ、これ、ダメ♡ ……もう、暁君なんてどうでもいい♡ おじさんのこと、好きになっちゃう♡ すき♡ すきすきすきっ♡)

「んんっ、むぅ……♡ しゅき……♡ おじしゃん、しゅき……♡」

 声に出せば、ますます想いは「本当」に変わっていく。彼女の最愛の恋人は、かけがえのない時間を共に過ごした義兄ではなく、眼前の冴えない中年メタボオヤジになってしまった。

「しゅき、らいしゅき……♡ もっと、もっと……♡」

 蕩けた瞳でおねだりする七海の顔が、男の性欲を無自覚の内に煽る。

「ぐふふ、オジサンも好きだよぉ。一目見た時から絶対お嫁さんにするぞって思ってたんだぁ」

「嬉しい……なる、なります♡ わたし、おじさんのお嫁さんになりたいです♡」

 七海の心は完全に陥落し、白旗を上げていた。脂ぎった中年男の全てを受け入れ、愛してしまう。快感に流され、そうすることを選んでしまった。

 だが、彼女に後悔はない。あるのは淫靡な未来に寄せる期待と、眼前の中年男への恋慕のみだ。

「ぐひひっ、プロポーズ成立だねぇ。記念のザーメン、たっぷり注いであげるよぉ」

「うん、うんっ♡ おじさんの精液、わたしのおまんこに全部出してっ♡」

 男は腰の動きを速めた。せり上がってくる粘っこい白濁汁を最高に気持ち良く吐き出すために、思いやりの一切ないピストンを続ける。

 そんな身勝手なペニスを、七海の膣穴は優しく受け止め、全体で愛撫する。子宮口はペニスに何度も吸い付き、恋人のキスのように何度も何度も子種をねだる。

「くっ、出るぞッ! 中で受け止めろッ!」

「お゛ほぉっ♡ お゛っ♡ お゛っ♡ お゛ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ♡」

 亀頭の先端が、子宮口に押し付けられた。精液は子宮の内壁をばしゃばしゃと叩き、あっという間に満杯にしてしまう。

「おじさんっ、すきっ♡ すきすきすきすきっ♡ キスしよっ♡ ちゅむっ、ちゅぅぅぅぅぅぅっ♡ れろれろれろれろ、ぢゅるるるるるるっ♡ あっ、まだ出てるっ♡ 射精も長いっ♡ かっこいいっ、すきっ♡」

 五分以上もかけて精液を吐き出した男は、七海に覆い被さったまま荒い息を整えながら囁いた。

「ふぅ……最高だったよぉ、君のマンコは」

「ありがとうございます♡ それで、あの……さっきのこと、なんですけど♡」

「さっき? どれのことかなぁ」

「えっと…………お嫁さんになりたい、って話です♡」

「ああ。でもオジサン、君の名前も知らないんだよねぇ」

「そっか……わたし、スパイだった……」

 七海は、最早自分がなぜここにいるのかすらも忘れてしまっていた。それほどまでに、彼女にとって最も優先するべきことが塗り替えられてしまったのだ。

 故に、更に禁忌を○す。敵に名前や素性が割れていないという有利な材料を、自分から捨てた。

「わたしは、在原七海っていいます。橘花学院に通う学生です」

「七海か、可愛い名前だね。オジサンは片丘太志だよぉ」

「太志さん……太志さんこそ、格好いい名前ですね♡」

 決してそんな事はないはずなのに、今の七海にとっては平凡極まる名前すらも愛おしい。

(ああ……やっぱりわたし、このおじさんの事、好き♡)

 そんな彼女の内心に応えるように、男は七海の目を見つめて告げた。

「オジサン、本気だよぉ。七海ちゃんは一生オジサンが幸せにするからねぇ」

「……っ♡ 嬉しいっ♡ わたし、太志さんに失礼な事ばっかりしてたのにっ、いいんですか?♡」

「過去の事なんて気にしないよぉ、これからはオジサンとラブラブ夫婦なんだもんね?」

「……はいっ♡ わたし、太志さんのことが好きですっ♡」

「嬉しいねぇ……」

 どちらからともなく、唇が交わされた。それまでの貪るようなディープキスとは違う、心を確かめ合うバードキスの雨が降る。

 男は七海の艶やかな金髪を撫でた。女の命とも表されるそれに触れられて、七海は喜びに身をくねらせていた。

 彼女もお返しとばかりに、中年男のだらしなく弛んだ毛むくじゃらの肌を愛おしげに撫でさする。

「七海、愛してるぞぉ」

「わたしも、愛してます♡ ……あの、もう一つ、ワガママ言ってもいいですか?♡」

「いいよぉ、奥さんのワガママだもん。ドンと来なさい」

「やったっ♡」

 嬉しさのあまり、頬を緩ませる七海。潜入先の要注意人物を前にしているとはとても思えぬ表情だが、それも当然。彼女の眼前に居るのは調査対象などではない。彼女が心から愛してやまない異性なのだ。

「じゃあ、その……太志さんのこと、『お兄ちゃん』って呼んでもいいですか?♡」

「ほほう。それはまたどうしてだい?」

「わたしにとっては、『お兄ちゃん』は一番好きな人だから……もう暁君のことなんか、好きでも何でもないって証拠にしたいんです♡ わたしの一番は、『太志お兄ちゃん』なんだ、って♡」

「ぐふふ。そそるねぇ、興奮しちゃうよぉ。是非とも呼んで欲しいねえ」

「うんっ♡ 大好きだよ、太志お兄ちゃんっ♡」

 こうして、学生とエージェント、二つの顔を持つ少女の在原七海は、冴えない中年太りのエロオヤジの妻に堕ちた。









「こちらレヴィ9。本日の任務、完了しました」

 夜更け近く。空がうっすらと白んできた頃に、七海は解放された。

『ご苦労だったな、レヴィ9。随分時間がかかっていたようだが、何かあったのか?』

「えっと……」

 逡巡する七海。何かはあったが、それを正直に打ち明けるわけにはいかなかった。

 それは、恥じらいだとか悔恨だとか、そういう自分に由来する感情ではなく。

 愛する男性に万一があってはいけないという、献身的な考えによるものだった。

「今夜は、起きてる人が多くて。別日にしようかと思ったんだけど、目標地点までもう少しだったから深追いしちゃった。それで、抜け出すのに時間がかかって……安心して、誰にも見つかってないよ」

『そうか。ならいいが……それで、何か証拠は掴めたのか?』

「ううん、全然……」

 これは本当だった。あの男の背後に何かあるという証拠は掴めなかった。

 本人協力のもと調査したのだから、間違いはない。

 片丘太志は、完全にシロ。

 それが、彼に対する愛情抜きに、七海が出した結論だった。

「だからね、今後も何度か潜入が必要だと思う」

『だろうな……なら、次は他の誰かを――』

「ううん、わたしがやる」

 被せるように言う七海に、通話口の向こうの人物は驚いたような声音で返した。

『どうしたんだ? さっきは「適任が他にいる」とでも言いたげだったのに』

「わたしがここまでやった案件なんだもん。どうせなら、わたしが最後までやり切りたいの」

 などと言っているが、その実は男と会う口実が欲しいだけだ。

 それを知らぬ通話相手は、不思議がりつつもその意思を汲んだ。

『お前がそこまで言うなら……この件はお前に一任しよう。頼んだぞ』

「うん、任せて。それじゃ、切るね」

『ああ、無事に帰って来いよ』

「了解」

 通信を切ると、七海は一つ溜息をついた。どうにか誤魔化せたことを安堵するものだ。

 彼女は迎えの車に乗り込み、背後に遠ざかる豪邸に思いを寄せる。

(……またね、太志お兄ちゃん♡)







 そして七海は思惑通り、任務を理由に何度も男と逢瀬を重ねていった。

 時には男の望むまま、彼女の知る美少女を軒並み男に差し出して。

 裏では、男と共に済むための準備を着々と進めて。

 そんな関係が続いたある日。

「さ、今日はビデオレターを撮ろうか」

 いつものように寝室に構える男であったが、そのベッドの横には三脚で固定されたスマートフォンがあった。

「ビデオレター?」

「そろそろいい頃合いだろう? かつてのお兄ちゃんにしっかりお別れしておきなさい」

「ああ、そういう……♡」

 同人文化にも詳しい彼女は、その意味を察知したようだ。

 男がタイマーをセットし、ベッドに腰掛ける。七海も服を脱いで男の膝の上に座ると、満面の笑みを浮かべた。

 ぽこん、と録音開始を告げる音が寝室に響く。

「暁くーん、見えてるかな? 今日は暁君に、わたしからお別れのビデオレターを送るね」

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Final_Fiend 2024/03/14 05:27

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