ひぽひぽ堂 2024/03/02 21:18

艦長ライザ EP1.

これは人類が宇宙という世界に進出し
コロニーという都市で暮らすも
やはり戦争の歴史を繰り返し続けている
とある異世界のお話し…



…一人の女性、ライザ・セオルメガは巨大な新造戦艦のブリッジ内で焦っていた
早くこの宙域から離れなければ…
離れなければ
敵の追っ手が、死が我々を待っている…
くそ…!新造艦を動かし、コロニーを脱出することはできたが…
敵の追っ手に対処する手段がないとは…
「どうすればいい…!」
差し迫った状況の中で必死に艦長という立場勤めるライザ・セオルメガは
苦渋の声を漏らした
「そのことなんだがね…」と、どこからか不意の声
「コイツはもしかしたら、頼りになるかもだぜ」
声の方向を向くと…この艦で唯一の戦闘兵器パイロットである金髪の男が、一人の見慣れない青年を連れてブリッジ内に入ってきた…
「コイツ…この艦に載せてある"あの新兵器"の生みの親である××博士の息子さんだとさ」
「さっき艦の中で偶然見つけてね…どうやらいつの間にか忍び込んでたらしい」
「かなりあの「新兵器」に詳しいし、操縦技術もなかなかのものであることを確認した」
「どうする?あとは俺に任せてくれたら、上手くやってみせるぜ…?」と不敵な笑みを見せる金髪のパイロット
その横にいるのは…見るからに民間人という見てくれの、頼りなさそうな青年だ…

このようななりふり構っていられない状況では、仕方ない…
「わかった、貴公に一任する。…いつでも出撃できるように待機していてくれ」
「待機を命ず、でいいんだぜ。艦長さんよ」
そう言い放って二人は自動ドアの奥に消えた…

軍人になり昇格し続ける度に
覚悟せざる負えない「死の恐怖」を
ライザはこの時、これまでにないほど実感していた―

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