五月雨時雨 2024/05/31 21:47

意地悪な主は火照りきった三匹の前で悠然と思案する

それぞれ色の違う体毛の上で赤く充血し自己主張している乳首を隠すことは許されない。雄々しく鍛え上げられた腹筋に触れんばかりに膨れ上がっている男根に突き刺さる愉悦の視線を遮ることも認められない。
そんな状況に追いやられた三人の獣人は本来今の己の姿に対して抱くべき感情である屈辱とは真逆な至福を胸に募らせながら、無防備にさらけ出した裸体の淫らな火照りを際限無く高め続けている。
背中で左右の肘から手首までの部分を重ねさせられ、その形を絶えず維持させる黒革製の拘束具によって腕の自由を奪われた。重ねた部分をきつく一つに締め上げる頑丈な黒革は、筋肉に覆われた腕に幾ら力を込めてもビクともしない。背中から離れられなくされた手では、言葉と共に牙の使用を禁じている金属製の口枷を外すことも叶わない。
思い通りに動かせなくされた手を切なげに、忙しなく動かしながら獣人達が発情を深めていく。金属に囲われ閉じきった状態を強要された口から興奮の度合いを表わすかのように唾液をだらしなく零しながら、狼と、虎と、熊の獣人が無自覚に腰を揺すっておねだりの意思を示している。
その無様で可愛い様子を独占し、満喫しながら、三人の飼い主に君臨した人間族の男は優しさと意地悪さを同居させた笑みを浮かべた。
自分よりも屈強な肉体を持つ獣人達が行動を制限され、従順な隷属の態度を見せながら快楽を仲良く請うている。その最高に情けなく愛しい痴態を焦らしを兼ねてたっぷりと堪能した男は、並んで立った裸体を悩ましげにくねらせ男根から溢れた透明な蜜を己の腹部と床に撒き散らしていた三人に命令を下した。

「そんなに俺のが欲しいなら、こっちにケツを向けておねだりしろよ。一番上手く惨めにおねだり出来た奴にご褒美をくれてやるぞ」

一方的な指示。自身の存在を蔑ろに扱う粗雑な言葉。それを発する男の声を耳にした獣人達は、自分達の淫猥な性質を正確に理解した上で被虐の至福をもたらしてくれる主の思いやりに全身を甘く痺れさせながら迷うこと無く尻肉を主に向け足を大きく開いての無様なおねだりを、先程無自覚に行っていた物とは比べ物にもならない欲望を剥き出しにしたおねだりのダンスを披露し始めた。

「んっ、んぅっ、ふぶっ」
「もっ、ほぉっ、んむぅっ」
「ふっ、んふっ、ぐみゅぅっ」

男から見て左に位置する白銀の狼が、尾を嬉しそうに振り乱しながら引き締まった尻肉を上下左右に動かす。右側にいる虎の男が、太く長いしなやかな尾で自らの恥部を隠してしまわないよう注意を払いつつ狼よりも大きな尻肉が踊る様を主に見せ付ける。男の正面にいる真ん中の熊が漆黒の体毛を纏った一番大きな肉体を一生懸命によじらせつつ、短い尾を上に携えた尻肉が跳ねる光景を主に捧げている。
三匹の淫乱が自分の為に腕を縛められた裸体で尻肉を突き出し、誘惑の身悶えを必死に紡いでいる。自分の男根が欲しくて絶え間無く収縮し腸液を滲ませている三つの尻穴と、尻穴への刺激が無ければ射精に至れなくなった足の間で限界まで張り詰めている男根を間抜けに踊り狂わせながら、見た目の雄々しさとは裏腹ななりふり構わない懇願をくぐもった鳴き声混じりに寄せている。
そのこれ以上無く滑稽で、最高に欲情を煽る自分が求めた通りの恥を捨てたおねだりを鑑賞しながら、三匹を幸せに飼い慣らす主となった男はまだ衣服の下にある男根の硬度を更に引き上げつつ、今日最初にその男根を恵む相手を誰にしようかと三匹とは正反対な余裕の態度で、時間をたっぷりと掛けつつ思案していくのだった。

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