五月雨時雨 2024/08/20 20:10

聡き虎は淫らな禁術で全てをすり潰される

培った知識が意味を成さない状況に追いやられた男が、外界から隔絶された石造りの地下牢で屈辱に打ち震えつつ拘束との格闘を必死に繰り返していた。
床と短い鎖で繋がっている金属製の枷を嵌められた足をどんなに頑張らせても、頑丈な縛めは外れない。左右の手首に装着された金属の枷と地下空間の天井を斜めに繋いでいる長い鎖を甲高く鳴らしながら暴れても、奪われた自由は取り戻せない。呪文の詠唱さえ行えれば、こんな枷など苦も無く無効化出来るのに。そんな思いを胸に募らせながら無意味な足掻きを繰り返す男は、口に噛まされた金属で作られた棒状の枷と虎獣人の証である縞柄の尾を繋ぐ鎖を虚しく揺らしつつ、一切の魔術の使用を禁じられた事実と捕らわれの身に堕とされた事実を嫌でも思い知らされ続けるしか無い。
教え子が、幾人も原因不明の行方知れずとなっている。その情報に危機を抱き調査に乗り出し、想定を大きく超える規模を有した組織の手に屈した虎の男はもはや、数時間ぶりに地下牢へと帰還した醜悪な人間族の男の思惑に沿う形で救い出そうとしていた教え子達と同じ末路へと導かれるしか無いのだ。

「学者さん、ただいま。教鞭を執っているだけじゃ出来ない惨めな経験をたっぷり愉しんで貰えたかな?」
「んぐっ、うぅぅっ」

地下室を去る前と全く同じ両手両足を斜めに引き延ばされた体勢を維持していた裸体を嘲笑いながら、悪に属する人間の男が逃れられぬ裸体を好き勝手に撫で回しつつ意地悪な問いを浴びせる。
その問いに対しての返答の手段を奪った上で尋ね、仮に答えられたとしてもその内容が否定一色だと分かり切っている質問を優位な立場でぶつけながら、残忍な笑みを浮かべた男が抗えぬ虎の全身に己の両手を這い回らせていく。
その不快な感覚に、虎の男は今の己の無様さをただただ再認識させられるしか無い。口枷の隙間から零れ出た唾液を指で掬われそのまま無防備にさらけ出された乳首へと塗り込まれる辱めを施されても、男根が情けなく丸出しとなっている現実を改めて理解させるかのように汗で湿った股間周りの体毛をくすぐられても、虎の男はこれまでの人生の全てを捧げる程に究め続けた魔術を行使不可能とされた口から拒絶の呻きを漏らしつつこれから始まる仕打ちに戦慄を募らせることしか出来ない。
為す術無く弄ばれ、どうすることも出来ずに絶望する。そんな虎をじっくりと手で満喫した人間の男は誇りを痛め付けられながら恥じらいを示しているという加虐心を煽る初心な痴態に目を細め口角を吊り上げると、虎自身が溜め込んだ知識を利用した責めの開始を告げる文言を愉悦を剥き出しにした声音で囁き始めた。

「でも、まだまだこんなもんじゃないぜ? お偉い学者さんに、とびっきりの体験をこれからさせてやるよ。何処の国でも調べることすら禁じられてる古代の、奴○を躾ける目的で編み出された魔術で……賢い賢い虎の学者さんを気持ち良いことが大好きな淫乱に育ててやるぜ」

一方的に宣言された非道な調教宣言の意味をくぐもった声で問いただす暇も無かった。腹部の体毛を掻き分け素早く左右の乳首に到達した男の指から注がれる魔術が、国によっては知っているだけでも重罪となる呪文を紡ぐ男の意思に沿って編み込まれた魔術が、虎の胸元に強烈な快楽を無から生み始めてしまったからだ。

「むぎゅぅぅぅーっ!? もごっ、ぐぶぅぅっ!!」
「おぉ、良い悲鳴。さすが学者さん、教え子だったあいつらよりもどんな反応をするべきかをちゃんと分かってるね」

悪の男の言葉に、怒りを覚える余裕も無い。左右の乳首を中央に据える形で肌に刻み付けられた無慈悲な魔法陣は、一瞬にして虎を悦楽の地獄に引きずり込んだ後も出力を弱めること無く、淡い桃色の光を放ちながらぷっくりと尖った二つの乳首に抗うこともままならないくらいに苛烈な至福を次々と味わわせていく。
だが、悪の男の攻撃はまだ終わらない。涙に潤んだ瞳で己の胸元を虚しく眺めながら乳首を嬲る快楽に耐えていた虎に構わず両手を再び動かし、男根と尻穴に次の狙いを定めた悪の男は、分かりやすく恐怖を表わす虎の様子に興奮を滾らせ次の禁じられた呪文を練り始めた。

「でも、まだ終わりじゃないぜ。次はチ〇コとケツ穴も禁術で苛めてやるよ。得意分野の新しい知識を身体で教えて貰える幸せを噛み締めながら、その全部を気持ち良い悦びで忘れるんだぞ。良いな?」
「ぼごっ!? ぶぎゅぅぅぅぅ……っ!!」

不可逆的な堕落を促す冷酷な言葉の直後に訪れた男根と尻穴の甘い違和感に悶絶しながら、肉棒を握った右手から広がり男根全体を包んでいく乳首の魔法陣と同じ桃色の光と、尻穴に押し当てられた指先から生えているかのように腸内へと侵入し肥大化していく触れている箇所全てに気が狂うような快感を発生させる魔力製の棒に自身の何もかもが上書きされていく感覚を与えられながら、虎の男は研究すら認められていない淫らな魔術の威力をその身で学習させられつつ、積み上げた魔術の知識と自らを構成する自我を、先に捕らわれ堕ちた教え子達のように甘く跡形も無くすり潰されていくのだった。

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