だぶるす*こあ 2020/05/24 00:20

(注意 ネタバレあり)FromFrontierの世界観2

こんにちは、だぶるす*こあです。

今日は、前作であるFromFrontierの裏設定のご紹介。
前回割と反響があったので、味を占めての第二回です。
前回と同じく、一部本編のネタバレになりますのでご承知の上でご覧ください。












FromFrontier裏設定<レムリア大陸について>

FromFrontierの舞台であるレムリア大陸は、人間領と魔族領の中間の海域に浮かぶように位置しています。
大陸と名付けられてはいますが、実際には大きな島というほうが近いです。
周囲を巡る複雑な海流と、人間領と魔族領の中間で、どちらにとっても手を出しづらい場所ということから長い間未開拓の地域となっていました。

物語開始の少し前に人間と魔族の間で和睦がなされたことにより、初めて開拓が開始。その際、どちらの領土でもないこの大陸について、和睦の象徴として人魔共同での開拓が決定され、数回の開拓団の派遣を経て、物語開始時のある程度自由に開拓者が行き来できる環境が整ったのでした。

ちなみに、戦争を含む人魔の対立はあまりにも長く続いているため、双方ともその原因を忘れ去っていますが、その原因というのが実はこのレムリア大陸の支配権でした。
レムリア大陸は、過去に魔族が生まれることとなった『とある事件』の発端となった場所であり、魔族にとっては『聖地』として崇められており、逆に人間にとっては魔族を生みだし、文明の衰退を招いた『呪いの地』として畏怖の対象となっていました。
そのため、両者はこの地を手に入れようと、また相手にこの地を渡すまいと、血で血を洗う戦いに発展していったわけです。

この『聖地』『呪いの地』という認識は、現代においてもそれぞれの種族において伝承されています。ただ、あくまでも『そういう伝説、御伽噺』という程度の認識で、ほとんどの者は気にしていないのが実情です。


ピクシー


体長30センチ程度の小さな体躯の種族です。頭に触覚、背中に翅、白目の無い瞳(複眼ではありませんが)と蝶や蛾に近い特徴を持っています。
個体数が少なく、そのうえ後述のとおり、そのほとんどが隠れ家に籠っているため、遭遇率が極めて低いレアな種族として認識されています。

食性としては花の蜜や樹液が種として主食ですが、雑食であるため、現代においては人間と同様様々な料理を食べています。とはいえ、やはり蜜を含めた糖分が好物である個体が多いです。

小さいカラダに反し、非常に高い魔力を有しており、強力な攻撃魔法や幻覚魔法、また魔力を用いて独自の魔法薬を調合するなど、敵に回すと非常に危険です。

世間的なピクシーのイメージは活動的で好奇心旺盛、というものですが、これは事実に反しています。
大半のピクシーは、妖精の女王が幻術により作りあげた仮想世界『妖精の国』に隔離されて暮らしており、その閉鎖性から、どちらかといえば内向的で消極的、保守的な気性をしています。
そんな閉鎖社会に嫌気がさして飛び出した極僅かな変わり者だけが、他の種族の目に留まり『活動的で好奇心旺盛』というイメージが定着した、というのが事の真相です。

なお、ピクシーには女性しかおらず、女王のみが生殖能力を持っているという社会性昆虫(アリとかハチ)に似た性質を持っています(ただし、ピクシーの女王はそれらと違い単性生殖)。
ですが、『妖精の国』から外に出た個体については他の種族の雄と交わっての有性生殖が可能となります。これは、巣(妖精の国)を出たことにより、その個体が新たな女王へと至れるよう肉体が変化すること、そして、女王によって掛けられていた拘束力(女の子だけの世界を維持するための力)から抜け出たことによるものです。ちなみに有性生殖の場合、どんな種族の種であっても子どもは確実にピクシー♀になります。



マンドレイク


植物の特性を持つ種族で、人間の体となっている部分は植物の根にあたります。食性は雑食でなんでも食べることが可能ですが、基本的に固形物は好まず、水分を常食します。
特に好むのは男性の精液もしくは処女の経血ですが、入手の難易度から男性の精液を嗜好品として好んで求めることが多いです。
また、頭頂部の葉による光合成も可能ですが、あまり効率が良くないためこれのみではヒトと同様の活動はできません。
ヒトのように歩き回るのは、栄養状態がきわめて良い場合か、後述の交配期のみで、通常は頭頂部の草だけを出して普通の植物のように地面の下でじっとしています。

マンドレイクもまた女性しかおらず、個体数が少ない希少種族です。その体細胞は強力な薬効成分を秘めており高値で取引されるため、それを狙って襲われることも多いです。ちなみにその薬効成分の主な使い道は強力な媚薬ですが、この効果はアルコールに反応して活性化&気化するため、マンドレイクに酒を飲ませると、意図せずに周囲があてられ大乱交大会に発展する危険があります。

群れを成さず、単体で生活する習性がありますが、なによりも特異なのは『文化を持たない』という点です。
マンドレイクは性的な成熟期を迎えると、適当な種族の雄を探して徘徊し交配、体内で受精した種を複数個産み落とします。
この種は綿毛に包まれた非常に小さなもので、見守られることなく放置され、いずれ風によって何処かへと飛ばされていきます。
そして、辿り着いた先で地面に根を張り、普通の植物同様に成長し、ある程度の年数を持って根がヒト型に形成され、知性を持ったマンドレイクとなります。
この流れからわかるとおり、マンドレイクは通常、親に育てられるということはありません。そのかわり、種が形成される際に母親であるマンドレイクの知識を一部継承することができます。
こうして、マンドレイクは生まれながらにして言語や文字の読み書きなどの最低限の知識を身に付けているわけです。これが、『知性と知識はあるにもかかわらず文化を持たない』という種独特の特性となっています。

上述のとおり、植物としての特性が非常に強いことから、戦闘を含めたアクティブな活動は得意ではありませんが、身の危険が迫った際には『キリングボイス』と呼ばれる魔力を込めた絶叫で敵を攻撃します。間近で聴けば、一撃で精神が破壊され廃人になってしまうほど強力な攻撃で、マンドレイクの代名詞となっていますが、大量の魔力を消費するため、栄養状態のよくない個体やまだ成長しきっていない若い個体だと魔力枯渇により自らも死んでしまうこともあるという、諸刃の剣です。
そのほか、自らの体組織に秘める薬効成分を抽出することにより、傷の治癒、解毒、精神安定、魔力の回復のほか、植物の成長促進なども行うことができるという芸達者な一面も持ち合わせています。

なお、本当に極稀に発生する事象ですが、種から発芽する際に付近にあった別の植物を巻き込んで成長することがあります。この場合、その植物の特性を限定的にその身に宿すことになりますが、マンドレイク自体にその自覚はないことが多いです。




えー、はい、相変わらずくっそ長いですね。
こういう考えるだけ考えて外に出せなかった情報を出すのはとても楽しいです。
なので、また書くと思いますが、どうかお付き合いくださいませ。

それでは、また。

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