ルピナスの蕾 2024/06/28 20:16

UE勉強録28 ~アニメーション検討編~/モーションキャプチャー比較

UE勉強録28 ~アニメーション検討編~

Unreal Engine(以下UE)の勉強録、第28回!
前回からアクションコマンドの実装を進めております。

そのコマンドのうちの一つ「休憩」は、
ADVパートやHシーンを見られるコマンドです。

前回は、ADVパートの大部分を実装したところでしたので、
今回はその続きとなります。



会話中に表情を変える機能を実装しました。
前回実装した「会話中にモーションを変える機能」も併用可能です。



アクションコマンドのボタンデザインを変更しました。
左がコマンド、右がファストトラベルのボタンです。

ボタンの上に配置していた「コマンド」「ファストトラベル」という
表記は、無くてもボタンの色の違い等から直感的に分かるので無しにしました。



さて、「休憩」コマンドに必須なHシーン。
そのモーションを用意する方法を検討し始めました。



まずは、モーションをBlenderで自作することを検討。
Blenderでシンプルなモーションを付け、
それをUEに移行する方法を確認しました。

やる前は簡単に出来ると考えていましたが、
実はBlenderでのエクスポートとUEでのインポートを
適切にやらないと、モーションが上手く移行できません。

私の場合は、X4UEというBlender用のプラグインを使うことで
問題なく移行することが出来ました。



次に、モーションキャプチャーを用いて
モーションを用意することを検討。

モーションキャプチャーの技術は、近年急速に進んでいます。
以前は高価な機材が必須だったモーションキャプチャーですが、
今ではスマホもしくはWebカメラ一つでかなりの精度を出せますので、
モーションキャプチャーに対するハードルは低くなっています。



その中でも、まずはTDPTというソフトを試してみました。
動画にある通り、全身の動きを読み取ってくれます。
また、指の動きも認識しており実用的なレベルです。



もう一つ試したのは、Webcam Motion Captureというソフト。
以前は上半身のみのキャプチャーしか出来ませんでしたが、
アップデートで全身の動きにも対応したようです。



モーションキャプチャー比較

比較と言っても、前述のTDPTとWebcam Motion Captureのみの比較です。
高価な機材が必要なものや、カメラを3台用いるものであれば、
さらに精度の高いキャプチャーが出来るかもしれません。

さて、TDPTとWebcam Motion Captureの話に戻ります。
どちらも現在は全身の動きを読み取ることが出来ますが、
それぞれ得意不得意な部分があるようです。
あくまで私が使用した感想ですが、参考までに書いてみます。



TDPTの優れている点
・全身の動き(再現度が高い)
・全身の動きに対する設定(細かい調整が可能)
・手指の動き(ほぼ完璧)

TDPTの不得意な点
・表情の読み取り(目と口の開閉は一応読み取れる)
・肩~手首がたまに荒ぶる(手のひらの向きをたまに誤認している……?)
・PCスペックにかかわらずfpsが上がりきらない
(60fps張り付きは難しい、ハンドトラッキングのみONなら30fpsは可)



Webcam Motion Captureの優れている点
・表情の読み取り精度(目線などもかなり忠実に読み取れる)
・表情に対する設定(細かく設定が可能で、表情変更も設定次第では可能)
・手指の動き(精度が高いだけでなく、キレイに表現される)
・60fps張り付き可能(おそらくPCスペックはある程度必要)

Webcam Motion Captureの不得意な点
・全身の動き(破綻は少ないが、現実の動きより小さな動きになる)
・全身の動きに対する設定(調整できる項目が少ない)



要約すると、TDPTが得意なのは全身の動き、
Webcam Motion Captureが得意なのは上半身の動きということですね。
どちらを導入するか悩んだ際には、
全身と上半身どちらの動きを重視するかで選ぶのもありだと思います。
あとは、60fps必要かどうかも判断材料になりそうです。



色々と書いたうえで、結局私のゲーム制作に
モーションキャプチャーを活用するかどうかですが、
現時点ではおそらく使わないと思います。

理由としては、モーションキャプチャーの多くは「立っている状態」を
キャプチャーすることを前提としているためです。

R-18作品のモーションでは、寝転がっている体勢や特殊な体勢が多いです。
試しに、そういった体勢の動画を読み込んでみましたが、
どちらのソフトも認識精度が高くありませんでした。

また、単体で完結するモーションではなく2人の"絡み"というのも、
モーションキャプチャーでは難しい部分です。



ですが、近年のモーションキャプチャー技術の発展速度を考えると、
数年以内にはR-18作品にも実用可能になりそうですね。

次回は、もう少しモーションキャプチャーを触った後、
他の方法を検討していきたいと思います!

  • アイコン
    たや ID00238021
    動く桃髪ちゃんがとっても可愛いです!💖😍

1件のチップが贈られています

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索