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紅差し 2024/01/29 00:19

何らかの小説(仮題)

※ヒロインの氏名や外見・内面描写が詳細に書かれています。
 紅差しの作品を自己投影型で楽しんでいただけていた方には、厳しい内容かと思いますので閲覧お控えいただいた方が吉です。
 「既存のヒロイン情報は把握しており、男女カプ厨目線で見てる&地雷も大して無いので多分大丈夫」という方のみご覧いただければと…






7月24日、水曜日の朝。
スマートフォンからアラーム音が流れ始め、百合の意識が緩やかに覚醒した。
ゆっくり上体を起こし、髪を撫でつけ、辺りを見渡す。
寝室に並ぶ二台のベッド。確か深夜に玄関が開く音を聞いた気がするが、そこに夫の姿はない。

スリップ一枚の姿のまま、新築の匂いが微かに残る階段を降りていく。
案の定、リビングのソファーにスーツ姿で熟睡している夫を見つけ、そっとその体を揺らした。


「圭くん。おはよう」

「んっ……、あーーーーー……もう朝……」


顔を擦って呻き声をあげる夫。
鼻筋の通ったハッキリとした顔立ちに、ジェルでセットされていた前髪がぱらりと落ちる。
家に帰り着いて即寝落ちしていたのであろう。徹夜明けの口臭が少し鼻につく。


「昨日も国会対応だったんだっけ」

「あ〜〜そう、あのババァマジで……。
 くっさ、香水の匂い移った。ほら」


ソファーの背に乱雑に掛けてあったジャケットを押し付けられる。
百貨店のコスメ売り場で充満しているような、漠然とした香水の匂いがした。
それが本当にテレビで見る国会議員の女性の香水のものなのか、はたまた実は別の女のものなのかは、わからない。

そういえばこの前は『室長に麻布のラウンジに連れていかれたけど、ブスばっかりだった』とくさしていたな、と思い出す。
『ババァ』だとか『ブス』だとか、人に対してそんな言葉、付き合っていた頃は聞いたことがなかった。
いつ頃からだっけ。結婚して、一緒に住むようになって……と百合がぼーっと考えている横で、圭が立ち上がる。
冷蔵庫から取り出した麦茶をコップに注ぎ、億劫そうに声をかけてくる。


「このスーツ、クリーニング出しといて。
 後あれ、土曜に大学の時の友達の結婚式あるっつったじゃん。
 ご祝儀用意しておいてほしいんだけど。コンビニで売ってる袋でいいから中のピン札と一緒に。
 名前も書いといて。今日やる事ないだろ?」

「わかった。後でやっておく」


不動産会社勤めの百合は、毎週水曜日と日曜日が定休だった。
今日は一日ゆっくりしようと思っていた予定に『クリーニング屋に行く』と『郵便局に行く』がセットされる。
カーテン越しに窓の外を見やる。まだ8時前なのに、すでに灼熱の太陽光が照りつけている。

浴室の扉が閉まる音がして振り返ると、キッチンのカウンターの上には、一口だけ飲み残した麦茶のグラスが置かれていた。


『キツい言葉を使わないでほしい』とか『飲み残しを放置しないでほしい』とか、前にそっとお願いをした事がある。「母親みたいでキモい」と言われたっけ。

とりあえず百合が圭の言うことに素直に従っていれば、至って平和なのだ。この家は。
そういう男であることを見抜けないまま結婚したのは自分の責任だし、圭だって、粗雑で傲慢な男だが、自分を好いてくれてはいるというのは、理解していた。

だから、何も問題はなかった。
普通の暮らしをしている。


***


日傘を差し、日陰を選びながら歩いても、真夏の気温は容赦なく人間の体力を削ってくる。
クリーニング屋へ夫のスーツを預け、郵便局で祝儀袋を買い新札をおろし、スーパーで少しの食材を買って帰路についていたその時……百合の自宅がある区画の角に、フラッとうずくまる人影が見えた。

一目でわかった。近所のマンションに住んでいる男だった。

声をかけるべきか迷いが生じたが、百合はおそるおそるその男に近づいていく。


「あの……大丈夫ですか」


声をかけられて、顔を上げる男。

やはり合っていた。
すらりと手足の長い体躯。ゆるくウェーブがかかり、鎖骨の下までウルフヘアーっぽく伸ばされた艷やかな黒髪。
誰もが一目見たら忘れないであろう、異様に美しい顔立ち。
申し訳無さそうに口元に手を当て、男は口を開く。


「すみません、少し目眩がして……」


低く、柔らかな声色。百合は戸惑いつつ、男に日傘を傾ける。


「熱中症とか……?」

「そうかも……。すみません、そんなに悪くはないと思います」


自分でも困ったような表情をして、ふーっと息をついて、立ち上がる男。

男のマンションは、ここから5分ほど歩いた場所にある。
百合と圭が、駅まで歩く道のりにある古いマンション。
男は毎朝そこのベランダで、本を読んでいた。

本当に『そんなに悪くない』のなら、歩いて帰れない距離ではないだろう。
だけどこのまま放置して倒れられでもしたら、と不安な思いに駆られる。

百合は葛藤しながら、それでも、どこかこの男に感じていた柔和な雰囲気から漂う善性を信じて、
「うち、そこなので玄関先で少し休んでいかれますか」
と告げた。



「……あまり気分が良いものではないですよね。すぐ出ていきますので」

「いえ、無理なさらずで大丈夫ですよ。あのこれ、良かったら麦茶……」

「あ……すみません、ありがとうございます」


玄関に膝をついて、氷の入った麦茶のグラスを差し出す百合。
男は軽く会釈をしてそれを受け取る。

こういう時の正しい対応の仕方が、わからない。
客人として考えるなら、リビングにも上げず玄関先に座らせているのは失礼だろう。
ただこの男は百合と何ら接点のない人間で、かつ、成人男性である。
それが例えば……他の男性だったなら。声かけすら、用心して、していなかったかもしれない。まだ若い百合にとっては当たり前の自衛であろう。

じゃあ、何故、この男には声をかけたのか。

あまり考えたくないような思考が巡ってくる。
男は男で黙っていて、沈黙に耐えかねて、百合は男の姿をそっと観察した。

涼しげな麻の開襟シャツにゆるやかなワイドパンツ。
グラスを持つ左手の中指に、指輪……のようなものが見えた。


「……刺青、お綺麗ですね。花の蔦……?」


ぽつりと漏らされた百合の言葉を受けて、顔を向けて苦笑する男。


「あぁこれ?恥ずかしい、若気の至りですよ。
 手元なんて隠しようのない場所に入れちゃったから、まともな場所で働けなくなっちゃって」


男はやはり百合が想像していた通りに、一見異質な容姿でありながら、柔和で人が良さそうな微笑みを浮かべて、すっと左手を見せてくる。
長い指をぐるりと囲む花の蔦模様の刺青。


「……普段、何されてるんですか?」

「僕ですか?クリーニング屋です。北池袋の方で」

「クリーニング屋さん」

「屋さん(笑)」


百合の言葉尻を取ってくすくす笑う男。


「えっ……おかしいですか?」

「いや、子供みたいな言い方だなって思って」


百合をからかうように目線を寄越してくる。
おっとりとした雰囲気ながら、愛嬌のある返しに百合の緊張が溶け、会話が続いていく。


「……北池袋って、前に少し歩いたことがあるんですけど。
 朝だったんですけど、あの……かなり特殊な町ですよね」

「あぁ、治安悪いですよね」

「冬なのに、半袖と裸足でふらふら歩いてる男の人とか居て」

「あーそれはクスリやってる人ですねぇ。異様に汗かく体質になるんですよ。
 その状態で外に出歩くくらいおかしくなってるなら、流石にすぐ捕まってると思いますけど」


眉をひそめて苦笑する男。


「あとはホストとか、風俗の寮とか、外国系のヤクザとか、そんなのばっかりなので……危ない目に合わなくて良かったですね。
 お姉さんみたいに綺麗な人は、近寄らない方がいい所ですよ」

「ゃ……あの、こちらこそ、お気をつけて……」

「はい(笑)ありがとうございます」


一体どんな世間話をしているんだ、と困惑しつつも、納得感が出てくる。

割と、想像していた通りだった。
築年数の古いマンションに住んで、毎朝ベランダでゆっくりと過ごしている男。
長い髪に、ゆるい服装に、まずまず会社勤めではなかろうという雰囲気が濃厚に漂っていたから、少し刺青が入っていたり、会話の内容が若干浮世離れした方向に進んでいくのも、『っぽさ』がすごく……すごいな、と百合が考えていると、男がグラスをお盆の上に戻した。

飲み干されたグラスの中で、残った氷がカラン、と音を立てる。


「僕、大丈夫そうなのでそろそろ行きますね。
 親切にしてくれてありがとうございます」

「あぁいえ、大丈夫そうなら良かっ……」


軽く会釈をして立ち上がろうとした男に合わせて、百合も立ち上がり……かけたところで、ずっと正座をしていた足にうまく力が入らず、グラッと体が揺れた。
反射的に男の腕が、百合の背中を支える。


「おっと」

「っ!す、みませ」


咄嗟に大きな声が出る。半ば抱き抱えられるような形になった体勢に動揺し、体が萎縮して固まる。

そのまま1秒、2秒、……と、沈黙が流れた。
回された男の腕の体温が背中から伝わってくる。

百合は、顔を上げる事ができない。


「あの」


辛うじて呻き声を漏らすのと同時に、男の頭がふわりと近づく気配がした。


「いや、あの……待っ……」


唇が塞がれ、百合の情けない声が遮られる。
何をしている?これは、


「っ……!」


男の唇が柔らかく百合の唇を食む。
百合が後ずさるよりも男の体が迫り、壁と男の体にぎゅっと押し込められる体勢になっていく。

突然の出来事に百合の思考が停止したその時、
パシャ、と電子音が玄関に鳴り響いた。


「っ……!?え」

「ン……。あー、ちゃんと撮れてますね」


男が手元のスマートフォンに視線を落とす。
液晶画面には、確かに唇を重ねている百合と男の姿が収められていた。
百合の体からザァッと血の気が引く。


「何で撮ったんですか……!?それ、消してっ……!」

「ごめんなさい、ちょっと魔が差して」


反射的に男の腕を掴むが、男はスマートフォンをさらっと自分のポケットの中に隠してしまう。
愕然とその顔を見上げると、色素の薄い琥珀色の瞳が、満足そうにこちらを見下ろしていた。


「梶原さん。僕のこと知ってますよね。
 毎朝僕のマンションの前通る時に、一瞬視線来ますもんね」


百合の苗字をはっきりと告げ、柔らかく、楽しそうな声色で続ける男。


「先週くらいでしたっけ。駅前のスーパーでも出くわしましたよね。
 あの時なんだか旦那さんが機嫌悪そうでしたけど、大丈夫でした?」


可愛いこぶるように、首を傾げる。艷やかな黒髪がふわりと揺れる。


「別にそんな調べたりしてるわけじゃないですよ。
 ただ、ご近所に綺麗なお姉さんがいるなーって。
 少しこちらのこと意識してそうだったから、喋ってみたいなって思っただけです」


『喋ってみたいなと思った』から?

百合の家の傍で、百合が近づいてくるのと同時に、ふらりと蹲った男の姿を思い返す。


「こ……困ります!私あの、そんなつもりじゃっ……」

「そうですね。これは完全に僕の強○猥褻ですからねー。
 良かったら画像お渡ししますよ。
 『家に男入れたらいきなりキスされた』って旦那さんに相談していただいて、警察に持っていくなり何なりしてもらっても」


つらつらと繰り出される男の言葉が理解できない。
出来るわけがない。
『男を家に入れている』時点で罪を犯している。
その罪を告白して夫に激怒される気概が百合にあるのか。
男はそれを理解しているような表情で、ふわりと告げてくる。


「友達になりません?
 たまにお昼に会ってお茶するくらいの、お友達」

「ダメです、それは……」

「……そっか。じゃあごめんなさい、僕『いきなりこんな失礼なことをしてしまいました』って旦那さんにお詫びしないとですね」

「ち、がくて……!それもダメじゃないですか……!!」


悲鳴に近い、百合の声が漏れる。
男の腕を強く掴むが、男は微動だにしない。してくれない。


「梶原さん。ですよね?表札に書いてあった。
 下のお名前は?」


10秒、20秒、沈黙が流れる。
玄関の外から、道向こうの国道を走る救急車の音が僅かに響き、遠ざかって消えていく。
男の腕を掴んでいた百合の手がふらりと降ろされ、か細い声が漏れた。


「…………。
 百合……です……」

「へぇ。百合さん……」


満足したように、ふふ、と笑いを漏らす男。


「高山です。これからよろしくお願いしますね」

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紅差し 2023/01/18 21:54

【本編補足】千乃美月の粘膜催○《先輩の壊し方編》


https://www.dlsite.com/girls/work/=/product_id/RJ01003800.html

作品『千乃美月の粘膜催○《先輩の壊し方編》』の補足記事になります。

音声を作る際には、いつもキャラのプロフィールとか前後のストーリーを
がっつり固めるタイプなのですが、それを全て販売データに入れてしまうと
情報過多になってリスナーさんが疲れてしまう気がするので
【販売データはシンプルに+補足記事でその他の情報を】というスタイルでやらせてもらってます。

よろしくお願いいたします!



千乃美月について


■ プロフィール
名前 :千乃美月(せんの みづき)
年齢 :24歳
誕生日:9月15日(乙女座)
身長 :176cm
学歴 :公立小学校、私立男子中高、私立大学(文学部心理学科)、大学院卒
趣味 :映画、読書、日々の生活、先輩が喜ぶこと

■生い立ち
パパは教会の牧師さん。体格が良くて元気で優しい町の人気者。
ママは元水商売の女。常時フェロモン撒き散らし女。札幌のレジェンドキャバ嬢として派手な生活を送っていたが、旅行中のパパと出会って恋に落ちる。
パパを追いかけて東京に来て、今度は銀座でホステスをやりながらパパの熱烈なファンとしてボランティア活動を手伝っているうちにパパもママに恋をしてゴールイン。
生まれた子供はママによく似た美人な男の子で、パパからもママからもたいへん愛されて育ちました。

▽幼少期


美月は小さな頃からおっとり聡明な子で、パパママにも町の人にも愛されてすくすく育つ。
しかし小学生の時に上級生の女子からきゃあきゃあ言われて囲まれまくったことに疲弊して、中学からは男子校への進学を希望。
(教会としての収入は少ない家庭だったが、ママが水商売で築いた資産が潤沢に注ぎ込まれていた)

▽中高
学校生活と教会のボランティア活動を両立させながらゆるく楽しく過ごす。教室で交わされる下ネタについてはどうかと思っていたが、生々しさが無かったので「バカだなぁ」くらいで笑って流せていた。
同級生が美月のママに惚れる事件なども発生し、そのねっとり女感を「なんかキモいな……」と感じるようになって家での振る舞いが冷淡になった時期がある。「反抗期だわ」と泣くママをパパが慰めて二人でラブラブになったりしていた。

▽大学
同級生たちが突然、セックスだ飲み会だで猿のようになっていく。
美月はそのノリに一切馴染めない。「大学は勉強をする場だし、僕達は大人として社会への責任を考えていかないといけない年齢じゃないんですか?」と嫌気が差していく。
2年の春。そんな大学生活の中、先輩と出会う。


▽▽▽ここからはSSで用意しています▽▽▽

https://ci-en.dlsite.com/creator/3391/article/780296

先輩はこの事も忘れて、「何も起きていない」日常がまだしばらく続いていきます。

複数回に渡る先輩との合意セックス動画を所持している時点で《先輩と彼氏の関係をぶっ壊す》という点において美月はすでに勝ち確なので、
余裕そうに先輩に「プロポーズされたりして(笑)」と彼氏の話題を吹っ掛けたりしていましたが
それはただ余裕だからというだけではなくて、美月に「プロポーズされたりして(笑)」と言われた時の
先輩の反応がまんざらでもないのか(結局彼氏が好きなのか)それとも気まずそうなのか(美月に気があるのか)を逐一観察するために必要な探りでもあって
そうやって恋に執着してしまっている男の姿、オモロすぎる……と思いながら制作した千乃くんでした。



初時チェリーさんの柔らかくて爽やかながら妖艶さも滲む声質がガチ、良……と思ってオファーをさせていただいて、本当に理想通りの千乃声帯にしていただけました。

初めて起用の声優さんということで色々緊張もあったのですが、初時さんはお芝居にすごく真摯な方で、初時さんファンの方も作品に対して「楽しみ」と言って下さったり購入後色々と感想を述べてくださる方が多くて、とても助かりました。ありがとうございます……!


■ 余談
千乃くんちで流れていた曲はベートーヴェンの月光第二章です。
穏やか・シンプル・ループするようなメロディが、っぽいぞ…!と思い使用させていただきました。


彼氏について


■ プロフィール
名前 :郡寺 創太(ぐんじ そうた)
年齢 :26歳
家族 :父、母、姉
趣味 :飲み会、バスケ、スニーカー収集

決して悪い人間ではない。自分と彼女の人生を幸せにするために、この現代社会をブイブイ生き抜こうとするハイスペ彼氏。

ただ、ちょっと傲慢で、ちょっと幼稚。
「他人がどれだけ俺の言うことを聞いてくれるか」で愛情を量ってしまうので、自分のメンタルが参った時やヒロインの愛情に不安を覚えた時ほど、ワガママを吐いてヒロインを振り回してしまう。
本人もそれは自覚しているが、「それで俺のテンションが復活したら、また格好良くて頼れるハイスペ彼氏として彼女を幸せにしてやってれば問題ないだろ」と思っている。
それをやられる方の彼女はどうかな。女の子はちっちゃい不満がちょっとずつ蓄積していってある日ひょんなことで限界を迎えたりしちゃうので、ちょっと危ないんじゃない……?と周囲の女に突っ込まれたりもするが、
「こいつはそんなダルい女じゃないから」とヒロインを見くびっ褒めてみせたりしてる。

創太が浮気前科ありかどうかは、ヒロイン(リスナーさん)はわからない事なので、こちらから明示することは当分ありません。
長年付き合ってきた彼ピッピを信じるか、信じれなくて千乃に行くかは……ヒロイン(リスナーさん)の気持ち次第です!


お礼

こんな感じの本作を手にとって下さった皆様、本当にありがとうございました。
ヒロインと彼ピの関係に焦点を当てると「どうすんだこれ……(困惑)」になり
千乃くんのイカれっぷりに焦点を当てると露悪的な笑いを楽しめ
あと普通に千乃くんのセックスはどエロいという満足感もあり、みたいな
ごちゃごちゃに楽しんでもらえる作品になればいいなと思って作らせていただきました。

何年も同人音声界隈に居座ってサークルさんやリスナーさんの出入りを見ていると
「うちの作風はもう今のがるまにユーザーには馴染まないんだろうなぁ」と思ってしまって
わりと引退気分で最後に千乃くんをとリリースしてみたのですが、
思った以上に反響をいただけていて、本当に嬉しいです。


突然粘度の高い話をしますが
個人で同人音声作ってる人間の会合とかで話をすると、最近すごく
「ランキング入りするには売れ線を気にして作らないといけないのがつらい」とか
「企業が参入してきて商売がメインの場になっちゃったのが悲しい」という話を聞くんですね。

個人がどれだけ趣味で作品を作るとはいっても、どうしたって
他の作品との売れ行きの差や企業サークルとの資本力の差は目についてしまって
「もっと売れやすいタイトル、売れやすいイラスト、売れやすい声優、売れやすい内容にしなきゃ」と追ってるうちに
なんか自分の個性っていらないのかな?って思ってしまったり、最近の同人音声界隈ってどうなの……と辛くなってしまう事ってすごく多くて、
それでも続けられてるのって「自分の好きなもの作れて楽しい」という思いと
「リスナーさんに買ってもらったりレビューしてもらえて嬉しい」という思いからなんですね。少なくとも私の周囲の、趣味で同人音声作ってる人達はそういう考えの人が多いです。

つまり何が言いたいかというと
レビューも、応援コメントも、感想ツイートも全部ガチで感謝 ありがとう……
リスナーさんが思ってるのの百倍、こちらは喜んでおります。一つ一つの言葉が本当に一生の宝物です……。



それと価格設定について、
ちょくちょく「安すぎて心配になる」的な事を仰っていただけるのですが、
うちは声優さん以外の絵とかシナリオとか編集とかは全部一人でやってて
制作費かかってないので、全然問題ないです!!
だから見劣りする絵で売れづらくなるのでは……とか考えると全く胸張って言えることではないですが……)

これも個人サークルの同人音声全盛期の
60分770円とかの作品を気軽に買える時代が好きだった人間なので、
手に取りやすい低価格で売ることで、リスナーさん同士のコミュニケーションツールとして使ってもらえたらいいなーと思ってる次第です。
「シチュボを通して恋バナをする」ってめちゃくちゃ楽しい娯楽だと思うので、いっぱい適当に使ってやってください!

(あと今回はそもそも【タイパがいい】をテーマにして作った作品なので……。
 前に談話室高山3を作った時に「短尺でもどエロに出来るじゃん!」と思って、
 今回はシンプルに削ぎ落とした短尺&低価格ながらリピートしやすく、
 リピートするほどシナリオの内容とリスナーさんの状況がシンクロしていく……という出来に
 なれたらいいな〜〜と考えながら作りました。どうでしたでしょうか……)



以上、今回はこんな感じでした!
なんかタイトルの雰囲気から「続編ありますよね?」と言及していただく事が多いのですが
正直めっちゃ未定(内容ぜんぜん考えてない)
でも自分でもいつか出来たら嬉しいね〜〜!とは思っています。
いずれにせよ、現時点で千乃くんが色々な方に面白おかしく思ってもらえてる時点で
120%満足できてて、同人音声作ってて良かったなぁとすごくポジティブになれております。これからも元気にやっていきたいです。

お手にとって下さった方、本当にありがとうございました!



■余談
補足記事、いつも「作業中に聴いてた曲」を書いてるんですが
千乃くんはなんだかすごい事になっちゃったぞ……なプレイリストに…なっちゃった……

主にこの数曲をループしながらシナリオとか絵を描いてました 統一感なくて怖すぎ

綺麗なのか汚いのか、正気なのか狂ってるのか、よくわかんないね千乃くんは!


ヒロインについて(閲覧しなくても大丈夫)

項目最後に持ってきました。
シチュボを作る上で、自分はどうしても「想定のヒロイン像」を作ってしまうので
プロフィールやキャラデザ画像があるにはある……

あるにはあるんですが、「自分自身&千乃くんとのシチュボ」として
夢女視点で作品を楽しんでくださった方へは、
その楽しみ方を一番大切にしてほしいなと思っています。

なのでここから述べるヒロイン像はあくまで一例として、
見てもかまわない人は見る
見る必要がない人は見ない

という感じで各々ご査収いただければと思います……!





















「可愛いものが好きだけど、男ウケはあんまり考えてない」タイプの
さっぱりおっとりカジュアル女子だとええなと思ってます。
でも脱ぐと結構おっぱいがぽよん…(マシュマロ系たわわ…)だとエロくて好き

大学のしょうもない学生たちに辟易していた千乃くんが
「すごくピュアで可愛い人」として出会ったのに
千乃が苦手なタイプの男と付き合ってたので「結局そっち側の人なのか……」と幻滅されて
でも千乃くんは先輩と過ごした時間の安らぎや楽しさを忘れられなくて、
そして久しぶりに再会した先輩は
「相変わらずあの男と付き合っていて」「でも僕が好きな先輩のままで」
千乃くんはもう先輩のことがわからない……になってるうちに狂気が増していったのだと思います。

あと先輩はなんかイジりがいがあるリアクションをしてくれるので
催○療法ごっこ(笑)とか遊んでるうちに楽しくなっちゃったのもある。



先輩入りで創太のキャラ画像を用意しちゃったのでこれも。


創太かわいそうなんだけど自業自得な気もするし、
いやフツーの男子なんてこんなもん(むしろ創太はハイスペ頑張ってるしエライよ!)
という気もします。
創太は創太で幸せになれたらいいよねと思います。その相手が先輩なのかどうかは別として……
  • アイコン
    みなこ。 ID00776600
    全部すごく好きなので、これからも活動してて欲しいです…
  • アイコン
    satounishiki ID00364065
    紅差しさんの作品、私は大好きです!作風という個性は宝です!!

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紅差し 2023/01/13 21:57

手記・千乃美月の粘膜催○《あなたと出会った頃のことから、現在(いま)のことまで》

音声作品「千乃美月の粘膜催○《先輩の壊し方編》

の、おまけデータとして同梱しようと用意してた、特典SSです。

同梱しなかったのは「ヒロインの台詞や大学生活のことが書いてあるので、ヒロイン=自分(もしくは自分流のヒロイン)として音声を楽しんでくれた人には蛇足になるかも」というのが理由です。

逆に「ヒロイン像が明確になってきても問題ない、美月とヒロインの顛末を知りたい」と思ってくださる方は、このままお進みいただければと思います。

「まだ音声買ってないんだよね〜〜」という方にはめちゃめちゃネタバレになりますが、これだけ先にお読みいただいても大丈夫です。


リスナーさんそれぞれのお好きな形でどうぞ!







先輩は、不快な女だった。

俺が大学二年の春。
金曜一限・東欧文化史というろくに生徒の集まらないコマの教室に、
先輩はチャイムぎりぎりに入室し、俺の隣の席に座ってきた。

講師がプリントを配る中、先輩は突然ゴソゴソと鞄を漁り始め、落ち着きなく辺りを見回し始めた。
その様子を察して俺が無言でシャーペンを差し出すと、先輩はぱっと視線をこちらに向けてお礼を言い、たまらない表情で微笑んだ。
「ペンケース丸ごと忘れちゃって」と囁いた声の柔らかさが、未だに耳に残っている。


それから先輩と俺は、自然といつも隣の席に座るようになった。
授業が始まるまでの数分間で他愛のない雑談をして、先輩はもう四年生で週に二日程度しか大学に来ていないこと、だけど児童文学が好きで、絵本出版社出の講師が担当するこの授業を趣味で受けにきているのだということを知った。

俺が教会の息子で、児童養護施設へのボランティア活動が多い兼ね合いで同じように児童文学や絵本に造詣が深いことを告げると、先輩はぱっと明るい顔をして、あれは知ってるか、これは知ってるかと一つ一つ尋ねてきて、俺は何だか笑ってしまった。

それから、俺の姿を見つける度に微笑んで手を振る人懐っこさとか、
作文は苦手だと難儀しながらも授業の感想レポートを書く一生懸命さとか、
週に一度、数分間接するだけで伝わってくる先輩の人間性に、俺は、ゆっくりと惹かれていった。



大学二年の夏、前期の試験が終了した頃。
俺たちは講師の展示会の手伝いに呼ばれて、丸一日を神保町の画廊で過ごした。
先輩はすっかり単位を取り終えたものの、就活の方が大変なのだと苦笑していた。
であれば俺と先輩はもう大学で話す機会はなく、わざわざ連絡を取り合うでもない繋がりは、今日で終わる。

それは嫌だと思った。
これからもわざわざ連絡を取り合って会いたいのだと告げようとした瞬間、
いかにも気の強そうな顔立ちをしたスーツ姿の男が、先輩の元に駆け寄ってきた。
男は、どこどこの最終面接に通っただのと興奮した様子で話し、先輩も立ち上がって喜び、二人はしっかりと手を握り合っていた。

何が何だか訳がわからないまま呆然としていると、先輩は普段通りの柔らかい笑みでその男を「恋人」だと俺に紹介し、俺のことを「一緒の授業を受けてた後輩」だとその男に紹介した。
だから先輩のことを、不快な女だと思ってしまった。



先輩は、単位を取り終わって就活が大変だから大学に来なくなる……なんて事はなかった。
意識的に構内に目を配ると、先輩はよくスーツ姿で就活センターに籠もっていて、その傍らにはいつもあの男がいた。余裕ぶった声色で、ああしろこうしろと上から目線で講釈を垂れているようだった。
混み合う学食で、知らずしらず俺の後ろのテーブルに座った二人が京都旅行の話をし始めた時もあって、吐きそうな気分になったことを今でもよく覚えている。


結局俺と先輩はそれっきり関わることはなく、先輩が卒業してから、俺は恋人を作った。
これは先輩とは雰囲気が正反対の、社会人の落ち着いた女性で、
何ら問題なく交際を続けていたが、電気を消してセックスしている最中、不意に、どうしてこの人に惹かれたのかに気づいてしまった。
先輩とよく似た声をしている。
それに気づいた翌朝、その人とは別れた。


全部、学生としてはありがちな話で、何てことはない。
俺は両親が残していった教会でひとり暮らしながら大学院へ進学し、休日はボランティア活動に従事する平穏な日々を送っていた。



それが、去年の12月に、突然近所のスーパーで先輩と再会した。
あの男と並んで食材でいっぱいのエコバッグを手に提げ、先輩は昔と変わらない屈託のない笑顔で
「最近向こうのマンションに引っ越してきた」
「千乃くんの教会ってこの町にあったんだ」
と話しかけてきて、俺はとっさに横の掲示板に貼られていた、地区のクリスマスバザーの知らせを指さした。
「教会でも催しがあるからよかったら遊びに来てください」と。



先輩は、バザーには一人で来た。
彼氏はどうしたのかと聞いたら「こういうのはちょっと苦手みたいで」と苦笑して、言った直後にハッとして「ごめん」と平謝りしてきた。その迂闊さに、出会った日の光景がフラッシュバックして笑ってしまった。
先輩はそれから自治会の人間に挨拶をしたり、小学生に混ざって松ぼっくりのリースを作ったりしていて、女児にああだこうだ指示されながら屈託なく笑う先輩のその柔らかそうな唇に、俺は陰茎をぶち込んでやりたいと思った。


それから先輩は、何度もボランティアの手伝いに来てくれるようになった。
俺はいたって普通の態度で接した。そのうち、昔以上に先輩が俺に心を開いていってくれるのが、手に取るようにわかった。
だって俺は曲がりなりにもカウンセラーとして対話のプロになっていたし、先輩と彼氏のSNSをずっと観察していて、二人の価値観はどこか噛み合ってないことを知っていたから。
(価値観が噛み合ってないのに一緒に居続けているということは、二人の間にそれ以上の愛情があるのかもしれないが)


先週は、養護施設の女の子が泣いて帰ってきた。
仲の良い男子と遊んでいた所を、クラスメイトに「付き合ってるんだ」と冷やかされたらしい。
男の子と二人で遊んだら変なのか、友達になれないのかと泣く女の子に、先輩は
「そんな事ないよ、お姉さんと千乃くんだって友達だよ」
と慰めの言葉をかけていた。


ボランティアが終わった後、いつもみたいに俺の部屋で談笑をして、俺が最近催○療法を学んでいることを告げると先輩は訝しんで笑ったので、物は試しと遊び始め、俺は懇切丁寧に段取りを踏んでいった。
暗示をかけられた先輩の意識はあやふやになり、再び覚醒した時には、つい今しがたまで俺と交わした会話のことを全く忘れ去っていた。





今日も俺の部屋で、俺はまた、先輩に催○療法の実践練習に協力してほしいと頼んだ。
次第に先輩の瞳には揺らぎが滲んで、手足は脱力していた。
キスをした。特に抵抗がなく、舌を差し入れた。先輩の唇からは僅かに甘い声が漏れた。
しばらくして、先輩の肩がビクリと跳ねたので慌てて体を離すと、先輩は不思議そうに辺りを見回し、「私いま何してたっけ?」と告げた。


———————————


ノートにガリガリと万年筆を走らせていた手が、そこで止まった。
頭を整理する為に書き始めた筈が、逆に気が高ぶってしまっていると気付き、美月は筆を置いた。
机上ではキャンドルライトの小さな灯りがゆらゆらと揺れている。
深く息を吐き、傍らのスマートフォンを手に取る。

女からは『今日もお疲れ様でした、来週も多分お手伝い行けるよ〜』といつもの調子のメッセージが入っていた。
SNSを開けば、その女の恋人の、会社の先輩からどこぞの予約困難店の焼肉をご馳走になっただのと下らない価値観を掲げる投稿が目に入った。



***



美月は目の前の女を見下ろしながら、呟く。

「彼氏さんとは、最近どうですか?
 学生の時は、相当仲良さそうに見えましたけど」
「まぁ、ぼちぼちかな〜……
 何年も付き合うと、流石に落ち着いてくるよね」

「……あんまり、良い回答じゃないですね」
「あーー……」

女は息を震わせ、小さな声で呻いた。

「向こうがもう冷めてるのかも、って思うことがよくあって……」
「どんな風に」
「うぅん……単純に、昔よりも優しくしてくれなくなった、っていうか……
 家事も全く手伝ってくれなくなっちゃったし……。
 いや、実際、向こうは仕事忙しくて疲れてるんだから、それは私の気持ちの問題だよね。
 良い人だよ。だから一緒に居るんだし」

恋人の不満を口にしたかと思えば、すぐに撤回して擁護する。
波風立たないように。喧嘩にならないように。この女は普段からそうやって全てを飲み込んで、あの下らない男に愛情を与えているのだろう。


(かわいい、先輩)


まるで哀れな子羊のような女の髪に触れそうになった瞬間、
女は突然「あっ」と声を上げて、美月の顔を見た。

「この話、前にもしたっけ?
 最近は職場の同期の子と仲良いみたいなんだけど……
 その子のインスタの投稿で気づいたんだけど、
 二人で残業して朝まで帰ってこなかった事があってね……」
「マジですか。それ、ちゃんと何してたのか聞きました?」

まるで女友達の他愛ない会話のように。
美月の言葉を受けて、女はへらっと曖昧に苦笑した。

「聞けない、怖くて。本当にずっと仕事してたのかも、しれないし……。
 でも、浮気って本当よくないなって思った。
 されたのかもって思っただけで、心臓がギュッとして……」

そう苦笑いする女を見下ろし、美月は深く息を吐く。
女の白い下腹部を、指先でぐっと押さえつけた。


「じゃあ、いま僕と先輩は、何してるんでしょうね……っ?」


美月のその言葉と共に、現実の出来事に意識が引き戻され、女の目がぎょっと見開かれた。

「っあ……?え?なにこれ待っ……て?
 はぇ、ぁイク、イくイくイくっっ!♡♡」

根本まで深く挿入され、子宮口をトントンと刺激され続けていた肉体の快感を女の脳がやっと知覚する。
訳もわからないまま腰が跳ね、びしゃりと潮が吹き出した。

「ぁ、はぁっ……!♡
 はっ……はっ……ぇっ?あれっ……?」

「家事を手伝ってくれないのは『疲れてるだろうから仕方ない』とか、
 女と朝帰りしたら『仕事してたのかもしれない』とか。
 あなたいつもそうやって彼氏のこと庇ってばかりですけど、
 僕からしたらその行動が発生してる時点で
 ただのクソ男としか思えないんですよ」

「え……?せ……んの、くん……?」

「そう。今あなたと繋がっているのは、僕。」

女の手を取り、自分の頬にそっと這わせる。
美月はチラリと目線を上げ、本棚の奥に立てかけてあるスマートフォンがこちらを向き、二人の姿を録画していることを確認する。
まるで恋人同士のように、甘く深く繋がっている二人の姿を。

「せんぱい。
 好き、って言って。
 僕を彼氏にする、って、言って」

「はっ……、す、き……?♡
 ぼくを、かれしに……する……♡」

「あは、間違えた。
 千乃くんを彼氏にする、だった(笑)」

鎌首をもたげ、びくびくと脈打っている陰茎を再度女の割れ目に沈ませていく。
美月の体の下で女の悲鳴が上がった。快感で蕩けたあやふやな叫び声だった。

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紅差し 2022/12/13 20:12

新作の予告を出しました

https://www.dlsite.com/girls/announce/=/product_id/RJ01003800.html

簡素!

あんまり情報盛ってもお客さん疲れさせちゃうんじゃないと思ったので、
今回はシンプルに、活動初期を彷彿とさせる感じで出そうとしています。
尺も短めです。多分30〜40分くらい。
そのぶん価格もお手頃めなので、おやつ一個買う感覚で手に取っていただけたら幸いです。

収録はもう終わっていて、後は自分で編集頑張るだけなので
藤崎の身に何も起きなければおそらく年明け頃にリリースします。
初時チェリーさんお初で色々ご協力いただきました。柔らか妖艶ボイス、めちゃめちゃめちゃめちゃ聴き応えあるんじゃないかなと思います!
どうぞよろしくお願いいたします。





しかし、水面下でちょくちょく人の手伝いをしているので
自分的には常に何かしら作ってる気分だったのですが、自サークルでの新キャラは
2017年のかつて王子様だったもの以来5年ぶりの登場なんですね……。
作るのも嗜むのもゆっくりじっくりやりたいタイプのオタクなので
現代社会の消費スピードに一切ついていけなくて死ぞとグロッキーになる日もありましたが、
最近は作る内容も量もマイペースで楽しいのが一番じゃんねとかなり前向きになってきました。
いつもいいねとかレビューとかくれるフォロワー、本当にありがとう
ここまで来たらサークル10周年までだらだらやっていきたい所存です(ほんまか?)

  • アイコン
    み❄️ ID01214360
    最高でした!素敵な作品をありがとうございます!

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紅差し 2022/09/22 00:25

【本編補足】浮気ごっこ、しましょう

談話室の高山獏×お姉さんのお話第3弾「浮気ごっこ、しましょう」出ました。


「音声じゃなくてノベルなんだ……」と残念がられた事でしょう。私もそう思います。
なんか突発的に「今書いて今出したい」という気持ちに駆られたのと、
談話室高山とお姉さんの生活と関係性が進展する話だったので、ヒロインの言動も明確に描写したくてのノベルです……!

※以下、作品のネタバレを含む話になります※


▼はじめに
この作品は、高山とお姉さんが結婚する前日譚のお話になります。
「いやキャラが結婚するならその部分を描写せえよ」という感じですが、
なんか、そこの直接的な描写よりも、結婚できるほどに高山とお姉さんの関係が深まっていく経過を書きたくて……。


▼時系列
ボイス1【可哀想な子だと思ったから〜】が初めて二人が出会った日のこと。
偶然自分の占い屋に迷い込んできたお姉さんがタイプの女だったので、遊びでセックスした高山。

そこから、週末に会えばふんわりとした世間話とセックスをする仲に。
お姉さんは高山に強く惹かれているものの、自分のことは「所詮セフレ」とわきまえていた。
そんな時にボイス2【僕、ヤるために会ってる訳じゃ〜】のイベントが発生。
高山から、あらためて「僕たち付き合いませんか?ちゃんと言ってなかったので」と告げられることで、正式に二人は恋人関係へ。

ただし、高山は自分の本当の姿(違法な植物を栽培し、その成分で客の頭を溶かして金銭を得ていること)はお姉さんには一切打ち明けません。
お姉さんは、平均的な倫理の社会で育ってきたお嬢さんなので、知られたら普通にドン引かれるだろう、という判断で。
お姉さんを自宅に迎え入れる時は、栽培部屋には鍵をかけて「汚い物置部屋なので……」と立ち入りを禁止していました。
余談ですが高山×おねのお話は「青ひげ」と「人魚姫」を一部モチーフにしています

そんな感じで高山の一番黒い面は隠されながらも、高山とお姉さんの交際は至って順調に、喧嘩など一切起こらず経過していきます。
なにせ高山もお姉さんも金銭にはそこそこ余裕があるので、ふいに海外旅行にも行ったりする。
ホテルのチェックイン時に高山が「新倉正孝」とサインする姿に「え!!?!?」と声を上げるお姉さんに「まぁ、呼び方は今まで通り高山さんでいいですよ」と笑う高山。

あと、高山宅の近所には吉田くんという中学生男子が住んでいるのですが、破綻した母子家庭で、母親の彼氏によって暴力を振るわれることもある為、高山が気にかけてちょくちょく匿ったり、面倒を見てあげています。
ちょっと重い話なので、高山は最初そのことをお姉さんには共有していなくて、ちょっと状況が落ち着いた頃に
小説【高山とお姉さんが骨董市に出る話】でお姉さんが吉田くんの存在を知り、そのあとに改めて紹介された感じです。

ただ相変わらず高山の人間関係は謎が多いまま、お姉さんは高山の特異な生き方に対して「なんて自分は退屈な人間なんだろう」と劣等感を抱いたまま交際2年が経過したのが本作【浮気ごっこ、しましょう】。
高山はお姉さんのために占い屋を廃業して植物も処分。
今作のプチ騒動(高山浮気疑惑)をきっかけに、お姉さんは高山にもうちょっと自分のモヤモヤをはっきり伝えられるようになって、後日「あの、高山さんって、実際に結婚願望とかって、あったりしますか……?」と切り出すのでした。
(それまでは外で夫婦扱いされる事があっても、「結婚をせがむアラサー女」と思われたくなくて切り出せなかった)


「結婚、したいんですか?」と笑う高山。
「いや、私は……両親からの圧力がすごくて。2年もどんな男と付き合ってるんだって、最近キツく言われるようになってきて……」
「そうなんですか?それは嫌ですね。じゃあパーッと挨拶して片付けちゃいましょうか。今ちょうど髪も黒いですしね(笑)」
とかなり軽いノリ、かつグイグイ話が進められると可愛いなと思います。

で実家凸したら、お姉さんの親は高山の学歴とか自営業とかすごく嫌がるんでしょうけど高山はシレッと預金額を提示して黙らせそうな気がします。
なんか愛想良いのにヤバ圧力みたいな雰囲気に気圧されて、高山とお姉さんの人生に口を挟めなくなるおね両親。高山は自分の生育環境的に「子供を抑圧する両親」をかなり軽蔑してるのでさらっとお姉さんをかすめとって、高山宅に住まわせて入籍届を出す。

お姉さんが「高山さんと結婚するんだ……」としみじみ実感するのは、高山宅にお引越ししてきた日だと可愛いですね。お姉さんに割り当てられた部屋は、かつてあの植物を栽培していた高山思い出の部屋や!


▼山野について
別の世界線(人間牧場高山)では、高山を支える社員さんでありましたが、談話室の世界線だと高校時代のマブダチです。
高校を卒業して家を出た山野は新宿二丁目へ。高山は小岩へ。
ヘアメイクの勉強をしながら身体改造を進める山野。
花屋でバイトしながらこの先の悪い商売を算段する高山。
お互い実際どんな異様な暮らしをしているかは明言しないけど、それでも何となく「こいつは信用できるんだよな」と居心地の良さを覚えて友人関係を続けている二人、という設定です。


▼作業中聴いてた曲
https://youtu.be/5o88SBdiums
甘くてぬるい日常。
こういうメロウな女性ボーカルR&B大好きなので、もしお勧めあったら教えていただきたいです……!

https://youtu.be/Mer7NWULAAA
ちょっと不気味だけど綺麗で心地いい曲。balming tigar、かなり推しピです


という感じの突発ノベルでした。もうここまで来るとよほどのマニアなお客さんしか買わないやろ……!と思っています。音声作品でないにも関わらず購入してくださった方、本当にありがとうございました!
結構これで一段落ついたんじゃない……?と思いますが、また突発的に高山作りたくなる日も来るかもしれません。なによりボイスで欲しい(本当に)

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