シナリオは悪くないはず…
玉響が語った、昔の話・・・・。
そう、これは、昔の、、大昔の話じゃ・・・・斬魔や巫女などが存在するより更に昔・・・・。
神、、そう人々から呼ばれていた者がおった、鬼や妖魔の中にもそう呼ばれる者がおった。
真っ白な毛をもつ大きな狼神と呼ばれる者も、その内の一つじゃった・・・・。
じゃが、その神は人を裏切り、物の怪の側についた。
そのことを人々は、唄にした・・・・。
その昔、神、と人々が崇めた白狼がいた
だが、その神は人と敵対した・・・・。
人々はその神と、神が味方した物の怪達と戦い
堕ちた神をこの世から追い出した。
その神と呼ばれし者は人々から逃げ延び
今もどこかで物の怪と共に生きている・・・・。
こんな唄じゃ、、、だが、、この唄には間違いがある・・・・
先に神に敵対したのは、人じゃった・・・・。
物の怪の中には人を喰らう者や人に害をなす者もいた、されど、全てではない、寧ろそれは一部の物の怪だけじゃった。
そんな物の怪をその神と呼ばれた狼は退治していた。
にもかかわらず、やがて、人はその物の怪達だけではなく、全ての人在らざる者を迫害したのじゃ
最初こそ、人のする行いを止めるようにと言ていただけのその狼も、迫害され無残に殺されていく物の怪を見ていることが出来ずに物の怪を護る為に、逃げ隠れさせるようにしたのじゃ
それを知った人々はその神を敵だと、判断したのじゃ・・・・。
人々に敵とされたその狼は、人々から逃げ、物の怪と共に、人目に触れぬ場所へ隠れ住んだのじゃ・・・・。
それでも、、人は諦めなかった、、必要に、その狼と物の怪を探しだそうとした。
そして、見つけだすと刃を向けてきた・・・・その人の手から逃れ、また隠れ住む・・・・。
その繰り返し、そのたびに、共に逃げてきた物の怪の数もすくなくなった・・・・。
やがて、狼の力も弱っていった・・・・神と人々から言われ、その信仰を力にしていたその狼はやがて自らの傷すらも癒すことが出来ぬようになった・・・・。
それでも、物の怪達はその狼についていった・・・・人々に見つかる度に物の怪は殺され少なくなっていった、、なのに、狼は人に攻撃をしようとしなかった・・・・ただ鏡にて物の怪を護り、本来ならば打ち払うために使う剣で、人々からの刃を受けて自らを護るだけじゃった・・・・。
それでも、それでも尚、物の怪達は狼についていった・・・・不平の一つも言わずに・・・・。
やがてまた、隠れる場所を見つけ、、そこで一人の少女とであった・・・・。
その少女はその狼や物の怪達を恐れもせず、迫害もしなかった・・・・。
毎日のように現れては、傷ついた狼と物の怪達の手当てをし、ときに食べ物なども持ってきてくれた・・・・。
いつまでも平穏な日々が続けば良いと、、思った・・・・じゃが、狼は少女に言った、やがて人々がここを見つけやってくるだろう、そのときに自分達と一緒にいるところを見られると人の世界にいられなくなる、と・・・・。
それでも少女は微笑みながら、言うた。
傷つけられているのをみて、それを放っておくことはできないと・・・・また物の怪と一緒に生きていくことが出来ると、昔からそうしてきたのだから、と・・・・。
だが狼は知っていた、もはや人は人でなく、、人と人の間にしか生きられぬ存在となっていることを・・・・そのことを少女に話した。
それでも、少女は狼と物の怪たちの住みかに訪れ続けた。
そのたびに、、、狼も物の怪達も、少女に自分達には関わらない方が良いと、言うた・・・・。
だが、、それでも・・・・やがて狼も物の怪も・・・・こんな少女がいるならまた人を信じてもいいかもしれないと、、淡い、、、淡い希望を抱いのじゃ・・・・。
しかし、、、、その希望は崩れ去った・・・・。
遂にその場所が人々に知られてしまったのじゃ、人々は狼の息の根を止め物の怪を根絶やしにしようと襲い掛かってきおった。
少女の手当てのおかげである程度の傷は癒えていたが、人の信じる力を糧にしていた狼は力を失い、長い逃亡の果てに弱りきっていた・・・・それでも、物の怪を護ろうと人々の向けてきた刃を
受け続けたのじゃ・・・・。
せめてもの救いは、、あの少女がその場にいなかったことじゃった・・・・。
やがて、、限界が訪れた・・・・己を護るための剣は折れ、物の怪を護るための鏡は割れてしもうた
精も根も尽き果てた狼はその身を支えることも出来ず崩れるように地に横たわった・・・・。
狼も、物の怪も自らの終りをまった・・・・。
人々は倒れた狼にとどめをさそうとした。そのときじゃったな・・・・。
あの少女が狼を護るように立ちはだかり、向かってきた人々にいうたのじゃ・・・・。
どうして争うのか、どうして何もしていない彼らを殺めようとするのかと・・・・。
人々はいうた、そいつらは人ではない、人の敵だと・・・・。
少女はいうた、昔は一緒に助け合って生きていたのに、どうしてそれができないのか・・・・。
だが、人々はそいつらは神ではない、現に我らに倒されようとしている、それこそが神ではなくまがい物である証拠、我々は騙されていたのだと・・・・。
それを聞いた少女は、、神と決めたのは人のほうだ、そうでなくても助け合って生きてきたのにそれを壊そうとするのはなぜだと、いうた
先に人を襲ってきたのは物の怪のほうだと、人々はいうた
確かに人を襲う物の怪もいる、でも、全てがそんなわけじゃない、それに人だって彼らの住みかを奪うこともある、そういったあと、人々に向かっていうた、今のあなたたちはとても醜いと・・・奪い合うことしかできないのなら、人だけになっても、次は弱い人から奪うようになる、と。
人々はいうた、奪ってなどいないと
少女はいうた、奪っているでしょう、命を、気持ちを、私はこのこ達と一緒にいたけど、このこたちは人を恨んでなんていない、、憎んでなんかいない!
人からなにかを奪おうとなんて思ってない!人のほうが彼らの命を奪って消し去ろうとしている
どうして?人の中にだって、悪い人もいる、良い人だって!なのにどうして!?
どうして人の心を正そうとせず、この子達だけ悪者にするの!?それも人を襲ったりなんてしてないこの子達を!
その内に襲うようになるさ!と、人々の誰かが言うた、、
そんなことはない・・・・そういおうとしたのじゃろうな、だが少女が発した言葉は、うっ、という、短い悲鳴だった・・・・。
少女は膝を付いて、こちらを振り返った、、胸に、矢が突き刺さっておったわ・・・・
そして苦しさを隠しながら微笑むと、、狼を護るように抱くとそのまま息絶えたのじゃ・・・・。
狼には最後の少女の笑みが、ごめんなさい、人を止められなくて、、だけど悪い人達ばかりじゃない、人を許してあげて欲しい、そう言っているように感じたのじゃ
少女を射抜いた後、人々はいうた、、物の怪の味方をするからだ、、と
少女の胸から流れる血が、狼の傷で汚れた白い毛を更に紅く染めていったのじゃ・・・・。
人々は物の怪達が隠れている場所へと行こうとした
そのとき、、倒れていた狼は立ち上がった、もう、立つ力なぞ残ってないと思っていた人々は驚愕した・・・・
それは、狼自信も同じだった・・・・傷が癒えて、、力も少し、戻っていたのじゃ・・・・
少女の血に濡れたその体を人々に向け、怒りに染まった瞳で見つめると、大きく、大きく吼えた
人々はうろたえた、だが、それでも狼を倒そうと向かってきた・・・・。
今まで人々の向かってその力を振るわなかった狼は、始めて人々にその力を使った
剣は折れ、鏡は割れ、唯一残っていた勾玉の力を人々に向けてはなった・・・・。
・・・・・・人々は恐れ慄き、逃げだした・・・・あれだけ威勢を張っていたのに、狼の只の一撃で逃げ出したのじゃ・・・・。
しかし、、狼はそれでも人を殺すことも傷つけることもしなかった・・・・。
人々が去った後、折れた剣は光となって消えた・・・・砕けた鏡も、、少女と一体となって少女と共に同じように光になって消えたのじゃ・・・・。
そして、狼は人の踏み入ることの出来ない別の空間を創ると、そこで物の怪と共に生きることにしたのじゃ・・・・。
狼に再び力を与えたのは、、少女の想いじゃ、人一人の想いでこの空間はできたのじゃ・・・・。
その狼がわらわじゃ、かつては大神、天照大神と言われておったのが、わらわじゃ。
それから暫くしてからじゃな鏡の巫女と言われる者が現れたのは、、、物の怪を護って砕けた鏡が、誰かを護りたいと想うものにその力を与えているのだろうのう。
・・・・そして鏡を再生させたのも、、恐らくはあの少女の想いなのじゃろう・・・・。
人は己とは違う者の存在を認めようとせず、人と人の間にしか生きられなくなった。
そして力のある者を恐れ滅ぼそうとするようになった・・・・。
あの鬼も、わらわと同じ思いを味わったのやも知れぬ・・・・。
わらわは人間には見切りをつけた、だが人には見切りをつけてはおらぬ、だからこうして人間の世界には生きられぬ人をこの場所に招くのじゃ
あやつが言うには、ここは楽園のようじゃな、人と物の怪が一緒に生きてゆける・・・・。
だが、わらわは人間に見切りをつけた・・・・いまの人々はわらわを必要とはしておらぬ
わらわはここに居て、ここにいる者たちを護るのが今のわらわの定めじゃ
それでも、もし人間が、陽の暖かさ、風の匂い、花の美しさ、季節の安らぎを思い出すことができるようになるのならば・・・・。
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その話を聞き、そして、鬼の最期をみた、朱が天照に聞く
「そんなに強かったのに、どうやって人間は鬼を倒したの?」
その問に、天照は空を見上げるように顔を上げ、呟くように言う
「なんの抵抗もせなんだ・・・・」
その声は、呆れた様に笑いながらも、、微かに震えていた。
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わらわがあの少女たちを招いたその日・・・まるで、わかっていたかのように、幾数百年ぶりか
懐かしい者が姿を現した・・・・。
斬魔の祖であり、この世界最期の鬼・・・・そして、全盛期のわらわですら勝ち得ぬ存在だった者
子孫である斬魔達が滅びに瀕した後でも、どこかしらで同じような強い志をもつ者と戦ってきた
その鬼が、、消えようとしていた・・・・。
「終の拠り所に選んだのが、ここか・・・・」
「最期に、話をしたくてきた」
「ちょうどよい、お前の子供たちも居るぞ」
「だから、きてみた・・・・」
「そうか・・・・」
少しの沈黙の後で、天照はその鬼に問う
「てっきり主は、戦の中で消えて逝くことを望んでおったとおもうていたのじゃが・・・」
「ここで、よいのか?」
「良くなければ、来はしない」
「主は、人間に殺され、、魂だけになってしもうた・・・・」
そう、、あれほどまでに強く、人々に恐怖を与え畏怖を唱えられたこの鬼は
もうすでに、遥か昔に人によって殺されていた・・・・自らの子孫である斬魔の者を助けるために現れたときも・・・・
そして、現代の世界にこのように姿を現しているのも、、、すべてこの鬼の魂・・・・
彼と共に戦い死んでいった者たちが、その想いと共に繋ぎ止めていた、霊魂だった・・・。
天照「霊体になりながらも、なぜそこまで人に尽くすのじゃ?」
鬼「・・・・お前と、同じだ・・・・」
その言葉に、天照はハッとして鬼を見る・・・・
嘗て、はじめて出会った時と、まったく変わらない瞳で、その鬼は天照の瞳を見据えていた
すでに半身が消えかけているその鬼は、その場にいた自分たちの子孫・・・・
朱や美鈴、そして一緒にいる詩織たちに振り返る・・・・。
振り向いた鬼の瞳に見据えられて、みなは一瞬刻が止まったような感覚をうけた
その瞳が、なぜ彼がこうまでして人と共に戦ってきたのか・・・・
すべてを物語っていた。
幾千幾万、幾千年の時を経て、鬼と恐れられた者の、、物の怪と呼ばれた者の、化け物と蔑まされながらも、、、その強さだけは敬服する者もいた・・・・鬼の・・・・
その瞳は・・・・・・・悲しいまでに穏かで、畏怖するほどの・・・・優しさを宿していた・・・・。
天照が守っている妖魔たちの住処へと続く巨大な門、その門が少しだけ開いていた
隙間から見えたのは、そこで暮らしている多くの妖魔たちの、その全てが膝を付き、消えていく鬼に頭をたれている姿だった。
絶望的なまでの強さを誇った鬼は、、最期に、、絶望的なまでの優しさを遺して消えていった
・・・・・・・・・鬼は、この世から完全に姿を消した。
しばらくの間、誰も何も言わなかった。
その沈黙を破り、鏡の巫女と呼ばれる少女が呟いた
「あんな瞳のできる彼を、、昔の人は、いいえ、私たちは殺してしまったのね・・・・」
過去形ではない言葉に言い換えて、少女はそう、呟いた・・・・。
その言葉を聞いたのか、何かの迷いを振り払うかの様な、力の篭った声で、それでも静かに天照は言う
「・・・・主らのような者たちがいる、だから、、わらわも人を見捨てられぬ」
世がうつろおうと、決して変わらない者たちがここにはいる
鬼と呼ばれた男がそうであったように、ここにいる少女たちも同じように変わらないだろう
天照は、、泣いていた・・・・その妻を夫である想磨が優しく抱きしめた・・・・。
同じ、、同じだった・・・・昔はお互いに神と呼ばれ、自分は堕ちのびて
自分よりも強かったあの男は人により殺され、その子供たちの殆どが滅ぼされた・・・・。
なのに、その男は、最期まで人を憎むことなく、信じ続け、魂だけになってまで戦い続け・・・・
遂に逝った・・・・。
なのに、わらわはどうじゃ??
・・・・いや、あの男にも、そしていま、わらわを抱きとめてくれているこの男にも・・・・気づかれておった
お前と、同じだと、、最期に鬼はいうた、、人に見切りをつけたというても、どこかで、期待していることを、待ち望んでいることを、この少女たちのような 人 がおることを・・・・。
いつか、人間が人に戻れることを・・・・。
わらわはただ待っているだけじゃったが、、あの男は畏怖としてそれを伝えたのじゃ・・・・。
人間は、、強い・・・神である者を滅ぼしたのだから・・・・間違った強さかもしれないが、確かに強い・・・・だからこそ、その強さを信じていた・・・・だが、想いの方向に変わることは無かった。
それでも鬼の魂をうつし世に留まり続ける為の糧となり、鬼の言葉を伝えるための力になったのは・・・・
他ならぬ、人の想いじゃ・・・・・・。
人間に見切りをつけた、、だが、そうじゃ、わらわは人に見切りをつけてなどおらぬのじゃ
ここに来た少女たち、そして、夫・・・・世の中にはまだ、人がいるのじゃ・・・・見捨てられるものか
わらわは、天照大神・・・・嘗て人の信仰を糧にしていた神
今は妖魔たちの力を糧としておるが、、それでも尚、人を捨てられぬ
わらわはここから動けぬ身じゃが、力を飛ばすことはできる、微々たる物だとしても、この少女たちの助けになるのなら、喜んでそうしよう・・・・。
人の温もりを、温かさを、、あのときの少女の優しさを、わらわは忘れられぬのじゃ
忘れては、ならぬのじゃ、ここに住まう、わらわの仲間たちの想いも優しさも、、捨ててはいかぬのじゃ・・・・
気づかせてくれて、ありがとう・・・・礼をいうぞ・・・・
わらわの、初恋だった者・・・・
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今作っている夏の想い出にの続きで、どこに入れようか迷っていたものなんだけれど…ストーリー的にはやっぱり悪くないと思うのだ。ルームシェアして3人で作ると意気込んで結局ダメで最後の綱をうばわれ潰れたわけだ。
他にもなんかちゃんとできているものやら途中までのやら、キャラ設定やらいろんなものが10年前に。シナリオは悪くないと言える。
絵の才能があればあればと思っているが、クオリティは捨てておいて、とりあえずシナリオだけでいくのもありかな…。
虚淵玄さんだって別に絵を描いてるわけじゃないんだろうし…。
絵の才能か…健康で文化的な最低限度の暮らしの作者、柏木はるこの新刊を読んだけれど…コロナの事もかかれていて、あのクオリティーでコロナの事をリアルタイムで描けるのに驚嘆し驚愕した。
あれもこれも欲しがりすぎるが時間もないし才能もない。シナリオは沢山あるのに、一つ作るのに10年かかってるとかただの海藻だ海の藻屑に等しい。
わかったわかった。知的障害とうつ病を抱えて生きているんだ。一生かかってても作らない人は作らないのだから、それで満足してほしいぞ、私。
とりあえず、断食4日目で少し疲れた。やることが極端だな~とは思う。運動できるようになればまた違うんだけれど、いまは、カロリー摂取を抑えるしか方法が見当たらない…。