しゅれでぃんがー 2020/01/20 21:00

歌の消えた街


 先日こみっくトレジャーに参加した時、会場内にずっと大音量で歌が流れていた。それ自体が数年来の出来事で新鮮だったのだが、流れてくる曲も懐かしい。アニソンかと思えば野猿(とんねるずが番組でやってたユニット。ウッチャンナンチャンのポケビやブラビも好きだった)が流れたり、誰が選曲したのか聞きに行きたくなったものだ。

 その中で、耳に残った曲があった。長門有希(涼宮ハルヒの憂鬱)の声優の人が歌っている、というのは分かったのだが、まったく聞いたことが無い曲だ。気になる。家に帰って調べて見た。それはこの曲だった。


茅原実里「エイミー」 MV Full Size 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』ED主題歌
(この動画はランティスが投稿している公式の動画なので、安心して聞きに行ってほしい)


 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は見たことが無いのだが、とても良い曲だと思った。せつない。アニメ内容もそうなのだろうか。そんなことを思いながらずっと聴いている。


 近年は歌というのを本当に聴かなくなった。聴く機会が無くなった、というのだろうか。テレビはニュースの偏向ぶりとNHKへの受信料を払うのが嫌すぎて見なくなり(というか、お金に困って売った。変わらず集金にこられて困っている)。カウントダウンTVとかMステとか昔は見ていたが、モーニング娘。あたりが出てきたころからランキングがおかしくなり始めて見なくなった。

 握手会チケット付きCDなんてのを売り出してから、ランキングが機能しなくなり始めた気がする。アイドルマスターシンデレラガールズの総選挙の投票権ガチャもわたしは嫌いである。何回も投票できる投票に、何の意味があるのだろうか。


 そうやってテレビから離れると、動画をネットで見るようになったが。ネットでは音楽番組のような「たくさんの曲を毎月紹介する」みたいなコンテンツをわたしは知らないので、やっぱり新しい情報が入ってこない。アニメもそんなに見なくなったとはいえ、アニメを見てるだけではやはりアニソンしか分からない。現代の音楽アーティストたちは、どうやって食べて行っているのだろうか? 純粋に興味がある。


 話が逸れた。テレビや動画を観ない時でも、なんとなく歌を聴く機会が昔はあった。そこら辺のお店の店内BGMである。覚えているのは、子どもの頃ふらりと入ったアルペンのスキーグッズショップの店内である。あそこではずっと広瀬香美がかかっていた。『ゲレンデがとけるほど恋したい』である。

 冬になるといつも聴こえてくる曲があった。小田和正『ラブ・ストーリーは突然に』。学校へ行こう(V6がやってたかな?)の企画の最後のBGMがいつもこれだったのを覚えている。最後が振って終わったのが意外過ぎて呆然だった。西川貴教(通称TM)は夏も冬も常連。身体が夏になったり、真冬に裸でネクタイのPVを思い出す。

 季節関係無い曲もある。町中がその曲でいっぱいになる。どこへ行っても聞こえてくるので、勝手に覚えてしまうのだ。そういうのが、今は無い。何故だろう、と理由を調べて見ると、ジャスラックのせいらしい。という噂がるので調べて見たが、そういうわけでもないのだろうか。とりあえずジャスラックの各種施設でのBGM利用料金のサイトを見つけたのでリンクを張っておく。
 

 まあとにかく、町中から音楽が消えてしまった。繰り返し聞くような曲、というのもここ数年の記憶では無い。冬になると聞こえてきていたような曲が、今ではもう聞こえてこない。だから新しい曲は分からないし、古い曲すら忘れられ始める。それはとても寂しいことだと思う。


 覚えてもらう、好きになってもらう。その方法で一番簡単なのは、「繰り返し聞かせ続ける」ことである。良いものは気に入られて覚えてもらえるし、嫌いなものも毎回聞かされるせいで曲を覚えてしまった、というのは多かったと思う。

 わたしも忘れられないために、毎週の更新は怠らないようにしよう。と思いながら、これを書いているのが月曜日の20時58分。人の記憶に残るのは、とても大変なことのようだ。

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