触手くんの大冒険：『ヒョイザブローの俺ちゃんに任せな！』第一回

【ヒョイザブロー】
「ようみんな、俺ちゃんだ！　元気にしてるか？　……って、俺ちゃんが誰だか知らない感じ？」

　タヌキが後ろ脚で立ち上がり、片手を上げた。

【ヒョイザブロー】
「俺ちゃんは【ヒョイザブロー】！　触手な相棒と一緒に旅をしてるおしゃべりタヌキだ！　今はそれだけ覚えといてくれよな！　今回は設定が出来上がってきたから、俺ちゃんが色んなやつにインタビューしてさらに世界観を広げようってコーナーだぜ！」

　ヒョイザブローはどこからともなくフリップを取り出した。

【ヒョイザブロー】
「今回のテーマはこれ！」

『モンスターって本当に人間を使って繁殖するの？』

【ヒョイザブロー】
「……って、俺ちゃんもなに聞くのか知らねーんだけど」

　ヒョイザブローはフリップを裏返さず、上から覗き見た。

【ヒョイザブロー】
「うぉっ……いきなりすげーネタがきたな。まあいいや。そんで、今回インタビューするのはこいつらだ！」

【ゴブリン＆コボルト】
「ゲゲゲゲ、ゲゲ！」
「コボォ……↑」

【ヒョイザブロー】
「人間じゃねーのかよ！」

【ゴブリン＆コボルト】
「ゲゲゲッゲ、ゲーゲ！」
「コボォ……↓」

【ヒョイザブロー】
「いや、初回はメインキャラが来るとおもーじゃん……って、なに言ってるか分からねーよな。俺ちゃんに任せな！」

　しばしプルプルと力んだ後、バッ！　とポーズを決めた。

【ヒョイザブロー】
「俺ちゃんのスーパー翻訳フィーーールド！！！！」※こんなことをしなくても発動します。

【ヒョイザブロー】
「よし、じゃあ頼むぜ」

【ゴブリン】
「そんなことするわけないでしょう」

【コボルト】
「だねぇ」

【ゴブリン】
「自分たちは他種族を凌○するから、他種族も自分たちを凌○するだろうとでも？　不愉快極まりない思考ですね」

【コボルト】
「そだね」

【ゴブリン】
「自分たちの性欲を発散するオモチャにするために、我々の名誉を棄損しないでいただきたいものです」

【コボルト】
「まったくだね」

【ヒョイザブロー】
「……らしいぜ。まあ一応フォローさせてもらうとだな。人間たちだってウシやブタの交尾を見ても興奮しないだろ？　モンスターも同じさ。俺ちゃんらにとっちゃ、人間もブタもウシも大差ないんだよ。そんなのに欲情しないってわけ」

【ヒョイザブロー】
「まあ相棒は人間の友だちが多いからな。嫁にしたいかどうかは知らねーけど、人間の女……というか、人型の生物のことは、けっこう好きみたいだぜ」

【ヒョイザブロー】
「今回はここまでだ！　思い付きで始めたらしいこの企画だが、コメント欄に呼んで欲しいキャラを書いてくれたら第二回以降も書くらしいぜ！　コメントくれるってことは、少なくともコメントくれた人は読んでくれるだろうから、だとさ」

【ヒョイザブロー】
「それじゃあ次回も読んでくれよな！　次もばっちり、俺ちゃんに任せな！」