しゅれでぃんがー 2021/01/04 16:02

『SHRIFT』これぞBF!

 タイトル画像と宣伝画像ですごく気になっていたのだが、時間がかかりそうなので触っていなかった。遂に触ったが、後悔。なんでもっと早くこのゲームで遊ばなかったのか……。めちゃくちゃ楽しい。

 主人公はコールドスリープから目覚めた一般人なのだが、町は五年間寝てる間に大きく様変わり。悪魔がはびこる廃墟となっているらしい。悪魔たちは男から搾精を目的に性交を強要し、中出しすると魂ごと呑み込まれて死んでしまう。主人公は悪魔(女)たちからのレ○プ(逆レ○プとは言わないよ? レ○プは男女関係無くレ○プだから)を跳ねのけつつ、研究所の外を目指す。

 アトラスの女神転生のような世界観で、舞台設定にはバイオハザード2のラクーンシティっぽさもある。良いところを詰め込んだような舞台設定。悪魔たちは主人公を殺したいわけでなく、食事の為だったり自身の本能的行動を成し遂げた結果相手が精魂尽き果てて死んでしまうだけであり。殺意がある悪魔というのはあんまりいないらしい。そうかと思えば、人肉と血を好む悪魔もいる。世界観がしっかりしていて、その情報の出し方も適切。肉厚骨太なのに脂っこくない。シナリオの調理の腕前を感じさせるゲームだ。

 チャプタークリア形式なので、物語の起承転結がしっかりしている。徐々に不安をあおりつつも設定を開示しつつ、後半で一気に急展開。見せ場がくる。状況を打開するためにギミックが提示され、それを乗り越えるとボス戦。これぞゲームの作話法、という感じで本当に勉強になる。本当にすごいなあこのゲームは。感服しますわ。作り方完璧。


 とにかく女悪魔からレ○プされてる時の恐怖感がヤバい。エロいと言えばエロいのだが、身体中というか、魂までしゃぶられてなぶられてる感じがする。背筋がぞわぞわする。悪魔のキャラデザも秀逸。エロいし綺麗だったり可愛かったりするけど、やはり悪魔。一皮むけばグロい。押し倒された時の恐怖というか、絶望感。圧倒的心細さはスチルとゲーム上の演出の賜物だ。個人的には、二章はじめに出てくるストーカー状態の悪魔が、めちゃくちゃ怖い。母性って言われてもあんな迫られ方したら震え止まらん。怖い。

 主人公はそんな悪魔たちにあへあへさせられるのだが。その姿はカッコ悪いけど、かっこいい。あんな人外たちに人外の精技を喰らわせられたらそりゃアヘるよ。それでも人として立ち向かい、抗う。その姿は紛れもなく少年ジャン○の主人公。バトル漫画の主人公だよ。立派だし、かっこいいと思う。そんな難しい造形を整理させる作品造形。この作者さんは本当にすごいね……。

 搾精のパターンも文字通り搾り取るという感じ。確かにこんなことされたら頭おかしくなっちゃうだろうなー、という攻め方がエフェクトで彩られながら見せつけられる。主人公は抵抗力と気力を戦闘コマンドで管理しつつ女悪魔たちに対抗する。体力ではなく、抵抗力。だから0になっても死にはしないが、ほとんど何も抵抗できなくなるので実質詰み。だから、どちらもコマンドですぐ半分ぐらいは回復できる。が、魅了されてたり疲弊してたら回復量が三分の一ぐらいに下がる。そうなると、相手の攻めで回復しきれなくなって押し切られてそのまま……。という状況になりやすくなる。管理のしやすさと、状態異常による管理難易度上昇がゲームシステムを作っている。

 まさしくこれこそファックでバトルしている。私は、バトルファックシステムを実装したゲームを、もしかして初めて遊んだのかもしれない。そんな風に思ってしまうくらい衝撃を受けた。あまりにも完成されたゲーム性だ。私はあえて現状選べる最高難易度のFOOD(餌、という意味らしい。チャレンジャーはまだ選べなかった)で遊んでいるが。悪魔に出会った時点で即死コンボとか喰らうぐらいムズい。でも楽しい。ゲームシステムをよく理解し、制作者が用意したヒント(クッションくんおもしろい)も読んで。さらにはアイテムをフル活用すればなんとか勝てる。アイアンメイデン二戦目に勝った時は思わずガッツポーズしたものである。三十分ぐらい戦い続けたからなあ。ハーブティー飲んでアイテム使いまくらないと勝てん。でも、悪魔と人間って本来それぐらい力の差がありそうなものだから。すごくそれっぽくて、楽しいのだ。


 悪魔を殺さなかったら、マイルームというところに悪魔が遊びに来るんだけど。そこで、悪魔たちと交流できる。具体的に言えば雑談が五種類あって、好感度によってプライベートな話が聞ける。この会話内容が世界観の補強と悪魔たち自身の造形を深める。エロシーンもレ○プじゃなく和姦になる。このギャップがとても良い。エロをコミュニケーションに落とし込んで、その悪魔たち自体が好きになってくる仕組み。面白い。それに、どのエピソードも面白くて丁寧に作られている。興味深かったり、楽しかったり。その悪魔たちが抱える秘密や苦悩なんかが見えてくると愛着が湧いてくる。アイアンメイデン可愛いね。

 悪魔を殺したらルート分岐してマルチエンドになるらしい。ので、たぶん今のルートが終わったら二週目をやることになるだろう。セーブデータが内部的に共通になってるらしく、他のセーブデータで悪魔を殺すとすべてのセーブデータで「悪魔を殺した」ということが適用されるらしい。徹底してる。


 現在二章の初めのほうを遊んでいるのだが、なんとここにきて特殊戦闘システム。『アンダーテイル』かよ! と思ってしまうくらいの衝撃。こんなにもすごい同人ゲームが存在したのか……。先が気になるし、全四章あるらしいし。ボリュームも細部の作りこみもすごい。

 このゲームは雑にクリアするのがもったいない。ひとまず一旦ここまでにして、他のクリアしやすそうなゲームを触ることにしよう。私は好きなものは最後に取っておくタイプなのだ。たぶん二週目までやるからね。

 それはそれとして、このゲームは10000DL行ってほしいので今後も応援していくぞ。

 

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