フードデリバリーU社とD社の利率の話
現金支払いで給料当日支払い状態がじつに働きやすく、Uberばかりやっていたが。最近冷静に利率の計算をしてみると、対して稼げていないことに気が付いた。一定回数の配達をこなすと追加報酬が支払われる「クエスト」という仕組みがあるのだが。これがなかなかに曲者だ。
クエストの最大インセンティブ(達成報酬のこと)は、配達90回で22900円だ。いや、この金額だったか忘れたけど。まあ20000円ぐらい。で、これを90で割ると一回辺りの配達料が出る。
22900÷90=254.444444444...
となる。だいたい一回辺り255円のボーナスが貰える。で、Uberの一回の配達料の下限は300円であり、チャリでの配達の八割ぐらいは冗談抜きで300円なので、全部の配達が300円だったと仮定しよう。するとこうなる。
300+255=555
ようするに、最大のクエストを達成すれば、Uberの配達料が555円になると考えればいい。この計算だけ見るとわりと良さげに見えるかもしれない。しかし、実際に働いてみれば分かる。チャリで期間内に90回配達するのは不可能である、と。
Uberは一週間を二つに区切ってクエストを出す。月火水木の四日と、金土日の三日。だから、四日で90回と三日で90回配達することになる。だが、一時間の鳴りの期待値は、どれだけ頑張っても最終的に一時間で2回に収束する。それが1回とか3回とかで下振れしたり上振れしたりするけれど。理論値として、一日12時間稼働したら30回行くかな……? ぐらいの期待値しか無いのだ(都道府県によっても期待値は変わる)。
夏は暑く冬は寒いフードデリバリーで、12時間外に出っぱなし。自動二輪ならまだ現実的かもしれないが。チャリでそれはよほど心が強くない限り無理だろう。めげる。その都道府県で一番栄えてる場所まで移動して粘れば、ピークタイム以外でも鳴るかもしれない。なので、ここでさらに収入から時給を割りだしてみよう。ちなみに、稼働期間は月火水木の四日間で、祝日は無し。配達料は555円とする。
555×90=49950
49950÷(12×4)=1040.625
これだけ頑張って働いても、時給1040円にしかならないのである。しかも、四日働いて収入50000円というのは、日給で数えれば12500円である。12時間働いて12500円。あまりにもショボい。
クエストの報酬の金額を見ると、たくさんお金がもらえる! と、錯覚する人が殆どだろう。私も初めはめっちゃ稼げるやん、と思ったものである。だが、実際の稼働の現実を知れば知るほど、Uberの稼ぎというのは世の中でも底辺中の底辺なんだな、というのが分かってくる。自動二輪に乗れば、話は変わってくるのだろうか……。
これに対し、出前館は一回の配達が距離関係無く660円。この時点でUberで90回配達のインセンティブ貰うより利率が良い。と、いうことは。Uberで死ぬような思いをして配達するより、同じ回数出前館で配達したほうが遥かに稼げるのだ。こんな単純なことに気づくまでに、二ヵ月もかかってしまった。
Uberは現金取引の預り金から直接給料を抜いてもいいので、ある意味日雇い労働のような側面があり。それはそれで出前館には無い明確なメリットではあるのだけれど。ある程度生活が安定して、日銭を稼がなくても余裕が出てきた人間なら。稼働のメインを出前館にシフトしていくのが理想なのではないか、と思っている。実際に稼働してみたら、出前館は出前館で問題が見えてくるのだろうが……。何事も試してみないことには何も分からない。
Uberの仕組みとメリットデメリットはだいたいわかった。次は出前館の研究を開始する。