ヒトツカミ 2024/06/16 21:55

スカトロ漫画の全集作り 14

絵柄の変化

続いては17番の「拝啓、漏らしちゃいました。」の修正です。
この作品、前作の「夜の王様」と比べるとわかるんですが、絵がだいぶ変わりました。


前作は描いてる途中、自分の画力のなさに嫌気がさしていました。そのため何か手を打たなくちゃいけないと思い、やったことが液タブの購入です。

液タブ自体はそれまでも持っていたんですが、ヤフオクで落札した1万円くらいのWACOM DTU-710というという中古品でした。かなり古い型で、画質が1280×1024ドット、ペンの質圧感知が512という感じです。この液タブはドットが大きく強く質圧をかけないと線が描けないものでした。そのため肩の力を抜いて描かなくてはならない下描きには向いてなく、アナログの漫画原稿用紙に鉛筆で下描きを描いて、それをスキャナーで取り込んでそれからこの液タブでペン入れをするという段階を踏んでいました。

この工程を変えてみたくて買ったのが、当時10万円くらいしたワコムのCintiq 13HDという液タブです。画質は1920×1080ドット、ペンの質圧感知が2048と4倍にアップしました。実際に使ってみたら中古の液タブとは別物でした。画面の綺麗さは勿論ですが、軽く質圧をかけただけで線が引けることに感動しました。これで下描きが液タブ上でできることになりました。

紙に描くのと液タブで描くのでそんなに変わるの?と思うかもしれませんが全然違いました。液タブなら大雑把な形を描いてレイヤーの透明度を薄くして色を変え、さらに少し細かくした形を描いてまたレイヤーを薄くしてというように、段々と下描きのディテールをアップして下描きを描くことが可能だからです。

これをアナログでやろうと思ったらトレース台で下から光を当ててやることになるんですが、線が黒くて見にくいですしかなり大変な作業です。しかもデジタルなら顔を大きく描き過ぎたと思ったら、投げ縄選択で縮小させるというように下描きの微調節が可能です。紙に描いたときに頭の大きさが変と気付いても、縮小とか出来ないですからね。

要するに下描きの精度がグンッとアップしたんです。それに加えてペン入れも質圧感知が高くなったことでより繊細に描けるうえに、画質が良くなったために色塗りもしやすくなったので、絵柄がこの作品からガラッと変わったんです。

描き文字に目が行く

そしてこの作品の修正なのですが、相変わらず全体的にグレーが濃いです。そして描き文字が全頁で少し凝ってるものが多いんですが、それがあまりよくない気がします。描き文字はあくまでわき役なので、目に留まり過ぎるのはよくないかなと。あと団子頭に布が覆ってあるんですが、なぜかハイライトが描いてあるので消します。

修整前は文字に目が行きがちでしたが修正後は絵に目が行くようになったと思います。

この作品は液タブを買っただけあって気合が入ってますね。購入額の10万円分を取り戻そうとして描き文字にまで気合が入っていたんだと思います。ただ描き文字って丁寧に描き過ぎると目に引っかかる感じになるので難しいです。

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