官能物語 2020/05/27 17:00

息子の告白/31

 久美子は、ハッとして、息子の体から両足を離した。

「ほ、ほら、離したわよ」
「うん、でも、いいだろ。もう一回シても」
「……」
「だって、母さんがシてくれるのって、今日だけなんだろ? だったら、気が済むまでさせてくれよ」

 息子が、微妙に厚かましいことを言ってきたが、久美子は、今日だけということを彼がちゃんと心得ているなら、させてあげてもいいのではないかという気持ちになった。

「……分かったわ」
「本当!?」
「ええ」
「やった!」

 そう言って、嬉しそうな顔をすると、あどけない様子が窺えて、可愛らしく思ってしまうのは親の欲目だろうか。

――こんなことする母親なんていないだろうけれど……。

 自嘲気味に考えた久美子は、背に腕が回されるのを感じた。

「ちょ、ちょっと、何?」
「座位って知ってる? 母さん」
「えっ、何それ?」
「座った状態でするんだよ。やってみてもいいだろ?」

 そう言うと、高典は、久美子の体を起こそうとした。久美子は、彼のモノが自分のナカから抜けないように注意して、その動きに従った。セックス中に、こんなアクロバティックなことをしたのは初めてである。

「そうそう、そのまま、そのまま……よし、と」

 久美子は、自分の目の前に息子の顔があるのを見た。

「うわ、すごいね、この体勢。母さんのおっぱいが目の前にあるとか、最高じゃん」

 高典は、はしゃいだ声を上げた。
 久美子は、股間をつなげたまま、彼の上にまたがった状態になった。こんな状態で、つながり合ったことは一度も無かった。今日一日で、いや、ここ一二時間で様々な経験をするものである。

「はあっ……」

 久美子は、吐息を漏らした。息子のモノは、早くもその硬さを取り戻しているようで、そのせいで、お腹の中が熱くなっているような気がする。

「……それで、これから、どうするの?」
「さあ」
「えっ」
「シたことないから、分からないよ」
「もおっ……んっ……」

 久美子は、うなじに手が回されて、ついで、唇が塞がれるのが分かった。舌が入ってくると、その舌に自らの舌をからめるようにする。粘膜同士の接触はことのほか甘美であって、久美子は、うっとりとするのを覚えた。こんなに気持ちがいいことを今日で終わりにすることなどできるのだろうか、とふと思ってしまった久美子は、

――終わりにしないといけないわ。

 と誓いを新たにしたが、キスをやめた彼の唇が、乳首に向かうと、

「はうっ!」

 快感に、思考力をゆるめた。

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