母の浮気/75
母の舌である。その舌は、ねっとりと、良太のそれにからみついてきた。良太はうっとりした。あまりの快感に、別の世界に入ってしまったかのような気持ちになる。今しがた精を放出したばかりの肉棒は、すぐに反応を示して硬くなる。母のナカで、どろどろに溶かされるようになったそれが再び屹立するのが感じられるのは、なんとも奇妙な感覚だった。
良太は、母の舌に自分の舌を絡め返した。クチュッ、クチュッ、という粘膜同士が奏でる卑猥な音楽を聴きながら、良太はいったん冷めた興奮を高めていった。母の舌は、息子の舌をねぶりつづけた。
良太は、肉竿の付け根に、新たな精の固まりを感じた。このままだと、ディープキスされたまま、二度目の放出を迎えてしまう。それはそれで、また気持ちいいのだろうけれど、再びなすすべもなく射精してしまうというのは、男としてはどうなんだろうか、と思った。ちょっと情けなくないだろうか。久司でも、少しは動いたはず。そのシーンを思い出して良太は、最大限の意志の力で以て、母から唇を離した。
「あんっ……」
母が、小さく喘ぎ声を上げて、目を開く。二人の唇の間には、唾液の糸が引いていた。
「ごめんね、気持ちよくなかった? 良太」
「いや……」
気持ちいいからこそディープキスをやめたのである。しかし、そこまでは言わずに、良太は母に、動いていいか、尋ねた。
「もちろん、いいわよ。あと、出したくなったら、いつでも出していいからね」
母は笑顔である。
良太は、おっかなびっくり腰を動かしてみた。少し腰を引いて、少し腰を押し出すようにする。とたんに、その腰に稲妻のような激しい性感が起こって、文字通り腰砕けになりそうだった。これでは、三こすりも持ちそうにない。三回連続でこすれば、確実に射精してしまうだろう。
「はあっ……気持ちいいわ、良太のおちんちん」
母が、吐息混じりに言った。そう言ってもらえるのは嬉しいけれど、さすがにそれはお世辞だろうと良太は思った。テクニックも何も無い童貞のモノが、そうそう気持ちいいわけがない。それを悔しく思う気持ちも、与えられる快楽に流されてしまうのが、今の良太である。腰はもう止めているのだが、母の膣内はひっきりなしにうごめいて、精液を欲しがっているようだった。このままだと、いずれにしても射精してしまう。肉棒を抜くつもりがないのであれば、前に進むしかない。
良太は、母の乳房に手を付けた。
「あんっ!」
母が楽しそうな目をした。