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鎌倉殿の13人の記事 (48)

ぶるがり屋 2022/01/23 22:26

鎌倉殿の13人 3話 の感想

鎌倉殿の13人 3話
「挙兵は慎重に」の感想です。


見逃し・同時配信 - 鎌倉殿の13人 - NHK

【作】三谷幸喜
【音楽】エバン・コール
【出演】小栗旬、新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、片岡愛之助/坂東彌十郎、宮沢りえ、大泉洋、西田敏行 ほか
(C)NHK

鎌倉殿の13人

 結局あんまり慎重じゃないやんけ!
とはいえ、あそこまで追い詰められてる可能性と成功する条件揃ってしまうと、挙兵するしかない!と言うノリは分かります(笑
 私が生きてる時代でも、ベルリンの壁崩壊がありましたし。
ちょっとした勘違いと暦年の鬱憤が重なったら、時代の流れは加速するのですよね。

 この機を逃して鎌倉幕府が起こった可能性と考えても、やっぱり平家を討ち果たすほどの武力と大義名分が揃うのは、この時以外難しかったとうに思います。
時代の流れは面白く、難しい。

 北条家に源頼朝、刻々変わる政情と京都の距離、ここら辺のドタバタ群像劇が三谷幸喜監督の持ち味ですねぇ。

 前回では本心を見せず、北条家を野望に必要な道具とした源頼朝。
今回は信じて内心を話し、また見抜かれてきたのが可愛いやら、愛らしいやら。
序盤の「そんなこと言えなくなるぞ(うろ覚え)」は恐ろしいのですが(笑

 時と人を読めるけど、ちょっと精度の低い時政パパ
勢いと正義感の宗時お兄ちゃん
隠してきた本心を露わにし追い立てる政子
心は読めないが帳簿を読める義時

面白くて曲者揃い!
これは頼朝、時あらば立ち上がるに良い家を得たなぁ。
反対に立ち上がるしかなくなりましたが(笑

 主人公・義時もただ流されるだけでなく、前回の頼朝の誘惑はちゃんと脱するし、かつ武士として為政者として有能であり、また坂東武者らしい誇り高さが格好良いですよ。
言われてみれば、初回から帳簿やら管理やらが得意でした。
 宗時お兄ちゃんも勢いばかりダメなところばかりでしたが、同じような不満もつ仲間を煽り束ねるのも、その不満を、情熱を言葉に力に出来るのは、やっぱり宗時なのですよね。

 そして一番気になっていた、平家の悪政とその影響。
武士と民がどれほど苦しめられているか描写が不足でしたが、今回で色々あるものの、時政と義時が怒るに足る、それだけで十分だと思えるのが面白いですよ。
 誇りを踏みつけ、作物を、人の武家の百姓の営みを軽んじ、帳簿を、正しい治国を軽んじる。
作物は当然ですが、あの木簡も雑に捨てるようなものじゃないですよね。
前の為政者=源頼政が変わって捨てたのだと思いますが、これからの政治のために正確に写すか、削って再利用するか、人目につけず抹消するかにしなければいけないものだと。

 八重殿は前回でフェードアウトかと思ったら、また凄い、痛ましいシーンで…
おかげで政子の、妻として、武家の女として、指導者のパートナーとしての強さを実感できました。
八重の痛みを知った上での、輝くような笑顔。
あれが正解、あれは勝てなですわ…
 八重殿はまた次回も登場なのですよね。
これからの人物的、ドラマ的立ち位置が悲しく、ちょっと怖いです。

 木村昴さんの以仁王、鵺退治の源頼政と、面白い人物があっという間に消えてしまって残念ですよ。
もっと見たかったなぁ。
時の流れが早く、人の命が軽過ぎる!

 あとよく考えたら、大事な大事なキーアイテム「後白河法皇の密勅」
勢いとタイミングと夢枕ギャグで流しちゃっいましたが、本物かどうか描かれてないのが怖いですよ。
夢枕の緑のライトにあり得ないちっちゃさ、ツッコミどころ満載さ、あれどこまで監督の演出で、どこからアドリブなのか知りたいなぁ(笑

 私が最近知った言葉、令旨と家人が説明なく使われててちょっと驚きました。
今作も、製作者側が視聴者を信じてるなぁ。

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ぶるがり屋 2022/01/16 22:07

鎌倉殿の13人 2話 の感想

鎌倉殿の13人 2話
「佐殿の腹」の感想です。


見逃し・同時配信 - 鎌倉殿の13人 - NHK

【作】三谷幸喜
【音楽】エバン・コール
【出演】小栗旬、新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、片岡愛之助/坂東彌十郎、宮沢りえ、大泉洋、西田敏行 ほか
(C)NHK

鎌倉殿の13人

 頼朝が発言するシーン、
「本心メーター」を表示してー!(笑
前回は仄見えるくらいでしたが、今回は振り回す源頼朝 & 振り回される北条義時というドラマで、笑っちゃうやら悲しいやら恐ろしいやら。
頼朝が話す時、明らかに相手に合わせて「自分の思い通りに動いてくれる言葉」を答えているじゃないですかー!
怖い!
と同時に、ちょこちょこと本心っぽい時が本当に本心なのか、知りたいですよ。

 最後に義時に語った言葉、「後がない」「あのにっくき清盛を」は本心かな。
あの言葉の奥に「寂しい」「孤独が怖い」を感じたけど、これが頼朝の本心なのか、義時を心酔させる為の演技に私もやられたのか、判断が難しい…。

 初回から1時間半、ずっと振り回されないがしろにされ続けてきた義時。
「お前が一番の頼りだ」は殺し文句だよなぁ〜。
でもそれ!悪魔との契約だから!騙されてるから!
 ただ、義時を一人の男と認め、頼りにし、将来的に最高権力者まで引きずり上げたのは頼朝なのですよね…
いやでも追い出す方が幸せかなー(笑

 平宗盛も振り回される後継という描写でしたが、義時と対のキャラになるのかな。
アニメ『平家物語』と合わせて、今年で平氏の人物たちを何人も覚えられそうです(笑
 元から人名を覚えるのは人並外れて苦手なのですが、似たような名前だとさらに苦手なのです。

 振り回されるのは義時だけでなく、武家の女たちも。
八重殿も政子も、決して優しくも聖女でもないけれど、「武家の女」「一人の男性を愛し抜く人間」の矜持が、なんとも切ないですよ。
頼朝が本当にダメな男なんだけど、とてつもなく強く、悲しいほど弱い男なのですよね。
あれは…一緒に居たく、寄り添いたくなる悪い魅力に満ちてますよ。

 愛、誇り、同情、願い、敬意。
苦しくも美しい、2人の対峙でした。

 前回期待していた、「平氏の世」への不満が少しづつ描かれてきました。
強さや経緯でなく、「平氏との繋がり」によって形作られるヒエラルキー。
これは武士にとって、しかも京都や朝廷から遠い坂東武者には憎むべき状況なのでしょう。

 三浦義村は祐親じ様にそれとなく話を流したかと思っていましたが、近縁の実力者に通して、親類縁者の争いを収める方向で動いていたのですね。
三浦家は少しだけ平家寄り、正確には時勢による、という所でしょうか。

 伊東祐親も完全な悪役のポジションですが、一族の存亡、名誉の為に当然の行動ではあるのですよね。
八重に子の殺害を秘したのも、最低限の娘への愛でしょうし。
 …残酷な時代だなぁ。

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ぶるがり屋 2022/01/09 22:30

鎌倉殿の13人 1話 の感想

鎌倉殿の13人 1話
「大いなる小競り合い」の感想です。


見逃し・同時配信 - 鎌倉殿の13人 - NHK

【作】三谷幸喜
【音楽】エバン・コール
【出演】小栗旬、新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、片岡愛之助/坂東彌十郎、宮沢りえ、大泉洋、西田敏行 ほか
(C)NHK

鎌倉殿の13人

 恥ずかしながら、北条家は政子と時政、時宗、週間少年ジャンプ連載『逃げ上手の若君』の若き主人公・北条時行ぐらいしか名前を覚えておりませんでした。
 今作の主人公 …ですよね? 北条義時の名すら知りませんでしたが、考えてみれば、この時の北条の跡取りといえば、とんでもない危険な綱渡りに綱渡りを経て、日本の最大権力者になった方ですね。
 何故か平清盛から源頼朝を預かる大豪族のイメージでした。
それは伊東家で、北条家は小さな地方武士なのですね。
この「当たり前の人々」がどうなって、変わっていくのか。
怖くてドキドキして、想像が広がってしまって。
とても楽しみです。

 のほほんドタバタなドラマから、三浦義村(山本耕史さん)の珍しく悪役チックなしたたかな暗躍、そして可愛い子供を担ぐ小物のシーンからガラリと血なまぐさい残酷物語へ。
こわ〜!

 義時の傷つきやすく惚れやすい流され主人公ながら、戦いになったら鮮やかな武者ぶり、時政の可愛いおじちゃんでありながら胆座ったら歴戦の武者っぷり。
頼朝の、世捨て人らしき超然とした振る舞いに隠した、息子を殺した憎しみと手慣れた指導者っぷり。
いいね!

 時政の変化はどういう理由なのかな。
やはり「ナメられたら殺す!!」でしょうか。
さすが鎌倉武士、蛮族蛮族〜♪
 最初に「当たり前の人々」と書きましたが、普段は笑い語らい小突く仲でも、命の取り合いとなれば当然騙し暗躍し殺し合う、北条家はそんな当時の当たり前の武士なのでしょう。
でも、その中でも飛び抜けた人物たちだったのか、それとも時代の流れの中で変わっていくのか。

 男たちは人の顔と武士の顔、といった風に見えましたが、政子はいつでもあんなノリな気がします(笑
男勝りに家を切り盛りして、いい男には全力でデレデレして、殺すときは殺す。そんな。

 頼朝視点だと貴種漂流譚、義時視点だとジェットコースターバトルアクションですね。
守るの相手も姫とゆーのがまた(笑
 日常・平穏が壊れる中、守るために戦い始める。
ちょっとガンダム1話見てる感覚でした(笑

 木曽義仲に巴御前、源義経、後白河法皇、そして平清盛。
絵が強いな〜(笑
特に清盛のラスボス感、倒せない!感じがすごい気持ち良いですよ。
この時代や源氏、平氏、北条家たちの人物像描写の深まりが楽しみです。
 また「平家の世の中」への不満がまだ「不満を持った武士たちの存在」でしか描かれていないので、その描写も早く見たいなぁ。

 どーでも良い話ですが、この「伊東家の食卓」は怖そーですね(笑

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