ぶるがり屋 2022/01/16 22:07

鎌倉殿の13人 2話 の感想

鎌倉殿の13人 2話
「佐殿の腹」の感想です。


見逃し・同時配信 - 鎌倉殿の13人 - NHK

【作】三谷幸喜
【音楽】エバン・コール
【出演】小栗旬、新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、片岡愛之助/坂東彌十郎、宮沢りえ、大泉洋、西田敏行 ほか
(C)NHK

鎌倉殿の13人

 頼朝が発言するシーン、
「本心メーター」を表示してー!(笑
前回は仄見えるくらいでしたが、今回は振り回す源頼朝 & 振り回される北条義時というドラマで、笑っちゃうやら悲しいやら恐ろしいやら。
頼朝が話す時、明らかに相手に合わせて「自分の思い通りに動いてくれる言葉」を答えているじゃないですかー!
怖い!
と同時に、ちょこちょこと本心っぽい時が本当に本心なのか、知りたいですよ。

 最後に義時に語った言葉、「後がない」「あのにっくき清盛を」は本心かな。
あの言葉の奥に「寂しい」「孤独が怖い」を感じたけど、これが頼朝の本心なのか、義時を心酔させる為の演技に私もやられたのか、判断が難しい…。

 初回から1時間半、ずっと振り回されないがしろにされ続けてきた義時。
「お前が一番の頼りだ」は殺し文句だよなぁ〜。
でもそれ!悪魔との契約だから!騙されてるから!
 ただ、義時を一人の男と認め、頼りにし、将来的に最高権力者まで引きずり上げたのは頼朝なのですよね…
いやでも追い出す方が幸せかなー(笑

 平宗盛も振り回される後継という描写でしたが、義時と対のキャラになるのかな。
アニメ『平家物語』と合わせて、今年で平氏の人物たちを何人も覚えられそうです(笑
 元から人名を覚えるのは人並外れて苦手なのですが、似たような名前だとさらに苦手なのです。

 振り回されるのは義時だけでなく、武家の女たちも。
八重殿も政子も、決して優しくも聖女でもないけれど、「武家の女」「一人の男性を愛し抜く人間」の矜持が、なんとも切ないですよ。
頼朝が本当にダメな男なんだけど、とてつもなく強く、悲しいほど弱い男なのですよね。
あれは…一緒に居たく、寄り添いたくなる悪い魅力に満ちてますよ。

 愛、誇り、同情、願い、敬意。
苦しくも美しい、2人の対峙でした。

 前回期待していた、「平氏の世」への不満が少しづつ描かれてきました。
強さや経緯でなく、「平氏との繋がり」によって形作られるヒエラルキー。
これは武士にとって、しかも京都や朝廷から遠い坂東武者には憎むべき状況なのでしょう。

 三浦義村は祐親じ様にそれとなく話を流したかと思っていましたが、近縁の実力者に通して、親類縁者の争いを収める方向で動いていたのですね。
三浦家は少しだけ平家寄り、正確には時勢による、という所でしょうか。

 伊東祐親も完全な悪役のポジションですが、一族の存亡、名誉の為に当然の行動ではあるのですよね。
八重に子の殺害を秘したのも、最低限の娘への愛でしょうし。
 …残酷な時代だなぁ。

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