東方二次小説(第11話)「アイドル天狗はたて」(中編)

「ゲヘヘヘなかなかいい女を捕まえてきたな・・・」
「兄貴ぽちゃぽちゃしていてヤリがいのありそうな女ですぜ」


稗田阿求だった。
まるでお姫様のような阿求が部屋の隅に追い込まれて、太ももやら、ドロワやらもむき出しにされている
阿求はゴブリンに囲まれて逃れることもできない
突然の不幸に恐れ、涙さえあふれてきている。


阿求をさらった小ぶりのゴブリンと、兄貴と呼ばれる大柄なゴブリンが
ニタニタ笑いながら迫ってきた。

「・・いいねこの女を苗床にしてやろうかい・・」
「!・・や、やめて」

阿求の危機は迫る。
まだはたてはためらっていた。

「ここから狙ってもあの子にも当たっちゃう。しかたない一か八か」
はたては思い切って部屋の中に飛び込むと攻め込んだ
「たああーーーーー」
小さなゴブリンは二弾キックで弾き飛ばし
兄貴ゴブリンにはパンチ、キックで女の子から引き離す
「こいつでピチュレ~~~~~~~」

はたての携帯電話がかがやきゴブリンたちを吹き飛ばした。
「やった~~~~~」
おもわず決めポーズ

「あ‥ああ・わたし、助かったの」
今の激しいフラッシュに一瞬目をつぶってしまった阿求がぽつり
「そうよ、大丈夫?ゴブリンはやっつけたわ。大丈夫、立てる?」
はたてが駆け寄った。

「あ、ありがとうございます・・・」
阿求ははたてをじろじろ見ている。
「天狗さんですね・・・文さんなら知ってるんですが・・あなたは」
「案菓子念報の姫海棠はたてです」
文はやっぱり知名度が高いなあ。悔しい。
「姫海棠はたてさん?・・・・・・・・」

「そうか、見覚えがあると思った。小鈴のお店で見たんだ・・そうそう」
「知ってるの?うれしいなあ」
「知ってます【水着の天狗さん】ですよね・・・着てるものが違うと気づかなかった」
・・はたてはかなり複雑な思いだった。
「手を貸しますから・・ほら」
「あ、ありがとうございます」
「いまののすごかったですね、さすがは水着アイドルさんですね」
・うわあ・・くちだけは達者だなあ・・・。とはたて
「ドロワも履かずに今のアクションはすごすぎですっ・・・」
「はああ・・」
はたては思わずスカートを触る。・・はいてない・・なんでええ・・
「絶対文のしわざね・・」


「はたてさ~~~ん」
すべてが終わったところで、椛と早苗が走ってきた。

「はたてさんすごいです。阿求さんを送っていったらまたお礼を・・もうすぐ山の近くに霊夢さんが来ますから」
早苗はピースサインではたてと阿求をむかえる。
「椛そのあたりに文が寝てるでしょう?起こして手伝ってあげて」
「文さんですか?ってここには他に誰もいませんよ」
「え?なんで?・・」


はたては早苗と椛が阿求を連れて行くのを見送ってから、文を探し始めた。
そんなはたての後ろに・・誰もいなくなった洞窟の奥から、巨大な人影が立ち上がった
(続く)

フォロワー以上限定無料

無料プラン限定特典を受け取ることができます

無料

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索