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九条の会 2020/05/17 12:00

メモリの軛から離れ、まず紙に書こう(ブロマガでエミリアさん用コラム)

このメルマガは、エミリア氏のci-en
https://ci-en.dlsite.com/creator/1091
へ投稿したコラムです(ログ)
*後々感想ブログに載せる製品版感想の下書きはここに置かないが、コラム的なのは転載するのだ


数週前くらいにエミ長(エミなが、エミリアが何か賢しこめの事を言った時はこの扱いになる)
が、ウディタでは取り扱えるデータ構造が甘い、これからはHSPやなどと断じていたが、
自分も10年前にHSPで鱗補集機なんて物のを作り、
当時窓の杜に、万雷の拍手で持って取り上げられた身。

“目から鱗”と思ったことを記録・蓄積「鱗捕集機」
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/serial/okiniiri/341924.html

「九条ちゃんはなんや、もう構造体とかはやったんか?(*HSPは構造体を取り扱えない事を調べた上で言う)」
などと遠い親戚のじじい風にエミリアを詰め、
日頃の鬱憤を晴らすなどしていたし、
ウディタのDBはある意味でHSPのデータ構造よりは優れてる気もするがなあ、などとは思うのだが、
それはさておき、データ構造である。
コイツが甘ければプログラムのフローにて肩代わりする部分が増え、
結果的にコードは冗長になりエラーも増えるという事が、111も少しずつ痛感して来ているのである。

最近は(最近でも)
[7つの世界 7つの言語]
https://www.amazon.co.jp/7つの言語-7つの世界-Bruce-Tate/dp/4274068579

のPrologの章を読んでいて、これは1972年という昔の人工知能ブームの頃に作られたプログラム言語だからか、
最近の傾向とはちょっち違う、
具体的には推論ベースだという。
すなわち、正しく定義されたデータがあり、そのデータに適応するルールさえ書いて
結果を聞けば、後はコンピューターが返答して来るのだという。
そこには論理学の様なベースがあって……、要は

・AはBである
・BはCである

ここに問う、今定義したDは、Bであると言えるのか? などとね。

こんな単純な関係であれば人間でも即時に把握できるだろうけど、
この○○は○○である式であっても、これが100くらい超えると人間は全然判断できなくなり、
そこでPrologに聞いてみると、あ、そうなるの? みたいな意外な結果が帰って来て面白い、という次第らしい。

なんだか凄そうだが、「データベースに(条件を絞り込む)問い合わせを行う、SQLに近い考え」みたいな風にも書かれていて、
あ、なるほどね、と頷いたり。
(*ニコニコのコメントも、ブログの記事も、たぶんTwitterの1ツイートも、webの重要なデータは
ほぼぜんぶDBに格納され、それをSQL系のあれこれで候補を絞り込んで表示している)

事ほど左様にプログラムにとってデータをどう扱うかは一つの大きな関心事だし、
ゲームなどにとっても極論、データ、データこそが重要だ、という
ネコリア(エミリアを可愛がりたい時に出現する概念)の結論も、なるほど、分からなくはねえわな。

そんな折に111は(ブックオフで手に入れた)

SoftWareDesing 2017年12月
https://gihyo.jp/magazine/SD/archive/2017/201712

を読んでいたのだよ、この号は題して「ITエンジニアと数学」なのだが、
そこで目を引かれたのがなんだかオカルトみたいな話、
「読むだけで終わらせず、紙にちゃんと書くこと」
であった。
書く事で実際、理解度が全然違って来るらしい。
数千年前から今まで、常に文明の先端であり続ける数学、
現代をもってしても昔となんら変わらぬ「紙とペン」が重要とは。

そして最近IT界隈ではナウイと評判の? 関数型言語などにも触れていたのだが、
ここも衝撃であった、
関数型言語なんて全然最新じゃねえ、
それは我ら数学が何百年前に通った道を、ただ不自由なコンピューター上でやりよるだけじゃ、と。

……要は思考というものが脳から生み出され、生み出されるが故に
人間の肉という牢獄に閉じ込められてるようにだ、
制約から放たれ、極めて純粋に「思考」に近い物こそが一番貴いのだ、
その点で言ったらプログラム言語などは、まぁ他と比べて関数型言語は幾らかマシだが、まぁみそっかす。
数学こそがオリジンであり純粋、絶対的に上。
というスタンスであったのだ。

これはかなり衝撃であって、だってコンピューターの方が
紙とペンよりもパッと見、絶対最先端ぽいじゃないですか。
でも違う、コンピューターの方がずっと「有限」であると。
プログラム言語は、制限を設けなければコンピュータのアーキテクト上、どうしても互換性が取れないだろう、
だが、こと自分が紙の上に書く限りは、圧倒的に自由なのだ。
(より”空想的”と言えるかも知れない……)

なんてことはない、例えばプログラム言語に言う、Intという数値型は大体20億くらいが扱える最大値だし、
仮にその上のlong型なんてのも、最大値は9223372036854775807まで。

こんな20桁の数字など、ノート上に1を書いて、そのお尻に0を書き連ねていけば、すぐに追い越せるものだし、
もっと小さい話、1を0で割ってごらん、出来ないだろう?
どうして出来ないか分かるかい?
それは「数学」がそう決めたからだよ。コンピューターでは無く。

そのただただ「空想」加減に、プログラム言語は追い付けなかったりするのだ……

ウウム、つまりそれはこういう事だろう、
”計算”ならコンピューターが速い、
だが”想像(の果ての、定義?)”なら、人間の頭の方が遙かに自由である。
これは一般的な認識に合う気がする。

……で遠大な話からまた手元に戻るのだが、
さて、エミ長が問題にしている「データ構造」は、”計算”か”定義”か、という事なんだよ。

定義されたデータを実際に処理させるのは、CPUにやらせるとしてもだ、
その前、どういうのが良いのかな……と考える段には人間こそが最強なんじゃねえのか。

いやゴメン、思わずエミリア氏に説教する形を取ったのだけど、これはここ一ヶ月の自問自答だったのだ。
ここ一月、既存コードのリファクタリングに頭がパンパンになってた111、
とにかく”徹底しなければ”と思っていたのは、
データ構造を外部に全て切り離す、切り離さなければ、という事であった。
経験から、これは変更や保守しやすいプログラムになる、と。
確かに途中までは良かった。
だが今では完全にやり過ぎではなにか、どこかから、データにしなくても良いものまで
含み始めたのではないか? その暗中模索に居たのだ

ある時、111の頭に色々な知識が去来しては錯綜する

データとフロー、
「型はイイが、型付けはイタイ」(このコラムで二ヶ月前に書いたこと)

Rubyの作者である、まつもとゆきひろ氏が割とカンファレンスなどで
静的言語方面の機能を期待されながらも(そっちの方がビジネス規模はでかいので、望まれやすい)
あくまで動的言語の力を信じ、軽妙さというものの力を信じる態度。

動的言語には、やはりそれをやる理由があるはず。
いつからそんな拗ねた態度になりやがった?
動的言語という一つの世界、そのちからを、しんじろよ!
(もっと分かり易い例えで言うと、日本語は主語が無くても成立する分、分かりづらい、
不完全な言語である、などと主に英語属から言われたりするが、
では日本語は英語より劣った言語なのか?
日本語の得意なところ、日本語でしか表現できない所があるのではないか?
逆にこの世に、全ての長所をカバーする言語などという物はあるのか? という感じだ)

大体そういうデータを徹底的に切り離すってのは静的言語……、Javaとかと相性良いと思うんだよ。
相性良いって事は、そういう機能も備わっているんだろ。
でも俺がやってるJavaScriptは動的言語で、
動的にも関わらず、”固定されたまま”が特徴であるデータ構造に固執する、これは悪手じゃないのか?
動的……とは。
プログラムがコンパイルに入った段階ではまだ確定されない、という事で、
つまり”コードが動きやすい”という事なのだ、即ちプログラム・フローの方が得意なのではないか。
時にプログラムのコードがデータを示す時もある、
言語ごとの制約を考えると、あながちそれを嫌った物では無い。
要は塩梅次第ではないのか。
全てをデータだか、コードだか……どちらかに徹底しなければと堅くなってる事が視野狭窄、
プログラムをあかん物にしているのではないか。
全てを理想通りにはやり切れず、ただその時々の、比較的スマートなやり方があるだけでは?

データ構造を外部に持った方が保守しやすいという”基本”があったとしても、
もし同じ構造をプログラムなら、10分の1くらいの短さで記述できるとしたら。
これもケースバイケースよ、って話だ。


結局、最近自分がゲーム制作でやってるのは、
「あ、ここは”想像”の部分だな」と思ったら、まずノートに構造なり、設計なりをペンで書く、
とにかく書くのだ、という事です。

どういう画面構成で、その一つ一つのボタンなどのパーツにどういう関数を設定して、
その結果データ構造にどう作用し、どういう構造が相応しいのか。
これをかなり意識してやってみると、
そもそもなんで、俺はあのコードという狭っ苦しい物に睨めっこして考えていたのだ、
肉という軛があったなあ、
紙に好きに書いて消せる(あるいは残す)方がずっと安心だし自由だ、と割と上手く行ってる気配を覚えるのでした。

結局色々考えて一周、普通やんけ……と思われるかもですが、
これは結構大きな、キテる感がありまして。
というのは、より良い物を作ろうと堅く考えて動けなくなるのは下策、
でも何も考えずにやるのも深みが無い、
とどのつまり、考え抜いた後に適度に脱力した、軽い考えに至る。
これが一番良い気がするんだな。

世の職人とか、「要するに、こういう事だな」を分かる為に、
だいぶ苦労してる所があるのじゃないの。

割とこれは良い状態なんじゃないか。
結局リファクタリングは止めてイチから制作してますが、
今作ってるものが年内に完成できたら、これは目に見えて、自分としては成功な、軽妙さを得たと言えると思う。

こんな事を一つ一つ見付けて、ゲーム制作を捗るようにしていこうとしてる。
何もかも遅いな君は……、でも進んでいる。

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九条の会 2020/03/29 12:00

FPSでGPUの話にされる(ブロマガでエミリアさん用コラム)

*このメルマガは、エミリア氏のci-en
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意味もなく、JavaScriptのコールバック地獄とPromise(約束)について書こうかとか、
Half-Life:Alyx(VR)なんてのが出たそうで、それに沿って、
FPSがゲームを新しいテクノロジの勝負に持ち込んだし、
日本のゲームもそれまではテクノロジという面でも割と勝ててたんだよな、
ところがFPSからGPU網の話になり、
GPUでの計算は、物理シミュレートだ、画像認識だ、人工知能だ(そして今度はVRで目玉ソフトな訳だ)
が得意ですから、もう産業的にやられる、
日本もゲーム業界の重要性が何となく増してるとは感じてるようだが、
それも未だに「ゲームの需要が大きくなったんだなあ(世界の人々はそんなに余暇があるのかなぁ)」くらいに捉えているのではあるまいか。

実際にはゲームというのは、どうしても地味で、ともすれば疎かにされやすいテクノロジ分野に、
大幅に予算を落とし込めるチョウチンアンコウの頭の光(撒き餌)みたいな物なのではあるまいか、
考えて欲しいのだが、PS4とか今調べると、
全世界で9000万台とか出て来るわな、
これは単にハードが売れてる、ソニー儲けますなあって話じゃなく、
そこに搭載されるプロセッサ、規格がそれだけ生産され、流通されてるという話なのだ。
PCの世界台数もそれは多いものだろうけど、でも、その中にあるパーツは割とまちまちであろう、
マニアックな部品なんて数万個捌けたら良い方、なんてのも聞く。
9000万台、生産レーンに乗せられる(まぁ途中でCPU云々もマイナーバージョンアップしてるんだろうが)
これがその後、どれだけ生産を有利にするものか。
そんな風に、日本はまだ家庭用のゲーム機だけはギリギリ取れてるっぽいが、
だがその中で使われてる部品はどうなんだろうな、
そして米国ではもうハードの話じゃねえ、通信の話だ(studia)とか、
ハードなら今どきはPCの方が凄いんやで、みたいな方に持って行きたそうじゃねえか。
(何でも、ゲームボーイの頃はCPUもシャープがカスタムしていたようだね。
ゲームキューブとかドリームキャストも日立やらNEC……とかだっけ?
*PS4のGPUとかどこなんや、と調べたが良く分からなかった…… PS5はRyzenらしい…)

ゲームで勝ち注目を集めたら、ウン千万台流通するハードウェアを作れる、
そうすれば他の分野でもテクノロジ的に有利になれる、
そういう産業的な話なのだけどな、
思えば米国でも、かつてを思い出せば、
ボーリング・フォー・コンバインのインタビューの時とか、
ゲーム(確かDOOM)が影響だとか言われたり、要は低俗扱いだったのが、
いつの間にかe-sportなんてのも取り入れ出してスポーツの仲間入り、アグレッシブイメージ。
ナードじゃないよ、今どきリア充もやるよ! 的な感じで焚き付けているのだ、
つまりこれが国家戦略という事だ。
テクノロジで上回れば戦争に勝てる、そういう形での吸い上げ〜をやられてるんだが、分かってんのか?

ガルパンを昨年くらいに観たのだが、
それでミリタリーな人の気持ち(の一部分)が分かったのは、
戦車ですわな、秋山殿が凄く楽しげに説明してくれるし。
秋山殿はかわいい→プレーリー式の挨拶であります!

要は戦車というのは当時の工業の華、第一世界大戦などはそれが勝敗の決め手で、
テクノロジの粋が集まるのが戦車だった、
故に戦車という物にはその国の体制や、あるいはものづくりに対する姿勢が読み取れる。
実際にドイツ、日本、アメリカ、ソ連、これらの戦車には明確に、
それぞれ設計思想が窺えるのだと。
工業が優れてるものだけが戦車を作れたし、その後の戦争での主要国となっていた。
いわばこの「戦車」に当たるものが、今ではゲーム産業ちゃうんかと。

そら日本の最近のゲームも、そこまで(世界市場で)存在感無いよ、
まず英語圏のUnityで作り、英語圏のOSで動かし、英語圏のプロセッサでやれというのだもの。
ツールのドキュメントも英語だ、カンファレンスも海外だ。

そら技術も半歩遅れようというもので、せめてアイデアで鎬を削ろう……とは言っても、
ゲームのアイデアって割と技術と背中合わせの所もあるしなあ、
だがここで一点、面白さがあるとすれば、このハードウェアって部分が、
昨今では中国に行ってるわな。
(stadiaから見ても、5G規格を本当は米国が握っておきたかっただろうなあ…)
つまりだ、SFC~PS1の頃とかに、日本のゲームがぶいぶい言わせ、
FPSのグラフィック優先で、GPU勝負、テクノロジ勝負にされて持っていかれたように、
今度は中国から何かゲームチェンジャーとなりえる革新的なゲームジャンルが、
最新のハードウェア機器と合わせて出現するかも知れないな
(中国のハードで、今のところ抜き出てるとすれば通信……あとスマホ? 全然詳しくないが…。
つまりソシャゲだのオンラインゲーだのを、欧米から見ても虜にならざるを得ないくらい、
アップデートするのだろうか……?
あるいは欧米は無視、今後は人口的にもアジアで支配的になれれば勝てるという公算か?)

あるいはその時に、何か日本が一枚噛めたら良いのだが、
特にゲームジャンルって部分では、何がしか出来ないかね……。

という話をしようと思ったのだが、きちんと調べてないで適当吹かしてるのでそろそろ怒られそう、
最近111のコラムはますます長くなるばかりなので、
ここらで短く済む話でもしようかな。
(もう充分した後にそれか、というツッコミ待ち…)

・・・・・・

HTML5とJavaScriptで作る 落ち物パズルゲーム 全コード
https://ruten.booth.pm/items/1751924

を読み終わったよ。

これは技書博第二回について手に取ったものだが、発行自体はそれより前に行われていた様子。
元々、このサークルさんのこの即売会の新刊であり目玉でもあった、

あの日僕は 120x120ドットの画面で シミュレーションRPG を作っていた
https://ruten.booth.pm/items/1694295

が欲しかったのだ、i-modeの100KBにデータを詰める、画面サイズは120x120、その中でSRPGを作る!
(ファミコンでさえ256×240らしいので、殆ど人類未踏な領域か?
勿論それより前にはカセットビジョンとかあったけど、SRPGとか作らんし……)
いかにも熱い、面白そうな回顧録じゃないですか。
でぁまあそれはきっと他の人に於いてもそうだったのだろうか、行った時には既に完売だったのだ。
なので仕方ねえと手に取ったのが、この[落ち物パズルゲーム 全コード]。

これはJavaScriptでぷよぷよ・コラムスみたいな落ち物パズルゲーを作る、
その全コードが記載されてるという薄い本である。
落ち物とか別に、ネット上に公開されてるコードを探せばそういうのあるだろとか、
本だとテキストエディタの補完がねぇから(コードが)読みにくいっす、
などの気持ちもありながら、
「(狙いの本が完売だったし……)いや、本という形式だからこそ、集中して読めて、参考になるかも知れん」
などと断じて購入したのである。

……でまあ、この本を読み終えた今、一言で申さば、
『かつてはi-mode、最近ではswitchのゲームなんてのを作られてる、
キャリアある作者さんが淡々とコードを述べたら、そりゃあ、まあ……』
であって、要はまったく危なげない。

これは最近111が感じているデータとプログラムの話にもなるのだが、
正しくデータが定義され、正しく運用されているなら、
プログラムの方もまったく危なげなく、そりゃそうなるよなあ、という物を綴るだけで足りるのだ。

本作のコードもそういう感じであって、1〜2割のアルゴリズムが関係するコードと、
あと残り8〜9割は、ただそれらを適切に扱う、事務的なコードがあるのみ、と感じた。

せめてコードを述べる途中で、初心者はこうやっちゃいがちなんだけどね、の注釈であったりとか、
こういう設計思想で行くよ……みたいな薀蓄であったりで
メリハリを付けてくれれば良いのだが、
基本は淡々と、コードと僅かな解説を述べて行くのみ……。

この危なげなさこそ作者の力量を物語るものかも知れないが、
少なくともこの本を楽しみ、何か得ようとするなら、
「こちらから」だいぶ肩入れして、読み取っていく必要がありそう(同人誌ぽくはあるな)

どうしてこういう処理にしたのだろう? こうは考えなかったのだろうか? を、自分で考えないといけない。
(そしてまったく危なげないコードでは爪が立たない感じ、それに凄く気付きにくい……)

サンプルコードを落として、実際にゲームとして実行してみた後、
なるほどなぁと再びプログラムに向き合ったり、
あるいは実際に手を加えて、変更を確かめてみる。
そうして設計の妙に初めて触れられる、そんな側面はあるかも知れない。

で、111もそう取り組んでみた結果……というのを書くと、文章は面白くなるんだけど、
うん、本と同時に貰ったDLカード失くしちゃってさ……。
サンプルコード落とせなくなっちゃったのよね……。


一応、自分なりに注目した所を述べれば、

・ブロックの回転アルゴリズム(画面端で回す時とか、ハミ出ない様にとかね)
・入力UIの抽象化(これはまさに今、考えないといけないなあ……と気にしてた所だった)
・シーンを管理するクラス(ただこれは、ツクールの方がもっと大規模にやってる記憶)
・画像、音楽をPromiseで連続で読み終わってから処理(あこれ、俺もつい先日やりました、同じ処理だ! と嬉しくなる)
・ごく短いコードでスマホ、webの場合分けを済ませている(ゲームの規模が小さいからというのもある)

など。
これらはきっと取り組み方、読者のレベルによって異なって来るのだろう。


ツクールMVとかも含め、ゲームエンジンを横断していると、
そのうちゲームという何かに共通する物を見い出せるのかも知れないし、
しかし見出す事は、ゲームの可能性を区切る事にもなりはしないか?
(全てのツール・ライブラリ・エンジンは、
”既にあるゲームを効率良く再現する”手段であって、
新しいゲームという点においては、かえって枷になるのでは?)

そんな風に考え、111はまた深く沼に沈んでいくのであった。

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九条の会 2020/03/22 12:00

(ブロマガでエミリアさん用コラム)昔から今に至るまで、同じことをやってるんだなあ

*このメルマガは、エミリア氏のci-en
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たまには昔の話でもしようと思う。

自己啓発本なんかで「自分の好きな事をして生きましょう! 好きな事が見つからない?
大丈夫そんな時は、自分の子供時代にヒントがあります……」
といった論調がある訳だが、
思えば、小学校くらいからやって来た事を今もやってたりする

結局のところ今の食い扶持になっているのはアフィであり文章なのだが、
これの始まりを振りかえってみると、
小学校の頃だな、
プロレスを兄弟揃って見るのが趣味みたいになっており、
そしてそれが嵩じていつしか、ハンディカムを高い所に置いて
スプリングが一番豪華だった両親のベッドで、
兄貴とにゃあにゃあプロレスごっこをする、
もう入場の演出から工夫したりしてね。
それが一試合だいたい20分くらい続き、その風景をハンディカムに収めたものを後で見返すのだ、
そしてその様を、今度は自分たちでスポーツ新聞風に書いたりする……という
今あらましを語ると、奇行ではという事をやっていたし、
兄貴は俺より4〜5歳上のはずで、小学2,3年くらいの子を中学入ったよーな子が
パワーボムとかで叩き付けるみたいのは、ちょっとえげつない光景である、と思うのだけども、
でもきっとそうして兄弟は、両親の不在の寂しさを埋めていたのではあるまいか。まぁいいや。

重要なのは文章との関わりだ、そうしてそのスポーツ新聞風のを書いたりしてた訳で、
今でも覚えているのが、殺人風車との異名を取ったゲリーオブライトの海外の試合のVHSを観たりして、
日本の試合回しとの違いを書いた文章を、兄貴に「この表現はいい」などと褒められたのを、覚えているのだ。

次に記憶があるのは飛んで中学3年の頃だな、もうカリキュラムが終わって卒業前くらいの頃、
選択科目というのをウチの学校でもやってみるかと、
好きにやれる時間が何コマか生まれたのだ、
そして国語の先生はまぁ面倒だったんだろうね、俺たちにテーマは縛らないから
何でも好きな物を長めの文章で書け、と指示したのだ

これは中学入って以来初かというくらい、自主性が与えられた時間で、
そこに参加したネクラな文系の男女に日が灯ったわけだ。
ある女の子は、原稿用紙数百ページみたいな大河歴史小説を書いたりしてましたねえ(目を通す先生の方も大変だ……)

俺はそこでは、当時ワンダースワンの雑誌などから知った、横井軍平氏のことをまとめて書いて、
教師は「文章は面白いと思わないが、読ませる何かがある」と評したんだった。

そこで小学生の時にスポーツ新聞を書いてた事だし、文章を書くというのはなかなか高揚する物だと、
高校では文芸部に入部する事にしたのだ。
しかし当時のそこは、なにが文芸部だ、文ゲイ部の間違えじゃねえのかいっ! というくらい、
平たく言えば女性比率が9:1(男性部員は自分一人)という有様であり、
いや……まぁ、もっと明け透けに言えば、部室にBLっぽい本を持ち込む、などといった空間になっていたのだ

自分は見てないのだけども、まぁ分かるものだよ、あの秘め事のような雰囲気、
あ、なんか今、モノの本を読んで、興奮した感じになってる!
今はなんかそういう雰囲気だぞ! というのは……。
そんな空気を背中で感じ、そう、俺はずっと部室の中でもずっと窓の方を見続け、
女子の一群に背を向けて、一心不乱にずっと書き続けたのだった

思えば、そんな空気への反動もあったのだろうか?
あるいは暗い系文系男子は、大体通る道なのか?

高校三年間、作風としては人に理解されないのがむしろ正しい……みたいな、
体裁よく言えばカフカみたいな不条理、あるいは安部公房のような難解な文章を、
でも名作家のような社会的な関係を表すみたいな深い意味付けなんてあるはずもなく、
ただ高二病的なレトリック山盛り、
何が言いたいか分からへんし、何が展開しているかも分からへん
(むしろ書く方も理解されてたら終わりだと思っているからね……)
というのを、ずっと3年間、雨が降る日も、雪が降る日も、
コリコリとしたため続けていたのだ

後悔があるとすればこの頃、まぁそういう小説を書くのは1年くらいに収めてだ、
残り2年くらいは? ちゃんと楽しめる構成と、普遍的な表現で書いて
技術を蓄えたら、その後の人生にもう少し有用だったんじゃないかなぁとは思うのだけど、
ただもう3年間やり通したね。
灼熱の甲子園のマウンドで肩が壊れるまで投げ続ける選手のように、
俺はただ誰にも理解されたくないと、その場所から降りなかったのだ

とにかく類は友を呼ぶもので、毎年供給されるのもほぼ女の子の新入部員、
そんな腐女子の卵たちへの対抗心から、
俺は俺で難解さの卵へ引き籠もっていたという訳だ……
(余談だが、そんな言葉は当時知らなかったが、
夢女子とかの傾向ある子は割と迫害されがちだった雰囲気を覚えてるな、部内で……)


しかしこう振り返って思うのは、
あれこの対立的な関係、光景、どこかで最近目にしてるぞというデジャブ感があって、
つまりだ、今の俺にとってのプログラムというのも……
要はこの時の身を守り、証を立てるような、難解な文章と同じ役割なのでは、という事だ

明らかに、もっと効率的なやり方があるのを知っている、
そうした方が良いのも半ば分かっている、
でもそのとき自分の目から見えてた世間や、潮流ってやつから背中を向けて、ずっと書き続ける……。

毎日毎日、こうした方が物事を言い表せるのではないか(そんな高尚な意味が本当にあれば、だが……)
とか何とかで、一行、二行、こねくり回したり。

高校の部室は3年間でオサラバして何も残さなかったが、
このプログラムって遊びは、まだまだそれ以上にずっと続けていられる。
その果てにあの時は掴めなかった何かを得られるのか?
あるいは3年やってダメだったものは、結局のところ、時と場所を変えようとも同じなのか?


そういえば中学の時に長大な歴史小説を書いていた女の子も、
まぁなんのかんの頭も良くなかったのだろう、
同じ高校に入って、同じ文芸部に入部していたのだった。同期である。
(文章というのは美しい嘘を好むもので、こんな風に書くと、
皆それぞれの頭で美化されたオンナノコ像を描くだろうけど、
まぁ一言で言うと芋っぽい子である、
高校くらいになるとみんな僅かにお化粧とかして来る子も増えるのだが、
頑なにしないし、その頃になるとまぁ、
スカートの短さがイケてる度合いみたいのもあったと思うけど、
その基準で言ったらスカートも校則通り、
多分同学年の中で一、二番くらい長かったのではなかったと思う。
まぁ一言で言えばやっぱ芋っ子であり、いかにも鈍臭いイメージを抱かせるとか、そういう容姿・立ち振舞いであった……)

そして文芸部のやつら(腐女子)というのも、基本は気を遣ってる間柄なのだけど、
自分がたまに見た時に、あれ、この子とこの子はなんか、変だな? ギクシャクしてるぞ?
というパワーバランスがあって、
つまりはその女の子は微妙に無神経な言葉とかが意図せず出ちゃうからなのか、
微妙に、腐女子のその集まりからもハブられてる? 的な感じがあって、
その結果からだろうか、2〜3年になる頃には、文芸部の部長、という立場を押し付けられていたのだ

(あと文芸の顧問であるババア先生からも、どうやらめちゃくちゃ嫌われてると分かった時があって衝撃的だった、
(大人が、教師が、一生徒の小娘にそんな感じの態度出すのかいと)
ある日、部長がそーいうのが心底イヤになったらしく、
全然関係無い自分に、キレ気味にババア先生への書類の受け渡しを押し付けて来て、
何やねんと仕方なく行ったのだが、するとババアは謎の上機嫌、
その口でだらしないとか、ちょっと部長の悪口も言ったりして、もう何だ、そういう、分からん……。
首を傾げながら、雨が降ってる渡り廊下をまた歩いて戻ったのだった。分からん。

*今だからそういう微細な関係にも思い馳せられるけど、当時としては本当に??という感じだったし)

大概みんな文芸部とは言っても、華の高校生活というのを謳歌していて、
まぁ部活に来るといっても、一週間に1,2日くらい。
しかし部長は謎の責任感で、一言で言えばまあ暗さ・自嘲的な雰囲気をまとって毎日来ており、
また111は111で、理解されたら負け、続ける事が勝つことだ、の精神なので
やはりずっと、部室で背中を向けて書き続けていたのだった。

そういう姿を見て、ある時、部長が111のことを「窓辺の吟遊詩人」なんて言ったりするのを、
なんや、良く分からん、という感じで聞いていたのだ(詩人じゃねえし…)

基本的には、部室で男女が二人きり、でも本当に会話が30分くらい無い、という状態だったのだが
(その状態に居心地の悪さも大して覚えないのが、まさに当時の精神状態を表しているな)
そんな風にたまに会話する時もあって、
111が、部長はなぜこんな時間まで部室におるんだと聞いたらば(自分はいいのか……?)
そしたら部長応えて曰く、家にあんまり帰りたくねえのだと言う。

どうやら親に弟の世話とかを押し付けられてるらしく、
家に帰ったら食事などを作らねばならない、
あんなモンは勝手に食うように仕向けたらいいのだ、だから帰らないだと。
(そこでグレたり不良にならないのが生真面目というか芋っぽさというか、
そんな集まる箇所も無い、田舎の残酷な所というか……)

そんな言葉を、”うわぁドラマで見るような、絵に描いた「不幸せな家庭」やんかあっ!”
と思ったのが、今でも記憶に残っている。
(ちなみに救えないのは、実は当時111の家も、
税金が有利になるからね、と説明されて離婚したはずの両親が、
もうとっくに父親が家に寄り付かなくなっており、どうやら本当の離婚だった、
あとバブル崩壊の余波でウン千万という借金がある、
母親がたまにキレて包丁が登場する、などといった事があったはずなのだが、
それにも関わらず自分の家はまぁまぁ幸せで良かったあ、などと思い込んでいた事だ……。
頭お花畑ってのも、時に救いになるもんである…。

子供時代は身体が柔らかく、プロレス技で叩き付けられても怪我しないように、
子供は子供の不幸を、何処かで薄める処世術を身に付けるんだろうか…)


そうして高校を卒業して、111は働き始めたのだけども、
あマズイな、これは本格的に働きたくないな、世間が俺に向いてないな、となって、
モラトリアム的に「俺は小説家になるんや」と宣言したのだった。
と言ってもそれは親へのポーズであり、小説なんてのは殆ど書いてなかった、
当時はもう、パソコンが面白くてしゃあないのであって、ツクール2003をずっと作っていたのだ
(そしてそういう夢中さこそが、また未来へと繋がっていくんだが…。
大体ここまでの経歴を振り返っても、書くべきは小説じゃなく
何か題材を調べて書くような、読み物だろ……)

母親としてもそれは見抜いており、「じゃあ20になるまでは小説を書いて、遊んどっても良いわ」
とお達しを受けたのだった
(なんで期限をお前に決められなきゃいかんのだとか、小説書いてるんだから遊んでる訳じゃねえだろとか
腹は立ったが、所詮、家に金を入れて同居してる身では、肩身は狭いのである…)

その後は前もメルマガとかで書いた通り、
21歳になると、母親が中古住宅を買うとか言い始め、その借金が家族全員に分散、
俺にも若い身そらで350万という額が降り掛かって来るのだが……
そんな未来もまだ知らないハタチ前のある日、
どこかで家の電話番号を調べたらしく、あの文芸部の部長から電話が数年ぶりに掛かって来たのだった。

話を聞くに、何か地域の集まり? 大学のサークル? かよく覚えてないが、
要は文章的な集まりにお前も参加しないか、付きましては年会費をくれ、という事だった
(後者の話がメインぽい…)

その直球な切り出し方が、相変わらずの垢抜けなさで懐かしく思いながらも、
このやり取りを何故か覚えているのだが、
部長「だから窓辺の吟遊詩人殿をね、また誘おうと思って」
と精一杯明るく言われたのを、
「ハハッ、上手い事言うけど、ダメだねー」
と断った。

それっきりもう連絡は無い。

あの高校の部室の暗さのまま、ずっと文章を書き続けているんだろうか、
あの大長編の歴史小説をさ、と懐かしく思い出したり……、
でも結局は金のアテとして、連絡が来たのを寂しく思ったり……。
(そもそも20歳くらいの子に金集めをさせるとか、それってマトモな集まりなのか?)

その後、俺は地元から離れたが、親兄弟はまだあそこに居て……、
部長はどうなんだろうな、もういい歳だし、普通に結婚とかしたんだろうか、大して知りたい訳じゃないけど。

まだ俺は文章を書いている……。

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九条の会 2020/03/15 12:00

(ブロマガでエミリアさん用コラム)SNSはもう疲れた、個人が自分らしく生きるサービスはないんか

*このメルマガは、エミリア氏のci-en
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へ投稿したコラムです(ログ)


前回の流れもあり、エミリア師から純粋関数言語について書けと言われたが、
あまり評価というか、語り方が定まってない所だからな、そこは……。
確か技術書展のフェアだったと思う……で買った(これはちゃんと定価で買った、現地なら消費税抜きだというのでつい……)

JavaScript関数型プログラミング 複雑性を抑える発想と実践法を学ぶ
https://www.amazon.co.jp/JavaScript関数型プログラミング-複雑性を抑える発想と実践法を学ぶ-impress-top-gear/dp/4295001139/ref=pd_sbs_14_img_1/357-2829703-7781945?_encoding=UTF8&pd_rd_i=4295001139&pd_rd_r=0882e4b8-bb7a-46f8-a461-bbc6f23f60ae&pd_rd_w=ymzZQ&pd_rd_wg=55qMJ&pf_rd_p=ca22fd73-0f1e-4b39-9917-c84a20b3f3a8&pf_rd_r=J1EF4JM7C5X68H2ZYA76&psc=1&refRID=J1EF4JM7C5X68H2ZYA76

も結局は読めてないしな。

ネコバなどは純粋革命言語と称して、ウラー! ウラー! とバズーカを振り回しているらしい(肉体言語)

・・・・・・

そんな関数型プログラミングの観点をも持ち、ゲーム制作はずっとコードをリファクタリングしている、
今週は実績の機能回りを整理した。

実績がOKかを精査する条件関数・実績の説明文・使いもしないのにIDが振ってあったり、
散漫だった管理も、基本一つのファイルを弄れば行えるようになった。
(逆に言えば、今まではそんな事すら出来んかった…)
プログラムとして処理を行うべき部分、実績、つまりデータとして持てばいい部分を、
ハッキリと定めたのだ。
ともすればプログラムのコードによるフロー(流れ)で、データ構造を肩代わりしてしまっている部分が
多かったからね……。

そもそも条件関数とか書いたが、設定やデータ構造に用いる.jsonには、基本的に関数を含んだりはできない。
つまり条件だけは別になってしまうのだが、
そうなるとjsonとどう連携を取るか?
散漫にならないよう、どこにそれらを置くのが正解か?
などなどの葛藤を経て、割と外部的でありながら、そこそこ気持ちの良い形に収められたので嬉しい。
自己満足だが、これが俺のアーキテクチャや!

……ところで、この改修だけで1週間掛かった。
全てをこんな感じに見直すには、概算であと3〜4ヶ月くらい掛かりそう…。
それからや、新しいゲームを作れるのは……。

・・・・・・

https://twitter.com/gamecome111/status/1228567522447773696

もうこの一言で完全にばっしーー決まっているのだが、
一応、解説してあげる。

SNSはもううんざりで、次の星回りでは”自分の人生をきちんと生きられる手助けをする”、
自身と向き合えるサービスが流行るんちゃうかと思うが、
そうはいってもSNSの依存させる仕組みは強固なのと……、あと大義名分感も奴らにはあるわな、
何となく人と人が繋がってるって良いイメージあるし、
もしもの災害時には必要よ! とか、インフラとしての必要性も主張して来るかも知れん。
まぁそれらはかつてのTVだって、
何となく明るくて牧歌的で、インフラってイメージの時もあった訳だが……。
ネットが登場して25年、まぁSNSからは10年ちょっとくらいか、少しずつ塗り替えられていったのだ。

自身と向き合うサービス、つまり正しい孤立という物があるんだよというのが
あと何年掛かれば、本当に一般的な人々に至るまで、塗り替えられるか?
分からんが、当面はSNSの依存させる仕組み、繋がりの正義感に拮抗できるくらいの大きな力がいる、
結局ビジネス的にはカネの多寡で決まる訳で、
どうしても各個で完結を目指すこのサービスでは、一人辺りの拠出額が増えるだろう……。

だから学習サービスや有料サロン、果ては情報商材などの
「俺は凡百の輩と違う、学んでる感」
もまた、自分の人生を生きようって流れにカウント出来て(もっとその事を認識して、相応しく昇華すべきだが……)
なればこれらが、軒並み一人辺りの課金額が高くなる性質な物なのも、頷けるかなあと。

以上が上記1ツイートに含められた意味だが、
読み取り能力が低い人は、余計な時間が掛かるものよな、笑ってやれ、ハッハッハ
(いかにも有料サロンに誘導しそうなマウント取り・煽り……?)


これを諸君らの身近な話ですると、例えばこういう物があって

https://twitter.com/Takaaki_Ichijo/status/1235510099939999744

SF系の効果音が作れるって触れ込みのソフトなのだが、これが4900円らしいのだ。
しかし待てよと、自分の今までの記憶を振り返ってみると、
なんだろう……
何でも作れる高機能エフェクターが無料って話題も見た気がするし、
そしてまた、何やらマニアな音屋さんがそういうのを数万とかで買ってる光景も見た事ある気がする、
んでだ、SF特化で4900円というのは、高いのか、安いのか……?

そう、素人からしたらもう価値の違いが分からず……、
言えるのは、機能を抑えて特化した事で、
「この辺のツマミを弄ったら、多分こういう音になったりするんだろうな」みたいな想像力が働くようになった、
自分がこのソフトを使ってる予想図が浮かぶ様になったという事なのだ。
(なんか……、ゲインとか? それぞれが指し示す意味がもう全然予測も付かない高機能エフェクターでは、
とてもこれは出来ない事だ)

これは高いとか安いとかじゃなく、明らかに別の機会を与える物になっている。

みんな、自分の思考に基づいて道具を扱っていると思っているかも知れないが違う、
道具が考え方に影響を及ぼすという事も、大いにあるのだ……。

ツクールで優れたRPGを作る人は、恐らくツクールに適した考え方を出来る人だろう、
だがそれはその枠から離れる事を難しくするという事でもある。

今の都市デザインは車道にしろ、電車にしろ、交通や流通を前提に設計され、
人々はそれに従って通勤したりする生活を送っている訳だが、新しい移動手段が出来たら……。

つまり、道具とは人の生き方を変える(かも知れない)


事実として今週、こういうツイートも目にしまして↓

https://twitter.com/viva_mexico/status/1236688890108366849


(RPGツクールMVはJAVAじゃなくて、JavaScriptだけども…)
ともかく、この作者さんはかつてはツク2000で作品を作られていた方であり、
今はVXAceで作られている様なのだが、

ゲームセンターのあのこ
https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ097680.html

ハメゲー!-ゲームセンターのあのこ-
https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ251954.html

要するにそういう事なのだ。

ツクールはMVから「別物」になっていないか。
(あるいはスクリプトを扱い出したXPから、か?
それともスクリプトはRuby、windows上で動かすだけで良かった機構ではなく、
JavaScriptでHTML5運用になったのがイカンのか)
ウディタはウディタでまた独自の難しさがあるし、
ツクール2000路線を引き継いでる物って、あんがい無いのではないか、と。
(今でもツクール2000を愛し、謎の改造で制作してる人たちも居るくらいだし……)

スマイルゲームビルダーってのもあるけど、3Dだしね……。

考えてみれば、そんな風にツクールしっくり来ない、ウディタだめでお目見えしなかった作品がどれ程あるのか。
あるいはコンセプトやアートデザインは魅力的なのに、
このツールだとこれが限界なんだろうな……って仕様で、遊び易さを欠いた例に心当たりがあるのではないか。

国内のRPG制作ソフトはまぁツクール・ウディタの両家が層も分厚くほぼ標準、
もう出尽くしたとか感じがちだけど、
少なくとも制作側では全然……ツール(思考の選択肢)などはあればある程良い、というのが実際の所ではないかと思う…。

先週はこんな記事もブログに書きましてな↓

もっともっと多様なゲーム制作ツールが必要なのかも知れぬ 今週のまとめvol.332
https://super-game.net/archives/matome332.html

記事中では

こういう、一枚噛み合ったら凄く弾みが付きそうなサークルさんも割とあるのですが、しかしその「一枚噛み合う」のワンクッションがとても難しかったりね……
(最近は、実はゲーム制作の選択肢って、言うほど多くないのでは無いだろうか? とか思うようになりましたね……。
例えば本作とかもそうかもですが、見下ろしACTでもっと遊べる、手応えある物を作りたいよって時にどうするか?

自分は「ツクールMVでピクセル移動のプラグイン採用だろうか、でもそれにしたって、その上でゲームデザインの要求に応えるようにするには、相当なカスタムが要るなあ」とか考えるのですが、
CF2.5でも大変、[獣慾の城砦]はHSP製だったと思いますが、プログラム言語で自作なんてもっと大変……。
SRPG studioよろしく、ジャンルごとにぽんぽん作れるってくらい、制作ツールがもっと多様にあっても良いのではないか、と……。

…RPGツクールMVのコアスクリプトはオープンソース化してるので、本家と同じく、QTで制作したらARPGに特化したGUIとかで編集できるよね、とか昔は考えたものですが……。
そんな動きも無いのかなあ…)

とか述べているが、みんなツクールなり、ウディタなり(あるいはUnity?)を苦労して学習し、
その上でARPGやら、SLGやらどう作るかの考えを巡らせている、
ゲーム制作ってそういう、苦労するもんだろ? というのが現状なんだよな……。
(111が言うのもアレだが……、それは手段に腐心しているんじゃないか?)

ただこれはブログの記事でも触れなかったが、
ツールっては恐らく製作者一人が居ても成立しない、
何十倍ものそれを支えるコミニュティが無いと……という問題がある、
これが先に標準顔したツールが出来ると、後発が苦労する理由でもあり、ツールが乱立しない理由でもあるのだろう。

そろそろ文章を締めるが、
ここに来て実はci-enの様な支援サイトに期待が掛かるんじゃないかと思う(またこの結論かよ)
つまり支援してるつもりが、自分も助けられていたというケースですね……。

支援サイト的な物がもっと大きくなれば、それぞれ各個にコミュティが維持され、
その人なりの生き方を送る場所として成立するのではないか。
その時には、お手製のツールというのもまた、大きな役割を果たすんじゃなかろうか。
繰り返すが、ツールというのは人の思考に影響するもので、
逆に言えばオリジナルのツールとは、思考の仕方で人を選り分けられるとも言える訳でな……
ツールが、コミニュティにそういう役割を果たす時代が来る。
(何か特別な事のように書いたが、これってwindowsとmacとLinuxではそれぞれ使ってる人間のタイプが違うって事だよな、
重要なのは、それをもっと小さい例で起こせないかって事だが……)

ここまで書くと、反SNSのつもりで書き出したのが、結局は(小さな)SNSに帰結するってのも面白いな。
人は一人では結局生きられぬ、
必要なのは、今の大きすぎる繋がりではなく、快い程度の大きさの繋がり、
その為の再構築を促す手順や理屈って事かな……。

・・・・・・

昔、何かの雑誌で読んだのだが、後発の宗教組織として、ITを充実させてる組織がありまして(池田に対し、大川が……)
なんでもその宗教独自のアプリとやらをスマホにインストールさせるのだという、
そういう流れもあるらしいと。
まぁ連絡やら…監視やら…学習やら…布教ノルマやら……、そっちの方がやりやすいだろうし。

うーん、宗教はSNSで、でも哲学は個人の生き方を助けるもので…。
古来から続く問題なのかも知れぬ。
(”自分の人生を生きる”サービスが本当に流行したとして、
多分その時は「貴方は自分の人生を生きてますよ!」と認定する人やら、尺度やらが出てくると思う……)

この辺、エミリアは人より何倍も達観してそう。

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九条の会 2020/03/08 12:00

(ブロマガでエミリアさん用コラム)俺は周回遅れのキング

*このメルマガは、エミリア氏のci-en
https://ci-en.dlsite.com/creator/1091
へ投稿したコラムです(ログ)


確定申告に大童となったがこれを何とかdone。
ドーンと仕留めてみせて、初のe-tax申請も完全に中出し決めたった週だった

見ると、ありすの乳頭エロトラップダンジョンの売上(源泉徴収されている)がかなり大きく、
従って還付金も割と大きな金額となったのだが、しかしそれは同時に県民税・健康保険等がグンと上がる事も意味してるよなあ……。
稼いじゃあ取られる、今年は果たして新しいゲームを出せるんだろうか……

エロトラップダンジョンクリエイターのバグ報告が来たので、また直したり。

エロトラップダンジョンクリエイターはあくまでDOM(HTML)を直弄りせず、
データ→DOMという順番での描画更新を可能な限り徹底したのだが、
これは良かった、苦労に見合った分の成果は上がって、そこそこの見通しのしやすさと保守しやすさに繋がったと思う。
だがここに来てまたチラホラと不満も出るもので、
どうしてもHTMLの枠組みで操作系を実現したいのなら、
DOMにJavaScriptでイベントを紐付けるというやり方が通常。
つまりクリック一つとっても、このHTMLにイベントを仕込んで……と、
封じたはずのDOMがまた浮上してしまう。

複雑なアプリケーションになるほどHTMLに変更を加える事は多く、
そうして変更されまくったHTMLは当初のクリックイベントを仕込んでいた時では想像できない有様になるので、
これが動かなかったり、予想外のバグを引き起こす。
要はデータ志向の方が自分が制御できる範囲が多いのでこれでコトを進めたい、
それは描画でも操作系でも、という事だ。

結局は現時点でのベストプラクティスは(あのFacebookが発表している)Reactだとか、Vueの採用なんだろうか、
それは多分、RPG作るならRPGツクールかウディタを採用する、ってくらいのスムーズさある話で……。

何年も何年も掛かって、既に分かっていた効率的な方法がやっと骨身に染みる、
そんな事の繰り返しなのだ……
(エロトラップダンジョンもRPGツクールMVかティラノスクリプト上で作れよ、と当初は思ったものだが、まさにそれにしかり)

これはもっともっと原始的な面でも言えて、
10年以上前、職業訓練で初めてJavaを触った時に感じた大変さ、
まあハローワールドを表示させるのに

public class Hello {

public static void main(String[] args){
	System.out.println("Hello,world!");
}

}
とかなる訳ですけど、
これがJavaScriptなら

console.log("Hello,world!");

で済むというね、これに
「型のある言語(Java)なんてとてもやってられない、動的言語(JavaScript)がエエんや!」
となった物だが、今となっては型、やっぱ大事だよ……
アプリがちょっと大規模化した時に、だいたい問題が出るのはそこ、というのも大いに分かる……。

またエロトラップダンジョンクリエイターのバグ報告を検証してたら、
基本中の基本な機能が働いてない事を発見したりでショックだったのだが、
こうなると、テストコードもやっぱ書かないとなあ、とやはり骨身に染みるものだ。

テストコードとは、
「こういうバグになってないか、重点的に見て欲しいよ」というコードを書き、
後はアプリケーションを自動で動かしてコードに従ってチェック、バグとか想定外の挙動を検出する、
という取り組みな訳だが、
嘘やん、だったらRPGツクールMVもそうすれば良いじゃん! と思うよね、
まぁ当然そんな簡単な話ではなく……。

テストコードがめちゃくちゃ検出しまくるのでそれを潜り抜ける為に、本来必要無かったコードを書くようになるとか、
本体のコードを1つ書いたら、それに応じて2つのテストコードを書かなきゃならねえ……とか、
まぁこれはきっと手法の運用次第なのだろうけど、その面倒臭さもまた言われる所なのだ…。
だがどうだろうねえ、これまで
DOM直いじりの方が直感的に決まってる→そんなんしてたら無茶苦茶になるで……
型なんて面倒くさい→型はやっぱ必要よね……
と手間を惜しんだばかりに後悔オブデスとなって来ただけに、
このテストコードも恐らく有用なんやろうなあと…。

何年も何年も掛かって、世間様が「これがベストプラクティス」だとずっと言ってた事を
検証し直して、やっとスタートラインに立つ。
万事がこの調子なのだ……。
(そもそもの話、Unityでゲーム作るのが紆余曲折あれどまぁ正解という現状で、
Unity嫌い! と、何故か自作のエンジンだがプログラムだかに取り組んでる111だし……)

俺は周回遅れの王(キング)だ

……などと内省的になってもしょうが無い、
ところで今週はまたブックオフで本を買ったんすよ、100円で。

<<お歌のコーナー>>
♪やっぱりハードオフ エビディハードオフ 繋がるメロディとコミニュケーション?
今日もまた会いに行くよ……(リピート)

SoftwareDesign 2018年6月号
https://www.amazon.co.jp/ソフトウェアデザイン-2018年6月号/dp/B07BYWVM66

という雑誌な訳だけども、
ところで(また話題が変わるぞ、振り落とされるな!)
昨今のコロナ騒ぎで名がよく挙げる人物として、
台湾のIQ180超えの天才IT大臣っていうのをよく聞きませんかね、
しかし天才って言うけど、実際問題、何したん? と肩書だけに惑わされないのが、まぁ俺らやろう。
(wikipediaでも調べれば済む事ではあるけども…)

で、このSoftwareDesignを読んでたら、

もう10年以上前に、Perl6をHaskellで実装して全スクリプト言語プログラマの度肝を抜き

とコロナ騒動前、きちんとIT文脈で紹介されていたのであった。

PerlというのはRubyに似た、ちょっと古いプログラム言語やな、くらいには知ってる方もおられるだろうが、
皆が知ってるソレは”Perl5”であって、
で、次期バージョンのPerl6は互換性とかはまったく無視、
即ち新しい言語として、今から数えると10……、15年以上前からなのかな?
「Perl6はクリスマスに出すよ! いつのクリスマスかは分かんないけど」
というジョークが定番化するくらい、ずーっと設計段階のまま提唱され続けたのだ。
(このPerl6は予告通り? 2015年のクリスマスに正式発表、
今ではRaku(日本語の楽に由来)とか呼ばれてる様子)

その正式発表前、設計段階のいわば幻のPerl6を、
別の言語にて俺が(というか私が、か……)やるぜ! とばかり、
実装してみせたのがこの人であると。フーム。
しかもそれに触れてるこの筆者が、Perl5で割と重要な役目を果たしたらしい小飼弾氏という事もあって、
なるほどなあ、いかにも早さ溢れるこの界隈、
イケてるプログラマ文脈で名が通った人だったんだろうなあ……と、
大丈夫ですか?
この撚れ加減、文脈の重なり加減に付いて来れてますか?
とにかく111の中では、得心が行ったのでした。

それがどうしたんや、111! 全然違う話題をしてるぞお!
という事なんですが、まぁ待て、これから華麗な大展開を見せるからな。

それで記事の中で(あ、ついでですが、上のJavaのコードもここから写しました)
その天才IT大臣が残した言葉として挙げられているのが
「Type 😁
Typing 😩」
という事であって、これは小飼弾氏いわく
「型はイイが、型付けはイタイ」
という意味であると。

なるほどなあ、つまり、Javaみたいなごてごてした「型付け(の強○)」は勘弁願いたい、
だがJavaScriptみたいなノーガード戦法って訳でもない。
あくまで自分がデバッグしやすかったり、実行コードが速くなったりする場合にのみ、
任意で型の恩恵を受け取りたいものだと。そうかも!

で、こういう事にフームと頷けるのも、まぁ苦労したからでは無いかと。
初めから「Javaがベストプラクティス」などと賢しらに決めていたら、
こうはならなかったと思うんですよ……
一つじゃない解答、俺はそこに辿り着けるんじゃないか……

まァだからといって迷走が長すぎる気もするんだが、俺はこんなもんだ……
今週も鈍足ですが頑張りました。
死ぬまでに天国に辿り着けたら良いね。


せっかくなので、最後にこれもブックオフで100円だった
[小飼弾のアルファギークに逢ってきた]
https://www.amazon.co.jp/小飼弾のアルファギークに逢ってきた-WEB-DB-PRESS-plusシリーズ/dp/477413452X/ref=tmm_pap_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=&sr=

から、まさしくそのPerlの言語設計者であるラリー・ウォール氏の有り難いインタビューを引用して、
何か人生的な教訓を得て、締めとしようかな……。

Larry 《『あずまんが大王』! ちよちゃん大好き!》
(ちよちゃんの歌「つくりましょう!」を歌い出す)

弾 …ちよちゃんの話はこれくらいにして、次いきます。

……??

(この本はこの本で、2008年刊行なんですが、
この頃のJavaScript界隈(むしろアメリカより日本の方が、コミュティとしては進んでいたという?)
だとか、ruby on railsが猛威を奮っていた頃でもあり、
日本発のプログラム言語であるRubyへ寄せる期待、
全体に、日本のITもやるぜー! という明るい気持ち、ソフトウェアにおける当時の日本の存在感が閉じ込められていて、
なかなか興味深い。
Perl6はいつ出んねん! みたいなヤキモキ感やら(歴史を見ると、ここから更に7年掛かるんです……と、未来人の気持ちで読む)
この頃にもう、ツィッターのCEOにインタビューもしてたり。
(この頃はシステムが落ちまくってたし、そこの安定感が最大の課題と答えている……そうなりましたねえ。
ちなみに頃のツイッターもやはりruby on railsで作っていると))

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