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ぐらしゅぴMk-Ⅱ 2022/12/15 08:00

客観的という名の落とし穴

客観的という名の落とし穴

私は客観的、あの人は客観的。
人の話を聞くのが上手い、相談上手。
いろんな言われ方があると思います。

ただ、これについて完全に勘違いしている人がいます。
それは"客観性"の中に願望が入っていないかです。難しく言えば客観的の中に主観が入っていないかです。

少し僕の昔話をします。
小学生の頃にカードゲームを友人としていました。

その頃からデッキなどの構築を考えるのが好きで得意だったので友人のデッキを一緒に作っていたのですが友人が不意に、
「お前は嘘をつかないよな」と言ったのに対してすぐに理解が出来なかったんです。

聞くと普通は相手に自分にとっての不利なカードは入れないのが普通らしいんです。当たり前ですよね。
光属性が弱点ならアドバイスのフリをして光属性をサラッと抜けばいいんです。

現実も同じで相手へのアドバイスは、
(こう思考してくれれば自分が動きやすい、利用しやすい)と考えていないかどうかです。

とはいえ僕でもアドバイスなり物語の考察ですら「これは自分の願望なんじゃないのか」と不安になる事もあるんです。
ミイラ取りのつもりが気が付けば自分自身がミイラだったという恐怖ですね。

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ぐらしゅぴMk-Ⅱ 2022/12/12 08:00

映画「リチャード・ジュエル」

映画「リチャード・ジュエル」

実話を元にした映画らしいのですが、世界的なFBIの汚名を堂々と世間に公表する内容なのでよく上映できたなという映画です。

日本の裁判でも偉い権力者が有罪だといえば、本当に無罪の容疑者でも意図的に有罪にさせられてしまうという話はたまに聞きますよね。

ただ、もしも有罪にさせられた容疑者が賢明な人物であれば覆せるのだという英雄譚です。
映画ラストでは思わず拍手してしまえる映画です。

本当の正義とは悪を攻撃することなのか。
立派な生き方だけが正義なのか。

映画の主人公リチャードは世間から罵声を浴びせられ孤立してしまいます。

舐められている状態で仲間の弁護士に"なぜやり返さないのか"と問われ、
「僕があんたみたいになれる訳ないだろ。僕は僕だ」
と情けなく開き直るんですが、自分の信念を持って自分の正義を貫ける姿は素晴らしくもあるんです。

僕は僕だと言い訳に使うひとは山ほどいると思います。
しかし、絶体絶命の状態でも自分の正義を貫き通せる人がどれだけいるのでしょう。

主人公は映画の中でダメなシーンばかり見せられますが、むしろそれが生の人間らしくて汚い所も良い所も含めて素晴らしい内容でした。

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ぐらしゅぴMk-Ⅱ 2022/12/09 08:00

映画「ファーザー」

映画「ファーザー」

娘と81歳の老人の物語だったので感動のノンフィクションだろうと思っていたらジャンルとしてはサイコホラーな作品でした。
他に類を見ない珍しい作品です。

この映画は日の光が多く、幽霊や殺人鬼などの異常者も出て来ません。
81歳の老人が主役で老人の視点から展開されていくだけです。

そんな映画が面白いとは思えないんですが見ていて頭が痛くなる作品なんですよね。

タイムループ作品は数ありますが、それが実はループしていなくて認知症の記憶の混濁だという凄いものを見せられている作品です。
ホラーなのに日の光がわざと多めに映っているのも悪意を感じます。

説明し辛いんですが例えば、
ルービックキューブの"青"の面を完成させたと思ったら白い面だった。
白い面じゃないんだと説明したら本当は何も完成していなかった。
そもそもルービックキューブなんて持っていなかった。

そんな日常的なことの中の恐怖を逆にホラーとして描いていない所も芸術的ですらある。
最初は憎たらしい老人が最終的には哀れな年寄りになってしまう死の恐怖。

ある意味タイムループなのにノンフィクションでもある素晴らしい作品でした。

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ぐらしゅぴMk-Ⅱ 2022/12/06 11:00

幸福すぎることは不幸なこと

幸福すぎることは不幸なこと

私の家はお金がないから不幸だと思う人は多いですよね。子ども時代にほとんどの人が経験する最初の格差のような気がします。

しかし、少ないおこずかいを貯めて買った新品ゲームを買ったあの瞬間。
親のお手伝いをしてカードやガチャガチャをして当たったレアアイテムは最高の瞬間ではなかったでしょうか。

大人になってしまった今現在ではおそらく買いたいゲームもフィギュアも買い放題の買っただけで積み放題が普通だと思うんですよ。

昔は僕も親と百貨店に行ってオモチャを買って貰って帰りしなの外食店でもう開けていいかと催促したものです。

しかし、最初から何でも持っていた子どもは当たり前ですがその感動を味わえないわけです。
それって実は凄く不幸なことではないでしょうか。

大人の世界でも同じことで例えば、
100万円のディナーがあれば貧乏人は100万円という数字に価値を感じるのですが、
最初から持っている人は100万円の価値があるのかどうかに価値を求めるわけです。

もっとわかりやすく言えば、
100万円のディナーをご馳走されるとか自分で稼ぐまでの物語に感動する前者と、
「100万円」という瞬間的な損得感情しか持てない感情の薄い後者と言えば伝わるでしょうか。

お金がなくて破産するのは不幸ですが、
たとえ億万長者になったとしてもきっと本当の幸せにはなれないんでしょうね。

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ぐらしゅぴMk-Ⅱ 2022/12/03 08:00

最高のアイデアは諸刃の剣

最高のアイデアは諸刃の剣

誰だって創作者なら"アイデア"って大切な物だと考えると思います。
まだ記憶に新しい"京アニ放火事件"の犯人の動機でも「アイデアを盗まれた」という馬鹿な理由です。

しかし僕自身が創作をしていて痛感する事は最高のアイデア=面白い作品とは絶対にならないと思うんです。

仮に例を映画だとします。
莫大な資金と時間があって最高のアイデアを思いついたとします。

それらを全て注ぎ込んでも"2時間"という枷は掛かって来ますし、視聴者の集中力や興味だってわからない訳です。
壮大な世界で何かしらのエンディングを作らないといけません。

さらに仮に、
最初から世の中にはUFOや幽霊が存在するという前提の話にしてしまうと、ほとんどの人は信じていないので説明がなければ初めから物語を理解すらできないでしょう。

アイデアは大切ですが、アイデアしか武器がない作品は単純に理解されにくいだけの妄言にしかならないのだという所が創作の深いところですよね。

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