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2019年 07月の記事 (42)

めかぶ亭 2019/07/08 00:13

堕ちシチュにつけていただいたコメントの話


先日、【堕ちハルカさん】の記事で『めかぶ亭はあまり積極的に堕ちシチュを採用しない』という話をしたのですが、それについてコメントを頂きました。

以下に引用させていただきますね。


自分もあまり堕ちシチュがそこまで好物でない一人です
悪堕ちの、あんなに清廉潔白だった正義のヒロインが悪側に堕ちてしまう、というギャップの良さというのも理解出来るのですが、いまいち食指が動かないです
逆に何でだろうなあと考えると、結局自分はヒロインが"嫌がっている"ことが大事なんだなと
悪堕ちでも快楽堕ちでも、そこに至る経緯は好きでもヒロインがノリノリで楽しみ始めちゃうと急に冷めちゃうタチみたいです
なので、
>ヒロインがどうしようもなく絶望的な状況下で~
はこれ以上なく同意で思わず笑いました
悪堕ち以外にも変身ヒロインものの王道シチュが色々あると思いますが、中の人の思いとか拘りがあればとても興味があるので、今回のような記事で見てみたいです



概ね私も似たような感じだと思います。

ヒロインが嫌がっている、ヒロインが屈辱を感じている、そしてヒロインが絶望している.....
そういう場面がとにかく好きです。

誇りを失う、力を失うといった、失ってはいけないものを失うことへの背徳感はもちろんなのですが、失ってはいけないとわかっているのに快楽が強すぎてマジイキしてしまうというのが、無様でとても好きです。

例えばヒロインが自ら快楽を求めるとしても、それは理性という歯止めが残された中で、理性に反して、疼いて疼いて仕方ない身体を慰めることを優先してしまうですとか、そういう背徳感や無様さを残していないといけないなと思います。


物凄く端的に言うと、『正義のヒロイン』が様々な痴態を余儀なくされているのが好きなのであって、性行為に背徳感や危機感を感じないとただの『セックス目的の痴女』になってしまうので、その境界線で色々と変わってくる感じです。


それでもめかぶ亭の作品でヒロインが快楽に溺れてしまうタイプの堕ちシチュは登場しているのですが、こういったシチュを使う際の一定の条件があり、そのうち最も大きなところは『もうひとり別のヒロインが登場する作品』であることです。


堕ちたヒロインが更なる絶望を招き得る状況下でのみ、堕ちシチュを採用しています。
その最も分かりやすいところが、C91αですね。


あの作品でハルカさんは完全に快楽に屈し、自ら快楽を求めることになりますが、結果としてそれは残されたショコラさんにとって更なる絶望となります。
かつての仲間に弄ばれて、魔力をシゴき出される.....このシチュエーションはとても良いと思います。


ですから、登場するヒロインが全員堕ちて『私たち魔王様のチンポの為ならなんでもします』みたいな流れは、めかぶ亭の作品では基本的にないと思います。


ヒロインが堕ちた時は、必ず別のヒロインを捉えて陵○している形で結末を迎えます。
正義のヒロインが悪や快楽に染まってしまうというそれ自体に確かに一定の背徳感はあるのですが、自ら快楽を欲し、悪の駒に成り下がるというのは、バッドエンドではないのですね。

むしろ、どちらかと言えばヒロインにとって一種のハッピーエンドと言えるでしょう。
なので、ハルカさんにとっての新たな幸せがショコラさんにとっての更なる絶望や屈辱になるという筋書きに特化したのが、C91αなのですね。


これから先も、堕ちシチュはそんな感じの基準で採用していくことになると思います。


めかぶ亭の作品は原則、どのような形であっても結末が幸せに満ちていてはいけないのです。


屈辱、無様、絶望、それらに彩られた救いなど微塵もないドロドロの奈落の如き結末こそ、めかぶ亭に相応しいなと思います。

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めかぶ亭 2019/07/07 08:50

【キャラクター紹介】大天使ミア

いつもご支援、ならびに応援いただき、ありがとうございます!

キャラクター紹介5回目、今回は最近になって出番の増えてきた大天使ミアさんのご紹介です!

キャラデザイン自体は2017年の半ばくらいには完成していたものの、その後なかなか出番を作れずにいた子です。
しかし去年にCi-en限定コンテンツで肉壁に囚われた無様を晒した後、新作のA2αにも登場し、更に現在製作中のA2β、プロット構築中のゲーム化計画でも出番があるという、出世街道まっしぐらな感じだったりします。

ミアさん誕生の切欠はなんといっても、黒系コスチューム+ショートパンツの似合うヒロインが欲しかった、これに尽きます。
この要望から生まれたミアさんは、非常にスタイリッシュで凛々しさの漂う剣士風のキャラになったのです。

すらりと延びる美脚を飾る漆黒のニーハイブーツ、そしてフェチズム満載なショートパンツ、その双方に挟まれる程好い肉付きの絶対領域、ミアさんの下半身はまさに性癖の塊と言っても過言ではないデザインです。
そんなミアさんを凛とした剣士の風貌に昇華させているのが、華々しさと凛々しさをバランス良く醸し出すジャケットのデザインであることは、もはや疑う余地もありません。
この完成度の高いデザインに、剣を握る長手袋と所々に飾られたリボンがいい感じにアクセントを利かせています。

この手のヒロインはウチの子の中だとミアさんが唯一なのですが、できることなら天使枠のミアさんに対してフェレスティア枠でも使いやすいショートパンツ娘をひとりくらい実装できないかなーとも、頭の片隅で考えてみたり.....

さてさて、そんなミアさんの内部的なキャラ設定に触れていきましょう。

天界に所属する大天使のミアさんは、階級で言うとかなり上のほうになります。
熾天使マヤの率いる親衛隊のひとりで、形式上はミアがこの親衛隊の副隊長を務めています。隊長はマヤさん自身です。

この親衛隊は数名の天使から構築されており、マヤが直接指揮する実働部隊のひとつですが、どちらかというと熾天使マヤの側近といった面が強く、各分野のスペシャリストが集結しあらゆるサポートを行っています。

大天使ミアは高い戦闘力を持つのはもちろんのこと、恐れを知らない勇猛果敢な性格に加えて、騎士のような振る舞いでいかなる苦境でも友軍を鼓舞させる、統率指揮のスペシャリストです。

親衛隊の隷下には数百名の精鋭天使からなる精鋭大隊が存在し、マヤは親衛隊隊長として精鋭部隊の召集と指揮を行う権限を持ちますが、戦線において最前に立つことが多いマヤが大隊を的確に指揮することは困難であり、そういった場合にミアの統率力が補助的に働きます。

ですが、熾天マヤは策略により人間界に左遷させられる際、精鋭大隊に対する召集と指揮の権限を凍結されてしまったため、現在はミアさんが形式上は精鋭大隊の総指揮を務めています。

ミアさんの階級や称号を語る上で『形式上は』とついて回るのは、当人があまり階級や称号というものに固執しておらず、どちらかというとマヤさんのような現場主義的な考えであるためです。

後方から指揮をするより最前線を切り拓くほうがよっぽど性に合っているらしく、周囲が油断すると先陣を切って敵の前衛めがけて突撃をかましていることも。
恐れを知らない性格はいかなる苦境でも作戦の選択肢を狭めず、常に活路を見出す希望の力でもありますが、時にそれが祟って無謀な作戦や感情的な行動にでてしまうこともあるようです。

マヤさん率いる親衛隊は『各分野のスペシャリストが集結しあらゆるサポートを行う』と説明しましたが、このサポートには私的なものも含まれます。つまりは炊事などです。

ミアさんは統率指揮のスペシャリストであると同時に、料理のスペシャリストでもあります。

『戦線に立つものを最も勇気付けるのは美味い料理だ』という信条を持っており、天界における祝い事の日には自ら『副隊長』ならぬ『料理長』に扮し、腕を振るいます。
ミアの作る料理は天界でも上位を競うほどの美味さと言われるほどですが、普段その料理の腕前がマヤのために振るわれているのです。

マヤは常に3~5人前の料理を必要とするため、その食事を支えることは重要であると同時に大変な任務でもあるわけですが、ミアはその任務を決して他者に譲ろうとはしません。
それは『何を食べさせてもマヤは最高に幸せそうにそれを平らげるから』だそうで、どんなに苦しい任務の後でもマヤに飯を食べさせると疲れも吹き飛ぶんだとか。

剣士のような凛とした佇まいで、周囲への振る舞いはまるで王子様、更に料理も上手いとなると、それはそれは周囲の天使たちから寄せられる人気は絶大なものです。
熾天使であるマヤが多くの天使にとって憧れの存在であるのに対し、ミアの人気は国民的アイドルのそれと近い性質のものでしょうか。

昨今の天界では人間界に習って、決められた日に思い思いの人に感謝の言葉や気持ちを伝えるイベントが流行っているわけですが、このイベントの前後になると親衛隊のミーティングルームには一千をくだらない量のお菓子が集められ、マヤを始めとした親衛隊の天使たちは黙々とこのお菓子を食べ続ける任務に就くことになります。

天界の天使たちはその9割以上が女性ですので、ミアに恋心を抱く天使たちも後を絶たず、中には思いを告白しようとする天使もいます。当然ですね。
どうすれば彼女たちを傷つけずに思いを断れるか、それがミアさんにとって一番の悩みだそうです。

ミアさんは人間界に強い興味を持っており、特に人間界の映画を観るのが好きで好きでたまりません。
隙さえあれば人間界の話を始め、映画の話になると数時間は止まらなくなるため、親衛隊の天使にとっては大きな悩みの種だったりもします。


戦闘においては魔法攻撃はもちろんのこと回復や解毒といった魔法も一通り扱うことができ、戦局に対して万能な立ち回りを見せることもできます。
しかし当人は正々堂々と剣を交える戦いを何より好んでおり、特に魔法を扱えない下級魔族に対して魔法で攻撃を仕掛けることは絶対にしようとはしません。

手にする剣はレイピアとブロードソードの中間のような性質を持ちます。
魔力で精製される刀剣は軽量かつ頑丈で鋭い切れ味を誇りますが、全ての天使が優れた刃物を精製できるわけではありません。
ミアの振るうレイピアは羽のように軽く、それでいてオークの身に付ける鎧を容易く刺し貫く刺突性を有します。
特に軽量性と剛性を兼ね備える刀剣の精製は極めて難しく、このクラスのレイピアを魔力精製できる天使は天界にも数える程度しかいないようです。


見た目から中身までとにかくハイスペック尽くしな大天使ミアさん。
今後更に活躍の幅は広がると思いますので、応援の程よろしくお願いします!

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めかぶ亭 2019/07/06 13:46

キャンペーン日記 16日目

キャンペーン16日目です。


昨日は相変わらずプロットの構築とコミッションのやりとりがメインでしたが、ひとつ嬉しいお知らせがあります。

並盛り向けの次回コミッション作品を担当していただくイラストレーターさんが決定しました。

ヒロイン系のイラストや独自性の強いクリーチャーのエッチイラストを描いておられる優風様です。

https://twitter.com/vellark/status/1024076048114176001

依頼する作品についてなのですが、上に掲載した引用ツイートで描かれているクリーチャーをお借りする形で、ウチの子にあてがうようなシチュエーションを予定しております。

メインはカノンさんで、可能ならショコラさんも共演するかもといった感じです。
引用元はヒロインが全裸にされていますが、当方の依頼では着衣が重要であることはしっかり伝えてありますのでご安心ください!

いつから並盛り更新に入れていけるかは、まだなんとも言えません。
展開がありましたらまた報告いたします。



さて、中の人はフィギュアとかぼちぼち集めてるのですが、収集する数はぼちぼちでも、新作の美少女フィギュアとか見るのは大好きだったりします。
毎日のようにあみあみの公式通販サイトで新着フィギュアの予約情報とか見るくらいには好きです。

先日、こんなフィギュアが予約開始されてました。

なにこのお洒落の塊みたいな子!!? めっちゃこのフィギュア欲しい.....!!
正直に言うと原作殆ど知らないので、このキャラもリョナ動画で何度か見たことある程度なのですが、キャラデザは半端なく大好きです。

もっと正直になると、集めてるフィギュアのうち原作知ってるの極一部だけです.....
大半は癒しを求めて見た目を重視で買っちゃってます、ごめんなさい.....

限定特典なしだともう少し安いのですが、アクリルスタンド欲しいですね.....
しかし20,000円.....10月までに次の新作出せばなんとかなるかな.....頑張ろう.....!!



キャンペーンのほうは現在6位です。

今日からこの報告にキャペーン対象の記事をまとめたリンクをつけるので
もしよろしければ対象記事に『いいね』を押して回ってやると、中の人が喜びます!

【キャンペーン対象記事一覧】

残り10日、もう少しだけお騒がせいたしますが何卒よろしくお願いします.....!

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めかぶ亭 2019/07/06 13:24

クリエイター応援キャンペーンも終盤戦になってきました。

キャンペーン期間も残り10日となりました。


期間中、雑談みたいな記事が増えてしまっていて、イラストなどのコンテンツに興味があってフォローしていただいている方にはご迷惑をおかけしております。
あと10日で落ち着きますので、ご理解とご協力をいただけますと幸いです。


皆様の応援のおかげもあり現在6位につけております。
3位までならなんとか狙えなくもない位置です。


改めてお願いさせていただければと思います。


このキャンペーンでは期間中に投稿した記事全ての『いいね』と『引用ツイート』の数が集計され、そのまま応援ポイントという得点になります。


ですので、この記事で始めてキャンペーンについて把握されるフォロワーさんがいらっしゃいましたら、是非とも下記のリンクから期間内に投稿した記事に飛んでいただき、気に入った記事があれば『いいね』をしていただけますと助かります。


【キャンペーン対象の記事一覧】


ついでに下記の公約ページに飛んでいただき、それぞれの公約にもいいねしていただけると、それも得点になったりまします!


【めかぶ亭のキャンペーン公約】


いつもいいねや引用ツイートくださる皆様、本当にありがとうございます!

どんな結果になるかまだわかりませんが、最後まで応援いただけますと幸いです!

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めかぶ亭 2019/07/06 13:11

昔の同僚さんと食事した時の話

というわけで、タイトルの通りです.....

サークルに纏わる話でもあるのですが、大体は中の人のチラ裏なのでご了承くださいませ。


先日、キャンペーン日記でも少し話したのですが、昔勤めていた職場の同僚さんとだいぶ久しぶりに食事してきました。


その同僚さんは私が副業でエロ同人を作っていることを知っていたので(めかぶ亭で、という事までは知らないですが)、近所のランチビュッフェに入り席に座ると、おしぼりで手を拭きながらまずこう切り出してくるわけですね。

『副業のほうはどうなん?』と。

特に隠す必要もないので、私は言います

『今はもう副業じゃなくて本業でやってるよ』と。

こういう話の運びになると大体は次に出てくる言葉も決まっており、案の定

『そんなに儲かってるの!?』と『羨ましい』という言葉が出てきました。

この『羨ましい』というのは、儲かっているかどうかに対する感想ではなく、『仕事を辞めて自分の好きなことで食ってる』という点に対する『羨ましい』です。
ぶっちゃけて言うと、現状はコミッションの報酬払いと生活費、税金でほぼ全てが消えています。

こういった話の流れになった場合、一般論として『作家には作家の苦労がある』みたいな反論もありますし、中には同人作家=楽して食ってる、という偏見を嫌う方も最近は少なくないと思います。
それだけ同人作家という職業や生き方が多くの人に認められ、謂わば市民権を得たというわけで、それはとても嬉しいことです。

ただ、私は思うわけですね。私が人生の中で創作に携わることなく会社勤めだけを続けていたら、そして同僚のほうが同人作家を本業にしていたら、たぶん逆の立場になったとき私も自然と『羨ましい』と感じてしまうだろうなと。

別に同人作家が楽してるとか、自慢したいという話ではなく、社会の中で生きていくことはとにかく大変で、その社会生活から解放されるという点に対する、純粋な羨望を感じてしまうと思うのです。

中の人はまだ30手前ですが、中卒から社会に出ている手前、社会経験は30代半ばと同じくらいに積んでます。
中学卒業して15年ほど、本当に辛さと苦しさばかりの社会生活でした。

ですから私は素直に、『これはこれで大変なこともあるけど、でも会社行くよりは全然楽だね』と答えました。


尤も、この同僚さんは私が兼業時代にどれだけ苦労してきたかも間近で見てきています。

娯楽よりもサークル活動を優先したり、当たり前のように3時間睡眠の生活してたり、コミケ前とか徹夜しまくって完全にテンションがイカれちゃってたり、そういう私を見ているので、羨むことはあっても嫌味を言ってきたりということはありません。

そして私自身、社会人やっていた当時はコミュ症が祟ってとにかく社会生活が辛くてしょうがなく、『めかぶ亭の活動だけで食べてゆく』という当初は思っても見なかった目標に向けて、ただがむしゃらに手を伸ばしていた自覚もありました。

確かに今の生活は、特に精神面で社会人やってるよりはだいぶ楽です。
ですが、そこに至るまでに相当な苦労を重ねているので、『会社勤めよりは楽』という考えは特に抵抗無く言えるものでした。


食事が進むうち、話は自然と『努力は報われるのか』という方向に向かっていました。


多くの人にとって、これはまさに人生のテーマなのではと思います。
果たして努力は報われるのか、そして成功というものはどれだけが努力に依存し、それだけが運に依存しているのか。


私は常々『めかぶ亭で今こうして活動できてるのは運がよかったから』と考えています。
同僚の方にも素直にそう言いました。私の文章力でめかぶ亭がここまで大きくなったとは到底考えられず、やはりサークル創設者でありイラストを担当してくださっているめてんさんの存在が、私の人生には必要不可欠でした。


では、どのへんが運だったのか?


まず、私がめてんさんの創作を知れたのは文字通り『運命の出会い』だったと思います。
『運命的』と『運がいい』はイメージのだいぶ異なる言い回しですが、本質的には同じだと考えています。
性癖が似通っているという共通点だけで、ふたりの人間が運命的な出会いを果たしたのです。

次に、めてんさんが文章によるアダルトコンテンツ、言うなれば官能小説に大きな関心を持っており、私の書く文章を評価してくださったこと。
文章と絵を等価に考えてくださるクリエイターさんは決して多いとは言えないと思います。
もちろん、一般論として創作にかかる時間や手間、つまりは人件費的な面で等価と考える方は多いかと思いますが、『性的なオカズとしての価値』で言うと等価でない場合が多いと思います。
めてんさんは自分の描くイラストと私の書く文章を等価で考えており、私の文章があるから絵が描ける、とまで断言してくださっています。
運命的に出会っためてんさんが、文章に性的な価値を感じて下さる人であった。これは間違いなく奇跡と言えるでしょう。

そしてもうひとつ、めてんさんがイラストレーターとしての道を究めて下さったこと。
これはもう100%運とか奇跡とかそういう類です。
ここに私の努力的要素が介入する余地は微塵も存在しないでしょう。


このように、私の今の生活があるのは、運的な要素を多く含みます。
この生活によってどのような人生を歩み、それが最終的に幸せに終着するかは定かでありませんが、これが『人生ガチャ』だったら排出率0.001%とかそれくらいの抽選率だと思います。

上記した『幸運』はあくまで一例だと思いますが、この一例の中でもただひとつでも欠けようものなら今の私はめかぶ亭は存在しなかったわけです。


では、今の私があるのも、めかぶ亭があるのも、運の産物なのかというと、それは明確に否と言えます。


例えば、私とめてんさんは性癖の共通点を通じて運命的に出会いましたが、それは私がファンメールを送ったという切欠があったからであり、この切欠が無ければその後の奇跡も無かったわけです。
もちろん、めてんさんは私との出会いがなくても凄腕イラストレーターになってましたが、今の私やMagical girl BadEndシリーズを展開するめかぶ亭は無かったでしょう。


ファンメールを送るという働きかけも一種の努力だと私は思います。
その後に続く奇跡や努力に比べればほんの些細なことですが、しかしこの些細な努力がなければその後に続く奇跡や努力も存在しません。


もちろん、寝る間も惜しんで同人誌作ったり、めてんさんの性欲を満たせるような文章を書くために官能小説を必死に研究することでエロさや無様さのある文章を書けるように修行したり、それはそれは様々な努力も積み重ねてきました。

しかし、一番最初のたった一通のファンメールがなければ、それらの努力をする余地もなかったのです。


成功というのは一種の宝くじみたいなもので、買ったからと言って当たるとは限りませんが、買わなければ絶対に当たりませんし、たった1枚の宝くじが人生を変えることもあります。
つまり、努力が必ず報われるとは限りませんが、努力をしなければ報われることも決して無い、ということで、どこかの誰かもそんなことを言ってましたが、やっぱりこの考え方が正しいんだねという結論に達しました。


この結論に達した頃、テーブルの上にはデザートの盛られた皿が並べられていました。
たらふく食べた満足感のなかでプチケーキやフルーツを食べていると、同僚だった方はこう切り出します。


俺の努力もいつか報われるのかな、と。


もちろん、彼は同人作家ではありません。
会社勤めの一社会人で、副業のようなものも特にはしていません。
そして私と同じく、社会人生活を苦痛に感じるタイプの方です。

苦痛に絶えながら頑張るこの社会人生活の先に、果たして幸せや成功というものが存在するのか?

同僚さんはそう切り出したわけですが、しかし自分の中で答えは決まっているようでした。
正直にいうと、私も同じ答えでした。少なくとも、私が同人作らずに普通の社会人をやっていたら、出世や成功という類には無縁であったと思います。


それは世の中が努力を評価しないのかというとそういうワケではなくて、自分に素直になるなら、私が社会でしていた仕事というのは大して評価されるような仕事ではなかったのです。

もちろん、残業したり休日出勤したり、時には会社に泊まりこみしたり、そういった努力は10代の頃からしていて、おかげで母親と二人三脚で実家を買えた(35年ローンだけど)というのはあります。
ただ、それ以外の人生はものすごく平凡で特に幸もないものだったろうなと思うわけです。


同僚さんのほうも似たような自覚があるようで、質問の本質は『成功に繋がる努力とそうでない努力の違いはなんなのか』というところでした。


私が思うに、そもそも『成功に繋がる努力とそうでない努力』という考え方が間違えていて、実際のところ『努力』と『苦労』の違いなんじゃないかなと思います。


努力というものは積み重ねるものであり、苦労というのは耐えるものです。


つまりは能動的に成功を掴みにいくか、受動的に成功が訪れるのを待ち続けるかという違いであり、一般論として前者のほうが成功者になれる可能性は遥に高いです。


私が社会人としてやっていたことは、どちらかと言えば『苦労』でした。
行きたくない会社に出社し、給料の為に好きでもない仕事をこなし、ただひたすらに苦痛に耐えていました。


一方で、同人活動は『努力』でした。
めてんさんに気に入ってもらえる文章を書けるよう研究し、まずは作品をひとつ完成させられるよう努め、そして創作物を世に送り出すことで地道に知名度とフォロワーさんを増やしていきました。


努力という言葉の中には苦労に近い意味合いも内包されている節があるので、たしかに一見すると似たようなものに見えるのですが、しかし『努力』と『苦労』は明確に異なる意味を含めています。


『明けない夜はない』という言葉を引用するのであれば、確かに暗闇に耐え続ければいつかは日が昇るのかもしれませんが、それが200年先のことであれば寿命のほうが先に尽きてしまいます。


だったら、見つかるかはわからないし危険も伴うけど、それでも日の当たる地を自分から探しに行こう、もしくは暗闇のなかでも幸せに生きる術を模索しよう、それが努力というものなんだろうなと、私は思うわけです。


努力と苦労の違いについて考慮しないと、『こんなに苦労してるのに何故報われないんだ!!』となりがちですが、社会人というのはみな等しく苦労をしているものだと私は思いますので、同じ苦労をしているだけだと報われる確率はあまり高くないのかな、というのが正直なところです。
もちろん理想論としては、苦労した人がみな幸せになれることが最善なのは言うまでもありませんし、できることならそういう社会であって欲しいとは思いますが.....


この同僚さんとは哲学的な話をすることが多いので、今回も自分の今までやこれからについて考える上でとても良い機会になったなと思います。


最後に甘いものを食べた口直しでフライドポテトを軽く摘まんで、私と同僚さんは店から出ました。会計はこちらの奢りです。

別れ際に同僚さんは、俺も何か始めてみないとなと、苦笑いを見せながら言っていました。
何かをしたい、何かをしなければいけない、という漠然とした思いはあるのですが、今更自分に何ができるのかという苦悩や、社会人としての一日が終わるとどうしてもゲームやアニメに癒しを求めてしまう現実があって、なかなか行動に移せないそうです。

また1年後くらいに食事できればなと思います。その時は私も、胸を張って『それなりに稼げてるし回らない寿司か高級焼肉でも奢るよ』と言えるくらいになっていたいものです。


私もなんとかサークル活動だけで食べていけるようにはなりましたが、しかしまだまだ『成功』などと言えるような立場では全くありませんから、これからも更なる可能性を探求したり、より良い作品を作るために精進しないとなりません。

自営業者は社会保障の枠の外で生きる性質が強いので、社会人やめれてよかったー、という満足感だけで現状維持をしていれば、5年後10年後には地獄を見る羽目になるでしょう。


そうならない為にも、サークルの活動を充実させるための手段を積極的に模索し、めかぶ亭の作品を愛して下さる方々に満足度の高い『オカズ』をお届けし続けるよう努力を続けていきます。


その努力こそが、巡り巡って自分の人生のためにもなりますので.....

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