緊縛の視姦室 2021/07/20 00:00

【連載】淫悦に堕した兄嫁~憧れていた義姉が牝隷になるまで#02

#02 悦楽に堕する義姉

 自分の部屋に戻る途中、紗月の部屋の扉が目に入った。
 リビングから続く廊下の、一番奥が通隆の部屋で、その手前にあるのが、紗月の部屋だった。
 ふと、通隆は気になり、紗月の部屋の前で足を止めた。義姉のことだから、旅行に出かける前にきっと、自分の部屋には鍵をかけていることだろう。

 ——これは、紗月さんの部屋にきちんと鍵がかけられているかどうか、確認するためであって、別に覗こうとかそういうことではないんだから。
 そんなことを心のなかで呟きながら、通隆は紗月の部屋のドアレバーに手をかけた。
 すると——それは何の抵抗もなく、動いた。信じられないことに、紗月の部屋には鍵がかけられていないようだった。
 音もなく、扉が開いてしまい、通隆はあわてて、両手で扉をもとに戻した。

 ……いけない。いくら、鍵がかけられていないからといって、紗月さんの部屋を覗き見るだなんて。
 それに——部屋に入ることができたとしても、勘の鋭い紗月さんのことだ。ぼくが留守中に忍び込んだことなんて、わかってしまうに違いない。
 でも——中に足を踏み入れずとも、扉から部屋の様子を見るだけなら、バレないのかもしれない。

 たっぷり一分ほど逡巡(しゅんじゅん)してから、通隆は部屋に忍び込むのを諦めた。ぎこちない動きで、扉の前から離れると、自分の部屋へと入っていった。

「……ですか」
 扉を開けた途端、声が聞こえてきた。
 ……そうだった。DVDを再生させたままだったのを、通隆は思い出した。パソコンに歩み寄り、DVDを停止させようとマウスを握ったが、画面を見て指を止めてしまった。

 画面のなかのさつきはもう、扇情的な、あの下着は身につけていなかった。パンティーだけを穿いたまま、全身に縄をかけられ、腕は後ろ手に縛られていた。アイマスクが相変わらず、表情を隠しているが、唇の横の黒子と鎖骨の傷痕が、通隆の目には鮮明に写った。
 と、さつきはその緊縛をされた状態で膝をつき、宗治といっただろうか、その男のパンツの上から、股間を舐めてあげていた。

 既にパンツは唾液で濡れており、宗治のペニスが半分、透けていた。上向きのそれは、当然のことながらエレクトしており、尖端がパンツからはみ出ていた。
「ん……んフン、あン、あぁ——」
 舌が他の意志を持つ独立した生物のように蠢き、ペニスの幹を吸い、唾液を塗しながら、口で味わっていた。
 フェラチオをしながら、さつきも興奮しているのは、明白だった。悩ましげに腰を振り、パンティーからは染みが広がり、太腿を淫液が滴り落ちていた。

 やはり——さつきは紗月なのだろうか。
 だとしたら、どうしてこのDVDが通隆たちの家に送られてきているのだろうか。
 朝、通隆が目覚めて何気なく、郵便受けを覗いてみたら、このDVDが収められていたのだ。
 DVDは宛名もなく、切手も貼られていない無地の封筒のなかに、百円均一で売られているような、安っぽいプラスチックのケースのなかに入っていた。ということは、どこかの運送業者が間違ってアダルトビデオや私的な動画ファイルを通隆の家に届けてしまった、ということでもないのだろう。

 このDVDはまず、間違いなく、紗月がプライベートで撮影したものだろう。だとしたら、どうして、通隆に見てみろと言わんばかりに、紗月の不在の時を狙って、郵便受けに入れられていたのだろうか。
 もしかして、これも紗月の思惑なのだろうか。通隆が、兄嫁の紗月に恋心を抱いているのを知り、諦めさせるために、このDVDを送りつけたのだろうか。
 だとしても、こんなセックスを——しかも、かなり濃厚なシーンを収めたビデオを、通隆に見せる必要はないはずだ。このビデオが何かの間違いで、インターネットなどに流出してしまったら、紗月も社会的に抹殺されてしまうことになる。

 そんなリスクを、聡明な紗月が冒すとは、とても思えなかった。
 とすると、紗月以外の第三者が、このDVDを送りつけてきたことになる。
 ——宗治という男の仕業だろうか。
 が、すぐに通隆はその考えを否定した。宗治も、ビデオのなかで顔をさらしてしまっている。
 ——ということは……。

「はぁッ! ん……あフン、も、もう、たまらないのォ」
 紗月の喘ぎ声が聞こえて、通隆の意識はパソコンの画面に向けられた。これ以上、紗月の嬌態を見てはいけない、と思う以上に、もっと見てみたい、姉の淫らな姿を目に焼きつけておきたい、という相反する感情に、通隆は乱れさせられた。
 結局、通隆はDVDの再生を止めることはできなかった。椅子に座り直すと、じっくりと画面に見入った。

     ★   ◆   ■

「お……お願い、です。もう、ペニスを——」
「ペニス、じゃないだろう。おねだりする時は、どういう風に言うか、教えただろう」
 紗月は顔をうつむかせた。何か言いかけて、また口を閉ざすのを、しばらく繰り返していたが、胸をそらすと、宗治を見上げた。

「ち……ちんぽを、咥えさせて、くッください」
「そんなに、ちんぽを咥えたいのか」
「は、はい。奴○のさ、紗月に、宗治さまの逞しいちんぽを、口と舌で愛撫させて下さい」
「死んだ夫のちんぽと、おれのちんぽ、どっちが立派だ」
「それは——」
「言わないと、このままだぞ。それでも、いいのか」

 宗治が、足元に跪いている紗月の股間に脚を入れると、甲でパンティーの生地越しに擦り上げていった。湿った音が響き、その刺激に紗月は首を横に振った。
 それでも黙っていると、宗治は足を素早く、動かした。布と陰唇が擦れ、その隙間から義姉の陰毛と秘苑がわずかに覗いた。
 宗治が足の指を使い、パンティーの布地と股間の間に差し入れようとすると、
「い、言います。言いますからァ」

 屈従し、アイマスク越しに宗治を見上げた。
「宗治さまのち、ちんぽのほうが、亡くなった主人のものより、ずっと立派です」
「具体的に、言ってみろ」
「……は、はい。とっても太くって、挿(い)れられる時、膣襞がごりごりと広げられて、それだけで、い、逝ってしまいそうになります。雁首も高く、出し入れされると、それが紗月のお、おまんこの気持ちいいところに当たり、痺れてしまいそうになります。長さも夫のものと比べものにならないくらいで、短小の義充(よしみつ)のものでは届かなかった膣の奥を、ひと突きごとに叩かれるので、夢心地になってしまいます」

 ——あぁ、そんな……紗月さん……。
 紗月の言葉を聞きながら、道隆の頰を涙が伝っていった。
 紗月が兄の存命中、どれほど睦まじい夫婦でいたのか。それを目の前で見せられていただけに、悦びを引き出すためだとはいえ、彼女のその痛罵の言葉が、痛かった。
 が――それと同時に、彼女が兄を詰(なじ)るのと同時に、道隆の中で今まで感じたことのないような興奮が生じ、戸惑わせていた。道隆の股間のペニスはこれまで以上ないくらい硬く、そそり立っていた。ジーンズを脱ぎ捨てなければ、自らの屹立でペニスを傷つけてしまいかねないくらい、それはエレクトしていた。

「よし。じゃあ、紗月。口で、おれのパンツを脱がすんだ」
 紗月は膝で躰を進めようとしたが、宗治に額を抑えられた。
「まだだ。どうしたいか、おねだりしてみろ」

 紗月が、パンティーに包まれた腰を淫靡に揺らした。道隆は画面の中の姉が、焦れたように内股を擦り合わせるのを見て、胸がどす黒いものでいっぱいになるのを感じた。既に、紗月の太腿はかなりの量の淫液で濡れ光っており、足首にまで滴り落ちていた。
 牝として扱われている紗月をこれ以上、見ていたくないのに、視線を画面から外すことはできないのだ。見てはいけないものを、今、道隆は目にしている――その背徳感が、麻薬的な悦楽を引き出していた。

「ご主人様のち、ちんぽを咥えるた、ために――あッあフン、パンツをどうか、奴○の紗月に、口でぬ、脱がさせてください。お願いです」
「そんなに、おれのちんぽが好きか」
「好きィ。大好き。今すぐ、咥えないと、ど、どうにか――な、なってしまいそうなんです。だから……お、お願いします」
 後ろ手を縛られたまま、紗月はその場に土下座をした。

 宗治は紗月に歩み寄ると、顎を掴んだ。上を向かせると、キスをした。
 それは、先刻の恋人同士がするような、甘やかなキス、などではなかった。髪を掴むと、強引に口を開けさせ、舌を差し入れていった。
 くちゅくちゅと音が鳴り響き、舌を生殖器のように、紗月の口のなかを抜き差しさせた。唾液を啜り、紗月の舌を抜き出して、唇で擦り、歯茎や上顎などを擦り上げた。

「舌を伸ばせ」
 宗治が命令すると、紗月が言われた通り、朱唇からまっすぐ、舌を伸ばした。
「もっと! もっとだ」
 強く言われ、紗月は返事もできずに、従った。顔をふるふると震わせ、涙を流しながら、舌を伸ばすと、宗治はその舌腹に自らの舌を巻きつかせていった。
「んっん……はぁン……ん」

 一方的に舌を犯されながら、それでも紗月は感じてしまっているようだった。表情は画面からではわからないが、積極的に舌を絡めさせ、濃厚なそのキスを受け入れていた。唇をわななかせながら開き、唾液が滴り落ちるのも気にしていない様子だった。
「ん、ンフ……は、あフン、ん」
 キスの合間に喘ぎ声を洩らしながら、紗月は腰を揺らした。男の指が乳首を捉え、捻(ひね)られると、眉をしかめさせるのが道隆の目に入った。が、それは苦悶のためというよりも、宗治に与えられている悦びに抗しようとしているかのように、道隆の目には写った。

 そこまで考えて、道隆ははっとなった。
 これは過去の映像だ。明後日から種付けセックスをしてもらう、と紗月が言ったことから考えて、二日以上も前に撮影されたものだろう。
 二日前ということは、道隆が予備校で勉強をしていた時だろう。午後四時ごろ、道隆が帰宅した時、紗月は何事もない顔をして、彼を出迎えてくれたのだから、撮影されたのは午前中もしくは午後の早い時分、ということになる。
 道隆がまじめに勉学に励んでいたその時、平日の朝、または昼から紗月はヘンタイ的なセックスに耽(ふけ)っていたのだ。

 もしかすると、道隆が朝の準備をしている間、紗月は宗治とセックスができるのを、今か今かと待ち焦がれていたのかもしれない。
 実際は、紗月がそのように考えていたのかどうかは、わからない。が、それを想像すると、悲しいと思うのと同時に、興奮を隠すことのできない自分もいて、通隆は愕然とさせられた。
 通隆が実際に目にしているように、紗月が犯されていることはもはや、変えられない――変えることのできない過去である。

 今さら、DVDの再生を止めたとしても、彼女と宗治がヘンタイ的なセックスをした、という事実を止めることはできないのだ。
 できることならば、通隆はこの映像が撮影された時に戻って、すべてをなかったことにしてしまいたい。が、それがもう手遅れなのだと思うと、胸がどうしようもなく痛んだ。
 通隆とて、いつまでも紗月と兄嫁と義理の弟の関係でいられるとも、思ってはいなかった。
 が、それを眼前につきつけられて、すっかり気分が落ち込んでしまった。もう少し、先のことだと考えていたのだが、それは覚悟が足りなかったのかもしれない。

 紗月と宗治の関係は――ただの恋人であるとは、通隆にも思えなかった。
 しかし、もし、宗治に紗月が性奴として扱われておらず、甘い恋人関係を結んでいたとしても、それを通隆が素直に受け入れられるとは、彼も思ってはいなかった。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索