えぃぴぃほりでー 2021/08/02 12:37

3D脱出ゲームの小物を作る! 全体の流れ編(MAYA、SubstancePainter、UE4)


お世話になっております。
えぃぴぃほりでーで3Dデザイン及びシステム等を担当しています。二郎です。サムネでなんかせわしなくキーボードをたたいている奴ですね。

 ゲームにおいて、一番目立つし、見ている人が多いのはキャラクターかと思います。アクションゲームにおいてはプレイヤーの分身として飛んだり跳ねたり動き回りますし、シナリオも彼らの物語として語られるので、必然的にそうなります。
 しかし、キャラクターだけでは成り立たないのがゲームであり、彼らが存在している背景・ステージ・Mapのクオリティは、彼らキャラクターの存在に説得力を与えるとても重要な要素であります。
 しかし、3Dの背景やアセット(小物等)がどのように制作され、ゲームの中に実装されているかというのはなかなか知らない方も多いかと思います。2Dであれば、Photoshopとかクリスタとかで絵を描いているんだろうなくらいはわかるかもしれませんが。


今回は、そんな3Dアセット制作の流れについて簡単にご紹介しようかと思います。
もしこれから自作の3Dモデルなんかも作ってみたい、自分のゲームに導入したいと思っているけど全然全く分からない、という方に全体の概要をほんのりでもお伝えできたらいいなと思って書いていきます。
大まかな工程、使用ソフトは以下の三つです。

①モデリング・UV展開:使用ソフトMAYA…アセットのモデリング(造形)とUV展開を行います。こちらはそこそこのお値段がする有料ソフトなのですが、無料のBlenderでも同じことができます。MAYA高い…。
基本的には立方体や球体、円柱などのプリミティブと言われるベースの形状を変形させたり、組み合わせたりして目的の形状に近づけていきます。
UV展開というのは、作成したモデルの外側にイラストを張り付けて実際の物体に見えるようにするためのベースとなる展開図を作成することです。


②テクスチャリング:使用ソフト:SubstancePainter…①で制作したモデルにテクスチャをつけていきます。こちらは有料ソフトですが1万円程度の買い切りで、手軽に質の高いテクスチャを作成することができますので非常におすすめです。
鉄、プラスチック、ゴムなどいろいろな素材の質感のテンプレートが用意されており、それをそのまま使ってもいい感じになりますし、パラメーターを調整したり、ノイズを加えたりなどをすることで思い通りの質感を再現できます。凹凸などもつけることができます。
 また、汚れや錆びなどといったものを簡単にそれっぽくつけてくれるフィルターなどの機能もあります。便利すぎてえぐい。
同様のことはphotoshopでもできるかと思いますが、より3Dのテクスチャ制作に特化したソフトです。



UE4…①②で作成したデータを読み込んで、ステージに配置したり、ギミックを仕込んだりしていきます。テクスチャを付けた段階で「おお~いい感じやん!」とテンションが上がりますが、自分のゲーム内に持ち込むとまた感動します。一つのMAPを作るのに作らなければいけないアセットの数は結構多いですが、少しずつ自分のゲームが充実していく感覚が原動力となって作業を続けていけます。


 以上が、3Dゲーム制作におけるアセット制作の流れになります。
 一つのソフトで完結せできず、複数のソフトウェアを介さねばならず、しかも単純にコピペでデータを移行できるわけでもありません。しかも、感覚的にアートを作っていくような面もありますが、各工程を繋ぐための単純作業(UV展開などは結構苦手な人が多い作業です)も大量にあります。
 しかしそれでも慣れてしまえばこちらのもので、自分の思い通りのアセットやステージを作っていく感覚は先述のマイナス面を補って余りあるとても楽しい経験です。
 今後、各作業工程をもう少し細かく解説する記事なんかも書こうと思ってます。
 3D始めてみたいなという人の参考にちょっとでもなればなと思います。
 それでは今日はこの辺で。


(3D・システム担当 二郎)

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