えぃぴぃほりでー 2021/11/22 23:17

[エロ] すくらんぶる・まいんど の世界観や設定の理由について話します![3D脱出ゲーム]

お世話になっております。
えぃぴぃほりでーで3Dデザイン及びシステム等を担当しています。二郎です。
今回は、前回の記事にてコメントで「ユング」という設定についてコメントしていただいた方がおりましたので、今回のゲームの世界観や設定についてお話ししようかと思います。
 文章ばかりのあまり面白くない記事かと思いますので、興味のある方が読んでいただければ。興味がなければ太字のところだけでもどうぞ。

企画段階で出ていた別案たち

私たちの企画はディレクターでありシナリオライターでもある飛丸くんが大の「脱出ゲーム」好きであるということから企画が始まっています。
それでは、どういう世界観で脱出ゲームをやるのか? それを決めるべく開かれた会議において、3つの候補が出されていました。

ファンタジー世界でダンジョンから脱出しながらイチャコラ
近未来のディストピアにおいてコンピューターや支配者たちの手から脱出しつつイチャコラ
ヒロインたちの悩みの世界に入り込んでイチャコラ

①も②もすごく作ってみたら面白そうですし、今後やっていきたいところではありますが、その時に1番良いという意見が集まったのが③でした。

エロ×3D脱出ゲームが作りたい!けど、ゲームのギミックとエロが完全に分離してしまうのは…

 ③の素案をださせていただいたのは二郎だったので、なぜ③のような素案を出したのかというのを説明しようかと思います。
 個人的にギャルゲーのような形で脱出の過程でヒロインたちと交流を深められる形が良いというのは思っていたことですが、その際に出てくるギミック、これをいわゆる「脱出ゲーム」然としたものではなく、もう少し進めたいなと思いました。
 何らかの形で僕たちのゲーム独自のフックがないと、なかなか手に取ってもらえないのではないかと考えていました。
 そこで、「場所」からの脱出ではなく「人」からの脱出ということにしたら良いのでは?みたいなよくわからないひらめきが今回の設定の種になりました。
 最初は、いっそ様々なキャラクターたちとの会話の中から手がかりを探し、隠された人間関係や過去などを暴くことで脱出が成功する、みたいなことを考えていましたが、これはあまりにも「脱出げーむ」からは離れています。
 そこで、ヒロインたちはそれぞれに独自の「悩み」を抱えていて、その精神世界に閉じ込められてしまった(あるいは入り込んだ)主人公がそこの悩みを解くことでヒロインの悩みを解消し、自身も脱出するという形に落ち着きました。
 そこに存在するギミックたちはヒロインたちの精神世界の中で悩みを体現したものであり、そのギミックを解くことがそのままヒロインとの交流になるだろうという感じです。

精神世界「ユング」とは?

そこで、頑張って考えて、題材として使えそうなものにぶち当たりました。それが、人間の精神世界の構造を分析した、フロイトの「構造論」というものでした。
…いや、全然僕自身もよくは理解していませんが!
…なんかかっこいい感じだったので「こいつを良い感じに拝借しよう」て感じでやっています!
分からないなりにまとめたこの「構造論」てやつについて説明しようかと思います。

フロイトさんによれば、精神は三つの構造を有しており、それのバランスが崩れると精神疾患などが引き起こされるとしています。

①構造1:イド(エス)
無意識的なものであり、快楽原則に基づいてリビドーを解放し、衝動・欲求を充足することで快を得るメカニズム。一次過程と呼ばれる非論理的で非現実的な思考や、不道徳で衝動的な行動をもたらすものです。
 わかりやすくたとえるなら性欲ってことでしょう。エッチ
②構造2:自我(エゴ)
意識的なもので、現実原則に基づいて、イドによる衝動・欲求の充足を現実に合わせ調整したり、イドと超自我の葛藤を現実に合わせ調停したりするメカニズム。本能と理性のバランサーですね。自我は、基本的生活習慣のしつけを通じて、現実検討力や欲求不満耐性を身につけることでその基盤を発達させるらしいです。(難しいですけど、自分の欲求をいかに現実的に発散するか、あるいはいかに耐えるかということは日々の生活から養われるという意味だと思います
これは、現実に主人公が接するヒロインたちの人格に近いものなんじゃないかな~と思います。
③構造3:超自我(スーパーエゴ)
無意識でも前意識でもあるもので、道徳原則に基づいています。イドによるリビドー解放を道徳的価値に基づき、禁止・抑圧するメカニズム。したいけど、世間的にあれだからできない...っというやつですかね。本当はエッチなこと大好きなのにさも興味ありませんという顔で純文学など読みふける文学少女や、「破廉恥です!」といって露出度の高い服装をみて興奮してしまう純情委員長キャラ的なやつは、この超自我の働きが強そうです。エッチなのはいけないと思います!

そして、これらの構造を図で示したのが以下のものです。

よくわかりませんね。そこで分かりやすく、前述した委員長ちゃんで示してみます。


お年頃なのでエッチなことへの興味はあるのですが、委員長としての自分のキャラクターや、規則を重んじる彼女は、それを良くない!と押し付けて心の中にしまいこんでいる。そういうことが見事にあらわされているはずの図です。はい。

本能的な欲望や、願いなんかは常に生まれているけど、社会常識とかそのたいろいろなものに押さえつけられている。その結果、バランスの整った普通の自我が維持されている、という風にフロイトさんはとらえているではないかな~と思います。
そしてそれなら、抑圧された欲望や悩みなどが心のどこかにたまり続けていった結果、深い深い悩みになっていき、本人をむしばんでいく「なにか」になるっていう設定、ありなのではないかなと思いました。
 それが目に見える形で現れたのが「ユング」と呼ばれる精神世界ですね。(フロイトじゃねーのかよという突っ込みはあるかと思いますが、なんかユングの方がかっこいいじゃないですか。ユンゲラーみたいで。名前を考案してくれたのはライターのバジリスクこなみ君です。ちょうどよく中二くさく、なんとなくかっこいい絶妙な塩梅で割と気に入っています)
 とりあえず、そんな感じのものがユングの大元になっています。まだまだいろいろ設定はあるのですが、それはまたの機会にご紹介いたします。
 ちなみに、最初に示した3つの案のような感じで「こんな世界観で脱出ゲームがあったら楽しそう!やりたい!作って!」みたいなやつがありましたら、ぜひコメントなんかに書いてもらえたら次回作以降に反映されるかもしれません。

みおんちゃんのステージ、進めてます

https://twitter.com/n_3O/status/1462752244022276096

みおんちゃんのステージは、最初の方はホラー的な雰囲気で!というライターの飛丸くんの要望で、ホラーテイストが入っています。(そこまでガチホラーな感じにはならないと思いますが…)
いりいろ、ぶきみな演出入れていければなと思っていますが、ホラーというのは雰囲気作りが大事で、なかなか難しいところ。どこまでできるかな…。
また、動画内でちょっと出てきますが、もともとキーボードのキーに対応させていた「調べる」以外にできる行動を、画面上にボタンで表示して、マウスで完結できるように進めています。DLsiteユーザーはツクール製のゲームのユーザーが多く、キーボードで複数のキーを使うような操作方法はあまりなじみが薄いのではという貴重なご意見をいただいたので、進めているところです。
可能な限りしっかりしたクオリティで、なるべく早く応援していただいている皆さんのもとにゲームを届けられるように、一同頑張っていきます。
今後共、よろしくお願いいたします。

システム 二郎

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