Quietude. 2023/01/29 04:54

インパルスレスポンスのトリートメント考

近況

編集について非常に消極的に"やるかも知れません"なんて書いてるのに音声サークルから声優からVまでいっぱい来るのはなぜだろうな?
例により音を録ったりいじくったり、要らん部分を除去したりそういう毎日。
あといろんな手配したり、台本書いたり、アイドルグループの整音助手やったり、実はダイエット中だったり。2ヶ月で4kg痩せて、ダイエットができるならば禁煙もできるだろうという軽率な考えで現在禁煙中。一週間ほど一本も吸わずに過ごせている。
やればできる子だったのか俺は。

なお、タイワンキンギョも飼い始めた。

しかし、飼い始めた約三日に強風で棚の上に置いておいた無香空間という消臭剤が倒れ、水槽にポタポタ垂れてることに気づかず1年間死亡事故ゼロだった様々な水草や魚の入った60cm水槽の魚が全滅した。

まじで泣きそうなレベルで落ち込んだけど今は大丈夫っていうか、その時エビだけは死ななかった不思議。
おかげで現在、棚の高いところには水槽の中に落ちても大丈夫な霧吹きや小物類しか乗っかってない。

マイク買いました


AudioTechica BP28Lという太くて長くて固くて長い57cmくらいあるショットガンマイク。
ダイヤフラムが大きいので500円玉の直径よりも少し大きいくらい。

長いだけあって軸外はだいぶ小さくなるので狙った場所の音を録るよと言った具合。
スピーカーから300年くらい前に耳コピした魍魎戦記MADARAのテーマを流しながら
録音するとこんな具合

当たってるところがウーファーよりなので若干低音過多ぎみではあるものの、だいぶ自然。
11秒目くらいから軸外(90°)

高音のが指向性持ちやすいので軸外はこもる。処理しやすい。

非常に高いS/N比と感度かつ、ラージダイアフラムなので後にも先にもなかなか似たようなモデルはない。DPAの4041SPの指向性を尖らせた感じのモデルと呼んで差し支えないかもしれない。

これから酷使する予定。

インパルスレスポンス大戦20XX

さて本日のテーマである。

GPUAudioの開発者と喋ってて、グラボがほしいのでインパルスレスポンスを録ることになった。

※GPU Audio
https://www.gpu.audio/

グラボを使ってCPU負荷ゼロで畳み込みリバーブが掛けられる逸品。



ダミーヘッドに転生した俺くん、凍死寸前!!

畳み込み…さいきん流行りのAIとかでもよくでてくる計算。
詳しい話はここらへんを参照しつつ、まあ出力結果的には足して二で割った感じの音を作って、それを原音に混ぜてやることにより部屋の響きを再現したりギターアンプのキャビネットの響きを再現したり、電話機の音を再現したりする。

バイノーラル定位を作るプラグインも概ねはそんなもん。今回はリバーブ(ルームシミュレータ)の素材を作る。

さいきん録ったものはこちら



マイクが突っ込めれば水槽だろうがギターだろうが胃だろうがドカンだろうが毛布のぐるぐるまきだろうが結構なんでもたやすく再現できる。

インパルスレスポンスのトリートメント

さて、屋内ならばニアフィールドでスイープなり鳴らせばなんも問題もないわけだが、野外のインパルスレスポンスを収録するとなるとS/N比をなるべく稼ぐためにテスト信号の音量が問題になってくる。
遠く離れても大きく聞こえるという、単純に暗騒音よりも遥かに巨大な音を出すというじつに単純な行いでよいのだが、あんまり音が巨大だとこんどは触法になってきたりもする。

で、Boom Libraryというゲームや映画によく使われている効果音メーカーの野外インパルスレスポンスパックの記事がゲームエンジンのオーディオマネージャ、WWISEのブログ記事にあって、やはりこんな感じで間違いはない模様。

そしてこの素材集はウチにもあるので、素材をRXで開いて観察しながら記事を読むに

・思ったよりもデータ汚い
・ウチより明らかにS/Nよい
・↑音がでかいことによる
・9mm拳銃の空砲でとった
・レタッチされているか→されている
・やっぱ冬がいいよ!

だそうで、割とあたらずとも遠からずなことを自分でも行っていた。
そーだよな。スイープの音量どうやって稼ごうか謎だったんだよ。
うちのADAM AUDIOのまあまあいいモニタなんか114dB SPLまでしか出なくて、暗騒音が40 dBAくらいだったとして、1mの距離で114だから30mも離れりゃ-29.4 dBでダイナミックレンジが44.6 dBしかない計算になる。

まあ9mm拳銃の場合、140 dBAくらいのでかい音が出るのに対して、ぼくのもってるスターターピストルは120dBAくらいなので若干心細くはあるが、多少理想的でなくても近づいてとりゃいいということで妥協。

そして18mほどの距離から収録
-5度の田んぼの真ん中でな!深夜の2時に!

見切り発車版トリートメント

もっといい手があるには違いないが現時点での手法。
Boom LibraryのIRライブラリとにらめっこしてこんな感じ。

まずはRXの右端の柱をぐっと持ち上げて表示感度をあげておく。

でまあ、サクッとHPF

スペクトラルデノイズ。
ぶっちゃけ音質劣化の最たる要因ではあるので
細かい信号を保護するオプションを強めに"やんわりと"掛ける
リダクションカーブを利用して保護したい場所は残したり、マスキングやらスレッショルドをああでもないこうでもないと弄り倒す。

そして選択ツールでフェード…マルチバンドフェードといった感じでいらないノイズを消す

そのさい、RX10から実装された羽根ツールで選択範囲をぼかすと良い。
なお、この画像はあたかも一発でキメているように見えるが、実際のところ一発ではキマってくれなかった。羽根ツールや選択ツールをパラメータを変えつつ駆使して何度かに分けてフェードしたほうが良い。

最後にズームツールで波形を最大まで拡大して、音の出だしから選択、音が終わって空白になるところでWindowsならばCTRL+SHIT+E、MacならばCmd+SHIFT+E
で選択範囲をエクスポート


あとは各々が使っているIRを読み込めるリバーブで読むだけ。

うん、まあまあいいんじゃね?

2月4日は僕の誕生日

19歳の誕生日。
だいたい20回以上19歳だったことになるけどまあいいや。

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