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2021年 09月の記事 (4)

レモネードオアシス 2021/09/25 14:43

TS俺が百合堕ちするまで7

いつもあたたかいご支援ありがとうございます!
ちょっと身内でバタバタしているので更新が不規則になっています。


今回は遥香のひとりえっち!


目次

TS俺が百合堕ちするまで(カテゴリー)

この小説を最初から読む!



♂♀4章目 生徒会会長のオナニーは激しい


「それでは先にお風呂に入ってくれ。大丈夫、いまは授業中だから、他には誰も入ってないから」
「あの、遥香さんは?」
「私は早退届を出してくる。なぁに心配するなすぐに大浴場に向かう」
「なにからなにまで……本当にすみません」
「いいってことだ」

 授業をサボって校舎を後にした遥香と千尋は、寮の相部屋へと帰ってきていた。
 おもらしショーツと黒タイツがペッタリとお尻に貼り付いてきて心地よかったけど、いつまでもこうしているわけにもいかない。
 千尋は、遥香に言われるがままにお風呂に入ることにするのだった。

 ついでにしっかりと身体を洗っておきたい。
 夜になれば、大浴場には他の女子がたくさんいることだろう。
 まだまだ女になりきれていない千尋にとっては刺激が強すぎて、母乳を噴き出す自信があった。

(できれば遥香さんが大浴場にくる前に身体を洗って綺麗にしておかなければ!)

 遥香のことだ。
 きっと裸の付き合いをすることに、なんの躊躇いもないことだろう。
 これも千尋にとっては刺激が強すぎる。
 そんなことを考えながら、着替えである遥香の共用下着とジャージを持って、女子寮の大浴場へと急ぐのだった。

        ☆

 ぱたん。
 千尋が部屋を出ていき、静かに閉じられた、遥香の部屋のドア。
 寮の相部屋に残ったのは遥香ただ一人。

「ふぅ……」

 一人になった遥香は、やや熱を帯びた吐息をつく。
 身体は熱く火照っている。
 そして遥香の秘部も。
 子宮は溶けそうなほどに熱くなり、遥香の五感を切なげに燻していた。

「きみがいけないのだ……ああ、千尋……っ」

 遥香はベッドに倒れ込む。
 もちろん、今朝千尋が寝ていたベッドに、だ。
 そのままの勢いで、枕に顔を押しつけて深呼吸する。

「ああ……。千尋の匂い……。女の子の匂いだ……。母乳の匂いもする? ということはドキドキしてくれていたのか?」

 遥香の理性は、もう大決壊寸前だった。
 まだ千尋に声をかけて2日目なのに。
 それなのに、あんなにも可愛いところを見せられたりなんかしたら、理性を保っていろというほうが無理な話だ。

(すぐにおもらししちゃうところなんて……っ。しかも恥ずかしがってるところが可愛すぎて……ううっ)

 さらに言えば母乳まで噴くなんて。
 それに、遥香のショーツを嫌な顔一つせずに穿いてくれた。おもらししたショーツだというのに。

「千尋のショーツ、冷たくなってる……。それに、黒タイツが……はぁ、はぁ……ペッタリ太ももに張りついてきて……千尋になでなでされてるみたいで……はぅぅっ」

 遥香は切なげに内股を擦り合わせる。
 スカートに隠された秘部は熱く濡れそぼっていた。
 千尋のおしっこではない。それは遥香の愛液だ。

「もう、我慢できない……」

 くちゅりっ、

 黒タイツ越しだというのに、秘部に指を這わせると淫靡な音が鳴り響く。
 千尋だけ先に大浴場に行かせたのは、一人きりになりたい口実に過ぎない。
 千尋のおもらしショーツを穿いた瞬間から、遥香の子宮には官能の炎が燃え上がっていたのだ。
 この炎を鎮めなければ、きっとおかしくなってしまうに違いなかった。
 今夜、千尋のベッドに夜○いしてしまいそうなほどに。

「はぁ、はぁはぁ……」

 うつ伏せになったままで遥香は行為をはじめようとしていた。
 はつじょうした犬のようにお尻をつきだして。

「スカート、汚しちゃう……」

 もわ……っ。

 スカートを捲り上げると濃密な熱気が立ち昇った。
 千尋の小水の香りと、遥香の女臭が混じり合った濃密なミスト。

「もう、我慢できないんだ……っ」

 ぷるんとしたお尻を突き出す。
 黒タイツに覆われたお尻は、安産型のやや大きなお尻。
 遥香は、いつもオナニーをするときは騎乗位スタイルで妄想することにしていた。

 まるで発情したメス犬のようにお尻をつきだし、下品で大胆で、決して他人には見られてはいけない体位。
 だけど……いまならば。

「千尋がいけないんだ……。千尋なら……こんなわたしを嫌いにならないでいてくれる、か?」

 千尋の使っていた枕に顔を押しつけながら、妄想のなかの千尋に語りかける。
 そんな千尋は、顔を赤らめながらも遥香の敏感な部分へと指を沿わせていくのだ。

「ンン……。そこ、そこじゃ……ないぞ。女の子の気持ちいいところは……っ」

 くちゅ、くちゅちゅ。

 クレヴァスの外側から、少しずつ恐る恐る……深いところへ。
 そして探り当てたのは、少女の一番敏感な部分……クリトリス。

「ああ……。そこ、そこだ……。女の子の、気持ちいいところ……」
 遥香はいつもオナニーをするときはクリトリスですることにしていた。
 指先を細かく痙攣させる。それはピアノの高音を弾くときのように。
 幾多の楽器を奏でることができる指先は、いまばかりは淫靡な楽曲を奏でる。

「そう……そこ、硬くなってる、だろう……? 千尋のおもらしショーツを穿いて興奮してしまったんだ……。ああ、触られたら……痺れる……ンン!」

 くゅちくちゅくちゅっ!

 黒タイツに、メレンゲのような甘美な泡が立ちはじめる。
 それは遥香の子宮が蕩けて溢れ出してきた、本気汁だった。
 清楚な黒タイツに、本気汁が嫌らしく泡立ち出す。

「んっ、あっ、あっ、あひっ、うっ、ううう! くぅぅ!」

 もわ~ん……。

 股間のメレンゲから漂いだすのは、熟成されたチーズのような香り。
 それは遥香が発情しているなによりもの証だった。
 それでも遥香は指先を止めない。むしろ、独奏曲は激しさを増すばかりだった。

「いい……、いいのぉ……そこ、そこを……もっと……ううっ、もっと激しくても、大丈夫……だから……っ」

 ガクンッ! ガックン!
 お尻が大胆に突き出されると、ヒップラインが小刻みに震え上がる。
 遥香は軽く達してしまったのだ。
 だが女の子の絶頂というのは、一度達しただけでは満足することができない。
 未だ子宮は熱く蕩け、更なる快楽をおねだりするかのように痙攣している。

「ああっ、あっついの……溢れ出してきちゃってる……っ」

 どぷっ。

 膣壁が熱くうねると、おもらししたかのように愛液が溢れ出してくる。
 クロッチから滲み出してきた愛液は、内股をダラダラと伝い落ち、えっちな滝を作りだしていた。

「んっくっ、くぅぅんんっ! あっ、いい……イイの……ッ、そこ、そこをぉ……!」

 クチュクチュクチュクチュクチュ!!

 淫靡な独奏曲が止まらない。
 もはや遥香の股間は黒タイツ越しにエッチなメレンゲ塗れになり、酸っぱく生臭い香りを漂わせている。

「あ……あああ……!」

 ゾクゾクゾク!
 遥香は何度も押しよせてくる絶頂に痙攣しながらも、キュウウ! おまたをギュッと抑えてしまう。
 こんなときだというのに――、こみ上げてきてしまったのだ。

「ああ……やだ。おしっこ……したくなってきちゃった……」

 さっき、千尋に見られながらおもらししたというのに。
 全部出し切ったと思っていても、見られながらということで緊張していたのだろう。

(どうする……? トイレに行く……? それとも……!)

 一瞬だけ逡巡するも、しかし答えはすでに決まっていた。
 途中でやめるのは遥香の流儀ではない。
 一度決めたら、最後までやりきるのが遥香なのだ。

「このくらいの尿意……、我慢できる……!」

 自分に言い聞かせるように呟くも、

 じゅわっ、じゅわわっ!

 膣壁が痙攣し、そのたびにおしっこを漏らしているかのような錯覚に陥る。
 いや、もしかしたら、もうすでに漏らしはじめているのかもしれない。
 股間をぐしょぐしょに泡立てた遥香には、それさえもわからなくなっていた。

「あああっ」

 しゅわわっ、
 しゅわわわわわわわわっ。

 今度こそおもらししてしまった感触。
 生温かい感触が、内股を撫で回していく。
 千尋のおもらしに冷たく濡れていた黒タイツが、じんわりと生温かくなって侵食されていく。
 それでも。
 それでも遥香は、指を止めることができなかった。

「うっ! うう! いっ、いいいっ、いぐ!」

 ぷっしゃああああああああああ!

 遥香は、盛大に失禁しながら絶頂した。
 クロッチと黒タイツという三重布を突き破って、清水が噴き出してくる。

「いっぐ! イッて……んっ、んぉぉぉぉ! んごっ」

 もっと可愛い声で絶頂したいのに――。
 それなのに、遥香の口から漏れ出してくるのは獣のように低い唸り声だった。
 視界がフラッシュし、意識が飛びそうになる。
 それでいて腰は本能のままに激しく痙攣し、股間からはドプリと本気汁が溢れ出してきている。

「んっ、んぐぅ! いっで、りゅ……!!」

 ぷしゅっ! ぷっしゃ!
 ぷっっしゃあああああああああ!

 遥香は、騎乗位のままでお尻を高く突き出しながら絶頂に身を委ねる。
 そのたびに黒タイツに刻まれたクレヴァスからは聖水が噴き出して、千尋のベッドのシーツへと染みこんでいった。


        ☆

「はぁ……、はぁ……、はぁ……」

 絶頂して、どれくらいの時間が経ったのだろうか?
 耳鳴りは治まってきてくれたけど、胎内に燻る官能の炎はまだ消えてくれてはいない。
 遥香はいつも最後まで後戯をしっかりすることにしていた。
 そうしないと勉強に集中できなくなるし、またすぐにひとりえっちをしたくなってしまうからだ。
 自覚は無いが、遥香の性欲はかなり強かった。

「もうちょっとだけ……。んん……はぁ……」

 くちゅちゅちゅちゅちゅ……。

 下着の上から、軽めにクリトリスを愛撫する。
 こうしていると、少しずつ身体が落ち着いてくれる。

(どうしよう……。千尋のベッド、汚してしまった……)

 シーツを換えたとしても、布団の染みまでは消すことはできない。いまから布団を干そうにも、窓から干すことしかできない。
 もしも他の生徒に、おしっこの染みがついた布団を干しているところなんか見られた日には、目も当てることができない。

(どうする? どうする……?)

 くちゅくちゅ。

 未だ絶頂の余韻が残っている秘部を慰めながら、これからの後始末のことを考えていると、

「えっ?」

 部屋の入り口から聞こえてきたのは――。

「うおお!?」

 遥香は柄にもなく悲鳴を上げると、飛び上がってしまった。
 そして布団にできあがった大きなおしっこの染みを覆い隠すように正座する。……隠しきれていないけど。

「こ、これはその! あれだ!」

 相部屋の入り口で、驚愕したままでフリーズしていたのは千尋だった。
 咄嗟にごまかそうとするけど、しかしそれは遥香の性格が許さなかった。気がつけば、

「千尋が可愛すぎるからいけないのだぞ!」
「ええっ、わ、わたしのせい……ですか!?」
「ああそうだっ。だからこうしてやる!」

 遥香は顔を真っ赤にさせてベッドから降りると、つかつかと千尋へと歩み寄る。
 そして照れを隠すかのように千尋を抱擁していた。
 お風呂上がりの千尋は、入念に肌を磨いてきたのか、石けんのいい匂いがした。
 髪の毛も洗い立ての香りがする。

「遥香さん……」
「な、なんだ?」
「その……わたし、気にしてませんから……。ちょっとビックリしただけで」
「むぅ……私が気にするのだ」
「俺も……ううん。わたしも、男だったころは……その、毎日のようにしてましたし。いまは……やり方は知りませんけど」
「そ、そうなのか?」
「だから…………、今度やり方、教えて下さいっ」
「も、もちろんだ!」

 頬を赤くしている千尋が上目遣いで見つめてきて、あまりにも可愛すぎて更に抱擁を重ねる。

 女子寮で一緒に生活することになって二日目。
 二人の中は、急速に近づいていく。


        ☆


 ちなみに。
 その日の夜。
 寮の部屋で遥香と二人きりのときに。
 ひらひらのパジャマを着て落ち着かない気持ちで千尋が窓際で寛いでいるときにのことだった。

「なんでわたしが教室でもおらししたと分かったんです?」

 気になった千尋はその日の夜、遥香に聞いてみたのだ。

「ああ、あれか。あれは生徒会長権限で、学校の全教室や図書室・視聴覚室などの施設のスピーカーを繋げておいて、AIの判断でなにか不測の事態があったときに私のケータイに通知をくるようにしておいてあるんだ」
「それって盗聴……」
「人聞きが悪いこと言うな。滅多に通知はないよ。今日が初めてだ。誓ってもいい」
「わたしは……目くじら立てるつもりはないですけど……。その、それよりももっと重要なことが」
「なんだ? 遠慮無くなんでも聞いてくれ」
「そ、それでは遥香さん……。その、わたしのベッド……遥香さんの、その……エッチなお汁で……」
「なんだ、そのことか。そのベッドは明日クリーニングに出す手配をしておいたから、これからは私のベッドで寝ることにしてくれ」
「えっ、あの、その……!」

 さすがにその申し出に素直に頷くわけにもいかないと思っていると、もうすでに遥香の心は決まっているようだった。
 遥香に手を取られると、千尋はベッドへと連れ込まれていた。

「キングサイズのベッドだから、二人一緒に寝ても平気だぞ」
「ちょっ、ゆうべも眠れなかったのに……っ」
「そうか。それではぐっすり眠れるように耳元で子守歌を歌ってやる。なぁに、最初は緊張するかもしれないけど、こういうのは慣れだよ」
「うう……がんばります」
「おう、その意気だ。女は度胸ってな」

 遥香は枕元のスイッチで部屋の照明を消すと、月明かりが満ちる。
 あまりにも緊張して母乳が滲み出してくるけど……、そんな千尋を、遥香は優しく抱きしめてくれる。

「大丈夫。どんなことがあっても私は千尋の味方だ」
「はい……」

 それはずっと不安に思っていたこと。
 身体が女になった途端にクラスメートだけではなくて友達だった男子までもよそよそしくなってしまった。
 その気持ちは理解できる。
 きっと千尋の友達が急に女の子になったら、同じ反応をしてしまうに違いなかったから。
 だからだったのかもしれない。
 千尋が、女の子になったことを認められないのは。
 だけどいまは違う。
 こうして遥香が、すぐそばにいてくれる。

「遥香さん……」
「ん?」
「ごめんなさい、ただ呼んでみただけです」
「そうか。私はすぐそばにいるから、好きなだけ呼ぶがいい」
「はい……」

 久しく忘れていた温もりに包まれて千尋が目を閉じると、緊張していたのが嘘のように思えてきて――、
 千尋は夢のなかへと旅立っていた。


TS俺が百合堕ちするまで8につづく!

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レモネードオアシス 2021/09/10 17:39

エレベーターパニック!3

支援者様向けの短編小説を更新していきたいと思います!
今回が最終回です!

停止したエレベーターで大決壊!

楽しんでもらえたら嬉しいです!


・ヒロイン
 椎菜梢(しいな こずえ)
 中学2年生。
 小柄で、女性的な膨らみは控えめ。

 地元の中学校に通っている。
 通学距離は、片道15分程度。

 自宅はマンションの15階。20階建て。
 家族構成は父と母。一人っ子。

 体型・髪型・服装など。
 身長150センチ。
 髪型:黒髪ロング。
 制服:桃色のブレザー。ワインレッドのスカート。スカートは超ミニ。
 ショーツ:水色と白のしましまショーツ。

・季節は春。

 靴下:黒。
 靴:ローファー。

 あまり運動することが好きではない。
 便秘気味な生活を送っている。
 出てきてくれるのは、2週間に1回くらい。

 お腹がパンパンで苦しい生活を送っている。
 購買の自動販売機で売ってる牛乳を買って飲んでみる。
 180mlのパック入り。ストローを指して、チューッと一気に飲む。

 牛乳があまり得意ではない体質。
 お腹を壊す……というほどではないけど、牛乳を飲むとお腹が痛くなってしまう。


目次

カテゴリー(エレベーターパニック!)

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エレベーターで大決壊!

「んっぉぉぉぉ……っ。だ、だめぇ……っ」

 メリ、メリメリ……ッ。
 ぷす、ぷすす……っ。

 まだ……。
 まだ、おもらししていない……。
 梢はショーツを歪に盛り上がらせながら、何度も、何度も頭のなかで呟く。
 うんちをおもらししたなんて、絶対に認めたくはなかった。
 まだ、固いものしか出てきていないから、ショーツはそんなに汚れてはいない……はず。
 まだ、どうにかな――、

「うっ、ううう~~~!」

 メキメキメキ……!
 もこ、もこもこもこ……っ。

 棒状だったものが、ショーツによって少しずつ形を変えていく。
 ショーツのなかで、少しずつ、少しずつとぐろを巻いて広がっていく。
 どんなにお尻に力を入れても、カチカチに固まったモノを千切ることができなかった。

(早く、早く動いて……っ。エレベータぁ……っ)

 もりもり……、
 もこもこもこ……。

 哀願しながら、梢はうんちをおもらしすることになった。
 スピーカーを通じて声が聞こえてしまうから、声を押し殺しながら。
 蒼白になっていた顔は、いつしか真っ赤になっていた。

「うっ、はぁぁ……っ、はぁぁ……っ、はぁぁ……っ」

 もこもこ……もこもこっ。
 にゅるる……っぶぽっ!

 カチカチに硬かったうんちをおもらししているうちに、少しずつだが柔らかく、熱くなってきている。
 お昼に飲んだ牛乳によって、うんちが柔らかくなっているのだ。
 そしてうんちが熱くなってきているのは、梢の深部体温を宿しているからだ。

「あっ、い、いやぁ……っ。お尻……ううっ!」

 にゅるにゅるにゅる……っ。

 ショーツのなかに柔らかく、熱いものが溢れだしていく。
 スカートに覆われている、梢の小さなお尻が一回りほど大きく膨らんでいった。
 そのときに漏らしてしまった声が、スピーカー越しに通じてしまったのだろう。

『どうかしましたか!? なにか問題が起きましたか!?』

 心配そうな女性オペレーターの声が、エレベーターという密室に響き渡った。
 まさか、梢がうんちをおもらししているだなんて、想像さえもしていないことだろう。

「だ、大丈夫、です……あっうう!」

 にゅるるるるる!
 ブリブリブリブリブリッ!

 なんとか返事をしながらも、大量のものをショーツに漏らしてしまう。
 もっさりとショーツが重たくなって、お尻の輪郭がパンパンに膨らんでいった。

『いま作業員が向かっていますからね。狭い空間でご不安かもしれませんが、もうしばらくお待ちください』
「は、はい……ううっ」

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レモネードオアシス 2021/09/03 11:25

TS俺が百合堕ちするまで6

いつもあたたかいご支援ありがとうございます!
今日は金曜日なので小説を更新する日です!

遥香のわざとおもらしっ!


目次

TS俺が百合堕ちするまで(カテゴリー)

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♂♀3章目 遥香のわざとおもらし


「すまない。私の責任だ。トイレの問題を失念していた」
「いえ……俺が……わたしが、悪いん、です……」

 誰もいない、授業中の静まりかえった廊下を、遥香に肩を貸してもらいながらやってきたのは女子トイレ。
 ……その、入り口。

「一緒に入ってやる。だから恥ずかしがることないぞ」
「は、はい……」

 返事をしながらも、やはり女子トイレに入るというのは抵抗がある。
 それでも躊躇っているわけにもいかない。
 授業が終われば休み時間になる。そうなればトイレにもたくさんの生徒たちがやってくることだろう。

「うう……。やっぱり女子トイレというのは……っ」
「女子の制服を着ているのだ。男子トイレに入ってるときに誰か来たらビックリするだろ。さて、こういうことはあまり緊張するとダメなんだ。女は度胸ってな」
「あっ」

 遥香に肩を貸され、そのまま踏み込んだ女子トイレ。
 女の子だけが踏み込むことを許された空間。
男子トイレの青いタイルとは違って、小用の便器はなく、当然のように全部が個室になっている。

「入っちゃった……。女子トイレに入っちゃったよ……」

 ふんわりと感じられるのは、男のものよりも角が取れた、それでも刺激的なアンモニア臭。
 それは長年にわたってこのトイレを使ってきた女子たちの恥水が染みこんだ香りだ。
 その香りに思わずクラッときてしまう。

「おいおい、こんなところで倒れないでくれよ。もしも倒れたら私が責任を持って介抱してやることになるからな」
「ぜ、善処します」
「その意気だ。よーしまずはショーツを降ろすか。濡れた黒タイツは脱げにくいからな。手伝ってやる」
「ちょっ、一人でできますっ」
「そ、そうか……」

 残念そうにしている遥香だけど、ここは見守ってくれていることに決めたらしい。
 千尋は個室には入らずに、遥香の前でスカートの両サイドから手を入れて、黒タイツごとショーツを降ろそうとする。
 ……が。

(せっかく会長……。遥香さんが貸してくれたショーツなのに……。1日どころか、1時間目で汚してしまうだなんて)

 それにここでショーツを脱ぐということは、汚してしまったショーツを遥香に見られるということでもある。
 それはなんだかとても情けなくて、恥ずかしいことのように思える。

(遥香さんのショーツ、汚しちゃったんだ……)

 改めて心のなかで呟くと、ぽつり。
 それは千尋にとっても意外なことだった。
 視界が急に滲むと、大粒の涙が溢れ出してきてしまったのだ。

「ど、どうした!? やっぱり1人では脱げないのか?」
「違います……ううっ。せっかく遥香、さんに……貸してもらったショーツなのに、すぐに汚しちゃうなんて……っ」
「なんだそんなこと。洗濯すればいいだろう?」
「洗濯しても……。遥香さんは嫌じゃないんですか? 俺……ううん。わたしがおもらししてしまったショーツだなんて」
「んー? 千尋はどう感じるかな?」
「えっ? わ、わたしが……?」

 一瞬、なにを言われているのか分からなくてキョトンとしてしまう。
 そんな千尋を見つめながら、遥香はその場にしゃがみこんだではないか。
 個室の外で、タイル床に膝をついて。
 更にはスカートを捲り上げて、ショーツが見えるようにして。

「しっかりと、見ているんだぞ?」

 遥香は呟くと、

「ふっ、ふうう……っ」

 呼吸を整えて息み出す。
 一体なにをしようとしているんですか?
 聞く余地もないほど、遥香は何事かに集中している。
 でも、一体なにに?
 遥香が視線を落としている先には、トイレのタイル床があるだけだ。
 ……それに。

「遥香さん……ぱんつ、見えてしまってます」
「なにを言っている。見せているのだ。しっかり見ているようにと言っただろう?」
「えっ?」

 ピクンッ、ピククンッ!
 遥香のショーツには、おまたの縦筋が食い込んでいて、痙攣する様子までも浮き上がらせていた。
 黒タイツ越しにでもその痙攣が分かってしまう。

「ンッ……ッ。なかなか、出てきてくれないものだな……。ショーツを穿いたままだと」

 このときになって、千尋は遥香がなにをしようとしているのか理解した。
 きっと遥香は、この場でわざとおもらしをしようとしているのだ。
 ショーツを汚してしまって泣いてしまった千尋のために。

「遥香さんストップ! わかりましたっ。たとえ遥香さんがおもらししたショーツでも、俺は穿きたいですっ。洗濯すれば全然平気です! 気にしません!」
「俺じゃない、わたし、だろう?」

 おしっこを出そうとして息み、顔を真っ赤にさせているというのに、遥香は余裕を持ってツッコんでくる。
 それでもお腹から力を抜くことはなかった。
 こうしている瞬間にも、ショーツを穿いたままでおしっこをしようとしている。
 そして、ついに。

「あっ……出る……出そうだ……っ」

 じゅわわっ。

 遥香の縦筋が食い込んでいるショーツに、じんわりと暗い染みが浮き上がってきたではないか。
 クロッチという、女の子の恥ずかしい染みを隠すための二重布を、そして黒タイツから滲み出してきているのは、遥香の親くらいしか見たことがないであろう聖水。

「大丈夫ですっ。わかりましたっ。俺はもう……っ、わたしは泣きませんから……っ」
「いいからしっかり見てるんだ。それにもうここまできたら……ああっ、止まらない……!」

 ジュワッ、じゅわわ……。

 黒タイツに浮き上がった染みは見る間に大きくなっていく。
 数秒間だけクレヴァスに沿って大きくなっていくと、すぐにお尻のほうへと広がっていき、

 しゅいいいいいいいいいいい……。

 ショーツのなかから、くぐもった水音が聞こえてくる。
 それは、紛れもなく女の子のおしっこをするときになる、恥ずかしい音だった。

(遥香さんもおしっこの音、恥ずかしい音が鳴るんだ……)

 女子トイレに、ツーンとしたアンモニア臭が立ち昇ってきて、音とともに脳に染み渡ってくる。
 遥香は、頬を赤らめながらも、今度はゆっくりと身体から力を抜いているようだった。
 一度出てきてしまうと、女性器というのは我慢できなくなってしまう。

「んっ、ふう……ッ。ああ……。ぱんつのなかがあったかくなってきて……太もも、撫で回されてるみたいだ……」

 しゅわわわわわわわわわ……。

 見られながらのおしっこということで音は控えめだけど、それでもそれは充分に衝撃的な光景だった。
 目の前で生徒会長がしゃがみこんで、わざとおもらしをしてくれているだなんて。

「な、なんか変な気分だな。おもらしというのは。イケナイことをしているというのに、なんか気持ちよくなってきてる……」

 しゅおおおおおおおおお……。

 遥香を中心としておしっこの大きな湖が広がっていく。

 遥香自身の上履きを浸し、すぐそばに立っている千尋の上履きまでも浸していく。
 それでも千尋はその場から後ずさりすることができなかった。
 上履き越しに感じられるのは、遥香のおしっこの体温――。

「ああぁ……。出すのに苦労してたのに……1回出てくると……はぅぅ、止まらない……ふぁぁ」

 しゅいいいいいいいいいいい……。

 ツーンとしているけど、芳醇な香りが漂う。
 それは紛れもなく会長のおしっこの匂い。
 高嶺の花の、芳醇な香り

「お尻撫でられてるみたいで……ふっ、ふうう!」

 ブルルッ!
 プッシャア!!

 遥香は大きく身震いして、最後のおしっこの一飛沫を噴き出すと、唐突におもらしを終えた。
 あとに残ったのは――。

 もわ~ん……。

 遥香に溜まっていた、恥ずかしい聖水でできた水溜まり。
 まさか遥香の体内に、こんなにもたくさんのおしっこが溜まっていただなんて。

「んっ、どうやら全部出たみたいだな」
「す、すみません……わたしのせいで……」
「気にするなよ。私が好きでしたくなったんだから。……ところで」
「えっ?」
「千尋は、私のショーツなんてもう穿きたくないと思っているのか? 洗濯したとしても、汚いと思って」
「い、いえっ。そんなことは……ない、です……」
「そうか。それでは私と同じだな。たとえ千尋がおもらししてしまったショーツだからといって、穿きたくないなんてこと、私も一片たりと思ってないぞ」

 立ち上がった遥香に、ギュッと身体を抱きしめられる。
 やはり遥香といえどもわざとおもらしに緊張したのか、身体が溶けそうなくらいに熱くなっていて、それにふんわりと甘い香りが胸元から漂ってきている。
 きっと汗をかいたのだろう。

「さて、それでは千尋のショーツを脱がしてやるから覚悟を決めるんだ」
「お、お願い……します」

 それはとても恥ずかしいことだけど、わざとおもらしをしてくれた遥香の言葉を断ることなどできるはずがない。
 千尋は、されるがままにショーツを、黒タイツごと脱がされていく。
 おしっこで濡れそぼった黒タイツは肌に密着して脱げにくくなっていて、それでも遥香はくるくると黒タイツの生地を回しながら脱がしていってくれた。

「よし。脱げたな。それでは……」

 遥香は脱がしてくれた黒タイツを一旦洗面台におくと、今度は自分のおもらし黒タイツをショーツごと脱ぎはじめる。
 ぜんぶ脱ぎきると、千尋が穿いていた下着を置いてある洗面台へと置いた。

(そうだ、おもらしした下着は俺……いや、わたしが洗わないと!)

 とっさに申し出ようと思ったけど、しかし遥香が次に手に取ったのは、千尋が穿いていた黒タイツとショーツだった。
 遥香が洗ってくれるのだろうか?
 それなら二人分の下着を一緒に洗ったほうが効率的というか……。
 そう思って、遥香の一挙手一投足を見守っていると、

「ふむ……なるほど」
 遥香は千尋のおもらしショーツを広げながら、意味深に頷いてみせる。

「あの……その、あんまりショーツの裏側をみられるのは……はずかしい、です」
「ああ、すまない。そうだよな。早く穿かないとな」
「は!?」

 驚く暇もなかった。
 なんと遥香は持っていた千尋のショーツへと、なんの躊躇いもなく脚を通してみせたのだ。

「んっ。千尋のショーツを穿きたいと言ったのは、これで嘘ではないとわかっただろう? タイツも穿いてやる」
「えっ、あっ、その……、せめて洗濯したほうが!」
「私が穿きたいのだ。だから好きにさせてくれ」

 遥香は濡れそぼった黒タイツに苦戦しながらも、キュッとしっかりと上まで上げてくれる。
 きっとさっきまで千尋の大事な部分に触れていたクロッチは、遥香の花びらとディープキスしていることだろう。

「ふふっ、千尋のおもらしショーツ、冷たいけどすぐに熱くなってきてる、ぞ?」
「遥香さん……」

 遥香は恥ずかしそうな笑みを浮かべて、頬を赤らめている。
 心なしか、涙ぐんでいるようにもみえた。
 その表情にドキッとして、じゅわり……母乳が滲み出してきてしまう。

「わ、わたしも……っ」

 千尋も、さっきまで遥香が穿いていたショーツを手に取る。
 そしてなんの躊躇いもなく穿いてみせた。
 だけどさすがに遥香の脱ぎたてで、しかもおもらししたショーツを穿くと、嫌でも身体が反応してしまうらしい。

「んっ、あっ、くぅぅ!」

 ピリリッ!
 股間から甘い電流が発せられると、

 しゅわわわわわわわわわわ……。

 間の抜けた音とともに、おしっこを漏らしてしまう。

「ああっ、すみません……遥香さんのぱんつ、汚してしまいました……」
「なにを言ってる。元からおもらししてあったんだから気にするなよ。それに千尋が穿いてくれて、私は嬉しいぞ」
「タ、タイツも!」
「おう。その意気だ。女は度胸が大事だぞ」

 遥香のおもらし黒タイツも穿く。
 濡れそぼった黒タイツが脚全体にまとわりついてきて、それはまるで遥香に優しく撫で回されているかのような、そんな錯覚に陥る。

「ううっ、遥香さんのぱんつあったかぁい……」
「おっと危ない。膝が笑っているぞ」
「あうう、すみません……」

 とっさに遥香に身体を支えられて、なんとか立ってられるくらいに膝が震えていた。
 さっきまで遥香のおまたに食い込んでいたクロッチが、千尋の縦筋へと食い込んできているのだ。
 立っていろというほうが無理だった。
 ただでさえ、女の子になってから力を上手に入れることができなくなっている。

「さて、と。今日はもう帰ることにするか!」
「えっ、まだ1時間目なのに……。あ、でも教室には戻りたくないような……」
「教室に戻っても、気まずすぎるだろう? こう言うのは時間が解決してくれるんだ。今日はサボるぞ」
「……はいっ」

 まさかの生徒会長直々のサボり宣言に、千尋は小さく頷く。
 まだ一人では立っていることができないから、遥香に身体を支えてもらいながら……。


TS俺が百合堕ちするまで7につづく!


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レモネードオアシス 2021/09/03 10:29

エレベーターパニック!2

支援者様向けの短編小説を更新していきたいと思います!
今回の更新と、次の更新の2回を予定してましたが、ちょっと長くなったので次の更新の3回を予定しています!
楽しんでもらえたら嬉しいです。


・ヒロイン
 椎菜梢(しいな こずえ)
 中学2年生。
 小柄で、女性的な膨らみは控えめ。

 地元の中学校に通っている。
 通学距離は、片道15分程度。

 自宅はマンションの15階。20階建て。
 家族構成は父と母。一人っ子。

 体型・髪型・服装など。
 身長150センチ。
 髪型:黒髪ロング。
 制服:桃色のブレザー。ワインレッドのスカート。スカートは超ミニ。
 ショーツ:水色と白のしましまショーツ。

・季節は春。

 靴下:黒。
 靴:ローファー。

 あまり運動することが好きではない。
 便秘気味な生活を送っている。
 出てきてくれるのは、2週間に1回くらい。

 お腹がパンパンで苦しい生活を送っている。
 購買の自動販売機で売ってる牛乳を買って飲んでみる。
 180mlのパック入り。ストローを指して、チューッと一気に飲む。

 牛乳があまり得意ではない体質。
 お腹を壊す……というほどではないけど、牛乳を飲むとお腹が痛くなってしまう。


目次

カテゴリー(エレベーターパニック!)

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 だけど――。
 結果から言ってしまえば、梢のお腹は沈黙を守ったままだった。
 昼休みも。
 そして5時限目、6時限目の授業中も。
 二週間ものあいだ詰まっている大腸はそうそう簡単に動いてくれることがないらしい。

(少しでもお腹が痛くなったらいいなって思ってたのに)

 せっかく牛乳を飲んだというのに、まったくの音沙汰なし。なしのつぶてというやつだ。

「はぁ……」

 梢はお腹に二週間分の不快感を抱えたまま、午後の授業を憂鬱な気分で聞き流すことにする――。

        ☆

 そしてついにお腹からの返信がないまま、帰りのショートホームルームが終わって、放課後になってしまう。

(はぁ……。今日も出なかったよ)

 人知れずに溜め息をついて、梢は重たいお尻を持ち上げると立ち上がった。
 カバンを持って教室をあとにする。
 家に帰ったらトイレに籠もってみよう――。
 そんなことを考えながら。

 お腹が張っていると、昇降口で靴を履きかえるのも一苦労だ。
 それでも顔をしかめながら外履きに穿き替えて、校門を出て学校をあとにする。
 これから徒歩15分は、トイレの不毛地帯だ。
 家に帰るまで、公衆トイレはおろか茂みさえもない。

(もしもお腹が痛くなったら……どうしよう?)

 そんなことを考えながら歩いていると。

 きゅるる……。

(えっ?)

 梢は、自らの身体に起こった変化に戸惑ってしまった。
 あんなにも望んでいた茶色い予兆が、いまになってこみ上げてきたのだ。
 それはかすかな予兆だったけど、梢が足を止めてしまうには十分なものだった。

(やだ。いま痛くなってこられても困るのに)

 ここから15分はトイレ不毛地帯。
 もしもなにかアクシデントがあって急にお腹が痛くなっても、どこにも助けてくれるトイレはない。

(家に帰るまで、もつ、よね?)

 きゅるるっ。

 自分のお腹と相談しながら、梢は再び帰路を急ぐ。
 まさか下校中にお腹が痛くなってくるだなんて。
 少し歩いたから、大腸が刺激されたとでもいうのだろうか?
 それにもしかしたら、お昼に飲んだ牛乳が今更になって効果が出てきたのかもしれない。

(うん、これくらいなら、我慢できそう)

 お腹が痛くならないような、絶妙なペースで歩き続けることしばらくの時間が経つ。
 20階建てのマンションは、もう視界に入っていた。
 あと歩いて5分とかからない距離。
 だけどここで駆け出すわけにはいかない。
 もしも走ったりなんかしたら、大腸に衝撃が加わって、本格的にお目覚め……と、いうことも充分に有り得る。

(慌てずに、急がずに……っ)

 ぎゅるるっ、ぎゅるっ。

 茶色い予兆をいなしながら、なんとかマンションの入り口まで辿り着く。
 マンションの入り口は、カードキーで開く自動ドアになっている。
 財布に入れてあるカードキーで開ける。慌てずに。
 あとは――。
 4基あるエレベーターが自宅のある15階まで運んでくれる。

(ふぅ……)

 梢が安堵の吐息をついたのは、エレベーターの15階のボタンを押して、ドアが閉まったときのことだった。
 これであと数秒後には、自宅のある15階に着いているはずだ。
 もう、ここまでくれば安心。
 そう思った、その瞬間だった。

 ぎゅるるるる!
 ごぽっ、ごぽぽっ。

「はぅぅ!?」

 大腸が急に蠢動をはじめた感覚に、梢の顔色は一瞬にして真っ青になっていた。
 安心して気を抜いたのがまずかったのだろうか?
 だけど焦る必要は何一つない。
 エレベーターはぐんぐんと昇り続け、梢は心地のいい浮遊感に、再び安堵の吐息をつく。

「もう5階……。6、7、8、9、10階……」

 エレベーターには梢一人しか乗っていないことをいいことに、梢はぼんやりと口を開けてエレベーターの階数が上がっていく。
 あと、5階……。
 そうすればあとトイレまであともう少しだ。

 ……だが。

 そんな安心しきっている梢をあざ笑うかのように、ガタン……ッ、エレベーターはなぜか急停止してしまう。

「えっ?」

 梢は、一瞬なにが起きているのか理解することができなかった。
 もしかしたら認めたくなかっただけなのかもしれないけど、それは梢自身にもわからないことだった。

「エレベーター……、もしかして、止まってる……の?」

 数秒経ってから理解する。
 乗っているエレベーターが急停止したのだと。
 だけど閉じ込められたという現実を、梢はすぐに認めることができなかった。

「す、すぐに……動く、よね……?」

 自分に言い聞かせるように呟く。
 それから……10秒、20秒、30秒……。

 ぎゅるるるる……っ。

 お腹から軋むような不吉な音が鳴り響き、梢はギュッとお腹を押さえる。
 だけどそれは気休めに過ぎない。
 牛乳によって蠢動をはじめた大腸は、この程度では収まってはくれない。

「あっ、おっ、ぉぉぉ……!」

 ぎゅるる!
 ごぽっ、ごぽぽ!

 エレベーターが止まってちょうど1分。
 大腸が捻れるかのような痛みに襲われ、梢はだらだらと冷や汗を流してしまう。
 顔面は蒼白になり、カクカクと膝が笑いはじめる。

「ひ、非常ボタン……押して、いいの……!?」

 非常時のときのための非常ボタン。
 しかし梢はそのボタンをいままで一度たりとも使ったことがなかった。
 非常時に使うということは、それは非常事態でなければならないのだろう。
 だけど、お腹が痛いこの状況が、はたして非常事態といえるのだろうか?
 もう少し待てばエレベーターが動き出すかもしれない。
 それなのに、お腹が痛いからといって非常ボタンを使っても、本当にいいのだろうか?

「お腹が痛いからボタンを使うなんて……あっ、うう!?」

 

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