投稿記事

放尿/おしっこの記事 (21)

レモネードオアシス 2022/09/05 16:38

秘密の快楽4

制服の下にスクール水着を着ていると、全部脱がないとおしっこができない。
水着を着たままでおしっこおもらしっ。


目次

秘密の快楽(カテゴリー)

この小説を最初から読む!


 二週間後――。

「うう、しんどい……っ」

 朝、自分の部屋で目が覚めたミリーは、憂鬱げに呟いた。
 学校でわざとショーツを穿いてうんちをした日から、今日で二週間が経った。
 ベッドから身体を起こしたミリーは不快に張ったお腹に手をあてる。
 さすがに二週間も出ないというのは最長記録だ。
 最後にうんちをしたのが、学校のトイレでのわざとうんちおもらし――。
 あの日からミリーのお腹は沈黙したままだった。

「でも、学校行かないと……はぁ」

 どんなにお腹がモヤモヤしていても学校を休むわけにはいかない。
 それに今日は水泳の授業がある。運動すれば、もしかしたら便秘も少しはマシになってくれるかも知れない。

「水着、着ていこう……」

 今日の水泳の授業は二時間目にある。
 だから着替える手間を考えると、制服の下に水着を着ていったほうがよさそうだ。
 ブラも充てなくて済むし。
 のっそりとした動きでタンスから水着を取り出す。
 学校指定のスクール水着は飾り気のない濃紺。

「ぱんつ、脱いでから穿かないとねー」

 ショーツとブラを脱ぎ、一糸まとわぬ裸体になる。
 つるんとしたぱいぱんは今日も産毛さえも生えていない。
 ミリーのちょっとしたコンプレックスだけど、気にしても仕方がないので、そういうものだと思うことにしていた。

「むむ、おっぱい、ちょっと苦しいかも?」

 紺色のスク水に身を包んでみると、おっぱいのところがぱつんぱつんになっていた。
 去年買ったスクール水着だというのに、サイズが合わなくなってしまったようだ。

「ミリーちゃん、成長期! ……身長は伸びてないけど」

 おっぱいやお尻が大きくなって、うんちを溜め込みやすい体質だから、身長は伸びていないのに体重ばかりが上がる一方だった。
 ミリーは水着の上から制服を着ると、スカートの裾を整えて部屋を出る。
 今日も暑くなりそうだ。

        ☆

「うう~、寒いっ」

 梅雨が明けて真夏になっても、ミリーが通っている学校は全室エアコン完備なのでブレザーを手放すことができない。
 しかもミリーの席は、エアコンの冷風が直撃するところなので冷えすぎるのが悩みの種だった。

(おしっこ、したくなってきちゃったよ)

 身体が冷えると、当然のように込み上げてくるのが尿意だ。
 一時限目の授業を終え、次は水泳の授業……というときに、ミリーは切迫した尿意を感じてしまう。
 たっぷりと二週間分のうんちを溜め込んでいるぶんだけ、膀胱が小さくなっているんだと思う。

「はぁ……」

 トイレに行ってから更衣室に行けばいいか……。
 そんなことを考えながら水泳袋を持ってトイレに立つ。
 ミリーの膀胱は、二週間分のうんちに圧迫されていまにも決壊しそうになっていた。

        ☆

「だけどそうそう簡単におもらしなんてしないもんね」

 女子トイレの個室にやってきたミリーは誰にともなく呟いた。
 まだまだ膀胱には余裕がある。
 このままショーツを降ろして、目の前にある和式トイレにしゃがみこめばオッケーだ。
 そう思ってスカートの両端に手を入れて、ショーツを降ろそうとするも。
 そのときになって、ミリーはある致命的なことに気がつく。
 そしてスッと血の気が引いていくのを感じた。

「あっ、今日、下に水着きてきたから……っ」

 最近では上と下が分かれたセパレートタイプのスクール水着もあるらしいけど、残念ながらミリーのスクール水着はノーマルなワンピースタイプだ。
 ショーツを降ろすときのように指を引っかけようとするも、股布を降ろすことはできない。

「や、ヤバ……!」

 じゅわっ、じゅわわっ!

 ショーツを脱いで発射態勢に入ろうとしていたおまたは、まだ水着を脱いでいないというのに誤射してしまう。
 紺色の生地に覆われたおまたからおしっこが溢れ出してくると、内股を流れ落ちていく。
 このままだと上履きをだめにしてしまう――。

「あっ、だ、だめぇ……っ」

 ミリーは咄嗟に和式トイレにしゃがみこんでいた。
 ……水着を脱ぐこともできずに。

「あっ! ううう!」

 ぷっしゃあああああああああ!

 女の子は、無防備にしゃがみこんだらおしっこが噴き出してしまう。そういうふうに身体ができているのだ。
 スクール水着から噴き出してきたおしっこは和式トイレの前面に弾けて散っていった。

「あっ! あっ! あっ! あっ!」

 しゅいいいいいいっ、
 ぷしゅっ、シャアアアアアア……。

 どんなにおまたに力を入れても、おしっこを止めることはできない。水着の股布から噴き出してくると、ヒクッヒククッ、縦筋が虚しく痙攣する。
 滲み出してきたおしっこはお尻のほうにまで伝っていくと、桃尻の双丘からぽたぽたと落ちていく。

「あっ、あああぁ、ひっ、ひううっ!」

 しょわわわわわわわ……。

 おしっこを漏らしながら、ミリーの吐息にどこか官能的な熱が混じる。
 それはミリー自身も気づかない変化。
 おしっこに濡れたおまたは熱い蜜を漏らし、ムッとした甘酸っぱい香りを漂わせていた。
 しかしそのことにミリーは気づくことはない。
 おしっこを出し切ってしまった自責の念と開放感に、虚空を見つめて口をパクパクさせている。

「あっ、ああぁ……。おしっこ、終わっちゃってる……? は、はふう……ふう……」

 熱い吐息を漏らしながらも、しかしおしっこに濡れたおまたとお尻は急速にひんやりと冷たくなってくる。
 これから水泳の授業があるというのに。

「ど、どうしようっ。おしっこ臭くなっちゃってるし!」

 股間とお尻の部分が濡れて、なんとも悩ましい匂いを放っている。
 それでも紺色のスクール水着は、よほど目を凝らさない限りおしっこで濡れているとは分からない。

「授業が始まる前に海に入れば平気、かな……?」

 ミリーが通っている学校の水泳の授業は海で行われる。
 だから授業が始まる前に海に入っておけば、おしっこの染みを誤魔化すことができるはずだ。

「制服、脱ご……」

 おもらししてしまったのは仕方がないと割り切って、このあとのリカバリーに意識を集中したい。
 ミリーは制服を脱ぐと、スクール水着姿になる。
 股間のところがちょっとだけ紺色が濃くなっている。
 だけど……。

 ――それよりも問題は――。

「お腹、パンパンに張ってるよ……」

 スクール水着に覆われている下腹部は、ぽっこりと膨らんでいた。
 お腹をさすってみると、固く張っている。

「二週間も出てないなんて……ううっ、苦しい……っ」

 カチカチに固まったうんちが大腸に詰まってて、今こうしている瞬間にも水分を吸収されて固くなっている。
 出したくて堪らないのに。

「はぁ……。いつになったら出てきてくれるんだろ」

 着ていたブレザーを畳んで水泳袋に詰め込んで、憂鬱げなため息をつきながらトイレの個室から出る。
 水着が濡れてることに気づかれずにさっさと近所の海に行かなければならない。

 ぐるるる~……。

 ミリーのお腹から、ほんのかすかな異音が響く。
 しかしおまたをおしっこで濡らした少女は、その些細な変化に気づくことはなかった。

        ☆

 ミリーたちが通う学園の水泳は、近所のビーチで行われる。
 真夏の砂浜に、夏の日差しが照りつけて、さながらプライベートビーチのようでもある。

『本条のやつ……。やっぱりスタイル抜群だよな』
『去年よりも胸大きくなってるんじゃないか?』
『スクール水着なのに胸の谷間ができてる、だと……!?』

 そんなビーチで行われているのは準備体操。
 しかしそんななか、ミリーは嫌でもクラスメートたちの視線を集めることになる。
 ただでさえ目立つ金髪碧眼。
 更にはスタイルがいいとくれば、男子だけではなく女子からも注目される。

 しかしそのクラスメートたちは知らない。
 ミリーのお腹に、たっぷりと二週間分もの腐敗物が溜まっているということを。
 更に目を凝らせば、スクール水着の股間の部分がおしっこに濡れて、紺よりも暗い紺色になっていることを。

(な、なんで急にお腹の封印が……!!)

 ぐるるるるっ!

 お腹から鳴り響くのは、低い獣の唸り声のような異音。
 今年初めての水泳の授業で海で海に入ったら、きっと身体が冷えるに違いない。
 そのことを考えただけで、ミリーの排泄欲にスイッチが入ってしまったとでもいうのだろうか?
 ミリーは突然訪れた腹痛に、額に脂汗が浮き上がってくる。


秘密の快楽5につづく!

楽しんでもらえたら嬉しいです!

この小説は、同人誌『真夏の記憶』として発表しています。
フルカラー・フルサイズのイラストを楽しみたいという方は購入してもらえると創作の励みになります。

同人誌、同人ゲーム、同人ソフトのダウンロードショップ - DLsite

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

レモネードオアシス 2022/08/29 06:13

秘密の快楽1

極度の便秘に悩んでいるJK。
一度に全部出すとトイレを詰まらせてしまうから学校ではできない。


目次

秘密の快楽(カテゴリー)

この小説を最初から読む!


♪1章目 下校中に腹痛に襲われる恐怖……!


「ステーキ、ポークソテー、チャーハンに玉子スープ、それからラーメンも食べたっけ……」

 本条ミリーは校舎から離れた体育館へと続く、渡り廊下を歩きながら憂鬱げに呟いた。
 ミリーは、英国系の祖母の血を引いたクォーターだ。
 ひまわりるのよう明るい金髪をツインテールにして、初夏の日差しに射られる頬は白く、スカートから伸びる太ももは陶器のように透けている。
 それでいて病的なものは感じさせず、太ももやふくらはぎにはちょうどいい感じに肉が乗っている。
 はち切れんばかりの若さと瑞々しさを体現したかのような女の子――それがミリーという少女だった。

「誰もついてきてない……よね」
 ちらりと背後を確認。
 ミリーがここに来ていることは誰にも知られてはいけない。
 ……よし、誰もいない。

「やっと辿り着いたよ。ふう……」
 渡り廊下を歩いてやってきたのは、体育館に併設されている女子トイレだ。
 ミリーは再び周りに誰もいないことを確認すると、女子トイレへと続くドアを開けて、こっそりと忍び込む。
 幸いなことに、トイレには誰もいない。

「はぁ……」
 学校の女子トイレのドアを閉じ、ミリーは憂鬱げなため息をついてしまう。

 焼肉、ラーメン、アイスにパンケーキ、ヨーグルトにハムエッグ……それに少しでも食物繊維をと、サラダ。

 脳裏に浮かんでは消えていくメニューを顧みて、憂鬱な気分は更に強いものになっていく。
 この一週間、色々なものを食べてきた。
 育ち盛りなんだもの。
 ちょっとくらい食べ過ぎても、体育の授業で運動すれば取り戻すことができる。
 ……とはいえ。

「もう、パンパンだよ」
 ミリーは何度目かの憂鬱げなため息をつきながら、ブレザーの上からお腹をさすって、渋い顔をしてしまう。
 一週間分のメニューが、このお腹にはミッチリと詰まっているのだ。
 お腹が張って苦しいし、膀胱が圧迫されておしっこだってあんまり我慢できなくなってしまう。
 笑ったときに気がつけばじゅわり、くしゃみしたときはぷしゃっとショーツを湿らせてしまう。

「おしっこ、出しちゃわないと……」

 決して人には聞かれたくないことを呟き、ミリーは目の前にある和式の水洗トイレに跨がるために肩幅に脚を開く。

 じュわぁ……。

「ああっ、ちょっ……まだっ」

 女の子の尿道は、太く、短い。
 それにふっくらとしたおまたは、おしっこを我慢するにはあまりにも不便すぎる。
 おしっこを我慢した状態で、トイレを目の前にして漏らしてしまいそうになったことだって何度もある。
 だから休み時間のために小刻みにトイレに行かなくてはならないのだ。

 そんなミリーは、今日の六時限目の授業が始まる前の、放課後直前のトイレへと駆け込んできたのだった。
 あともう一時間で放課後になるというのに、便秘のせいでパンパンに張ったお腹は、その僅かな時間さえも我慢することができなくなってしまっていた。

「あ、危ないところだった……!」

 ぷしゃああああああああああ!

 慌ててショーツを降ろし、その直前に少しだけ……いや、かなりの量をショーツを穿いたまま放ってしまったけど、なんとかギリギリセーフ。
 水色と白のしましまショーツの裏側は、かなり濃厚な黄色に染まっていたけど、女の子の恥ずかしい染みを隠すための二重布……クロッチの外側にまでは染み出していないようだった。

「はにゃあぁ~~~」

 しゅわわわわわわわわわわわわ!

 ミリーは、色白の頬をすっかり弛緩させて、なんの躊躇いもなくおしっこを放っている。
 ここ体育館の女子トイレは校舎から離れているぶんだけ使う女子生徒はいない。
 だから思い切っておしっこを放つことができるのだ。
 だけど、なぜミリーは校舎から離れた人気のないトイレを使っているのか?
 その理由は、ミリーの頑固な便秘にあった。

「んっ、んんんっ」

 しゅいいいいいいいいい……。
 ぐるるっ、ぐるる……。

 思いっきりおしっこをできる開放感に、突如お腹から生まれる違和感が重なった。
 この感覚は、忘れもしない、一週間ぷりの。

「あ、うう、で、出そう……かも?」

 しょろろろろろろろ……。

 勢いがなくなってきたおしっこは、おまたを伝ってお尻のほうへと垂れていく。
 だけどミリーの肛門は、一週間眠り続けてカリカリになった便秘によって目覚めようとしていた。

「あ、ダメ…………んんっ!」

 しかしミリーはせっかく一週間ぶりに出そうになっていたうんちを引っ込めてしまう。

「あ、危ないところだった……。学校で詰まられちゃったら大変、だもんね」

 ミリーは額に脂汗を浮かべながら呟く。
 一週間ものあいだ溜め込んだうんちを一気に出してしまうと、トイレを詰まらせてしまうのだ。
 普通だった詰まらせるまではいかないらしいのだけど、ミリーは育ち盛りだし、人一倍よく食べるのだ。
 だから、一週間のうんちを一気に放つとトイレを詰まらせてしまう。そんなことが何度もあって、全校朝会でイタズラだと思われたときにはとても恥ずかしい目にあったものだ。

 なにしろ校長先生が全校生徒に向けて、

『トイレで大きい方を流すときは、前の人のものを流してから始めること。そして用を済ませたら、しっかりと流しておくこと』

 だなんて、大真面目に語りかけたのだから。
 その表向きの理由はノロウイルスとかの感染症ということになっていたけど本当の真相はミリーしか知らない。
 なにしろミリーが放課後にトイレを詰まらせてしまって、どうすることもできなくて帰った、その翌日の緊急全校集会だったのだ。

「おトイレ詰まられちゃう……っ。うんちは、だめぇ……っ」

 なんとかうんちを引っ込めると、

 ぽた、ぽたた……。

 いつのまにかおしっこが終わってて、和式トイレの水面にぽたぽたと落ちていた。
 ミリーは落とし紙を手に取ると、未だ無毛の縦筋を丁寧に拭っていく。

「はぁ……いつになったら生えてくるんだろ。産毛さえも生えてないっていうのは、さすがにねぇ……」

 自分の身体のことながら、こればっかりは気長に待つしかないのだろう。

 日本では目立ちすぎる金髪碧眼。
 それにツインテールにしている髪の毛は腰あたりにまで達しきてたので、そろそろ和式トイレにしゃがみこむときに不便になってきた。
 少しずつ大人の階段を登っていながらも、おまたはまだ赤ん坊のようにツルツルで、産毛さえも生えていない。
 それなのに身体が女性的に丸みを帯びてきたかと思ったら、極度の便秘になってしまうだなんて。

「はぁ~……」

 今日何度目かも分からないため息をつきながらも、つるんとしたぱいぱんを拭き拭き。
 うんちをできないから憂鬱で堪らないけど、学校ではうんちをしないと決めているのだ。
 家に帰ったらスッキリすればそれでいいじゃないか。

「……気持ち悪い」

 クロッチの裏側は、おしっこをチビってしまって、レモン色の縦染みとなって刻まれている。
 ノーパンで過ごすわけにもいかないから、そのショーツを穿くと、なんともいえない湿った感触がおまたに貼り付いてきて気持ち悪い。
 ヒクンッ、ヒククンッ、
 濡れたクロッチが縦筋に食い込んで、エッチな感じに痙攣している。
 まだ一本も毛が生えていない、おまただというのに。

「はぁ……。あと、一時間の我慢……」

 そうすれば、家に帰って思いっきりうんちができる。
 ちなみに家のトイレを詰まらせてしまっても、ラバーカップがあるからすぐに押し流すことができる。
 ちなみにラバーカップというのは、いわゆる『トイレのすっぽん』と呼ばれているアレだ。
 家でうんちをするときはいつものように詰まらせてしまうほどのうんちをするので、正式な名前まで覚えてしまった。

「あたしこの授業終わったら、どっさり出すんだ……」
 まるで死亡フラグが立ちそうなことを呟きながらスカートの裾を正すと、ミリーは不快に張っているお腹を抱えながらトイレを後にするのだった。


秘密の快楽2につづく!

楽しんでもらえたら下のいいねボタンを押してもらえると嬉しいです!

この小説は、同人誌『真夏の記憶』として発表しています。
フルカラー・フルサイズのイラストを楽しみたいという方は購入してもらえると創作の励みになります。

同人誌、同人ゲーム、同人ソフトのダウンロードショップ - DLsite

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

レモネードオアシス 2022/08/28 07:10

真夏の記憶10

あさがおにJSの液体肥料を。


目次

真夏の記憶(カテゴリー)

この小説を最初から読む!


♭5日目 朝からトイレパニック!


「……んん、もう朝なんだ……」

 カナカナカナカナカナ……。
 ヒグラシの大合唱で葵が目を覚ましたのは翌朝になってからのことだった。
 都会では夕方に鳴くイメージがあるヒグラシだけど、林に囲まれている祖母の家は、朝からヒグラシの声を浴びるように聞くことができる。
 障子には、静謐な青々とした朝焼けが照っていた。

「おトイレ、行きたい……ううっ」

 身体を起こして立ち上がろうとする葵だけど、お尻を包み込んでいる紙おむつの重さに顔をしかめてしまう。
 ゆうべは茜がおむつを替えてくれたけど……、
 だけどそれでも一晩中なんの躊躇いもないおねしょを受け止めてくれた紙おむつは、ずっしりと重たくなっていた。

「凄い。腰からぶら下がってるみたい」

 立ち上がってみると、へっぴり腰になってしまうくらいにおむつが重たくなっている。
 鮮やかな黄色だったであろうおしっこは、時間が経ってやや茶色がかったクリーム色に変色していた。

「まだ誰も起きてない、よね……?」

 隣の布団で寝ている茜は、タオルケットを蹴っ飛ばして寝ている。
 風邪が移ってしまうかもしれないのに……、それでも同じ部屋で寝ているということは、姉として頼りにされているということだろうか?

(ダメなお姉ちゃんでごめんね)

 葵は呟くと、ソッとふすまを開けて長い廊下の先にあるトイレへと向かう。
 ぐっすりと眠ったおかげで、身体は軽くなっていた。
 ……おむつは重たくなっているけど。
 だけどそれもトイレに辿り着くまでの我慢だ。

「こんなところ、誰にも見せられないよ……」

 へっぴり腰にしなって、しかもおむつが膨らんでいるからがに股にならざるをえない。
 しかも、心ではもう完全におむつに気を許してしまっていて、

「あっ、だめぇ……」

 しゅいいいいい……。

 立ったままだというのに、葵は失禁してしまう。
 その失敗も、紙おむつはすべて受け止めてくれた。

「あぁ……。おまた、あったかくなって……うぅっ」

 しゅわわわわわわわわわわ……。

 アヒルのようにお尻をつきだしたまま、葵はおしっこを出し切って……、なんとかトイレへと辿り着く。

「ふう……、なんとかトイレに到着っと。おむつ、外さないとね」

 和式トイレに跨がって座り、バリバリと恥ずかしい音をたてながら、紙おむつを外していくと、

 むわ……っ。

 一晩中濃縮されていたおしっこの霧が、生温かい湯気となって立ち昇ってきた。
 あまりの刺激臭に涙が出てきてしまったほどだ。

 片手でテープを外し、もう片方の手で重たくなった紙おむつを支えながら持ち……、
 なんとか跨がってる便座の横に置くことができる。

 本当なら、今すぐにでも汲み取り式のトイレに捨てたいところだったけど、それをやったらトイレを詰まらせて怒られてしまうから、葵は一晩おしっこを吸収した紙おむつを目の当たりにしなければならなかった。
 それにしても……、酷い有様だった。

「うわぁ……こんなにおしっこしちゃったんだ」

 和式便器に跨がったまま広げたおむつを見つめて、葵は感嘆のため息をついてしまった。
 薄手だった紙おむつはおしっこを吸収して分厚くなり、まるでザボンの皮のようになっていた。

 だがザボンの皮の裏側は真っ白だけど、葵が充てていたおむつは違っていた。
 時間が経ったおしっこは本来の鮮やかな黄色から、やや茶色く変色していたし、フレッシュな柑橘系の代わりに濃縮されたアンモニア臭を放っている。

「うう……、早く捨てないと、恥ずかしすぎるよ」

 せめておしっこを出してから……、と思ったけど、さっき漏らしてしまったので全部出し切ってしまったらしい。

 ヒクッ、ヒククン――ッ。
 無毛のおまたはただ痙攣するだけで、一滴のおしっこも出てきてくれなかった。
 なんだかクシャミが出そうで出なかったときの切なさ似たものを感じてしまう。

(おむつに全部しちゃってたんだ。赤ちゃんじゃないのに)

 悔しさを滲ませながらトイレットペーパーを千切ると、ふっくらとした恥筋に指を軽く食い込ませておしっこを拭き取っていく。
 おまたを拭った紙切れを見つめてみると、そこにはカスタードクリームのような女の子の汚れが、ネットリとこびりついていた。

「はぁ」

 そういえばそろそろ一ヵ月が経とうとしている
 それなのに赤ちゃんみたいにおむつを充ててしまうだなんて。

(もっとお姉ちゃんらしくしないと、なぁ……)

 そんなことを考えながらも、使用済みの紙おむつを持ってトイレから出ようとしたときだった。
 廊下をドタドタと駆けてくる足音が近づいてきたかと思ったら、勢いよくドアが開け放たれ――ガチャン!

 残念ながら鍵を閉めていたので、ドアが開かれると言うことはなかった。
 その代わりに、切羽詰まった妹の声が聞こえてくる。

「ちょっ!? 開かないの!? 早く早く~!」
「ちょっと待って……、ま、まだ終わりそうにないから、一旦部屋に戻っててっ」

 咄嗟に応えてしまうけど、それは嘘。
 本当はおまたを拭いたからあとはもう出るだけだけど……、おむつを充ててトイレに来たからすっかりショーツを持ってくるとこを忘れていたのだ。

 茜とは今でも一緒にお風呂に入るけど、さすがにノーパン+すずらんスリップで、しかも使用済みの紙おむつを抱えて妹の前に出る勇気はなかった。
 だから一度トイレから離れてもらおうと思ったのだけど……、

「むりっ! もう漏れるっ! 漏れるぅ!」

 ドタドタとせわしない足音とともに急かしてくる。
 きっとトイレのドアの向こうでは茜がおまたを前抑えして、足踏みしていることだろう。
 どうやらもう限界らしい。

(だけど、パンツ穿いてないし! しかもおむつを抱えて出るなんて……っ)

 それは姉として……、
 いや、一人の女の子として見られたくない姿だった。
 ただでさえゆうべは、おむつ交換という恥ずかしい姿を見られてしまったのだ。
 だけど早く出ないと茜がおもらししてしまう。

(どうしようっ。早く出ないといけないのにっ)

 頭では分かっているけど、少女としての最後のプライドがそれを許してくれない。
 こうやってトイレの中で(ノーパンで)逡巡すること十秒ほど。

「もっ、もう我慢できない!」

 ドアの向こうで茜の声がすると、ドタドタとせわしない足音が遠ざかっていった。
 どうやら諦めてくれたみたいだけど……、
 はて、もう我慢できないのに部屋に戻っても大丈夫なのだろうか?

 恥ずかしくてトイレから出れなかった葵だけど、早くも茜のことが心配になってきてしまう。
 トイレから出て手早くおむつをゴミ袋に放り込むと、ガラガラと玄関の引き戸が開け放たれる音。

「ま、まさか」

 イヤな予感がしつつも玄関に向かうと、やはりというか玄関が開けっぱなしになっていた。
 引き戸の玄関の先は、大きな庭になっていて祖母が家庭菜園をしている。
 そこに、妹の姿はあった。
 転びそうになりながら、綺麗に咲き誇っている朝顔まで歩いて行くと、なんの躊躇いもなくしゃがみこむ。
 ショーツを降ろす余裕は残されてはいなかったらしい。
 それでもしましまショーツ越しに、ぷりっとしたまん丸お尻が朝日に眩しい。

「はぁぁぁ~~~」

 ぷしゅうううういいいいい!

 ショーツを穿いたままだというのに。
 茜はなんの躊躇いもなくおしっこを噴き出してみせたではないか。
 クロッチを突き抜けて綺麗な弧を描いたおしっこは、朝顔の根元に降り注ぐと地面に吸収されていく。
 だけど量が多すぎる。
 朝顔を中心として、大きな湖ができつつあった。

「はぁぁ……、至福ぅ……」

 しゅいいいいいいいい。

 女の子の鋭い放尿音とともに、勢いよくおしっこが噴き出してくる。
 その勢いたるや葵でさえも目を見張るものがあった。
 女の子の尿道は太いのだ。
 それにちんちんなんてものはついていないから、それだけ摩擦がなく遠くまで飛んでしまうようになっている。

「ははっ、おしっこ、ビュンビュン飛ばしちゃうよー♪」

 ぷしゅっ、ぷしゅっ、
  しゅわわわわわわわわ!

 茜は実に楽しそうに腰をグラインドさせると、おしっこは更に遠くへと飛んでいく。
 荷物を運んでいたアリがビックリしてくるくると逃げ回っているほどだ。

「肥料だぞ~! あははっ、我慢してたからいっぱい出るよ~!」

 しゅいいいいいいいい!

 茜の前に、おしっこを噴射した痕がジェット噴射のように地面に刻まれていく。
 尿道が太いぶんだけ、一気に噴き出すような、なんの躊躇いもない模様だった。
 だけど、尿道が太いということは、それだけ一気に噴射してしまうということだ。

「あああっ、ぱんつ穿いたままおしっこすると……おまたあったかくなってきもちいいよー!」

 しゅわわわわわわわわわわ!

 ブルルッ!
 茜は身体を大きく震わせると、

 ぷっしゅう!

「はふぅ……き、気持ちよかったぁ……」

 最後の一噴射をして、放尿を終えた。
 茜のおしっこをもらったからか、朝顔の花も心なしか瑞々しく見える。
 茜は立ち上がると、ショーツの腰ゴムをつかんでキュンッとおまたに食い込ませる。

「あーあ。ぱんつ降ろせなかったよー。でも、お外だからセーフだよねっ」

 そんなことを呟きながら、振り返り――、
 玄関の葵とバッチリ目が合った。

「あ、お姉ちゃん、おはよー。もうトイレ大丈夫だから!」
「……そうみたいね」
「あ、お姉ちゃんったら、ノーパンなんだ。気持ちよさそう♪」
「これは……っ」

 慌ててトイレを出てきて玄関までやってきたから、すっかりショーツを穿いてくるのを忘れていた。
 玄関とはいえ、すずらんスリップからはツルンとした赤ん坊のようなおまたが丸見えになってしまっていた。
 朝の風が、おまたをイタズラっぽく撫でていく。

「と、とりあえずぱんつは穿くとして……っ、茜こそ外でおしっこなんてして誰かに見られたら大変なんだからねっ」
「いいじゃん、肥料肥料♪」

 茜はまだ恥ずかしいとは思わないらしい。
 そのうち恥ずかしくなるときがくるのだと思う。そういうものだから。

「さて、と! お姉ちゃん、今日はなにして遊ぼうか! カブトムシ探す? それとも川で遊ぶ?」
「それじゃ、今日は山に遊びに行きましょうか。そこでどっちがカブトムシをたくさん捕まえられるか競争するの」
「うん! 競争するの!」

 早くも茜はハイテンションになっている。
 この調子だと山で迷子にならないように見守っていてあげないとな……、葵はそんなことを考えながら、早くも高く昇っている朝日を見やる。
 今日も、暑くなりそうだ――。


おしまい!

楽しんでもらえたら下のいいねボタンを押してもらえると嬉しいです!

この小説は、同人誌『真夏の記憶』として発表しています。
フルカラー・フルサイズのイラストを楽しみたいという方は購入してもらえると創作の励みになります。

同人誌、同人ゲーム、同人ソフトのダウンロードショップ - DLsite

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

レモネードオアシス 2022/08/16 06:27

真夏の記憶6

海水浴場でのおもらし!


目次

真夏の記憶(カテゴリー)

この小説を最初から読む!


♭3日目 海水浴でドッキドキ!


「海よ、海! いやっほぉぉぉう!」

 真っ青な海に、綿菓子のように濃密な入道雲。
 焼けるような砂浜は、目が眩みそうなくらいに真っ白で、たくさんの人で賑わっていた。

「早く早く、お姉ちゃんも一緒に泳ごう!」
「まずはしっかり準備体操しないと、ね」

 海を前にして、早くも茜はハイテンションになっている。
 そんな茜をよそに、葵はピンクのレジャーシートを広げて、その端っこに靴やカバンを置いていく。これでちょっとはそっとの海風で飛ばないはずだ。

 すぐに父と母がくるから、海に行くのはそれからのほうがいいだろう。それまで、準備体操でもしておけばちょうどいい時間になっているはずだ。

「茜、まずは慌てずに準備体操、ね?」
「ええーっ! 早く泳ぎたいのに!」

 茜は不満そうに口を尖らせながらも、一緒に準備体操してくれる。
 屈伸するたびにツインテールに結わえ上げている亜麻色の髪がピョコピョコと跳ねていた。

(茜、ずいぶん大胆な水着選んだんだなー)

 屈伸をしながら、葵はそんなことを考えていた。
 茜は大胆にもビキニタイプの水着を着ている。白地にピンクの水玉模様で、おへそが丸見えになっていた。
 まるでブラとショーツで外に出ているみたいだ。

(私は……、あんな可愛い水着、着れない、かな……。下着姿で外に出てるみたいで恥ずかしいし)

 やや羨ましげに茜を見つめている葵が着ている水着は、紺色のスクール水着だった。
 いつも学校で使っているものを、そのまま着ている。
 レースのスカートのようになっている可愛らしいデザインのスクール水着も売られていたけど、そういうのはなんだか恥ずかしかったので選ぶことができなかった。

(私も、茜みたいに大胆な水着、着れたらいいのになぁ)

 そんなことを考えながら準備体操をしていると、やがて父と母がやってきて――、

「よしっ、準備オッケー! お姉ちゃん、早く泳ごうよ!」
「ちょっと茜ったら、そんなに腕引っ張らないで。腕が抜けちゃうって」
「早く♪ 早く♪」

 妹に手を引かれるがままに波打ち際へと踏み込んでいく。
 夏の海は冷たくて気持ちよかった。足の裏が真っ白な砂浜で熱くなっているから、なおさら気持ちよく感じられる。

「んっ、気持ちいい」
「もっと深いところで泳ごうよぉ、お姉ちゃん♪」
「うん。でもあんまり深いところまで行ったらダメなんだからね」
「分かってるって」

 こうして茜と葵は海で泳いだり、疲れては砂浜に上がってジュースやかき氷を食べて(もちろん昨日お腹を壊してしまったからほどほどの量にしておいて)、何度も海に入って泳いだ。
 だけどどんなに楽しくても、生理現象には敵わないようで。

「……あっ」

 ぶるるっ。
 葵が切なげに身体を震わせたのは、波打ち際で妹と水の掛け合いっこをしているときのことだった。
 さっきジュースを飲んだから、そのぶんがおしっこになったようだ。

「どうしたの? お姉ちゃん。急にボーッとしちゃって」
「ちょっと、おトイレ行きたくなってきちゃった」
「それじゃ、アタシもー」

 海水浴場はたくさんの人たちで混み合っていて、トイレがどこにあるのか探すだけでも一苦労だった。
 こうしているあいだにも、一滴ずつおしっこが溜まってるっていうのに。

(ううっ、おしっこしたい……っ。おトイレどこにあるのよっ)

 じゅわり、じゅわわ。

 股間に生温かくも取り返しのつかない感触が広がる。
 鳥肌が立った内股に、つつと生温かい感触が這い、落ちていった。
 どうやらチビってしまった……、にしては、ちょっとだけ量が多いようだ。
 水着を着ていなければ、おもらしにカウントされていたことだろう。

(やだ、我慢、できない……っ)

 もしもこれ以上おしっこを漏らしてしまったら股間のところに暗い染みができあがっているかもしれない。
 そう考えただけで、葵は浮き足立ってしまう。
 あまりの尿意に腰が引けてしまっていると、

「あ、おトイレ見つけた~。ほら、あそこだよ」
「えっ、本当!?」

 茜の声に振り返る。
 ……が。
 直後には葵の頬は凍りついてしまった。
 茜が指さすその先には、確かに仮設のトイレがあった。
 しかしそこから伸びるのは、長蛇の列。
 どうやら水着を脱ぐのに時間がかかって、それだけ行列も長くなってしまっているらしい。

「あっ、むり」

 長蛇の行列を前にして、フッと葵の意識が遠のいてしまう。
 その隙を尿意が見逃してくれるはずがなかった。

 ジョボボッ!

「あうっ」

 水風船のように膨らんでいる膀胱から、生温かいレモネードが噴き出してきてしまう。
 咄嗟に前抑えして止めることはできたけど――、
 葵には分かる。
 この手を離したら、間違いなく決壊してしまうことだろう。

「ううっ。漏れちゃう……、かも……っ」

 葵は額に脂汗を浮かべながらも別のトイレを探そうとする。
 だけど両手で抑えているおまたからは、ズーンとした疼痛が感じられる。
 早く出さないと身体に悪いぞ、と身体が警告をしているのだ。

「うう……っ、アタシも、もうピンチ……!」

 茜の尿意も限界のようだ。
 ピンクの水玉の水着に覆われているおまたを、ギュッと両手で前抑えしてみせる。
 どうやら茜もピンチなようだ。
 その切羽詰まった妹の姿を見ているだけで――、

 じゅわ、
  じゅわわ……。

 前抑えしているというのに、葵も生温かい感触漏らしてしまう。
 指の隙間からも溢れ出してきて、つーっと、内股をレモネードがくすぐっていく。

「うっ、ううっ! お姉ちゃん、もうダメかも……っ」
「アタシも、もう……っ。こうなったら、お姉ちゃん、こっちこっち!」
「えっ、ええ!? 茜、こっちにおトイレあるの!?」
「うん! あるある!」

 茜に促されるがままに砂浜に戻ってくる。
 だけどもう我慢の限界を越えてしまっている葵は、前抑えしていてもじわじわと漏らし続けてしまっている。
 それは茜も同じことなのだろう。
 前抑えしている茜の内股には、歩きながらもおしっこのせせらぎができつつあった。


真夏の記憶7につづく!

楽しんでもらえたら下のいいねボタンを押してもらえると嬉しいです!

この小説は、同人誌『真夏の記憶』として発表しています。
フルカラー・フルサイズのイラストを楽しみたいという方は購入してもらえると創作の励みになります。

同人誌、同人ゲーム、同人ソフトのダウンロードショップ - DLsite

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

レモネードオアシス 2022/08/08 08:13

真夏の記憶2

中学三年生にもなっておねしょをするわけにはいかない。



目次

真夏の記憶(カテゴリー)

この小説を最初から読む!


♭1日目 朝 お姉ちゃんなのに……おねしょ

 おばあちゃんの家に着いたのは、空が真っ赤に染まった夕暮れ時だった。
 年季の入った木造家屋は夕日を浴びて、有名な日本画のようにも見える。
 ヒグラシの鳴き声が幾重にも重なり、縁側には梅干しが干してあった。
 車のエンジン音を待ちわびていたのだろう。
 葵と茜が車から降りると、がらがらと玄関の引き戸が開いておばあちゃんが出てきた。

「遠いところからお疲れさん」
「お久しぶりです、おばあちゃん」
「久しぶりなの! おばあちゃん!」
「はいはい、お久しぶり。葵ちゃんに茜ちゃん、また大きくなったみたいで。秋彦さんと凉子もお疲れさん。さあさ、お上がりなさい」

 着替えが入ったリュックを抱えて玄関の三和土に上がると、ふんわりとした線香の香りを感じる。
 玄関から続く廊下を左に行けば仏間になっていたはずだ。
 おじいちゃんは、葵が小さいころに車の事故で死んでしまったからもういない。

 五十歳くらいで亡くなったらしいけど、仏壇に飾ってあるのはどう見ても二十代の若いころの写真が飾られている。
 お父さんとお母さんも揃って『ただいま』と、みんなで手を合わせた。

「さて、それじゃ夕飯にしちゃおうか。今夜はお刺身、用意しておいたからね」
「やった! おばあちゃんのお刺身、だーい好き!」

 普段はあまり魚を食べたがらない茜だけど、おばあちゃんが作ったお刺身は美味しそうに食べる。
 茜が言うには、海が近いからお魚も美味しいのだそうだ。

 その日の夜は、久しぶりの帰省と言うこともあって葵も茜も、父も母もたくさん食べて飲んだ。
 楽しい時間はあっという間に過ぎていき――、

        ☆

「ねえねえお姉ちゃん、明日はなにして遊ぼうか」
「遊んでばかりじゃなくて、まずは宿題を片付けないと」

 広々とした和室に二つ布団を敷いて、葵と茜は同じ部屋で床につく。
 祖母の家に泊まるときは、いつも二人同じ部屋で寝ることにしていた。

 それでも茜は興奮してなかなか寝付けないらしい。
 明日はなにをして遊ぼうか、色々と想像しては話しかけてくる。
 それでもやっぱり長い時間、車に乗って疲れていたのだろう。
 しばらくすると、やがて安らかな寝息が聞こえてきた。

「茜……? もう寝ちゃった?」

 身体を起こして茜を見やると、茜はタオルケットを蹴っ飛ばして寝ていた。
 そんな茜にタオルケットをかけ直して、髪を梳いてあげると、茜はかすかな笑みを浮かべてくれる。

「おやすみなさい、茜」

 茜に優しく囁くと、葵も床につくのだった。

        ☆

「んにゅ……。おトイレ、行きたい……」

 目を擦りながら身体を起こしたのは葵だった。
 広々とした和室はまだ真っ暗で、たぶん真夜中といってもいい時間なのだろう。
 すぐ隣の布団では茜が安らかな寝息を立てている。タオルケットを蹴飛ばしているのでかけ直してやる。

「おトイレ、行かないと……」

 深夜の木造建築の家は、なにかが『出てきそう』な、得も言われぬ雰囲気を醸し出している。
 和室から出ると、真っ暗な廊下が続いている。
 普段はお化けや幽霊を信じていない葵だけど、この時ばかりは信じてしまいそうになる。

「こ、怖くなんてないんだから。お姉ちゃんなんだしっ」


 葵は自らに言い聞かせるように呟くと、そろりそろりと真っ暗な廊下を進んでいく。
 廊下の先にある、トイレへと続く薄い木の扉を開ける。
 スイッチを入れて明かりをつけると、裸電球に照らし出されたのは汲み取り式の和式トイレだった。

 真っ暗な穴からは、換気扇が回るゴーゴーとした不気味な音が響いてきている。
 葵は昔からこの汲み取り式トイレが大嫌いだった。
 それでもトイレはここしかないから文句なんて言えないんだけど。

「早く済ませちゃお……」

 葵は和式の便器に跨がると、ピンクのパジャマのズボンとショーツを降ろす。
 露わになったのは、産毛さえも生えていない、ツルツルのおまただった。
 葵は二次性徴期を迎えてさえも、まだ下の毛が生えていないパイパンだったのだ。
 赤ん坊のようなシュッとした一本筋から、桜の花びらのような小陰唇がはみ出している。

「はぁぁ……」

 しゅいいいいいいい……。

 葵はトイレにしゃがみこむと、なんの躊躇いもなく尿意を放っていく。
 誰にも聞かれることがない放尿する音が飛び散り、真っ暗な穴へと流れ込んでいく。
 夏の夜気にツンとしたアンモニア臭が立ち昇ってきた。

「スイカ、たくさん食べたし、ジュースも飲んだし……はぁぁ」

 しょわわわわわわ……。

 水風船のように膨らんだ膀胱からは、止めどなくレモン水が噴き出してくる。
 夕飯のときにたくさんスイカを食べたし、その後に桃のジュースを飲んだ。
 この小さな膀胱には、たくさんの幸せな水分が詰まっているのだ。
 
 しゅわわわわわわわわ……。

「あぁ……、気持ちいいよ……はふう……」

 女の子の尿道は太くて短い。
 その分だけおしっこは勢いよく出てしまうし、飛び散ってしまう。
 学校でおしっこをするときはゆっくりと力を抜いていくことにしているけど、いまは誰もいない深夜なのだ。
 葵はなんの躊躇いもなく尿意を放っていき……、

 しょぉぉぉぉぉぉぉぉ……、
  プシュッ!

「んっ!」

 ブルルッ!
 葵は身体を大きく震わせると、勢いよく飛沫をあげ、放尿は唐突に終わった。

「はぁ……。全部、出た、よね……んんっ」

 ぽた、ぽたた……。

 小陰唇から垂れてくるおしっこは、会陰を伝ってトイレの中へと落ちていく。
 どうやら全部出てくれたらしい。
 これで朝までぐっすり……だと思う。スイカをたくさん食べたから、また目が覚めてしまうかも知れないけど。

「おまた、拭こう……」

 トイレットペーパーを手に取り、赤ん坊のようにツルツルのおまたを拭いていく。
 肉の谷間におしっこが残らないように、指を少しだけ奥に食い込ませるような感じで。

「……んっ」

 痺れるような感覚に、再び尿意が込み上げてきてしまう。
 どうやらまだまだおしっこは出てきそうだ。

「全部出しとかないと、ね」

 ぷしゅっ、
 しょわわわわわわ……。

 全部出し切ったと思ったのに、膀胱にはまだおしっこが溜まっていたらしい。
 止めどなくレモン水が噴き出してくると、真っ白な便器に弾けて消えていった。
 その放尿は、いつまでも、いつまでも続き――、


真夏の記憶3につづく!

この小説は、同人誌『真夏の記憶』として発表しています。
フルカラー・フルサイズのイラストを楽しみたいという方は購入してもらえると創作の励みになります。

同人誌、同人ゲーム、同人ソフトのダウンロードショップ - DLsite

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

« 1 2 3 4 5

月別アーカイブ

記事を検索